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【マッチプレビュー】19/20EPL アーセナル vs ウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズ(2/Nov/2019)ジャカのいないPL

PL is back! なんだかとっても久しぶりに思えるPL week11は、ホームにウォルヴズことウォルヴァーハンプトンを迎える。

そんなふうに感じるのは、きっと先週日曜のCPFCからいろんなことがありすぎたせいだと思う。アーセナルにとっては、まったくいつもどおりの一週間ではなかった。それがフットボールのパフォーマンスとは関係ないところでの騒ぎだったのが残念なところだ。

さて、先週のPL、CPFCではホームで2点差を追いつかれドロウ。ミッドウィークのカラバオカップでは、リヴァプールに2度に渡り2点差をつけながら結局追いつかれて勝利を逃すという失態。モヤモヤを引きずる試練のときとなっている。

それでもアンフィールドで見せたパフォーマンスはポジティヴだった。ジャカの事件以降、ウナイ・エメリとチームを巡ってはいまだになにか不穏な空気が漂っているが、PLにその勢いを持ってこられるかどうか。ビッグチームに強いウォルヴズを迎える注目の一戦。

Arsenal v Wolverhampton Wanderers



エメリの試合前コメント「リスペクト30、アイディア70で勝負」

昨日行われた試合前プレスカンファレンスより。

今回はオフィシャルサイトに動画もアップされているが、いま伝えられているような舞台裏で起きていること(※後述)を想像しながらあらためて見ると、顔色も蒼白で若干憔悴しているようにも見える。少なくともポジティヴエナジーがみなぎっているようには見えず。やはりもろもろが最高にうまくいっているわけではないひとの顔をしているように思えるなあ。

以下要約にて。

  • (ウォルヴズ戦の重要性)ホームでまたサポーターと勝利のためにプレイできる。90分サポーターとつながりを持つことが必要だしとても重要だ
  • (ジャカについて)通常どおりチームとトレイニングしている。リヴァプールでもプレイしなかったが、明日もプレイしない
  • (ジャカのケア)まずはひととして。人間にはみんな感情がある。ジャカの先週の問題は回復に時間を要する
  • (選手が直面しているアビューズについて)みんなが何かしらソーシャルメディアとつながっているが、本来インテリジェントになるためのもの。ソーシャルメディアのひとびともリスペクトするが、同時にわれわれはリアルとそうじゃないものを区別する必要がある
  • わたしの場合は、いい反応というのは、ステイディアムにおけるサポーターの反応
  • われわれには世界中にたくさんのサポーターがいるし彼らをリスペクトするが、本物の反応はステイディアムのなかにある。ステディアムでももしわれわれが勝てなければ批判的な反応になることはふつうのこと。コーチも選手もステディアムで批判を受けるし、いいパフォーマンスでカムバックすることもできる。それが目的
  • 勝ってサポーターとみんなとサポーターでつながる。それが明日の目標
  • (どうやって選手とファンはつながるのか)そのつながりは、自分たちのクオリティ、エナジーを使い、ウォルヴズのゲイムプランを壊すことからくる。90分、インテンスにプレイしスキルを使う。難しいことはわかっているが、思い出さねばならないのは今年はまだホームで敗けていないということ
  • なかなか大差では勝てていないが結果を出していないわけでもない。(ホームでは)2度ドロウをやっているがそのほかは勝っている
  • 去年はエミレーツでサポーターとともにとても強く感じたが、今年はまだ同じ強さを出せていない。いま自信を持ってプレイしているしゲイムプランもインポーズできている。ファンとのコネクションも。わたしはこのプロセスに自信があるし、明日はいい機会になる
  • (ジャカがファンに直接謝罪できるかどうか)OK、そのことはもう終わりにしたい。彼はsorryと云った。彼はサポーターやみんなに謝罪した。もう明日の試合のことを話そう
  • (ウォルヴズ戦で何を期待)とても強いチームで守備のストラクチャも強くプレイするのがタフな相手。去年ここで彼らと引き分けた。トランジションがアメイズィング。準備している。われわれが明日サポーターとともにいい反応を見せることを期待
  • (ジャカはまだキャプテンなので?)われわれは月曜から彼の声明を待っていた。つぎは明日の試合だ。明日彼をプレイさせるつもりはない
  • (ジャカは明日プレイする?)彼は明日のプランに入っていない。明日考えるが、彼はプレイしないだろう
  • (それはあの事案が理由で?)明日100%試合に集中するためだ。いまはもう一緒にトレイニングしているが、わたしの考えにはない
  • (ジャカのことを話すことでチームが集中できないことを心配されているので?)明日プレイする選手について話したい
  • (一週間で2回、2点差を追いつかれたこと)そういうことが起きた。でもそれぞれの状況がある。守備改善のためにワークしている。2-0からのドロウはノーマルではない。われわれは勝ちに値した。レフェリーについて話してもいいがもう終わったこと
  • (ウォルヴズのアウェイフォームについて)彼らがマンシティのステディアムで勝ったことはすごい。あそこで勝つのは難しい。そしてエヴァートンに敗けクリスタル・パレスにドロウ。試合による。誰が彼らがマンチェスター・シティに勝つと想像したか? ふつうは勝てない。マンシティでの結果にはリスペクトする。パレスにどうプレイして、ニューカッスルにどうプレイしたか。リスペクトを30%、自分たちのアイディアを70%持ってプレイする
  • リスペクトはするが、自分たちのもっとも強いやり方をつくる。ポゼッション、ゲイムプラン、そして守備でも彼らを止める
  • (エジルとマルティネリ)試合が多いのでたくさんの選手を使うことは重要。リヴァプールでのパフォーマンスはポジティヴだった。明日どう使うかは考えている

