なんてこった。プレミアリーグがキックオフ時間の前倒しを検討中らしい。うれしいんだかうれしくないんだか。
こんな話しである。
- 19/20シーズンからEPLの22試合(※日曜のランチタイム試合)が昼の12時前(AM11:30)キックオフになるかも
- EPLはこの変更でアジアの放送局にとってプレミアリーグの試合中継がより価値を増すと考えている
- この試合時間の移動は「ビッグ6」には歓迎されないに違いない
- FAはイングランド代表が戦うU20ワールドカップで地上波での放映を確保できるよう働きかけている
今のところMAIL紙の独占記事のようだ。今週行われたプレミアリーグの夏会議で話し合われたとのこと。
日本人としてはプレミアリーグのランチタイムキックオフが21:30とか?それくらいの時間だったから、これよりも1時間早くなるからといってとくにうれしいということもないけれど、やっぱり多くの人にとってはうれしいんだろうか。どうせならもっと遅い時間の試合を前に倒してほしいけど。
あと一度寝ればいいのか時間まで起きているべきなのか迷う、ウィークデイの試合中継をなんとかしてほしいが、それはさすがに無理か。ただでさえ週末より少ないスタジアムのお客さんがいなくなってしまう。
試合時間が早まることは選手にとっても身体への負担が大きいだろう。ウインターブレイク問題と合わせてEPLのクラブがヨーロッパで勝てない理由にならなければいいが。アーセナルはアウェイのランチタイムキックオフが鬼門なんだから、余計に神経を使いそうだ。
それとこの記事では小さくない問題として、アウェイのファンが日曜の朝もっと早くに動かねばならなくなることが指摘されている。当然国内のファンからは大きな反対が予想される。
要するにこれは金のために、リーグ運営がクラブやファンに負担をかけるかどうかという話である。
クラブにとっては放映権料の分配もあるから、アジア市場に働きかけることは一概にデメリットのみともいえないが、地元のファンにとってはグローバル人気のおかげで時間がずれて朝早く起きなければならないとか、スタジアムの入場料が高くなったりとか、あるいは人気のカードなら観光客のせいで席が取れなくなったとか、あまりいいことはない。少し気の毒である。
ヨーロッパの各リーグはどんどん試合時間が早まっていく傾向にあるんだろうか。
試合時間が早まっていく欧州リーグ
調べてはいない。でもたぶん早くなっているのではないか?
個人的な記憶では2000年前後によく観ていたリーガ・エスパニョーラは、土曜も日曜もビッグゲームに限らず日本時間で深夜の3時とか4時くらいに試合は始まっていた。いま思えば我ながらよくがんばって観ていたものだ。その時間だとスペイン時間で21:00キックオフとか? スペインは生活時間が他国よりもだいぶ遅いことが知られている。スペイン人が夕食を食べながらTVを観るのにちょうどいい時間だったわけだ。
ところがリーガ・エスパニョーラをしばらく観ていなかったので気付かなかったが、最近ではビッグゲームが日本時間で20:00くらいに始まる試合があったりと、試合の開始時間が前倒しされているようだ。
日本時間で20時はスペインだとまさにランチタイム。スペインでランチタイムキックオフの試合なんてルイス・フィーゴが豚の首を投げられていた時代にはなかった(はず)。これもアジアなどの新興市場でTV放映権のセールスを意識したものなんだろうか。
アジア人としては試合開始時間を観やすい時間帯に移動してくれるというのは基本的にはまあうれしい部類の話ではあるが、彼らが金のためにそういうことにあまりに入れ込みすぎて地元ファンをないがしろにするのを見るのは複雑な心境ではある。