hotいま読まれているエントリ

Arsenal, Arteta, EPL, Match

【マッチレビュー】22/23EPL ブレントフォード vs アーセナル(18/Sep/2022)13ヶ月前との違いを見せ快勝&リーグトップをキープ。15才Nwaneriが最年少記録デビュー

ジャカのスーパー安定性

この試合のMOTMは、BBCはジェズース、Skyはサリバ、AFC公式(ファン投票)はヴィエラを選出と、わりと意見が割れているのだが、個人的にはグラニト・ジャカを推したい。ソーシャルメディアでは、そういう声も多い。この試合のジャカは、ほんとうによかった。

アンチジャカのブログ主と知られるおれですが、もう負けを認めたいと思う。やつはすげえです。

もしこのまま際立つパフォーマンスをつづけるなら、このチームがもっともっと強くなるうえで、かなり重要なひとりになるに違いない。グラニトに完敗&乾杯。

今回はジェズースへのスーパーアシストをやったし、後半にもジェズースへのアシスト未遂(1-2パスからの。あれは惜しかった!)もあった。だが、なにかが突出してよかったというよりも、スーパーブに安定していたというべきか。彼がボールをもったときの頼もしさたるや。

彼はもう、左8として盤石。アルテタの試合後会見で質問もあったように、彼は29才にして進化しているようにすら観える。こりゃ激安で取れたかもしれないティーレマンスを再考するわけだ。

これまでと役割がまったく異なっている

誰かが云っていたが、ジャカがアーセナルでリタイヤする未来が観えてくる気がする。いまなら多くのファンも歓迎しそうだ。

あの暴言の一件以来、ジャカがスタンドにハートマークを掲げただけでも驚いたのに、ついにチャントまで。(※この動画には、ラムズデイルとマルティネリがNwaneriをファンの前に連れてくる様子もばっちり映っている)

ところで、これはべつにいい訳をするわけではないのだが、現在のジャカに複雑な心境を抱いているのはぼくだけではない。

今週のBBC Sports「Garth CrooksのTOTW」。アーセナルの選手が4人も選ばれた。このなかでジャカに対する寸評が話題になっていた。その部分を引用しよう。

<グラニト・ジャカ>

Crooks:わたしはグラニト・ジャカが好きではない。彼は対立を好むし過度にアグレッシヴで、イライラさせられる。それでも、彼の日なら、彼はとてもいい選手だ。

彼は数年前にアーセナルを去るべきだった。しかしながら、どういうわけかクラブに残った。そしてそれだけでなく、ときにはキャプテンのアームバンドまでつけている。最近はかなり人気もある。ブレントフォード戦の彼はとても印象的で、チームもよかった。

わたしが知りたいのは、なぜブレントフォードはこの試合に勝とうとしなかったのかということ。ただ、わたしが疑っているのは、むしろブレントフォードは勝とうとしたところで、何も変わらなかったんじゃないかということ。それほどアーセナルはよかった。そこがいちばん心配だ。

I don’t like Granit Xhaka.から始まるという。そのうち、ジャカ嫌いを公言するひとはいなくなってしまうかもしれない。

これからもこのパフォーマンスをつづけてほしい。

Ethan Nwaneriの新記録

「あなたは15才のときになにをしていた?」

こういう書き出しで始まる彼に関する記事をいくつも観かけた。

さて、彼については書きたいことがたくさんあるのだが、せっかくだから別エントリとしてあとでまとめよう。これから、2週間も試合がないのだし。

名前のカタカナ表記については、とりあえず「イーサン・ワネーリ」にしておく。あとで変えるかもしれない。たぶん、英国内でもどう呼ぶか迷っているふしがある。

「ヤニエーリ(Yanieri)」が正しい発音という説もあるが、英国で「正しい発音」が定着するとは限らんのだよね。わしはふつうに流通しているサウンドでカタカナ表記するタイプだ。悪いね。

いま思い出せる典型的な例は、Odegaard。彼がアーセナルに来たときに、redditなんかではノルウェイのファンたちが「ウー・デ・ゴー・ア」のような正式らしい発音をレクチャーしていたが、結局イングランドで定着している発音は、ほとんどオーデガード、あるいはウーデガードだろう。それは置いといて。

今回彼は、15才と181日という年齢でプレイしたことがアーセナルの(※アーセナルではセスク・ファブレガス以来)、PLの史上最年少記録になった。が、じつはPLだけでなくヨーロッパの5メイジャーリーグスでも最年少記録だとか。

マイナーなリーグではもっと若い選手がプレイしたりしているのかもしれないが(それこそオーデガードはもっと若いときにノーウェジャンリーグでデビューしていたような?)、とにかくこの記録はすごい。

ベンチに入った時点で、プレイすれば新記録がつくられることはわかっていたが、アルテタがほんとにやるとは思わなかった。今回は、もちろん3-0で残り数分という状況はあったにせよ。

アルテタはこれまでアカデミー選手をファーストチームのトレイニングに参加させたり、何度もベンチ入りもさせてるが、実際に試合でプレイはほとんどさせていなかったのだよね。だから二重に驚いた。MFならベンチには彼のだいぶ先輩であるマット・スミスもいたのに。

で、今回の最年少記録が実現したきっかけはなんだったかというと、いまイーサン・ワネーリをとどめておくことにクラブはそれなりに危機感を持っている背景があるようだ。

『The Times』のこの記事によると、彼は16才になるまではスカラシップ契約もなく、いまはただ学生の身分でアーセナルアカデミーに在籍しているというだけに過ぎないそうで、シティ・ユナイテッド・リヴァプールのようなトップクラブが彼を狙っているという。

