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【マッチプレビュー】17/18UEL LAST8 アーセナル vs CSKAモスクワ (5/4/2018)

UEFAヨーロッパリーグもラスト8(クオーターファイナル)に突入。ファーストレグはホームにロシアのCSKAモスクワを迎える。

アーセナルにとっては実質的に残された唯一の来季チャンピオンズ出場のチャンスとなっており、ますますプレッシャーが高まる。

勝ち抜けたオスターサンズ、ACミランとホームゲームをセカンドレグに残していた対戦と違い、今回エミレーツでの試合がファーストレグとなる難しい対戦となった。

ストークに辛くも勝利し公式戦で4連勝中のアーセナル。このままフォームをキープし続けることはできるだろうか。



アーセナルの予想スターティングイレヴン

4-3-3

GK オスピナ

CB モンレアル、コシエルニ、ムスタフィ、ベレリン

MF ラムジー、ジャカ、ウィルシャー

FW エジル、ラカゼット、ミキタリアン

Team Newsによれば、新しい怪我人はなし。チェフが戻っており、ボスは明言を避けたがオスピナがストーク戦に出場したため彼がGKを務める可能性もありそうだ。

またもちろんラカゼットが膝の故障から復帰しており、これもまたボスは明言を避けながらCFでのスターティンが予想される。全快した「ニュー・ラカゼット」に期待が高まっている。てかウェルベックが出てきたら結構驚くぞ。

オバメヤンは引き続きカップタイドでアウト。

ボスのみことば

ボスが試合前日のプレス会見で、不調が続くなかで好調を取り戻したチームのメンタリティを称賛した。

ヴェンゲル:シティ戦の結果には大いに失望した。そこから戻ってくるのに時間がかかってしまった。しかしこのチームのメンタリティはとても素晴らしく、強くて健全なものだ。だからわれわれは調子を取り戻した。

チームはいつもどうやって危機を脱するか、そのやり方で評価されるものだと考えている。その点でわれわれは非常にポジティブだと思っているよ。

この大会ではとんでもなくうまくやりきらねばならないのでかなりのプレッシャーがあることは確かだ。しかしそれもわれわれがここにいるからこそのプレッシャーなんだ。

われわれはその機会を逃すわけにはいかない。もちろん一致団結してプレイすることにフォーカスしているし、それがわたしたちがやりたいプレイなんだ。

EL経験者、ミキタリアンは語る

昨年マンUの選手としてヨーロッパリーグのタイトルを獲ったミキタリアン。CSKAモスクワと対戦しアウェイでは得点もした。ボスと並んで会見に登場。

ミキタリアン:彼らは非常にいいチームだといえるね。選手を何人か変えてクオーターファイナルに進出している。それは彼らがとてもいい相手だということだし、このステージまでくれば簡単な試合などないということだよ。

経験あるいいチームとの戦いだ。Ignashevich兄弟が統率するディフェンスラインはみんな知っている。彼らはもう35才を越えてるけれど、彼らがいることでチームは強くディフェンスがよりコンパクトになる。

ぼくたちはELの試合に全精力を注がなければならないとは考えていないんだ。そんなんじゃない。PLがまだ7試合も残っているし、どの試合にも勝たないといけない。PLが終わったと考える必要はないし、6位だからってがんばらなきゃいけないのは変わらない。

いや、もちろんベストを尽くすつもりだよ。残り7試合にも勝つつもり。そしてそのときELでどこまでいけるか見てみようじゃないか。

ん? ELは重要視してないってこと? なんか読み間違えたかな。あとイグナシェビッチ?って誰?

