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COVID-19パンデミックによる英国フットボールクラブの財政的損失

財政的危機のなかでの移籍市場

今後シーズンをどこかのタイミングでどんなかたちでも再開を決めるにせよ、おそらくは観客を入れた通常での試合開催はほとんど不可能ということは、つまりクラブの収入が減ることは避けられない。

そしてこれはすべてのクラブが影響を受けるのだから、マーケット全体の縮小も避けられないだろう。

SR先生も触れているように、選手価値も大きく下落すると見られているようで、選手売却で大きな利益を得てきたようなクラブには打撃となる。

以前、現在のインフレがつづく「フットボールバブル」はいつかは弾けるという言説があったが、それがいまかもしれない。こういったかたちでそれを迎えることになるとは、誰も予想できなかったに違いない。

またアーセナルが近年やっているように、選手の移籍金を分割で払っているクラブにも当然打撃になるだろう。未来の一定の収入を見込んで後払いの買い物をしているわけで、それが入ってこなくなれば収支が狂ってしまう。※SR先生のTweetの移籍の負債というのがそれに当たるはずで、PLの全クラブにそれがある(もっとも多いのがユナイテッドの£188m。もっとも少ないのがカーディフの£10m。アーセナルは£77m)

今シーズンが来シーズンの期間にずれ込む可能性もあるため、その際は夏の移籍ウィンドウを1月までずっと開催中にするという議論もあるようだ。

選手価格が下落してデフレ傾向になれば、割安でいい選手が買えるチャンスにもなるのかもしれないが、果たしてアーセナルはその恩恵を得られるほうのクラブだろうか? むしろCLでプレイするようなトップクラブが安く選手を買えて、それ以外は資金難で買い叩かれてという、また格差が広がるきっかけになるような気がしないでもない。

アーセナルでの影響

SR先生のTweetによれば、仮にここでシーズンが終了すれば、アーセナルが残り試合ができないために被る損失はマッチデイ収入で£12.8m、TV収入で£45m、これにコマーシャル収入もいくらか。つまり、「£57.8m+α」という巨額の損失を被ることに。€60mとか云われていたウパメカーノに匹敵する額が吹っ飛ぶと。

まあだから、こんな事態のなかでも無観客試合だけは是が非でもやりたいでしょうな。アーセナルの残りの試合のTV収入£45mというのは、トマス・パーテイ(€50m)を買うのと同じようなものだ。それがきれいサッパリなくなるなら、エア・パーテイである。

アーセナルは、そもそも来シーズンのヨーロッパのコンペティションを逃しそうな状況だったので、この騒ぎがなくても夏の補強のための予算はだいぶ厳しかったはず。必要な選手を買うためには、まず自分たちの選手を売って資金を調達せねばならなかった。

しかし、それも難しくなったかもしれない。買い手の状況も同じく厳しいとなれば、少なくとも期待以上の金額で選手が売れるということもないだろう。

最近ASローマがミキタリアンのパーマネントでの獲得に本気だという記事がちらほら出ているが、もしそれが事実だったとしても、このままいけばアーセナルは条件的にも大きく妥協せざるを得なくなるかもしれない。イタリアがあんな状況なのだから、セリエAクラブだってより深刻な影響を受けるに違いないのだし。

われらにとり夏の移籍市場でもっとも大きな関心はもちろん夏に残り契約が1年を切るオバメヤンで、バルセロナが興味を失っただとか、マンUが£50mで買いたがっているだとかいまもいろいろなニュースがあるが、もし本気の買い手が現れなければオバメヤンは契約延長するしないに関わらず、来シーズンもクラブに残ることになる。

アトレチコが興味を再燃させているというラカゼットを売って、その分をオバメヤン慰留のための資金にするという説もあるが、そんなに都合よくいくようにも思えない。

エジルが考えを変えて夏に退団するとなれば、そこでも大きな資金(およそ£18m)ができるけれど、クラブが新契約をオファーせずとも彼はラスト1年残る気マンマンである。

これでチームNo.1のスター(そしてキャプテン)がまたまたフリーエイジェントだ。今回は非常事態だとはいえ、こんな悪いマネジメントをやっているクラブはほかにあるのかな。そもそも選手契約は残り2年時に評価するというポリシーにしてなぜいきなり例外をつくっているのかという。

ぼくはもともとオバメヤンは夏に退団する可能性が高いと思っていたが、このコロナ騒ぎで、彼を売却した資金でつぎの選手に投資するというファンにあまり人気のないオプションも難しくなったんじゃないかと感じる。

でも補強ができないことは悪いことばかりじゃない。

新しい選手が来ないということは既存の選手、とくに若い選手たちには大きなチャンスになる。

ぼかあ、いまの20前後のヤングスターズたちの将来が楽しみで仕方がない。これをきっかけに彼らがトップレヴェルでの経験をつむチャンスを掴んで、それが未来のチーム強化につながっていくのなら、それはアリだと思う。むしろ積極的にそうしてほしい。

転んでもただでは起きない。そういう結果になるといいなあ。

 

PLの延期期限の4/30までまだ一ヶ月以上ある。今後もイングランドおよびヨーロッパの状況を見ていこう。

もちろん日本も。ヨーロッパやアメリカがあんまりひどいからか、相対的に日本のわりと落ち着いた状況に安心しているようなひとがいるけど(桜を見にあんなに人が集まったり)、感染者も増え続けていてこれからどうなるかなんて誰にもわからない。

Stay at homeでSave lives。ボスも云ってた。どうかこれをお読みのあなたもご自愛ください。やむを得ずお勤めというかたもマジお気をつけて。

 

しかし試合がないと、たまに書くブログもこういう政治的な話題とかばかりになってしまってつまりませんな。

つぎは「あつまれ どうぶつの森」について書くとしよう。ウソだけど。

 

おわり



PS

Arseblogがセスク・ファブレガスにインタヴューしたPodcastが話題。彼が70分ほぼしゃべりっぱなしという濃密なインタヴューで、アーセナルのファンは全員聴いたほうがよさげ。

わしもリスニング勉強のため聴きました。KTの英語は10%も理解できる自信がないけど、セスクの英語は比較的わかりやすいゾ☆

5 Comments on “COVID-19パンデミックによる英国フットボールクラブの財政的損失

  1. 各クラブの給与カットや解雇などの動きあるなかイングランドに対する詳細なアプローチは面白いですねー
    (こんな一方的なタイミングの解雇って違約金発生せんの?とは思ってる)

    アーセナル自身キャッシュあるが負債も。
    なにより高額なチケットによる入場料収入がある分なかなかどうして。
    移籍に関しても今夏ボスマンプレーヤーどうなるのか。
    ズレこんだら超短期契約を結ばんとやったりなんやり。。

    あまりにも状況がカオスなので推して知ることも難しいですがーー
    うーん、どうなるのか。

    ちなみに自分はサッカーソシャゲに手を出してしまいましたw
    延期すればするほどゲームに課金しそうw

  2. セスクのインタビューもブログに是非お願いいたします。

    1. 需要あれば書きましょうか。さすがに70分リスニング&TXT起こしはキツいけど、キーコメンツはわりとメディアやその他で書き起こされているので。

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