来週からのおよそ1.5ヶ月のワールドカップブレイク前の最終戦。
アーセナルの今回の対戦相手はウォルヴズ。これがアーセナルのPLの14試合め。
ところで、前回のMD13は、じつはシーズンの1/3を消化した節目のタイミングだった。ここで長いブレイクに入るので、なんだかシーズン前半が終わったような錯覚をおぼえるが、ワールドカップ後もまだ2/3も残っている。
例年だと年内に半分くらいは消化するので(※去年はボクシングデイにMD19)、2023に入ってからもいかに過密スケジュールになるかということなんだろう。もともとウィンターブレイクのないPLは、さらに影響が大きいのかもしれない。コンテもワールドカップ後のPLのスケジュールに文句を云っていた。
先日、元FIFAプレジデントのゼップ・ブラッターが「(ワールドカップをカタールに決めたのは)間違いだった」と述べていたのがニュースになっていた。なんといういまさらな。開いた口がふさがらないとはこのことだね。
さあ、これでしばらくのあいだ見納めとなってしまう今日のアーセナルの試合をプレヴューしてゆこう。
アルテタの試合前コメント「毎日よくなることに集中している」
昨日行われた試合前プレス会見。AFCオフィシャルサイトより。
(ベン・ホワイトの招集……)
アルテタ:彼もとても喜んでいると思う。スタッフもほかの選手たちも。彼はそれにまったく値するし、彼にとってもビッグモウメントだったろうから。
(あなたもベンの招集に貢献できたことが誇らしい?……)
すべて賞賛すべきことは彼がやったことのおかげだ。彼のキャリアを観れば、彼がどれだけの短期間でここまで来たか。それが選手としての彼、彼のひととなりを物語っている。彼には野心があり、とくにここ数年で一貫性がある。
(ベンはライトバックに移されたことを感謝している?……)
ノー! われわれが話しているのは、どの選手も理由を理解するための時間が必要だということ。彼はそれをとても楽しんでいると思う。それが彼にとって別の機会になり、この世界でも珍しいほどのヴァーサタイルな選手になっている。わたしは、彼にはそれをやるキャパシティがあったのだと思う。
(招集されなかった選手たちについて……)
選手たちはお互いにとてもいい関係があると思う。ビッグガビにとっては、NTの一員に選ばれることがどれだけ重要だったかみんな知っていたが、残念ながら今回はその余地がなかった。
いいニュースは、彼はまだかなり若いということ。彼にはこの先チャンスもあるだろうし、そうした決断も尊重してキャリアをつづけていかねばならない。
(クリスマスでトップにいることの重要性……)
それはグレイトだろうね。しかし、われわれの集中は毎日いいプレイをすることにある。チェルシーでやったよりも、明日はもっといいプレイをしようと。もしそれができるなら、われわれは試合に勝つチャンスを増していく。それがわれわれが集中していること。
(スクワッドが不足していると述べた件……)
それは移籍ウィンドウのあと初日から述べている。われわれが参加しているコンペティションで要求されるものは巨大であると。選手のなかには経験のあるものもいるが、ほかの選手たちはそうではない。しかし、われわれはいまいる人数でも、とてもインプレッシヴなやりかたで競ってきた。
もちろん、もしわれわれがチームを進歩させられるなら、クラブとしていつだってそうしようとしている。
(1月は忙しくなると思う?……)
わからない。このウィンドウはかなり予測できないから。とくにシーズン中にワールドカップもある。われわれは観ていき、アクティヴにスクワッドを強化しようとするだろう。なぜなら、ワールドカップでも何がおきるかわからないから。Touch woodだ。みんながOKであることを祈る。
(ワールドカップではどのチームが勝つ?……)
うちの選手がいるチーム。そう願う!
