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【マッチレビュー】19/20EPL クリスタル・パレス vs アーセナル(11/Jan/2020)ため息しかできない

オバメヤンの3試合バン。どうなる得点源

故意じゃなかったにせよ、マイヤーへのドイヒーなチャレンジでオバメヤンは今後3試合のバンが見込まれている。

現時点ではまだわからないが、ファウルの明白さゆえにクラブもおそらくアピールはしないだろうということ(※前述したように、ほかの試合でも似たようなシーンがいくつかあったのだからその映像を証拠にアピールすべきという意見もある)。

欠場3試合は、この3試合。

  • シェフィールド・ユナイテッド(H)
  • チェルシー(A)
  • ボーンマス(A)※FAカップ

ホームのシェフィールドUはともかく、問題はアウェイ。

今シーズンのアーセナルは全般的にオバメヤンに得点を頼っており(※アーセナルのPL全得点29のうち14がオバメヤンで全体の48%)、とくにアウェイでは9得点(※全体の75%)とほぼオバメヤンしか得点していないようなもの。オバメヤンのほかにPLアウェイで得点したのは、マルティネリ、ペペ、トレイラのみ。それぞれ1点。どれだけオバメヤンに依存しているかがわかる。極度の依存状態と云っていい。

オバメヤンの不在でダイレクトに期待がかかるのはラカゼットだが、今シーズンはPL15試合で5得点と若干スランプに陥っている。しかもアウェイでの得点がない。彼はいまほどのスランプはキャリアで初めてだそうだ。

ラカゼットはPLのアウェイ直近11試合(731分)で21本シュートを放っている。得点なし。

ラカゼットの価値は得点だけではないという擁護論があり、それには大いに賛同するが、メインの得点源がいなくなってしまう状況では、得点できないCFを養護するのはなかなか難しい。いくらお膳立てをしてもフィニッシュがなければ意味がない。

もちろん、オバメヤンの存在によってほかの選手のゴール前での動きが制限されている側面もあるだろうから、彼の不在でラカゼットの<ビッグマグナム>がアンロックされるというシナリオがあってもいいが、まあオバメヤンの場合は云うほどゴール前を独占してないしなあ。

ラカゼットのほかに得点が期待できるのはマルティネリだが、さすがにアルテタがラカゼットよりマルティネリを優先するとも思えない。

ということで攻撃に関してはかなり心配な今後3試合になりそうだ。ひとりの選手に依存することの危険性が浮き彫りになっている。アーセナルってほんの数年前はMFもゴールできる得点者がバラけているチームだったはずなんだけどな。

それといまこのオバメヤン3試合バンが、エディ・エンケティアの去就に影響するのではないかという憶測がある。

ESRやTJJ、ディノスといった若い選手たちのローンが続々と決まっていくなかで、エンケティアの行く先も注目されているが、シーズン後半チームに残る可能性はあるのか?

これについて@gunnerblogことジェイムスが直接アルテタに尋ねたらしい。

アルテタ:エディについては長期で考えなければならないと思う。彼の進化、成長をリスペクトするし、2-3試合のことで彼の将来を決める必要はない。

そりゃそうですよね。

その他試合について

気づいたことなど。

  • ダヴィド・ルイスはすごかったねえ。前半ファイナルサードへのボールがトップ(8)。アルテタの高いラインを敷くプレイスタイルだとロングボールのあるCBがかなり効く。左のスペイスへズバズバとパスを通していた。ジャカを後ろに下げるのも同じく有効。でも彼らがいるせいもあるだろうけど、ロングボールに偏りすぎな時間が気になった。やはりビルドアップのフェイズではエジルが落ちてきてもらって、もっとボールに触るべきだなあと。まあうまくいくなら手段はどれでも構わないが、やはりショートパスでミッドフィールドを支配するアーセナルが見たいし、いまならそれが期待できる。
  • トレイラもよかったなあ。彼は前半45分だけでジャカの90分よりもパスが多かったらしい。AFCオフィシャルのBreakDownヴィデオでも指摘されていたように、彼は前半のメインマンだった。アルテタが来て最も再生している選手のひとり。ずっとファインフォーム。おれはうれしい。
  • トレイラと云えば今回3CBのRCB(RB)に入ってジャカが前に残るというシーンを何度か見た。アルテタはCBの間にCMを落とすのではなく、CBの左右にそれぞれ落とすというやり方をする。あれはペップ流なんですかね。
  • 試合前ザハの脅威についてだいぶ注目されていたが、今回はAMNがかなりいい仕事をした。今回ザハが左サイドで思い通りに仕事ができなかったとしたらそれはAMNのせいだ。DFはイヤみたいだが、Inverted-FBならOKだろうか。この調子だとベレリンは戻ってもポジションを奪い返さなければならなくなりそう。
  • 失点シーンはやっぱりコラシナツのうっかりなのか? 彼はしばしばオウンサードでうっかりする。
  • アルテタのサブはやっぱり遅い傾向がある。ラカゼットはラスト15分くらいからクタクタに見えたし、もっと早く替えてもよさそうだった。92分のサブって時間稼ぎ?
  • CPFCのファンがVARにプロテスト。この試合はそのVARで有利になったのだから皮肉なものだ。

