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【マッチレビュー】21/22カラバオカップSF アーセナル vs リヴァプール(20/Jan/2022)深刻なスクワッドデプス

試合の論点

アーセナル vs リヴァプールのトーキングポインツ。

いいところ探し

やあ、マルティネリすごかったね。最高。宝石。

あとオーデガードね。彼もよかった。

 

スクワッドデプス大問題が露呈

この試合のベンチを観ても、9人のサブのうち5人と半分がアカデミーの選手。あとは、ホールディング、NT、エンケティア、パーティと、ベンチには4人しかシニア選手がいなかったのだから、ホームとはいえリヴァプールのようなトップチームと戦うには、まったく選手が足りていなかった。

しかも、パーティはアフリカから戻ってきたばかりで、とても試合でプレイさせたいような状態でもなかったろう。試合前には日曜のPLに間に合うかもしれないみたいなことが云われていたくらいで、サブからでも、まさかこの試合でプレイすることになるとは誰も思わなかったはず。

この試合のアーセナルのチームにもっとも打撃だったのは、おそらくRBのトミヤスのフィットネスだった。

最初の失点のシーンもふだんの彼なら、たとえJotaのような選手でもあんなにイージーにかわされることもなかったはず。彼はとくに1 v 1に定評のある選手なのだから。あの場面以外にも、動きが遅れてカードをもらったり、あきらかにシャープネスを欠いていた場面が何度かあって、さすがにこのような競争力のある試合では準備不足の感は否めず。復帰が早すぎたようだ。

ちなみに、Sky Sportsの試合後の選手レイティングでは、ワーストのパーティ(2)に次ぐ、セカンドワーストの「4」。

チェンバースとセドリックがアウトで、RBの選択肢がなかったと試合後のアルテタは延べていたが、RCBにロブホでベンジャミンをそこで使ってもよかったし、あるいは以前やったようにNTをRBで使うオプションもあるにはあった(まあそれはさすがに怖いか)。でもアルテタはトミヤスに賭けた。楽観的だとは思ういっぽうで、気持ちはわからんでもない。

今シーズンのトミヤスは、アーセナルに来て以来、ほとんどベストプレイヤーズのひとりと云ってもいい活躍ぶりであり、だからこそ、彼がふだんの彼の基準以下のパフォーマンスしか発揮できなかったことはよけいに痛かった。

ESRもトミヤスも、あるいはロコンガも(前半、彼がボールを持ったときにプレッシャーがかかるとスタンドから悲鳴が笑)、レギュラーか、信頼できるバックアップの選手がもしいたら、この試合ではスタートからプレイすることはなかったはず。彼らがこのような重要な試合でスタートからプレイを強いられたという事実が、いまのアーセナルの極めて貧弱で、危機的なスクワッドデプスを物語っている。

スクワッドデプスといっても、単に人数を埋めればいいという話ではもちろんない。当然高い要求を満たせるレギュラーに加えて、彼らにチャレンジできる/立場を脅かせるクオリティを持つバックアップというのが理想だ。仮にジャカやエルネニー、ぺぺのような、いま不在の選手がそこにいたとしても、理想には遠いというのがアーセナルの現状であり。

このことは、アーセナルにおいてはこれまでももちろん大きな課題ではあったが、とくに今月はもろもろの事情でそのことが大きく露呈している。この試合でも、そのことがはっきりわかった。NLDは無理せず延期を申請して正解だった。

冒頭にも書いたように、冬の移籍ウィンドウはあと10日ほど。

各種報道によれば、アーセナルでは、ラカゼットとエンケティア(とオバメヤン)を代替できるストライカーがメインターゲットで、フィオレンティーナのデュシャン・ヴラホヴィッチが難しいなら、ほかのターゲットに向かうようだし(それだけ今月のストライカー獲得に本気)、CMはユヴェントスのアーサー・メロのローン獲得に近づいているとも云われる。

ただでさえ貧弱なスクワッドで、今月はバロガン、AMN、コラシナツにマリーまで失っているのだから、そのほかにもメディアに捉えられていない動きがあってもおかしくない。

もちろん、本格的な補強は夏になるにせよ、今シーズンの最大の目標であるPLのトップ4フィニッシュを達成するためにも、残りシーズンのブーストは確実に必要だ。現状のスクワッドデプスからしても、この冬のウィンドウはかつてないほど重要なものになっていると思われる。

残り10日で、アーセナルは驚くような投資をするかもしれない。なぜなら、今年トップ4を逃すとアルテタのシーズンは失敗とみなされるはずで、それはこのプロジェクトにとり最大の打撃だから。

アーセナルのレッドカード受難

またか。No More Redキャンペインはいまこそやるべき。

ただ、アルテタはこの試合もパーティのレッドカードが大きく影響したと云っているけど、全然影響ないよね。

記録では、パーティの2枚めイエロウでセントオフが90分。77分に2点めを失った時点で、チームは意気消沈してしまったようにしか見えなかったので、試合の結果にも内容にも、ほぼ影響はなかった。

それはともかく。なんなんでしょうね。このレッドカードの多さは。

今月だけでもPLシティ(ガブリエル)、EFLリヴァプール(ジャカ)、EFLリヴァプール(パーティ)と3枚め。

このグラフィック頻繁に更新されててウケる。それにしても数が尋常じゃない。

今回パーティはたったふたつのファウルでカードが2回出たと、不当を訴えるファンもいるみたいだけど、まあどっちもカードが出てもおかしくないプレイではあった。

これは。。

パーティはAFCONでPLを1試合も欠場することなく、週末のPLバーンリーに十分間に合ったのに、これのサスペンションでアウトに。さすがに愚かしい。ジャカもパーティも不在のバーンリー(H)で、チームはまた無駄なプレッシャーに向き合うことになった。

