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【マッチレビュー】22/23UEL R16 スポルティングCP vs アーセナル(9/Mar/2023)らしくないパフォーマンス

試合の論点

スポルティングCP vs アーセナルのトーキングポインツ。

アーセナルはアウェイで本来のクオリティを発揮できず。勝負はホームでのセカンドレグに持ち越し

試合後のアルテタは、チームがこの試合に適応するのに時間がかかったと述べていた。

たしかに序盤はとくに、あまりにもイージーにやられていて、正直最近のアーセナルでは観たことがないというくらいあっさりしたディフェンスの崩され方だった。たとえば5分や7分のシーン。

それに、38分の同点に追いつかれたコーナーからの失点も、あんまりイージーなのでちょっと驚いた。ふだんあんなだったら、絶対にPLでリーダーではいられない。

またフルバックの後ろのスペイスを狙われるところもわかりやすくやられていた。ロングボールひとつであんなふうに相手に展開されると、苦しいったらない。ジョルジーニョの鈍足っぷりもすごかったな。あれは悪いジョルジ。

彼らは、アーセナルがハイラインをやる想定で、試合を通してディフェンスの裏抜けをよく狙っていただろう。

それと、バックからのプレイを狙うハイプレスにもアーセナルはかなり苦しんだ。何度も高い位置でボールを奪われ危ない目にあった。これもアルテタが試合後に指摘しているように、非常にリスキーだった。

バックからのプレイにリスクはいつだってあるので、リスクとリウォードのバランスを観るべきだろうが、今回のような危なっかしさなら、GKはもうちょっと工夫をしてもよかったかもしれない。

前半にあれだけフラストレイションがありながら、後半になってもあまり状況は代わり映えせず。アーセナルがボールを持ちつづけた時間を除いては、とてもエンドトゥエンドなオープンな試合を強いられた。それも相手が望むものだったろう。

これはやっぱり、全体的にローテイションの影響がかなりあったように思える。パスもうまく回らず、チームワークが雑だったし、アーセナルらしくなかった。逆にホームチームは、強く感じた。

この試合でデビューとなったキヴィオールはすごく悪いところがあったとは思わないが、ビルドアップではジョルジーニョやジンチェンコらが深く降りてくるおかげもあり、あまり貢献がなかったし、ディフェンスラインにつねにひとり多くてビルドアップのための人数が足りていないような感じはあった。

ちなみにタッチは、サリバが90分で96、キヴィオールが71分で50。プレイ時間は少し少ないにしても約半分である。

まあ彼自身の問題というよりは、チームの問題かもしれない。彼のことをより理解して、信頼できれば、もっと上手に彼を使うこともできたはず。

あとは、期待されたネルソンも目立った活躍はなく。パフォーマンスにムラがある彼の通常運転に戻ってしまったような印象はある。彼のような立場なら、こういう機会に特別なパフォーマンスをせねばならないのに、あれではポジションは競えない。

この慣れない選手が含まれるチームパフォーマンスの低下は、つまりレギュラー固定化のせいでもあり。あれだけチームを長期間で固定していれば、こういう試合のパフォーマンスがどこかで発生するのはやむを得なかったように思える。

問題は、このセレクションがELで数試合レギュラーチームになったときに、今回のパフォーマンスを反省にして今後に活かせるかどうか。彼らはこの試合をそういうふうに利用できたろうか。

ひとまず、このようなパフォーマンスでも試合に敗けないでほんとうによかった。

セットピース脆弱すぎ問題が浮上

今回コーナーから失点したことで、最近のアーセナルはセットピースでやられすぎ問題が浮上している。

最近コーナーキックやフリーキックのいわゆるデッドボール状況からアーセナルが失点している試合は、マンU、エヴァトン、ブレントフォード、ボーンマス、そして今回のスポルティング。ボーンマスのキックオフからの「9秒ゴール」をそれに含めると、なんと7失点しているという。ほぼ毎試合でやられているみたいなものだ。

セットピースコーチのニコラス・ヨヴァーが来て、あれだけアーセナルのセットピースは攻守で改善されたと称賛されていたのが今は昔。なんという早さ。

こんな時期もあった

なにが原因だろう。

今回の最初のスポルティングのゴールは、とりあえずターナーが戦犯かもしれない。あそこでフリーになっている相手選手とパンチで競り合わないGKは、さすがに問題ありだろう。

あとは、マルティネリがマークを外されたとか、キヴィオールがターナーの指示でどうしたこうしたとか(もう映像を確かめる気力なし)。

まあそれにしても、それは今回に限ったことであり、それまでのレギュラーチームでもセットピースに脆弱性はあったのだから、問題の矮小化はできない。個人がどうこうより、もっと構造的なものなんじゃないか。

ヨヴァー後の攻撃セットピースでは、以前にくらべると最近はわかりやすいルーティーンをあまりやらなくなったという印象はあった。今回だと、わざと山なりのボールを蹴ろうとはしていたように観えた。今回はなかったが、最近よくやっているショートコーナーは、効果があるのかないのかいまいちよくわからない。

守備はどうだろう。以前とくらべて。それも正直よくわからない。

攻撃でも守備でも、セットピースで特徴的なやりかたを始めた時期は、毎回のようにそれが話題になっていたけれど。

専門のコーチがいるということは、そこをとくに気にしているのだから、いまのような状況は誰かから指摘されるまでもなくチームで危機感があったに違いなく。それでも改善がされていない。

催眠術の出番だろうか?(もしかして)

セットピースは今後どうなるか観てみよう。どうにかせねばならない。

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お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

One Commnet on “【マッチレビュー】22/23UEL R16 スポルティングCP vs アーセナル(9/Mar/2023)らしくないパフォーマンス

  1. 右のウイングにエドワーズ欲しいと思いませんでした?

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