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休暇を満喫するアーセン・ヴェンゲルに独占インタヴュー「9月前になにかを決めることはない」

われらの元ボス、アーセン・ヴェンゲル氏。その去就が注目されるなかバカンス中のコルシカで、彼が応えた独占インタヴューの様子をGet French Football Newsが伝えた。

Arsène Wenger: “I promised myself I wouldn’t make a decision before September.”

アーセン・ヴェンゲル「9月より前にどんな決断もしないことを決めていた」



アーセン・ヴェンゲルのインタヴュー(休暇中コルシカにて)

(将来について)

ヴェンゲル:決めないことを決めたよ。久しぶりに羽根を伸ばしていて、9月より前にはどんな決断もしないと決めたんだ。

(何か人生を変えるような大きな変化を起こすつもりはありますか? たとえば、歴史がお好きだから考古学者になるとか、あるいは政界に進出するとか?)

考古学者ね。わたしは土の組成も知らないんだよ。政治もありえない。マネージャーの仕事で好きなことは、理論があって、土曜日にはやってきたことを見せて、結果がただちに出る。政治では、デモンストレーションによる理論と証拠のあいだにあるもので、もっと長期的なものだ。

(あなたは自分の人生を犠牲にしたみたいに感じてますか?)

イエス。もちろんだよ。情熱的であることは利己的な作業だ。もし情熱的であるなら、愛するものとの時間やもっと得られたかもしれないものを盗まれることと同じだ。

(ティエリ・アンリのボルドーとのリンクについて)

イエス。彼はやりたがっているよ。彼は賢いしクオリティもある。われわれがつねに自分たちに問うているのは、プロのコーチになることで自分の人生を犠牲にする用意はあるかということだ。

(ワールドカップについて)

BeINでワールドカップ中ずっとパンディットをやっていたよ。パリからモスコウまで5回も行ったり来たりさ。大会が始まる前は、最悪のことを考えて怖かった。まるで映画のなかに入っていくような、悪い映画を見に行くような。

そして始まってしまえば、オーガニゼイションのクオリティ、レセプション、教育度の高さ、モスコウ市民の文化に、みんながいい意味で驚かされた。

そして大会については、残念ながら、ヨーロッパ大会にブラジルやアフリカ、アジアといったゲストが加わったみたいな大会だった。南米ももはや彼らの野心に見合う結果を出すことができないみたいだった。

フランスは徐々に強くなっていった唯一のチームだった。よく最初がいいチームは尻すぼみになりがちなんてことをいうが、フランスは継続的に進化していくさまを見せた。われわれが勝てたのは素晴らしいスピリットのおかげだと思うし、フィジカルプレゼンスに立脚した多くの優位性があった。

わたしは大会の始めにもフランスは本命だといった。なぜなら彼らはテクニカルなクオリティとフィジカルパウワの両方をバランスよく兼ね備えていたから。

(ホリデイについて)

思っていたよりマシじゃないかな。キミがわたしほどずっと忙しかったら、からっぽになったみたいで怖く感じると思う。でもわたしは自分の人生の新しいステージでいち早く準備をした。たくさんスポーツをしているし、ここでは友人たちと食事をしたりしている。おしゃべりもたくさんしているよ。何時間も地平線を眺めて考え事をしたり、読書も毎日している。いま読んでいるのは、Philip Rothの『I married a communist』(※Amazonリンク)という本だよ。

(一番誇りに思っていること)

プライドがわたしのストロングポイントだったことは一度もないな。誇りに思っているのは、どんなときでも、自分にとって重要だと思える価値に取り組むこと、人々を敬うこと、プロフェッショナリズム、誠実さ、責任感覚。失敗をしたことがないとか、やってしまったかもしれないことをくよくよ後悔したり、わたしはそこまで愚かになりきれないね。

一方で悔やんでいることはないんだ。なぜなら、スポーツにおける重要な価値に対していつも誠実でいたから。とくにハイパフォーマンススポーツだったから。

(インヴィンシブルズのシーズンについて)

努力と集中力の安定。わたし自身も完全にこのクラブにコミットしていた。理想的には、わたしにとって、マネージャーというものは選手の成長、プレイスタイルに結果、クラブの構造やサイズに影響を及ぼすべきだ。

一般的には、この影響力というのは長くいればいるほど影響を与えうるし、クラブでどれほどの権力を持っているかも関係がある。

(エミレーツステディアムに銅像が建ったら。悪くないんじゃないですか……)

銅像になるより生きてるほうがいいね。でもそのアイディアはナイスだったよ。

(ナイトの称号はほしいですか?)

それは許されない。わたしは大英帝国勲章(Order of the British Empire)を授かったことがあるが、外国人にはそれが最高の勲章だったはずだ。

(女王にお会いしたことは?)

あるよ。何度かね。彼女はとてもうまくフランス語を話すんだ。わたしにとってウインザーでの一番の思い出は、フランス政府、ジャック・シラクが大統領だった時代で、英仏友好の再締結の場に呼ばれたことだね。

まるで歴史のなかに迷い込んだみたいに感じて、ほんとうに感動的だった。

以上

ヴェンゲルさんはすぐにでもどこかのクラブでマネージャーを始めるのではないかと思われていたけど、「9月以前に(去就を)決めない」ということは、つまりヨーロッパのどこかのクラブでマネージャーをやることはひとまず今季は考えていないということか。

フランスのクラブ、たとえばモナコなどのゆかりのあるクラブでマネージャーをやるというのは大いに考えられたが、このインタヴューで出てきたのは、ティエリ・アンリのボルドー行きの話しだった。

なお、アンリのボルドー行きについては、昨日の時点でSKY Sportsも報じているので信憑性もありそうだ。

Thierry Henry’s representatives open talks with Bordeaux over managerial role

今年クラブチームに行かないとなると、ナショナルチームを率いることも選択肢に入ってくるのか。

あるいはヨーロッパとシーズン期間が異なるJリーグとか? まさかね。

ヴェンゲルさんニュース

その他のべんさんニュース。

アーセナルでの最後の2年は私設のボディガードがいた

Wenger had bodyguard by his side during his last two years at Arsenal

高まるテロの脅威に備えてということ。

またきっかけのひとつには、2014年のストーク戦での敗戦(3-2)後、怒ったアーセナルのファンから襲撃を受けたという件があるそうな。

怖いねえ。

リベリア大統領ジョージ・ウェアより最高の栄誉をたまわる

Wenger to visit Liberia to get honour from Weah

大統領のフットボールキャリアの発展に大きな役割を果たしたとのこと。とても個人的なことに思えるけど、国として何か与えるって考えてみるとすごいな。

ちなみにプレジデンテ・ウェアから授けられるのは、“Knight Grand Commander of the Humane Order of African Redemption”というものらしい。



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