(新しいケガ人は?……)
いない。
(選手がワールドカップ前にケガを懸念していないか?……)
それは以前にも議論していたし、わたしはつねにこう彼らに云う。「ケガのことを考えてプレイするなら、おそらくそれは起きる」と。それが今日起きるかどうかはわからない。翌日かもしれないし、ワールドカップの初日かもしれない。だから、そのことは考えないようにすべきだ。
プロフェッショナルのアスリートなら、そのリスクはつねにある。自分の仕事をし、どのアクションでも自分自身にコミットする。そうすればリスクは軽減される。
(Steve Davisが率いていたチームから、今回はどのようなタイプの試合になると予想する?……)※Steve Davisはウォルヴズの暫定マネジャー(この試合まで)
特別なものになる。もちろん、いまの彼らはかなり特殊な状況にある。わたしはSteveがとてもいい仕事をしていたと思う。彼らのミドウィークの試合も観たし、その前の敗けた試合も観たが、敗けるような試合ではなかった。
土曜の夜のあのステディアムがせわしなくなることはわかっている。タフな試合になるだろう。
(ここまでのわれわれのシーズンは出来すぎだった?……)
われわれが達成しようとしていたことは、毎日もっといいプレイをすること。そこに向けては、いくらかの前進があったんだと思う。われわれが観せている一貫性のレヴェルもよくなってきたと思っている。
そのレヴェルを維持できるかどうかは、試合ごとに観ていくしかない。
(タイトルレイスが一騎打ちになっている?……)
わたしはそれに意見するためにここにいるのではない。わたしがやりたいのは、できるだけ高くフィニッシュすることで、できるだけいいプレイをすること。
(来週からワールドカップが始まるのは変な感じ……)
それについて、今週はたくさんの話題や噂、ニュースがある。だが、われわれは試合に集中している。そのあとにわかることだが、選手がどうなっているか、なにかふつうでない特別なことを経験する。そしてほかの選手たちには、休養と準備の機会となる。
(ホワイトとラムズデイルの値札……)
われわれが選ぶ選手は、彼らがクラブで成功でき、役に立てるクオリティとパーソナリティがあると信じる選手。もちろん、もし彼らがNTにとっても価値があるなら、この場合はイングランドだが、それならよりいっそうよいこと。
(ワールドカップのいちばんの思い出は?……)
スペインが勝ったとき! 100%。わたしの最高の友人のひとりであるぺぺ・レイナがステイジでスピーチをやって、みんなを誇らしく幸せにしたこと。
(ワールドカップはどのチームに勝ってほしい?……)
わからない。観てみよう。すべて、なるようになるだろう。
(ブラジリアンジャーナリストNetoのマルティネリへのコメントについて……)
わたしは、他人にコメントするためにここにいるのではない。
(あなたの息子がスタンフォード・ブリッジのアウェイエンドにいたのなら、チャントも知った?……)
彼は知りすぎてしまっている! そして早すぎる!
(息子さんがとくに気に入ったチャントは?……)
彼はとてもいい時間を過ごしたよ。わたしも彼が楽しんでくれてうれしい。
(彼はウォルヴズも観にくる?……)
さあ。
(スクワッドのどのエリアが足りないと思っているので?……)
移籍ウィンドウ直後にわたしが述べたコメントは、われわれが十分じゃないという意味ではない。不足があり、たとえばマルキーニョスのような選手を使ったのは、われわれにはほかのプランがあり、彼が重要な選手だからであり、そのキャパシティがある選手だから。
ケガ人がいたのも確かで、モーは3ヶ月アウトだったし、トーマスもしばらくアウトだった。アレックスも長い期間そうだった。そしてわれわれはそれに適応した。
われわれは喜んでそれをやるが、要求は誰にとってもとても大きい。だから、われわれはそれに備えていなければならない。
(小さなスクワッド、大きなスクワッド、あなたはどちらがいいので?……)
世界最高になれるスクワッドがほしい。
(PLでJulen Lopeteguiを観るのは興味深い……)※Julen Lopeteguiはこのあと正式なウォルヴズのマネジャーに就任
とてもそう思う。彼はグレイトなコーチであり、彼のキャリアがそれを語っている。彼がセヴィーヤでやったこと。ポルトガルでやったこと。NT(※スペイン2016-2018)でやったこと。
彼はとてもいいコーチで、出身地もわたしとそう遠くない。だからわたしは彼のことをとてもとてもよく知っている。明日以降、彼がとても成功できることを願う。
(ブカヨ・サカはEURO 2020からどれほど変わった?……)
わからない。もちろん経験でもっとタフになれるし、よくなれる。彼はグレイトなやりかたでリアクトし、世界中のフットボールファンからのサポートはすごかった。わたしが思うに、そのことが彼のさらなる成長を促した。
(あなたとブカヨの絆も深まった?……)
