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【マッチレビュー】20/21EPL アーセナル vs サウサンプトン(16/Dec/2020)ディシプリン危機

試合の論点

アーセナル vs サウサンプトンのトーキングポインツ。

ディシプリン危機の真の問題

アルテタが来てから8枚目のレッドカードだとか(※PLでは7枚目)。この期間、ほかのチームでレッドカード3枚以上のところはないようで、つまり2倍以上でダントツのダーティ(笑)なチームということ。

どういうことなのか。

まあ理由はシンプルだろう。チームがうまくいってないから。それしかない。

ぺぺのヘッドバットもジャカののどわも、そこへ至る伏線として、チームとして思い通りにプレイできないいらだちがあったのは明白だ。

今回のガブリエルのカード2枚は彼の本来のポジションを離れた場所で受けているし、CBとしての責任感からのパニックでそうしてしまったにせよ、状況としてそうせざるを得なかったことのほうが問題かもしれない。

彼は何度か自分がボールを持って上がっていくシーンもあったが、なんだかチームの選手たちのプレイぶりにいらだちを感じてそうしたようにも見えたものだ。

ガブリエルは、ファンのあいだでは、これでコシエルニの正統後継者になったという評価もあるし(笑い)、ジャカのような選手が繰り返しやるのとは意味がまったく違う。このこと自体は将来に向けて大してシリアスに捉える必要はないだろうと思う。いまのチームにとって彼のサスペンションは当然シリアスだけども……。

このチームの根本的な問題はやっぱりプレイっぷりを改善できていないことに尽きる。それが改善すればほかのこともみんな解決するだろう。

ミドフィールド不在はつづくどこまでも。アルテタは選手を信用していない問題

個人的にはこの試合もビルドアップフェイズにおいて、やはりまたミドフィールドがないプレイをつづけていたことに絶望した。セインツのプレッシングがよかったから? そうかもしれない。でもハナからやろうともしていないのはこれまでと同じように見えた。

ボールを持ったとき、後ろで回して回して回して…… はいそこでロブホからダイアゴナルのロングボール!

ボールを持ったとき、後ろで回して回して回して…… はいそこでガビからダイアゴナルのロングボール!

ボールを持ったとき、後ろで回して回して回して…… はいそこでKTからダイアゴナルのロングボール!

ボールを持ったとき、後ろで回して回して回して…… はいそこでセバーヨスからダイアゴナルのロングボール!

ボールを持ったとき、後ろで回して回して回して…… はいそこでエルネニーからダイアゴナルのロングボール!

……以下ループ

いや、サカとかぺぺにボールが渡るのはいいよ。ちょっとはスペイスが空いたりしてて。でもさ、ここに意外性はまるでないよねという。

あと曲芸ちっくなボール回しを見せるのがことごとくオウンハーフっておかしいでしょ。あんなにリスクをおかしてまでボールを失わないようにがんばって、それでいてアタッカーズにボールを渡すのにロングボールって、がっくりくるわ。そこでリスクをかけた対価はちゃんと得られているのか?

そもそもバックからのプレイというのは、五分五分のロングボールを出したくないからやるのでしょう? なるべく精度の高いショートパスでボールを前方まで運ぶというのが、基本的なコンセプトであって。そのなかでロングボールが効果的なのは、そこに意外性があるからでしょう。それしかオプションがないのでは、なんの驚きもないし、相手はそれを想定して待ち構えているのだから大して混乱もなく効果的でもない。

この試合のセバーヨスは、例のダイヴっぽいしぐさがあったからか(VARでダイヴならカード出せばいいしレフにはスルーするなと云いたいが)わりと批判をされているが、ぼくにはそこまで彼が悪かったとは思えなかった。彼が中央寄りのポジションでボールを持ったとき、もっと近くにいいサポートがあれば、しっかりとボールもキープできるだろうし、中央からの展開に可能性を感じる。そうしたほうがよほどワイドエリアも生きるだろう。

ここ最近はこの問題をずっと考えているから、アーセナルの対戦相手のプレイも注意していみているが、アーセナルのように極端にミドフィールドを空けているチームなどまずない。そして、自分たちはといえば、相手の中・外・中のボールの動きにいつだって翻弄されている。

アインシュタインが云っていないこととして有名?なことばに「同じことを繰り返して違う結果を期待するのは狂人のやること」というのがある。最近、AFC界隈のインフルエンサーがそれをつぶやいているのを見かけて、思わずフフフと笑ってしまった。

アーセナルがいまやっているようなプレイの仕方がありながら、同時に「クリエティヴMFが必要」なんて云っているのを聞くに、それはさすがにおかしいんじゃないかと云いたくなる。アルテタが4-3-3でプレイするのに5-6つのポジションが足りていないという発言と合わせて考えるに、どうも選手への信頼や評価があまりにも低すぎるんじゃないだろうか。

そのクリエイティヴMF氏にやらせたいプレイというのは、ほんとうにいまのチームでは誰もできないんですかね。

試合については以上。

カレントPLテイボー

消化試合数がバラバラだが。

上位がポインツを落としまくり。1位から12位まで10ポインツしか差がないという。いや、ますます混戦で。よきことで。ええ。

15位のわれらにはあまり関係がありませんがね。

そういえば、シェフUは、13試合を終えて1ポイントということで、トップフライトで史上ワーストの記録をつくったらしい。すごい!

アーセナルは、こんな内容の試合をつづけているから、この先も全然期待できない。

こうなると、1月の移籍ウィンドウはクラブ史上最重要の冬のウィンドウになるかもしれない。だってもう降格するかもしれなくなっても、そこから先は何もできないのだから。シーズンはまだ3/4 も残っている。

そういえば、ふと思ったのは、今年仮にELタイトル取って(PLの結果よりよほど信じられる)、PLから降格したら、チャンピオンシップで戦いながらCLに参加することになるんですかね。

ウケる(ウケない)。

 

つぎは土曜のPLエヴァトン(A)。虐殺されるのだろうか?