ミキタリアンはFourFourTwoのインタビューで、マンUでは攻撃的な役割を与えてもらえなかったと、アーセナルに移籍したのはよかったと改めて語っている。よかったなあミッキー。

Mkhitaryan: I didn’t think twice about joining Arsenal – I’d missed playing offensively

エミレーツの空席問題

ここしばらくアーセナルのホームゲームでは、いつになく空席が目立つようになっている。ミッドウィークや重要度の低いカップ戦ならまだしも、先日のPLストーク戦では週末であるにも関わらずおよそ30%くらいは空席があったのではないかと見られている。ボスはファンはいずれスタジアムに戻ってくると楽観的にコメントしているが、この試合でもどれくらい空席が出るかが注目されている。ちなみにストーク戦のDAZN実況は、映像はガラガラのスタジアムを映しているのに「本日は59,000人入っているとのこと」なんて原稿をそのまま読み上げるみたいに無反応だった。いや解説も実況もそこは突っ込もうよ。

ESPNがこの空席問題についてファンに独自取材した記事を掲載。なかなか興味深いものとなっている。

Arsenal fans explain Emirates empty seats

この記事によると、スタジアムを訪れなくなったファンでも人によってさまざまな理由があるという。理由その1、とにかく試合がつまらない。理由その2、ほかに用事がある。理由その3、(AFCへの)抗議のため。などなど。彼らはシーズンチケットを誰かにあげたり売ったりしているらしい。

またこんなうんこのような状況でも、いまだにしつこくエミレーツに通い続けている「ダイ・ハード」なファン(笑い)の声も紹介している。

「スタジアムに行かないファンを称賛したい」イアン・ライト

アーセナルレジェンドのライト氏は、アーセナルFCのボードへの抗議のためにスタジアムに行かないというファンについて「ポジティブなステップである」と考えているようだ。

Ian Wright says stay-away Arsenal fans have taken ‘positive step’

では、このファンたちのささやかな抵抗は、アーセナルの経営者たちにとってどの程度ダメージを与えているのだろうか。

空席が与える影響

この空席問題が続くとアーセナルにどれくらいの経済的ダメージを与えるのか。

※数字は16/17シーズンのもの。

まずアーセナルFCのスタジアムの年間収入は、驚きの132Mポンド。日本円(150円換算)にすると198億円なり。これはヨーロッパのクラブで第一位。8万人収容するというサンチャゴ・ベルナベウをホームにするレアル・マドリッドよりもキャパ6万人のエミレーツのほうが高収益。チケット代金が高価といわれるゆえんである。

これがもし年間を通しての集客が30%減だとすると、ざっくり40Mポンド(60億円)ほどの損失になることに。これは当然ダメージは大きい。チャンピオンズ出場も逃している現状ではまさに泣きっ面に蜂。また金銭だけでなく「人気クラブのアーセナル」という評判も傷つけるだろう。スポーツ面を改善しない限りアーセナルの財産はどんどん蝕まれていく。

さらに蛇足ながら正確かどうかはわからない計算をしてみた。

アーセナルの年間試合数、これが55試合(EPL38、FAカップ6、EFLカップ3、UCL8)。うちホームゲームを半分として27試合。1試合ごとの収益は、132Mポンド/27試合=約4.9M。まあだいたいエミレーツで1試合すると、5Mポンド(日本円で7.5億円)くらいの売上となる。

6万人収容のエミレーツスタジアムでは満席の試合も珍しくないので、平均客単価は5Mポンド/6万人=約83ポンド。チケットだけではなくグッズや飲食も含めた感じでわりとリアルな数字になったんじゃないだろうか。

ファンはヴェンゲル退任を望んでいる

現在アーセナルはまた終盤でフォームを取り戻しつつあり、なし崩し的にヴェンゲル体制が続投されるような事態になりそうで本気で怖いのだが。

Arsenal fans’ group: 88% want Wenger out

アーセナル・サポーターズ・トラスト(AST)の投票でも88%のメンバーが、AWの続投を望んでいないという結果になっている。

そしてこの後に及んでボードはまだヴェンゲルの後任探しに着手していないという報道もあったりと、こういった相変わらず現実に目を背けた後ろ向きな姿勢が垣間見える。本来なら責任者たるマネージャーにはこの今季の壊滅的なフォームの責任を取らせて、ELで成功しようがしまいが、今季限りでの退任を発表し、すでに後任を決めているくらいでなければならないはずだ。20年ぶりのクラブの大改造でそんな行き当たりばったりな対応が許されるわけがない。

もしAWが来季もマネージャーを続けるようなことがあれば、さらにファンのスタジアム離れは加速していくに違いない。アーセナルの入場料収入が並外れているのは毎試合スタジアムに駆けつけてくれるファンのおかげだというのに、彼らをこれ以上落胆させて収益も落ちていくとなっては、これはAFCにとって果たしてどんな得があるのだろうか?