クラブとしてだと思う。まず、ギャレスとイングランドチームのコーチングスタッフが、非常にサポーティヴだった。それがかなり重要で、なぜなら、あれが起きたあとの最初の期間だったから。
そのあと、この国のどのステディアムでも観られた彼への感謝、扱いかた。あれはとてもめずらしいものだった。彼はサポートが必要だったし、そして彼はそれをつぎのレヴェルへの成長に利用しなければならない。
(今シーズンここまではベストなアーセナル?……)
わからない。われわれにそういう期間があり、とてもいいパフォーマンスがあったビッグゲイムスがあり。とくにトップの相手。われわれが先週末にかなりの成熟とチームの別の側面を観せたと思う。それが必要なときだったし、それをやった。
それはいつでも作業中のワークで、今日できることが明日はできないかもしれない。だから、チームをつねに正しいエナジーレヴェルとポテンシャルレヴェルにしておかねばならないし、勝つために必要なクオリティをもたらさねばならない。
繰り返しになるが、われわれの集中は毎日よくなっていくことなのだ。
(チームの年齢からして、このレヴェルには驚いている?……)
簡単なことではない。何人かの選手はまだ20や23でやっている。それはレア。このリーグでそうしたことがあったかどうかもわからない。しかし、彼らを信頼している。彼らにはそのときをつかむ勇気とパーソナリティと成熟がある。もちろん、そのためのクオリティとタレントもある。
(シーズンの後半はなにを期待する?……)
進歩が必要なエリアを分析する。うまくやっているエリアもあるし、プライオリティ、やるべきことに集中する必要がある。
この「プリシーズン」は違う顔を持つ。代表選手がいて、彼らのいないこの期間をわれわれは最大に活用せねばならない。彼らが戻ったとき、彼らの様子がどうなっているか、それをチェックして、どういう決断をするか賢くやる必要がある。
(どの程度それを計画している?……)
想像してみよう! 正しい答えをあげることはあまりできないが、当然準備はしようとしている。われわれの選手たちのコミュニケイションはとても重要になるはず。彼らがどういう調子か、なにをやっているか把握し、彼らをサポートする。必要なら別の意見も与えるし、そこにいる。
(クリスマスにトップにいることの重要性……)
わからない。明日はその権利を得なければならないだろう。
(カタールへ赴く予定は?……)
そうしたいが、行けるのかどうかわからない。わたしも行って、いくつか試合を観たいが。自分たちの選手を直接観たい。
(カタールでワールドカップを開催することの道徳的意義?……)
意思決定はトップが行った。その決断を変えるような意見をするのは極めて難しい。おそらく、ピラミッド構造を変える必要があるのだろうが、時間もかかるし、ビッグファイトも必要。
(カタールでホストされるのは間違いだった?……)
わからない。そうなっている。それは決断が下される以前のすべてを理解する必要があるし、その質問に答えるすべての情報をわたしは持たない。
以上。
今回はかなり長かった。
以下、オフィシャルサイトが伝えていない部分。
サカを守ることについてアルテタ「彼に渡すボールのタイプやタイミング(でもファウルは防げる)」
ここしばらくメディアやファンのあいだでも議論されている、相手に蹴られまくりの「サカを守ろう問題」。彼は13試合で19回ファウルされているが、カードが出たのはここまでたったひとりという。チェルシーではククレヤにファウルも出ず、逆に報復扱いでサカにカードが出たのも象徴的だった。この件について。『Evening Standard』より。
アルテタ:レフェリーはそれに対処する義務がある。いい選手ほど標的になりやすいものだ。なぜなら相手はなんとかその選手を止めようとするから。だからこそ、フットボールには明解なルールがある。なにができて、なにができないか。これはレフェリーの仕事だ。
そしてそこには、われわれがうまく対処できる部分もある。われわれはもっと賢くならねばならない。
あるポイントでは、つまりそれがタイミングの問題になることがある。意思決定の問題で、その行動の前に生み出すスペイスがあり、そして、それが起きる前に、何が起きるかの理解と知識。
ときに、彼に渡すボールのタイプやタイミングがある。
なかなか興味深いことを云う。戦術やパスによって、選手がひどいファウルを受けるのを避けさせることもできると。ぜひ見せてもらいたい。
更新おつかれさまです
他者様のブログでもNelson Semedoがワンマッチバンから復帰見込み(国内カップ戦で消化)
とあって少し驚きました
サリバとジェズスの累積イエロー(現在4枚でリーチ)もチェルシー戦で一枚もらっておけばカップ戦でバンを消化できたのかな
故意にやったのがばれたら追加ペナルティがあるでしょうがなんだかもったいなく感じてしまいました
駄文失礼しました
正々堂々勝ちましょう COYG