そんなところか。

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10 Comments on “【マッチレビュー】19/20EPL クリスタル・パレス vs アーセナル(11/Jan/2020)ため息しかできない

  1. 順位が下がるとこうも6ポインターだらけで、お得感がありますね。

  2. 内容も良くなってて、雰囲気もいい。その中で結果が出ないと本当にガッカリだ。90分続かないのは、僕はチームの完成度と自信の問題だと思う。やったことがない事に自信を持つのは不可能だと思うし、それが集団ならなおのこと。一歩ずつ前進するしかないんじゃないだろうか。

    ラカは確かに点は取ってないけど、この3節ほど狭いスペースでいい仕事してると思う。あんな狭いスペースでフィニッシュまで持っていくスタイル自体が普通じゃないし、実際に今まで何度もあり得ないシュートを決めてきてる。ケチャップのフタの例えと同じだと思う。

    そして左ウイングにはマルティネリがいる。意外と問題ないんじゃね?とか思うが。

    1. トップ4行けるかもな気分でしたが、テーブル見るとボトム3にいたはずのセインツとワトホが爆上がりして、18位のヴィラと7ポイント差というのは結構笑えないですね、、、

  3. 更新お疲れ様です
    いかにシュートを打つかなんて贅沢な悩みができて最近は楽しいです
    次はどっちの選手もいいけど…みたいな悩みをしてみたいですね
    COYG

  4. あまり誰かを攻撃するのは望ましくないと思うのですが、ゲンドゥージは、ボールを受けて前や斜めに展開する、という仕事が圧倒的にできない。それがトレイラ後のSHの上場を悪くしたと思います。
    彼も運動量やファイトする気持ちは良いのですが、ポジショニングとビジョン、センスみたいなものがかなり厳しい感じを、
    今のところは受けてしまう。。デシャンが代表に呼んだりするのだから、ポテンシャルはあるのかなぁ?
    マンCでも、アンカーがロドリの場合とギュンドアン(バックパス多い)の場合でスムーズさに影響出るので、ボランチの位置の前方向へ向かう力はとても大事なんだよなぁ。ゲンドゥージさんが出る場合は、エジルやネルソンが受けに下がってくるとかしないと運べないかなぁ。

  5. 相手のインテンシティが上がって押し込まれると、結局土俵際を割っちゃうのは困り物ですね。。
    しかし、なんだか、あれ、、、?
    ヴェンゲル監督晩年からよく観た風景な気もして、何だかのすたるじぃを感じる今日この頃です。

    アルテタ監督への色々なハードルを下げたというか、
    結果の割に穏やかでいられる自分がいるのは、
    エメリ氏が率いてくれた一年半のおかげでもあるのでしょう。
    と、だんだん過去が美化されてきた気もします。

  6. あたしも全く同じ感覚でした。試合後の無力感と疲労感。期待が大きかっただけにすごく疲れました。
    ゴールが決まったときは、あまりにも簡単にすごいのが入ったんで、おれたちビッグクラブの域に戻ってきたと安堵してたんですがね。
    Varもチェックされてるのいつもうちのイメージですし運が悪いとゆうのはあると思います。
    エジルってほんとエジルですね。すごい存在感あったと思えばいたのかどうかわからないときもあるとゆう。今シーズンは数字でいえばアシスト1でゴールなし。なんとかならないもんか。

