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【マッチレビュー】19/20 EPL アーセナル vs ニューカッスル(16/Feb/2020)【マッチスタッツと論点】おれたちみんなラカゼット

ニコラス・ペペの大活躍

さてセバーヨスのほかで、とくに語るべきなのはペペ、サカ、エジルの3人だろう。

まずニコラス・ペペは一皮むけたと云ってよいのでは。

G1 A2でフースコのレイティングでは10点満点。フースコレイティングで満点を取ったガナーは2016年のサンチェス、チェンバレン以来だそう。SofaScoreでも最高レイティング(9.7)。BBC SportsのMOTM(※Sky Sports、PLのMOTMはサカ)。BBC SportsのTOTWにもアーセナルから唯一、そして久しぶりに選出されていた。

アルテタが指摘していた課題の守備でも印象的なパフォーマンスだった(ボールリカヴァリが10でトップ)。きっとクラブも彼はヘッドコーチのインストラクションにちゃんと従って順調に進歩していると考えていることだろう。

今回ペペが活躍していた理由のひとつとして、チームのシステムが挙げられるかもしれない。

先日アルテタのフロント5システムについて詳しく書いたが、今回はどうも基本のフロント5から多少調整されていたように思えた。

ベレリンの攻撃参加がこれまでより増えていたのだ。ベレリンが右サイド深い位置まで上がっていくプレイはかなり目立っていた(時間によってはフロント6=2-2-6に)。ニューカッスルがだいぶ守備的に下がっていたおかげだろう。アルテタは後ろに人数を余らせるなどという無駄なことはせず、積極的に上げていった。

RBの上がりが増えれば当然ペペには恩恵になる。右サイドでエジル・ペペ・ベレリンのトライアングルで相手を攻略できるし、またベレリンがワイドでプレイすれば、それだけペペが内側にずれてゴールの近くでプレイできる。さらに今回はセバーヨスというパスの供給先もあったのでなおさらだ。

できるだけインサイドに入りたがるペペにはインサイドFWのほうが合っているとは先日も書いたとおりだが、まったくそのとおりの効果になったと思う。どうだろう。

新しいゴールセレブレイションも見せたペペ。彼が本来のフォームを取り戻せば、それもまたアーセナルの復調のカギになるだろう。ワクワク。

ムスタフィが選ぶMOTMにも輝いたゾ☆

サカの快進撃はつづく。契約更新はどうなるか

サカのLB(左ウイング)といえば、もうアルテタのトレイドマークのようになりつつある。そして今回もまた、期待に違わぬ活躍を見せた。前述したようにSkyやPLはこの試合のMOTMにサカを選んだ。

サカは今回の1アシストで全コンペティションでのアシストを「8」に伸ばしている(※この試合の前に「6」と書いたが7だったみたいでごめん)。いま乗りに乗っていると云っていいサカだが、OptaJoeによれば、PLのティーンネイジャーのなかでもアシストはトップの数字だということ。ビッグクラブの注目を集めるわけだ。

今回はペペの得点をアシストしたクロスのときのナツメグ(股抜き)が大変に注目されているわけだが、あのプレイの前に何度か1 v 1を失敗していて、ぼくにはそれが伏線ぽく見えておもしろかった。ぼくのカウントでは2度1 v 1で左に抜けようとしたところを読まれていて、あのシーンでは一瞬小さく左にフェイントを入れてから股を抜いたように見えた。対峙したRB氏にはお気の毒だった。

さて、サカについては昨日デイヴィッド・オーンステインが「アーセナルはできるだけ早くサカと契約更新したがっている。5年契約」とリポートしていた。リヴァプールやマンUの関心はマジっぽいと思っているようだ。

このことについてはサカがコメントしていた。以下Sky Sportsより。

サカ:(新契約について)すべてエイジェントと両親にまかせている。ぼくはフットボールを楽しんでプレイするだけさ。

エイジェントが解決してくれるだろう。もちろんぼくはぼくのフットボールを楽しんでいる。新しいコーチの下でのプレイを楽しんでいる。だからどうなるか見てみよう。

うむ。移籍する理由がない。末永くひとつ。

エジルの復調

そしてエジルですよ。1得点。

シュートはGK正面で至近距離だったため入ったが、バツの悪さなんて気にする必要はないやね。彼にはそろそろハードワークのご褒美が必要だった。

タッチも57とセバーヨス(109)の半分ほどしかないが、オフィシャルサイトの戦術解説動画のホストであるエイドリアン・クラークに云わせれば、彼がこの勝利における「メインマン」だった。セバーヨスとともに「アーセナルらしい」パスゲイムの立役者だったというわけだ。