ファーストレグでジャカがレッドカードをもらったときに、彼のスプリント能力のなさが指摘されていたが(新しいCMを取るならスプリント能力は必須)、今回のパーティも判断ミスというよりは、やはりフィットネスが足りていないことによるプレイの遅れによるものだったかもしれない。

結局またスクワッドデプスの話に通じてしまうが、中途半端なフィットネスの選手を使うとこういうことも起きるということなんだろう。

トーマスからの謝罪。

それにしても、アルテタのチームでのレッドカード数はさすがに極端なので、ちょっとなんとかする必要がある。原因はなんだろう? アルテタのコーチングの厳格さと関係あるのかな。

その他試合について

  • リヴァプールは全然フルパワーという感じでもなく。試合序盤のアーセナルのハイプレスにもそれなりに苦労していた。2点ともソフトなゴールで、試合結果はほとんどアーセナルの自滅だったなと。ジョタはショッツ2・SoT2・G2。単独で状況をつくれるし、ああいうチャンスを外さないストライカーがいないと試合には勝てない。ぼくは彼のことがすごく嫌いなんだけど、なんで嫌いかと思ったらアーセナル相手に得点しまくっていた
  • ガビ・マルティネリがシャープすぎ。あのショットが入っていればなあ
  • 試合後のクロップ「マルティネリの名前を覚えておいたほうがいい」。われらはこんなんで喜んでいちゃダメである
  • あのチームのなかで、オーデガードもキレキレだった。あの狭小エリアでボールをキープしてくれると。CMも悪くなかった
  • ラムズデイルからほとんどロングボールでフラストレイション。でも、ショートパスでつなごうとしてロコンガのあまりの不安定さになんか納得。選手がボールを持ったときの悲鳴はあまりきかない
  • FAカップのときもおもったけど、こういうカップ戦の残り10分とか5分で敗けてたら、もう放り込むしかなくない? あんな時間帯で自分のゴール前でボールを回して、ハイプレスにたじたじなんてほんとに意味がわからない。全員相手ゴールに殺到するしかないと思うのだけど
  • アーセナルはスロウインコーチを雇うべき
  • アルテタのサブはほんとうに(以下略

試合については以上

 

これでアーセナルは、直近4試合勝ちなし。すごい。

でも救いは、このなかの3試合はカップで、PLはシティの1試合しかないということ。

日曜のPLバーンリーに向けて、気持ちを切り替えるべきでしょうな。ガラリと。何事もなかったかのように。そこで勝てれば、また立ち直れる。

そして、それが終わると2週間のインターナショナルブレイクへ。ようやくクレイジーな一ヶ月が終わる。

IB後の2月からは、ひとまずAFCON組も戻って、補強された選手も何人かいて、週に1回のPLに完全集中。いつの間にか現在6位。

 

ではまた日曜の試合の前に。

COYG



※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

6 Comments on “【マッチレビュー】21/22カラバオカップSF アーセナル vs リヴァプール(20/Jan/2022)深刻なスクワッドデプス

  1. お疲れ様です。。

    クレイジーでジェットコースターなチームの状態は本当に退屈させませんね、、恐れ入る。
    No more Red キャンペーンにも体張り過ぎ。All or Nothingでこのオチは回収されるんでしょうか?

    しかし、今季の積極的な投資に対するノルマとして来季のCL権という話であれば、少々短絡的な気がします。結果的に夏の補強が大当たりで現在4位争いを演じられていますが、補強は当たることの方が少ないしチームに馴染む時間は必要なわけで、昨季の状況からすると今季は4位争いができてるだけで私は成功だと思っています。
    ですので、仮に今季4位に入れなかったとしても、余程の内容でない限りアルテタ続投で契約最終年の来季にこそ勝負をかけて欲しい。

    浮き沈みの激しさには戸惑うところもありますが、大筋では良い夢を見れていると思っているので、なんとか夢の結末を見せて欲しいです。まぁ今季のハッピーエンドを信じてますけどね!COYG!

  2. アルテタは怪我明けや疲労持ちのベスメン選手すぐ使いますよね
    今回の富安やパーティに限らず、ジャカ、ティアニー、サカなんかも被害者かな
    そりゃカードも増えますわ

  3. 本当にイヤなチーム状態になってきました
    ベスト(に近い)メンバーであれだけ希望が見えてたのに、、
    アルテタのチームマネジメントの未熟さがもたらしたモノですよね。。

    コラシナツ、マリの同時放出はアルテタの頑固さ(左CBには左利き!)が和らいだ結果だと思うので、エドゥ達と上手く今冬の移籍市場で建て直しを!

    富安がヤラれる姿、、見たくなかったなぁー

  4. AMNやマリを残して、少しだけ妥協したサッカーをやる手もあったと思う。3バックとかホワイトのDMFとか。あと選手のキャリアよりも戦力を優先して、レンタルの話を待たせる(相手次第では話が流れる)なんて話は割とよく聞く。どっちもやらなかったのがアルテタの判断なのか、選手の事情なのかは知らないんだけども。

    しかしいかにも堅物なアルテタの判断っぽい感じもする。チーム作りで手戻りしないとか、選手のキャリアを考えるとか(100%のモチベーションの選手と良好な関係を保つ)長期的には良いことなんだろうけども。
    しかし中断前にもう1試合あるからなあ。。。

  5. もう褒めるような人はいなくなったかと思うけど、ロコンガはずっと厳しい。ほんと勘弁してほしい。なんでこの中盤の状況でCFに多額を投資しようとしてんのかわけがわからないです。まじでデヨング取れよ。せめてホワイトをアンカーにコンバートして欲しい。

  6. ワイナルダムは結局来ないのかな
    ジャカ、パーティともう一人くらいはPLレベルのcmいるといいな

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