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ボランチっていいたくなかった。サッカー用語とfootballista

WEB版のfootballistaに、イタリア事情に詳しい片野道郎さんによるこんな記事が来ていた。

実は怪しいサッカー用語「ボランチ」禁止のススメ | footballista.jp

なかなか興味深かった。日本では決まった定義もなく、単に中盤後ろ目のポジションの選手を指す呼称として、あまり深く考えずに使われすぎではないかという意見である。確かにモヤモヤするフットボール用語No.1という感じはある。



ボランチということばを使いたくなかった

日本でいう「ボランチ」がブラジルで使われていた本来の意味のvolanteとは違ってきてしまっているというのはサッカーファンにはよく知られているように思う。

「ダブルボランチ」という英語+ポルトガル語という日本語らしいマッシュアップ(ポジティブな表現)も突っ込まれがちだ。これもやっぱりヘンだよね。DAZNとかで急に「ドイスボランチ」とかいい始めたらそれもまた気持ち悪いけれど。

本来のvolanteは「ゲームメイクを担うCM」を指す用語らしい。それを単にポジションを指す用語として使うのはおかしいと。volanteは、ポジションと役割を同時に表すことばで、それを単に守備的中盤の意味に使ってしまうのはどうか。

要するに日本のメディアにおいては「ポジション」を表す用語は使われても「機能/役割」を表す用語がない(一般的ではない)、表そうともしてこなかったということではないだろうか。

ぼくもこのブログで日本で一般的に流通していることばである「ボランチ」という用語を一切使っていない。イングランドのフットボールをメインに扱うこのブログでは、ネタ元は当然現地イングランド及びグローバルの英語メディアになる。したがって、その方面では日本語よりも圧倒的に英語に触れているので、自然とbo-ran-chiのような日本語独自表現に違和感を覚えるようになってしまった。

サイドバックやセンターハーフ(centre halfは英語ではセンターバックを指す)、トップ下ということばなんかもそう。

このブログでの表記

だからこのブログでは、日本語でボランチと呼ばれるポジションの選手については、ぼくはCM(セントラル・ミッドフィルダー)とかDM(ディフェンシブ・ミッドフィルダー)などと書いている。たった2文字で済むし、ファンレベルだけでなく、もっとCM/DMという表現は日本でも一般的になればいいのにと思う。

このブログに出てくる用語の選び方は単純で、基本的にすべて「英国基準」にしているつもり。サッカーはフットボール、右サイドバックはライトバック、トップ下はNo.10とか書いている。ボランチはCMあるいはDM。

日本で一般的なベジェリンを頑なにベレリンと表記するようないけ好かないブログと思われてる危険もあるかなと思いつつ、まあしょうがないよ。おれは自分の耳や目を信じる。それに盲目的な日本メディアには反発したい。

こういう用語って最初にいいだす人たちが存在して、それを使うメディアによって定着していくというサイクルがあるわけで、最初にいった人ももちろんだけど、大手メディアの責任が非常に重いと思うんだな。

選手名のおかしなカタカナ表記も同じことだけど、これほんとになんとかしてほしくて震える。影響力の強い大手メディアが日本語Wikipediaの誰が編集したかもわからない記事を基準にするなんて、ひどいを通り越して呆れちゃう。このへんDAZNのディレクターさんに直訴するにはどうすりゃいいですかね。

逆に「ボランチ」が英語圏で注目

ところで日本の状況とは関係ないところで英語圏で「volante」が少し注目されてきたのかもしれない。

というのは、フットボールシミュレーションゲームの最新バージョン「Football Manager 2018」(以下FM)から「Segund Volante」が新しいMFのrole(役割)として搭載されたのである。segundはスペイン語やポルトガル語でsecondの意味なので、日本語でいえば「第二ボランチ」となる。日本語?

FM2018におけるSegund Volanteの定義については、ゲーム内ではもちろん、しっかり紹介している解説サイトもあるので興味がある方はおググりいただければと。

FM2018には、Segund Volanteを含め4つのrole(Mezzala、Inverted Winger、Segund Volante、Carrilero)が新たに追加されていて、そのうちの3つがスペイン語/ポルトガル語由来なことも興味深い。ヨーロッパの戦術トレンドが反映されたものだろう。これはつまり用語の輸入である。

世界中のプレミアリーグのファンなどの間でも今後「ボランチ」が市民権を得ることはあるんだろうか。

FMのこのrolesについては、もちろんMFだけでなく各ポジションでさまざまなものがあり、明確にゲーム中での選手の働きや機能が定義されている。もしかしたらFMはフットボールにおけるポジションの表現について改めて考えるのに、かなりいいリファレンスになるのではないだろうか。

※FMは始めるには勇気が必要なゲームだ。洋PCゲーということでコンシューマ機でしかゲームをしないようなライトなゲーマーにはやや敷居が高いが、のめり込んでしまうとあなたの日常生活に支障をきたしかねない。気をつけよう。あ、日本語化もできますよ(悪魔のささやき)。ぼくは2014で止まってしまっているが、もし新しいバージョンの評判がよければまた戻りたい。

footballistaについて

ぼくは以前、日本のフットボールメディアはどれもうんこと書いたことがあったんだけど、ここに訂正したい。footballistaは素晴らしい。WEBサイトを見てそう思った。多くの人には何いってんだこいつだろうが、WEB版footballistaはなぜかこれまでまったくぼくのレーダーに引っかかっていなかった。

footballista.jp

もともとぼくはfootballista創刊当時(2006年)はヨーロッパ・フットボールの情報源としてわりと愛読していた。サッカー専門誌は敬遠していたのに、これとNUMBERのサッカー関連特集号だけは割りといつも楽しみだった。