Ethan Nwaneri: Arsenal’s 15-year-old becomes youngest top-flight player

それとアーセナルで30年勤務するアカデミーのコーチも、歴代の若い選手のなかでも彼を図抜けたタレントだと評価していて、やはりワネーリのキープについて心配をしているようだ。

そのあたりは別エントリでまた詳しく書こう。

つまり、だからアルテタは(というかクラブとして)ワネーリをつなぎとめておくために異例中の異例で、15才の彼を試合に出したのではないかと思われている。彼と彼の家族に、クラブがどれだけ高い評価をしているか示すために。

今回もブレントフォードにはジョッシュ・ダ・シルヴァがいたように、AFCアカデミーの選手もわりとかんたんに別のクラブに移籍したりしてしまうのは、われらもこれまで幾度となく観てきた。今回は、どうしてもイーサン・ワネーリをキープしたい。そういう強い意気込みを感じさせる。15才でそこまで評価されるのは、さすがに尋常じゃない。

この試合でのパフォーマンスはどうだったか?

さすがにわからない。彼のプレイスタイルは、セスクタイプのCAMらしいが。試合が終わるまで、せいぜい2-3分程度のプレイで残した記録は「タッチ:1」。しかしながら、はっきりと歴史に名を刻んだ。

ちなみに、ブカヨ・サカのAFCデビュー戦が「タッチ:ゼロ」だったそうな。もう成功する未来しか観えない。

こういうチャントって即興でつくるもんなのかな。笑える。

その他試合について

  • アーセナルは今シーズン4つのアウェイ試合のうち3つでクリンシート。アウェイで強くなってる
  • エンケティアがアーセナルで100試合め。この試合たくさんのイヴェントがありすぎて、こういうのが埋もれるのはさすがにかわいそう
  • 米ドラマ『Ted Lasso』のキャストがこの試合を観に来ていた様子。試合後にアルテタと歓談。試合中継中に、わりと長尺でキャップをかぶった人物が意味有りげにカメラに抜かれていて、日本の中継コメンタリはその間沈黙がつづいていたが、あれはこのひとたちだったみたいだ
  • アーセナルが3試合連続で選手をデビューさせるのは、2011以来
  • イーサン・ワネーリはアーセナルでプレイした893人めの選手。yakuza
  • チャールズ・ワッツによると、サリバはしばらくノックがあるようで、トレイニングするのもツラい状態だとか。NTを辞退してアーセナルに残る可能性もあるようだ
  • ブレントフォードには、アーロン・ヒッキーがいたのにHTまでまったく気づかず。アーセナルとの噂はなんだったのか。SofaScoreのレイティングでは、いちおう彼らのベストプレイヤーだった。試合後にトミヤスがブレントフォードの選手となにか話していたのは、彼だろうか? ボローニャつながり? たしかKTとも先輩後輩の仲だったか
  • ジャカのアシスト数は、アルシャヴィンのそれに並んだ
  • ジェイムズ・ベンジによると、アーセナルの試合前に観たこともないシュート練習をしていたということ。ジェズースはカール・ハインを2-3歩前に出させて、そのあいだに1-2パスを2回やってから(エンケティアと、ジャカと)GKの頭上を超すショット

この試合については以上

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

4 Comments on “【マッチレビュー】22/23EPL ブレントフォード vs アーセナル(18/Sep/2022)13ヶ月前との違いを見せ快勝&リーグトップをキープ。15才Nwaneriが最年少記録デビュー

  1. ホワイトはサイドに流れてもプレーできるトニーを警戒してチームとして意図的に自重していたような。3点目はホワイトの走りがきっかけになっているし、サカの惜しかったシーンもホワイトが起点。

  2. 完敗&乾杯。ここにくるひとはだいたいそうでしょうね。
    ビッグガビも途中やばそうだったし、サリバにもそうゆうのがあるならちょっと心配ですね。
    なにがなんでも次の試合だけはベストメンバーで粉砕してほしい。
    しかし、ブレントフォードに勝ちましたね、なんかあっけなく。開始2分くらいでジャカに先制のチャンスもあったし。
    このままひとつひとつ勝ってほしい。

  3. わたしはやはりパーテイの安定感というか、捌きがこのチームにはやはり不可欠だな、と感じました。体の使い方がうまいっつーか。サリバも詰められたときにきちんと冷静に対処するの、うまいですよね。逆に目立たなかったのはティアニー。中に絞るんだけど、ちょっと消極的というか。一時はチームのベストプレイヤーだったのに。ジンチェンコのほうがブラジルメンバーと入れ替えするジャカと、相性がいい気がします。ジャカも前目のNo.8は代表と同じ躍動感があるし。あと我らのブカヨに早く点取らせてあげたいですね。アシストは多いのですが。さあ、10月1日、3-0で完勝したい!COYG

  4. マンU戦は残念でしたが、IBまでは上出来だったのではないでしょうか。
    前半戦の山場の10月に向けて、負傷者だけが心配です。
    ガブリエウは異変のあった時点で、すっぱりと変えて欲しかった。
    結果的に無事最後までプレイしましたが、リスクを冒すのは今では無いと思います。
    パーテイらの替えの利かない選手は、大事に使って欲しいです。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *