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Arsenal, Behind The Scene, Controversy

エジルとアーセナルのマインドゲイムの終わり

ペイカット拒否について

ペイカットのくだりでは、十分な説明がされていないなど、彼の云っていることはいかにも正論に聴こえる。それだけ聞けば納得はできる。

だが、それでもクラブの求めに応じたほかのほとんどの選手に対してはどう思っているのだろう。個人的にはそこが気になる。あるいはほかの選手たちはエジルのことをどう思うか。

彼らがそれを受け入れた理由について、何も思わない/感じないのだとしたら、ぼくにはそれも少し傲慢に思える。

ほかの多くの選手はそんなことは承知のうえで、それでもなおクラブを救えるならとみんなで相談して手を貸すことに決めたのでしょう? 愛するわがクラブ、わがチームのために。彼らが何も考えずにクラブの決定に従ったなんてエジルが思っているのだとしたら、まったくばかにしている。まあほんとのことはわからないけど。

この件は、実際のペイカットに応じるかどうかという問題以上に、彼がチームメイツと歩調を合わせなかったことのほうが問題が重いように思える。もっとも高給なのだから、もっともペイカットの影響が大きかったのにだ。きっと選手組合のリーダーであるベレリンもさぞかし説得を試みたことだろう。

自分でもチャリティに熱心だったりと、篤志家の彼がこれに応じないのは少しおかしなことだと思っていたが、「クラブが自分を試合で起用しないのは(ペイカットを拒否した)決断が理由かもしれない」と話しているところを見るに、逆にクラブとの対立が彼のペイカットに協力しないという決断に影響を与えているんじゃないかと疑ってしまう。

ウイグルムスリム発言について

この一連のコメントについては、誰もエジルに反論できない。すべての人間は平等でなければならない。

アーセナルFC視点では、もっとも痛いところを突かれたかたちである。

エジルのウイグル発言に対し、AFCのあの「政治からは距離を取る」声明は、エジルだけでなく多くのファンを失望させた。人道よりもビジネスを優先したと誹りを免れまい。しかもいまはBLMにはしっかり声を上げているじゃないかと云われれば、返すことばもなかろう。

ただ、いま従業員55人が財政難で解雇されそうになっている現実を見れば、もし去年末にこの件でAFCがチャイナに忖度せず対立していたら、ひとつの大きな収入減を失い、もっと多くの従業員を解雇せねばならなくなったかもしれない。

シンプルではない問題だ。

もちろん人の道を優先してくれるクラブであってほしかったが。

ここはぼくはメストを100%支持する。

 

ひとまず以上。

今回のエントリは「エジルとアーセナルのマインドゲイムの終わり」というタイトルにしたんだけども、もうつぎのフェイズとしては、あと1年お互い共存するしかないという。残るのが決まっている以上はもう嫌がらせしたってしょうがないのだし。

エジルがあと1年残るのが確定なら、彼をちゃんと使っていく方向で動いてほしいと思う。ぼくだって彼がどうせ残るなら、まだプレイは観たい。このチームでプレイできないほど劣化しているとも思えない。相手によっては使えばいいのに。ウィリアンが使えるならエジルだって使えるだろっていう。

それともやはり出場インセンティヴの出費のほうが惜しいんだろうか。うーん。

なんかエジルに愛情があるんだかないんだかわからないエントリになってしまった。あはは。



おわり

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6 Comments on “エジルとアーセナルのマインドゲイムの終わり

  1. 実際の内部事情はもちろん分からないので、結局のところ妄想でしかないですが、
    高給取りが不良債権になるというのはままある話なので、契約したアーセナルサイドにも問題はあるかなと感じました。
    ペイカット拒否ということで、エジルを中心にチームを作って大活躍してもらうっていうのが
    現状できる両者WinWinな関係でしょうか。
    出場給、勝利給を払わないようにほぼベンチ外という線になりそうですが

  2. エジルは中央に限定してやれれば、今でも良い選手だと僕は思う。
    守備でも1月以降は見違えるように走るようになって、パスコースの限定もきちんとやってたと思う。

    ただ逆に言えば、サイドに開くと大したことはできないし、ウイングの位置でのマンマークも弱い。
    一時期のレアルのように自己完結型のウイングを揃えて、中央に限定してやらないと機能しないと思う。

    しかし今ウチのウイングはインサイドFWばかりなので、中に絞ると入れ替わったエジルの良さが消える上にトランジションでサイドに弱点ができ、逆に絞らなければウイングが機能しない。

    中断後の3バックの採用・ウィリアンの獲得はそういう文脈じゃないのかな、と個人的には思ってる。
    なのでこの話は、僕はフットボール上の理由だと信じたい。

    ほんの2年半前にエジルを中心としたチーム作りを決めたのもアーセナルなら、途中で路線変更したのもアーセナルなので。

    僕はこの話を「エジルが傲慢(あるいは愚か、無能?)だから」では済ませたくない。
    過去の失態も含めてアーセナルなんじゃないかと思う。

    それはエジルの人格的なアラ探しよりも、ずっと大事なことなんじゃないかと。

  3. 給与カットに応じることが選手の善意によるものだとはいえ、年棒26億円の12.5%は3.25億円だから、55人の解雇とエジルが給与カットに応じなかったことが無関係とは思えない。55人の為に給与カットに応じてくれと言われたらエジルはどうするのですかね、もう遅いのやろうけど
    アルテタは常々チームのために100%で挑む選手しか使わないって言ってるし、優れた選手だからってチームに批判的なこと言ってる選手をトレーニングに参加させたり試合のメンバーに加えたりするのかな エジルのプレーは素敵だけど、ウィリアンが加入した今チームにプラスになる選手ではなくなってしまったように思います

  4. はっきりしてるのは、これはサンレヒがはじめた戦争で彼に解決する責任があるってことですね。
    アルテタを巻き込まずシーズン開幕前に解決してもらわなきゃ困ります。
    お互いメディアを使ってウジウジやってないで、サンレヒとエジルは腹を割って直接対話して結果を公にすべきです。
    ファンも疲れてるし、新シーズンもこの問題が続くのにはうんざりでしょう。

  5. ユナイテッドはうまいことしてサンチェスをインテルに出しました。さすがビッグクラブ。
    エジルには何度も歓喜を与えてもらい、何度も失望させられましたね。
    あと1年、どうせ残るならスカッドに入れてほしいですけど。エジルにしか出せないパスは間違いなくあるだろうし。

  6. エジルより先に何レヒさんがいなくなりましたね。
    従業員の解雇もそうだし、アーセナルに一体何が起こっているのやら……

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