ジャカへの質問には苛立ちを隠せない様子。まあそりゃこれだけしつこく訊かれればそうなってもおかしくない。もっと強く云えばいいのに。

エメリはまた、ジャカの事件もあったことから「サポーターとのつながり」を何度か強調していることも興味深い。ジャカのおかげ?で、いまファンからの批判の矢面に立っているのはエメリ本人ではなくなっているが、ジャカの件がなければ当然ファンのストレスを最前線で受け止めなければならないのはエメリだった。

ますますドレッシングルームのコントロールを失うエメリ

いま彼がサポーターとのつながりを強調していることについては、ここ数日で報道されている件も脳裏をよぎる。サポーターのサポートを誰よりも必要としているのは彼かもしれない。

What’s really going on behind the scenes at Emery’s Arsenal

以前からメディアなどでもそういった指摘をちらほら見かけていたが、ウナイ・エメリは去年から今シーズンに入ってからも「強力なリーダーシップ」というものに疑問を持たれていて、それがますます浮き彫りになるようなチームの舞台裏が伝えられている。

昨日の『Independent』が伝えた内容はなかなかショッキングで、この記事によれば、まだPSGのときほどではないにせよ、現在アーセナルにおいてもエメリがドレッシングルームのコントロールを徐々に失っているというPSGと似たような状況になっているということ。

すでに現在のトレイニンググラウンドではエメリを容赦なくからかうようなメンバーもいて、それに若い選手も加わっているという。これも以前から伝えられていたことだが、エメリの指示が理解できないという選手も何人かいると。シニア選手の一部はエメリの戦術にも疑問を持っているだとか、とにかくこっちが目を覆いたくなるようなことが書かれている。

それと、これはとあるポッドキャストで語られたことのようだが、アーセナルの選手のエイジェントふたりが先週アーセナルの上の人物たち(ハイアラーキ)と面会し、コミュニケイション、戦術、マンマネジメントその他、エメリの資質について不足を訴えたのだという。その訴えのなかには、「選手を責めるのはクイックなのに選手を褒めるのはスロウ」とちょっと信じがたいようなことも話されていると。

なんともベタな学園もののストーリーみたいじゃないか。

新任教師が生徒たちに舐められる。先生は気が弱く生徒たちに何も云えない。云っても伝わらない。保護者がその教師を辞めさせるように校長に直談判に行く。。物語だとこの新任教師に裏の顔があったりスーパーマンだったりするわけだけれど、現実はただのつまらなくて悲しい物語になりそうだ。

これ、今回たまたまこういった単体の記事があったとかじゃなくて、このブログでも何度か紹介しているように、もうずっと各所で似たようなことが繰り返し指摘されているのだよね。これらの記事で書かれたり話されたりしていることも、ある程度の信ぴょう性があると受け取ったほうがよいだろうと思う。

これ以上はプレヴューエントリから外れるので、この件はまた別のエントリであらためて書くかもしれない。

エメリのプレス会見に戻ると、ポインツは、

  • ジャカはプレイしない
  • ジャカがキャプテンをつづけるかどうかは決めていない(説明拒否)
  • エジルとマルティネリはこの試合でプレイする可能性がある

ということ。

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

4 Comments on “【マッチプレビュー】19/20EPL アーセナル vs ウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズ(2/Nov/2019)ジャカのいないPL

  1. 明日朝早いからエジルがスタートじゃなかったら寝る。

    いい試合で勝ってほしい。
    そしてまた楽しそうな記事を読みたい。笑

    更新ありがとうございます。

  2. 早くもシーズンの山場になろうかという大事な試合。例年通り魔の11月で失速してしまうのか、復活への足掛かりにできるのか、はたまたスペシャルワンがエミレーツに降臨してしまうのか…
    カソルラとエジルが出てた頃のアーセナルは好調だったのでエジル、ダニセバ、トレイラの組み合わせは見たいです。

  3. チェンさんの予想が完全に希望に変わってるあたりにエメリの終末感が出てて。

    しかし、前節(序盤)の内容は悪くなかったし、僕はここでウルブズと当たるのは悪くないと思ってる。
    手強い相手とやらないと自分らの問題が分からないし、問題を露呈するなら今やっとかないと。

    KTとペペ、あとセバージョスのお陰でサイドが安定してきたので、ボランチのカバーする幅が狭くなってパスが通りやすくなってる。
    あとはどうパスを回すかだと思う。

    エメリが臆病と言えるくらいに慎重なのは知ってるが、アホではないと信じたい。
    今慎重になりすぎることがどれだけのデメリットか、分からないならこのチームの監督は無理だ。

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