COYG

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6 Comments on “【マッチレビュー】20/21EPL アーセナル vs サウサンプトン(16/Dec/2020)ディシプリン危機

  1. 試合前にMr.水沼が「今は上位チームの方がやりやすいかも」みたいなこと言ってたけど、全然そんな事なくてワロタ。
    シットディープな相手に弱いだけじゃなく、ハイプレッシングなチームにも弱い事がわかったのは朗報。(いや普通に悲報)
    どこ相手なら勝てるのかと。ああマンウがいたなと。(こんな事思う日が来るとは!)

    普通にセインツは強かったですけどね。
    去年から大してメンバー変わってないのにフットボールてば不思議。
    ウォルコットくらい?

    この試合に限ってはオーバよりウォルコットの方が良く見えましたね。積極性含め。
    オーバ、エルネニー、ティアニー、ガブリエルあたりは明らかにお疲れちゃんモードに見えたけど、中2日のコンディションを考慮してもターンノーバーできないくらい控えメンバーが落ちるのなら絶望的だなぁ。

    アルテタは信念を曲げないだろうけど、流石に慎重すぎる。
    チェンさんがプレビューでも書いてたけど、一回オーバ休ませたら?とは思う。
    後半のここぞ!で出しても良いわけで。
    キャプテンでエースだとしてもアンタッチャブルな存在にしてはいけないと思う。
    あとオーバのキャプテン不向き問題も完全に同意。
    ただベジェリン、ジャカがチームを引っ張る存在になれてないのが不運というか、期待外れというか。。

    そこかしこで言われてる様に、アルテタは交代が遅い。
    失点したり、退場者出したりしないと動かないんじゃ、サブのモチベーションも上がらんだろうな。
    良い結果を残してる試合は5人交代制が多いのもなんか関係ありそう。
    慎重過ぎるのが裏目に出てる。

    North London is RED

  2. 辛い日々が続きますな、、、

    キャプテンはいっそKTで、オーバには自由を。
    と、ずっと思ってますが在籍中にキャプテンを渡すってあるんですかね?

    個人的には「ただ自由にプレイすること」ってなんか今回のゲームでは感じたんですよね。しがらみから解き放たれてプレイしてる感が。
    どこが、と言われても答えられんけども、、、

  3. 色々と、、、本当に我々ぐーなーにはお疲れさんなこの日々です。
    こんな時でもブログ更新いただきありがとうございます。

    こんなんならヴェンゲル解任なんて本当しなきゃ良かったなあ、あの人は偉大だったなあと心から思うこの頃です(私はヴェンゲル解任には完全に反対でした。)。

    アルテタはあの髪型を見るにつけ、とにかく頑固なんだと思います。
    それが長期的に見て大吉と出るか、大凶(降格or解任)と出るか、それこそ神かアインシュタイン(天才)のみぞ知るですね。

    コロナで何も予想通りにいかない時勢です。アーセナルにはその立場を守ってもらいたい。それだけです。

    coyg

  4. プレスに追い込まれての苦し紛れのロングフィードというのは確かに目につきましたね。その他つまらないパスミスが多々あったり、相手のクリアボールをたいして追い込まれるシチュエーションでもないのにクリアで返すとかせっかく労力かけて奪ったボールを簡単に相手に渡して消耗というのも目につきました。

    アーセナルのプレス自体が全体的にあやふやだったのもあるんですが、その中でも特にエルネニーはマークすべき相手を全く見失って誰のマークにもつかず、ボールが自分の近くを通っても反応せずもしくはすごく遅い反応。前半は特に中盤に穴を作っていた印象。
    なので後半頭からセドリックを入れてAMNをCMに移動という選手起用を個人的にはして欲しかったくらいです。

    前線にはポジティブな面も見られた印象です。ペペのボールへの関わり方、受け方ポジショニングは良かったですし、パスを出したあと前にランをする意識も見られた。サカは一貫してこれがあったし、全体的にそういう意識は以前よりは見られたと思います。
    あとエンケティアもボールを受けに下りる頻度と下りる位置の深さが少し上がり、持ち上がった後のポジショニングも高すぎて相手CBのラインに吸収されて消えるという時間が比較的少なかった。
    なによりオーバとエンケティアが絡んでの得点がやっと生まれた。元々ワンタッチでのパスは好む傾向はあったのけど周りがそういう動きがなく見られなかったのがやっとという感じで嬉しいです。これらが偶然でなく意図的に一貫して出せていけるといいなと。

    まぁ結果的には厳しいものなので、、、苦しいですね

  5. 毎回気力を振り絞っての文章、お疲れ様でした
    ゲーム全体は残念なモノでしたが、
    サカのカットインから、久しぶりに綺麗なゴールが見れたことで救われました。
    まだまだ信じて応援します。
    COYG

  6. まあ、それでも結局毎試合見るわけでね。。。w
    僕は時間がかかると思ってるので、今はプロセスを見れればそれでいい。

    結局3-4-3が一番コンパクトというのが何とも皮肉だ。
    悪条件の中であえて4バックに舵を切ったものの、それで勢いをつける事には失敗した感がある。
    一つには、サカの左WBを上回る選択肢がないんだと思う。

    しかし一周回って3バックに戻ってきたら、ペペとホールディングが良くなった分バランスが良くなってる。全否定する向きもあるみたいだが、僕はこのチームが(内容的に)少しずつでも前進し続ける限りは愛想も興味も尽きない。黄金時代を知らないとこういう時に楽だ。

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