ファンも彼のパフォーマンスに大満足だったことは、ステディアムに響き渡る交替時の大拍手が物語っていた。

悪い時のエジルは、ボールを受けに後ろに下がりすぎたり、本来彼がもっとも仕事ができる中央エリアを使えなかったりするが、今回はジャカとセバーヨスというパッサーが後ろにふたりいたために、彼がもっとも危険になれる相手DFとMFのあいだのライン間でボールを受けられる機会も多く、より効果的な存在になることができた。おそらくはこのMFのセットアップがエジルにはとてもいい影響を与えただろう。

以下のグラフィックはSky Sportsの記事から。ヒートマップでも、彼がもっとも脅威になれる相手ボックス前のポジションでプレイしていたことがよくわかる。

また走行距離も10.7kmと、アーセナルではジャカに次ぐ2番めだったということ。彼の充実感が見えるような気がする。

思えば、エジルの能力というのはフィジカリティやスピードのような年齢とともに錆びつくような類のものではないだろう。むしろさらに円熟味を増してもおかしくないものだ。だから、彼が以前よりももっとアクティヴになって、自分のやりたいようにプレイし、少しづつでも全盛期のプレイのコツだとか勘を取り戻せば、また手のつけられないクリエイターになるかもしれない。

ぜひそうなってほしいと思わずにいられない。

※コメントくださるかたにお願い
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13 Comments on “【マッチレビュー】19/20 EPL アーセナル vs ニューカッスル(16/Feb/2020)【マッチスタッツと論点】おれたちみんなラカゼット

  1. ペペのゴールの際にゴール裏のカメラが捉えたセバーヨスの喜びようが最高だった。
    やっぱり彼は、絶対にいいやつ。

  2. 試合後にこちらのブログを読ませてもらうとゆうのがあたしのルーティンです。いつもありがとうございますm(__)m
    語り尽くせないほどの待望の勝利でしたね、しかも4-0。セバジョスほんとよかったし、エジルも存在感ヤバかった。若手たちも素晴らしく、いよいよ反撃開始ですよね。プレミアもカップ戦も全部大事な試合なんで、今回出てないガビやネルソン、新加入のマリたちもバンバン活躍してほしいですね。

  3. 順調に戦術もモチベーションも回復しているわれわれに必要だったのは結果で、それが最高な得点の形で、かつクリーンシートでできたことがおおいに自信につながると思います。本当に良かった。ELには、マルティネス、左からコラシナツ、マリ、ソクラティス、ベレリン、中にトレイラとゲンドゥージ、ガブにウィロック、AMNにラカとかですかね。あー、もう毎試合楽しみで仕方がない。COYG

  4. デカ盛りエントリ、大変ご馳走さまでした (^人^ )
    ご指摘の通り、予想だにしないスターティンでしたが裏を返せばそれだけチョイスの幅が広がっているということで、チームセレクションが楽しみになりますね!
    おそらく、ドゥバイであの手この手を仕込んできているはず…
    アルテタ恐るべし!

    次のエバートンはさておき、残りのPL12試合はまあまあキツい相手が残ってる訳ですが、昨シーズンの尻窄みでは無く、尻上がりに完成度を高めて行けるなら来シーズンは大いに期待できそうです!
    もう今シーズンは5位フィニッシュでいいです。
    行こうCL!!!

    COYG

  5. お勉強しながら観てたのですが、時々目が覚めるようなパスが出るとエジルなのが嬉しかったです。ゲンちゃんはケンカして大きくなれ!
    しかし、スタメンは全く監督の権限なんですねえ。
    アルテタさんは前の方より哲学がありそうだ。

  6. 更新ご苦労様です。

    最高の結果ですね。チームを操るべき選手が操り得点を決めるべき選手が決めればこうなることは必然なのでしょう。

    攻撃面に関しては改めて一つの回答が示されましたね。エジルを起用する際は彼をゴールに近い位置でプレーさせる事がやはり最大の鍵だということ。それさえできれば攻撃陣は今後も期待できそうだということ。しかしながら逆を言うならそれをさせてくれない相手に対してはエジル中心の攻撃では機能しないだろうということ。です。

    そう考えれば少なくても今季の攻撃面でのアルテタの仕事はいかに改善した守備のバランスを崩さずにエジルをゴールに近い位置で気持ちよくプレーさせるかの答えを見つけることだと私は思えます。ホームで引いた相手にはセバージョスの起用という新しい答えを見せてくれました。ではアウェーでは?強豪との試合では?90分の一貫性は?どう解決するのか楽しみで仕方ありません。課題に対して失望ではなく希望を感じる・・・久しくなかった感覚です。

    ムスタフィの起用は私も驚きました。彼は移籍市場が開く度に放出を試みたけど出来なかったとまで言われた選手です。アルテタ招聘前は正しく戦力外だった選手です。その彼が・・・気付けばあのチェルシー戦以降全試合で先発ですよ!!
    ただ・・・この起用が本物の信頼なのか消去法なのかはパブロ・マリがフィットした後にはっきりします。仮に前者ならジャカと並んで週刊ジャンプの世界です。前監督の下でどうにもならなかった選手を2名も復活したわけですから。