その他アーセナルニュース

ユヴェントスのボス、マックス・アレグリがセリエAからの卒業を明言

アッレグリの発言、”In Italy, finished”で来季のイングランド行きはほぼ確実と見られているようだ。

Massimiliano Allegri exclusive interview: ‘The coach should base decisions on sensations … otherwise football would be like a PlayStation game’

ただし、アーセナルに来るとはひとこともいっていない。そして彼のディフェンシブなスタイルは、コンテが退くチェルシーのほうがよほど似合うと思う。

トゥヘルがアーセナルに来ないのはなぜか。それはヴェンゲルが退任しないからだ

ドイツのジャーナリスト、Honigstein氏は「ドイツでもイングランドでもトゥヘルがアーセナルに行くとはまったく見られていない、なぜならアーセナルのコーチが退任しないから」だという。

これは。リアリティあるなあ。

一説によると、アーセナルボードはAWを最大限リスペクトして、去就を本人に任せているなんていわれているが、本人は先日スティーブ・ボールドも語っていたように、いまもやる気に満ち溢れている。勝ちたくて勝ちたくて震えているという。そんな人が自分から辞めるわけない。

CSKAモスクワについて

試合の話題に戻る。

かつて日本のケイスケ・ホンダが所属したクラブである。エンブレムのデザインがなんか70年代感・共産主義感があってイカす。

ラインナップをざっと見る限りでは、GKのアキンフェフ、FWのアメド・ムサといった比較的日本でも知られている?名前もある。

また一時期アーセナルとのリンクが噂されたMFゴロヴィンも出場するようだ。そういえばアキンフェフも昔はアーセナルが取るって話し結構出てたよな。

直近6試合のフォーム

ELでわれらがミランと戦っているとき、彼らはOLと戦っていた。そしてアウェイでOLを下していることに注目。ELのファイナルの会場はリヨンだったはずだからモチベーションは高かったはずで、よくもまあ彼らに勝ったなと。

アーセナルとCSKAモスクワの直接対決は過去2回。06/07シーズンのUCLグループステージで、アーセナルはW0 D1 L1と負け越している。

試合結果予想

WhoScored.com 2-0でホームチームの勝利

SKY SPORTS 3-0でホームチームの勝利

どちらもアーセナルの勝利が予想されている。まあホームだしふつうに勝てよという感じである。できればセカンドレグで戦意が喪失されるほどの点差で勝ってもらいたい。そう、リヴァプールのようにね。

キックオフは日本時間明日早朝4:05。COYG



※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

6 Comments on “【マッチプレビュー】17/18UEL LAST8 アーセナル vs CSKAモスクワ (5/4/2018)

  1. イグナシェビッチはCSKAのCBですね。
    兄弟とは多分ベレズスキ兄弟(アレクセイ・ベレズツキとヴァシリ・ベレズツキ)を指してると思われます。この3人がCSKAの主力DFなので

    1. こんばんは。

      ジャゴエフ。。WhoScored的にはその人も出そうっす。。

  2. アーセナルの空席って、シーチケホルダーがエクスチェンジに出してる上での空席なんですかね。
    だとしたら経済的に良くないでしょうけど、エクスチェンジに出さずしてボイコットしても、クラブからすると少なくとも金銭面でのマイナスはあまり無いのでは

  3. こんにちは。
    そのへん、たしかESPNの元記事でも触れられてたような。

    シーズンチケットの席をボイコットしても、経済的にはクラブは損しないんじゃないですかね。見た目が悪いというだけで。
    ただ、もちろんすべての空席がシーズンチケットではないでしょうから、それ以外の空席はやはり損ということになるのではないでしょうか。

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