  7. まだまだプランAしか構築出来てないって感じでしょうか。

    個人的にはEL制覇はかなり現実的なのではと考えています。とても楽しみです。

  8. 主さんに色々同意。

    まぁ前半20~30分のアーセナルの優勢の時間は相手の緩さが主な要因だと思いました。
    パレスは最初引いて守ってたし、個々の対応も緩かった。(リーズ戦の前半のアーセナルのよう。)
    パレスは20分30分と段階的に強度とプレスの位置を上げてきた。
    それでもアーセナルは前戦までよりもさらにポジショニングや対応速度、選手の距離感が良くなっていたし、
    強度を上げてきたパレスに対してもその姿勢や状態が崩れず真向からぶつかってそれなりに拮抗したのはポジティブだと思います。

    まだまだ基本の守備やプレス、ビルドアップ時の距離感がまともになってきだした段階だし、
    戦術が浸透してたとしても球際の強度で選手個人の能力で勝てないと遂行出来なくなる。
    戦術というか攻撃のリズムやパターンも一定だしまだまだ。
    シュートまでの形はまだ手をつけてない。やっと手を付ける準備というか前段階が終わったかもと感じます。
    これからに期待。

    ラカゼットをもっと早くに代えるべきだったというのも同意。
    ただし50分くらいには代える方がいいと思ってました。(マルティネッリを入れてオバメヤンをトップに。)
    その時点でもうラカゼットが対人で勝てなくてボールが収まらなくなっていた。疲れてる感じが出ていた。
    相手の優勢度合いが上がった割と大きな要因に感じました。

    まぁエジルも効果的な攻撃のポジショニングを見つけられてなかった感じだったし、
    ゲンドゥージも最近消極的過ぎる選択(やポジショニング)をしがちなのは悪目立ちしたかもしれないですが。

    でもラカゼットの不調ぶりが一番心配ですね。
    昨シーズンの彼だったらシュートまでいってる(そしてそのシュートはたいてい危険)のが、
    今シーズンはシュートまでいけないという場面が多くて。
    記事の中の献身性というところも、献身性だけだったらマルティネッリでも、、、とか考えてしまいますし。

    でも全体的に改善してるしオバメヤン退場後も戦う姿勢は崩れなかったし、長い時間ポジショニングや対応速度は保てたのは良かったなと。
    (オバメヤン退場後なぜかパレスがまたペースダウンしたようにも見えましたが、、、パレスも90分は強度保てないということかな。)

  9. 失点シーンが不運だったというので片付けるのは危険かなとは思います。
    ディフレクションでのゴール数のデータは面白いけどその数は不運を示すとは限らないと個人的には思いました。
    寄せが甘いことによりディフレクションしたボールがゴールに向かう確率というのは上がるんじゃないかと。
    寄せ、チェックが相手に近いほどディフレクションではなくブロックで跳ね返す、シュートコースが減って外すということになりやすいと思います。
    むしろアーセナルの寄せの甘さを示すデータにさえ思えてしまう。
    失点シーンもルイスが対応ミスして躱されそうになり、それを見たジャカがカバーしようかと反応しかけ、
    その間にジャカのマークを外した選手に決められた。(毎秒適切なポジショニングは変わるというのがわかりやすい例かも)
    ジャカも以前に比べたら格段に色々良くなっているけど、最終的な寄せを見てももう1、2歩は詰める余地はあったんじゃないかと。
    あそこにいたのがトレイラや、ゲンドゥージだったら、どちらかにもっと寄せて防いでたのではとも思えてしまいました。
    他にあのシーンで気になったのはオバメヤンのポジショニング。コラシナツも距離空け過ぎにも思ったけど。
    高さ対策なのか中央にいたけど誰かをマークしてるわけでもなく浮いてる状態だった。そういう選手は他にもいたような気もするけど。
    とにかくあの場面、人数的に余裕があるのに完全に2対2の状況になっていた。他に近かったのはラカゼットで反応しかけたが止めた。ちょっと遠かったしそこまで深い位置のカバーをする役割ではなさそうな選手であるし。
    素人の自分にはセットプレーの何たるかは分からないですが気になりました。

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