  7. 読み応えがあるので、長文に対する不快感は一切なし。
    英語が不得手な人たちにとっては、海の向こうのサイトとかデータはホント貴重。
    サンマキシマン連呼と、ムスティに対する分析がほぼ同じで笑いました。

  8. あんまりエメリ時代は振り返るもんじゃあないんでしょうけど、セインツ戦でゴール決めたあと靴ひも気にしてたときとどえらい違いだなあと(笑) ラカ、ありがとう。
    あんまり期待しすぎてもとは思うんだけど、期待せざるを得ないなあ….!でもまだ夢を見させてほしい。COYG

  9. 更新お疲れ様です。質問です。
    文中に

    オバメヤンが試合後に語っていたように、後半の調整でサカにスペイスを開けるために後ろ(ミドル)に下がった

    とありますがin the middleとは内に絞るではなく後ろ(ミドル)に下がるというニュアンスなのでしょうか?
    英語が苦手なので教えて頂けると嬉しいです。

  10. エジルにしろペペにしろ、「後ろが押し上げてくれればやれる!」と確信できたのは大きいと思う。変な停滞感が吹き飛んだような気がする。

    ただあえて言うなら、ここまでドン引きするチームはPLには少ない。より前からくる相手に対しては、このやり方は穴も大きいと思う。ペジェリンとセバージョスが上がるとムスタフィが右に開かざるを得ず、逆サイドはサカ1人になってしまう。ゴール前のサカのあの軽い対応(ルイスがギリギリで弾いたアレ)を見てると、戦術的に幅のあるチームなら当然「ペジェリンが上がった裏→ファーサイドへのクロス」を狙うと思う。

    右SBやDMFが上がるオプションができたのは嬉しいが、上がるなら状況を考えて抜け目なくフィニッシュで終わらないと痛い目を見るかも。

  11. ラカの先発外れは、前節あそこまで引っ張ったのがある意味一定のチャンスは与えたというプロセスの一環にも思えました。
    セバージョスの選択も嬉しかったです。色んな意味で今後の幅の広さに期待します。
    セバージョスはピッチ上の監督になれる選手だと思います。(前も言ったっけ)
    守備もスピードは厳しいけど、強度自体は以前より上がった印象だが、数字は良くないのか…

    ムスタフィはパス精度もそうですが、CBにプレスをかけてこない相手に対して自分からドリブルで持ち上がって相手を引きつけるプレイをするのがソクラテスと比べてポジティブな面だと思います。

    ペペのポジショニング改善については個人的にはベジュリンが上がったから中央に行ったという印象ではなく、中央を使う意識が出たように思う。アルテタが指摘していた部分の改善。
    そもそもベジュリンが上がることってベジュリンの復帰戦とかでもあったけど、
    ペペはそれでもサイドの端の位置を変えずに中央には行かなかった。
    こういうのもあってペペのポジショニングについては色々指摘されてきたと思う。(自分も)
    逆に言うとベジュリンが上がらなくてもこれからは中央を使うことも増えるんじゃないかという期待も持たせられた。

    エジルについても明らかにPA内に入る、高い位置を取る意識が見られた。
    それとボールの受け方・寄せられたときのキープ力も改善したのではという期待を持たせる。

    もちろん他の人も指摘しているように、ハイプレスをかけてくる相手、エジルにマークをつける相手だとどうなるかは今後の注目ポイントになると思います。
    これがプレスをかけられて全体的に下がった位置からビルドアップになった場合に、
    エジルが下りてきたりすると、そこから高い位置に移動するまでの間に攻撃が終わることもあるし、
    エジルの走行距離が伸びて今回の試合のようなポジショニングに入れないことが出ることも考えられる。
    (これはエジル以外の選手も起こりうる)
    理想はエジル(トップ下の選手)の下りてくる頻度は少い方がいいのかなと。

    ただこの辺りも、オーバ、ペペ、エンケティア、ラカ辺りがトップ下近くの位置に入る(使う)頻度増加によってエジルのフォローにもなっていたし違った状況を見られるかもという期待も抱かせます。

    色々書いてますが主さんの言う事に毎度大抵同意、なるほどです。

  12. 大勝利にぼくも喜びが爆発です。
    しかも、フロント4のゴールでもう絶頂。
    やはりアルテタ素晴らしいですね。

    ぼくが気になることがエジルの走量です。
    どうしてもどなたかに共有したくなったのでこの場で失礼します。
    アルテタ体制になってから、エジルの走力は
    格段にレベルアップして各メディアでも騒がれてますが、これはウーナイの良い影響があるからだと思いました。
    ウーナイはエジルのフィットネスについて口うるさく言ってましたが、これにエジルに火をつけ、今のエジルのレベルアップに結果として表れたんだと感じました。
    ウーナイはやはりただ恨めないなと。
    以上です。
    今回のエントリもとても楽しかったです。
    これからもお世話になります。
    おやすみなさい。

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