いつ頃からか雑誌自体を買わなくなり、気づけばfootballistaは立派な雑誌形式になっていて、今回久しぶりに購入したのがこれ。その流れでWEBサイトを発見したという。


Amazonリンク

改めてこのWEBサイトを見ていると、コンテンツ的にも、いままでなぜにぼくの検索ワードで引っかかってこなかったのが不思議なくらいで、SEOをなんとかしたほうがいいんじゃないだろうかと余計な心配をしてしまった。たしかに英語で検索しているので日本のメディアはヒットしにくいけど、毎日何十件も検索しているフットボールファンにまったく表示されないってのもどうかしてる。酒屋が前を歩いているアル中から見えていないようなものだ(機会損失の事例)。

footballistaこぼれ話

前回のエントリでもJスポのサッカー番組「FOOT!」に触れた。じつは初代編集長?の木村浩嗣さんがこのFOOT!に初めて出演したその翌日に道端ですれ違うという偶然があった。場所は東京都渋谷区幡ヶ谷の六号通商店街である。ぼくもたぶん「あっ昨日のフットボリスタの人だ!」と不躾にもギョッとした目で見てしまって、目が合った木村さんが「あっ(みつかった)」という顔をされた。だから本人だろう。特徴的な風貌をしていたので間違いない。もちろん知り合いでもなんでもない。でも木村さんもCSの番組に少し出たくらいで街なかで顔を悟られるなんて思って見なかったんじゃないだろうか。10年くらい前の変な思い出である。

 

ということで、footballista。雑誌は毎号買わないと思うけど(雑誌って買ったあとどうしていいか困る)WEBサイトはこれからチェックしていきたい。このブログに来てくれる皆さんにもおすすめです。釈迦に説法ながら。

今回は久しぶりにアーセナルと関係ないエントリでおそまつ。



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お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

7 Comments on “ボランチっていいたくなかった。サッカー用語とfootballista

  1. 日本は外国語をその国の言葉で日本語にすることが多いですよね。 Bellerínであれば、スペイン語ならベジェリン、英語ならベレリンのような発音になると思いますが、母国スペインの発音ベジェリンを採用してますよね(この際カタルーニャの問題は置いておきます)。そんなこんなしているうちに、名前ならまだしも、用語や文化面においてはごっちゃになって、日本でしか通じない所謂カタカナ語が誕生しちゃうのかなー、とかなんとか。

    1. > 日本は外国語をその国の言葉で日本語にすることが多いですよね。

      そうなんです。でも以前にも書きましたがぼくはそれはいいと思ってます。

      PLには世界中から選手が集まっていて、当然英語圏の選手ばかりじゃない。
      英語読みが現地ネイティブ読みと違うのは、もう当たり前で
      現実、海外のコメンタリでも人によって呼び方が違ったりするのがふつう。だからひとつに統一したいわけじゃない。

      問題だと思っているのは、世界中で誰も使ってない日本人独自の呼び方を開発してしまっているということ。
      それも恐らく耳で聞いたわけじゃなくて、スペリングから類推して勝手に誰かがそう呼び始めたのを右へ倣えで採用している。
      そういうのが個人的にはいやですと。老害は思っておりますよ。

      ちなみにBellerinはスペイン語でもベレリンなんですよねえ。誰かわたしに日本人以外で「ベジェリン」て発音しているソースを教えてほしいっす。

    2. みんなが分かりやすくて使ってるのに
      にわかを馬鹿にするのは頭が悪い証拠。
      変化を認めれないのは器が小さい。

  2. わかります!日本独自の開発しちゃってますよね!
    スペイン語で ll や y の発音って日本語にすると難しいんですが、lla なら「リャ」と表す場合と「ジャ」と表す場合があります。スペインのスペイン語のテキストですとジャやジェで表記しているのが多いので、もしソースがなければ信じていただけないなら、ネイティブが発音しているCDが付いているスペイン語の教材などをお教えはできますが…。一応私、スペインの会社でスペ語の通訳していたのですが、数年だけなので私の間違いだと思います、すみません。

    1. こんばんは!
      すばらしい。スペイン語の専門の方。そういう方に聴きたかった。
      Bellerinが「ベジェリン」と呼ばれている動画かなんかありませんか?
      YouTubeでもなんでもいんですが、とにかくスペインだろうがカタランだろうがBellerinがベジェリンな証拠がほしい。
      それさえわかればもうベジェリンで突っ込むのは金輪際やめたいと。
      我ながらしつこい自覚はあります。。

        1. pさん、ありがとうございます!

          YouTube一個目は以前、スペイン語でBellerinがなんて発音するか探したときに見ておりました。
          ふたつめはバルサTVみたいですが、これってカタラン語なんでしょうか。

          しかしですね。リェとジェの中間かあ。どっちもぼくの耳には「ベレリン」なんすよねー。

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