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アーセナルファンがまだPLタイトルをあきらめないでいい理由

昨日、ぼくがフットボールファンだと知っている友人の娘さんのボーイフレンドのお父さんがフラムのシーズンチケットホルダーで奥さんと離婚していまはテムズ川で船上生活をしているという話を聞いた。

テムズ川の船上生活?とちょっと調べたら、ロンドンにはそういうひとが何万人もいるらしい。そういうオルタナティヴライフに憧れるなあ。ぼくも最近はJapanese Akiya関連の動画ばっかり観ていた。

さて、あと数日でインターナショナルブレイクも終わりですね。アーセナルのつぎの試合は今週土曜のPLノッティンガム・フォレスト(H)。3日後。

われわれは、その試合で念願のPLタイトルに向けてリスタートしたいものの、現時点でトップと9ポインツ差の4位という現実はかなり厳しい。

だが、それでもアーセナルはPLタイトルをあきらめなくてよい理由がある。



GW11の結果からアーセナルのPLタイトルは絶望的?

あらためて現状を確認しよう。GW11まで。

アーセナルは、PLの直近4試合で勝ちなしというタイトルを狙うチームにあるまじきバッドフォームに陥っている最中。11試合を消化して19ポインツは、3位のチェルシーから6位のBHAまで4チームもある。いまはトップを争うというよりは、その下のグループにすっかり巻き込まれている。その下も僅差でつづいているのがヤバい。

リーグリーダーのリヴァプールとの差は、9ポインツ。10月の直接の対戦では1ポイントづつを分け合ったものの、その他の試合結果に大きな差がある。アーセナルがここまで11試合中6試合でポインツを落としているのに対し、リヴァプールはアーセナル戦を含めたった2試合しかポインツを落としていない。

およそ30年のEPLの歴史上、GW11の時点でトップとの差が9ポインツかそれ以上あったチームがタイトルを取った例は過去に一度もないそうで、そういう意味でもアーセナルが今年タイトルを取るのは奇跡的であり、それを狙ううえでは今後劇的な成績の改善が求められる。

ちなみにリヴァプールの現時点でのPPG(points per game)は2.54で、シーズン38試合では96.7ポインツの計算。間違いなくタイトルを取るペイスでポインツを重ねている。

いっぽうのアーセナルのここまでのPPGは、1.72。シーズンで65.6ポインツのペイス。われらの直近2年の最終ポインツがそれぞれ84と89なので、それと比較してもかなり少ない。3年前、21-22シーズンのわれらは69ポインツで5位フィニッシュだったということは、これではトップ4も厳しいかもしれない。

仮に、リヴァプールがこのペイスでポインツを取りつづけたとすると、アーセナルがそれに追いつくためには、これからの27試合で2.87PPG(77ポインツ)が必要になる。ポッシブル81ポインツ中の77ポインツ。27試合で4ポインツしか落とせない。来年5月までに許されるのは、敗けなし&ドロウふたつまで。ひとつ敗けたら、あとの26試合は全勝が必要。いくらなんでもこれは不可能な数字。

したがって、アーセナルがタイトルを取るためには、ここから自分たちの結果を劇的に改善させる必要があるだけでなく、リヴァプールあるいはシティのある程度のスリップが必要になるというのが現実である。

下はチェルシーのときにも貼ったグラフィック。

Sky Sportsでは、アーセナルがタイトルを取るための最終ポインツを90でシミュレイトし、これからの試合で2.6PPGが必要としている。ただ、この計算はGW10のときのものであり、このあとチェルシーにドロウをやっているため、この計算どおりだとしても、ポインツを落とすことが許される5試合のうち(D3 L2)、すでにひとつを使ってしまったことになる。アウェイのSBは難しさワースト5に入るか?

トップ4はもうどうでもいいか。言霊になりそうだからあまりいいたかないけど、もしわれらが今年トップ4を逃すようなら、この2シーズンの勢いをぶったぎられたのも同じで、あらためてトップを目指す労力は途方もないものになるに違いない。そうなれば、ファンを辞めたくなるくらいのインパクトはある。

いまだアーセナルがPLタイトルを望める4つの理由 by The Standard

それでも。それでも。こんな状況にあっても、われらがタイトルをまだあきらめなくていい理由がある。という記事から。『The Standard』(Simon Collings)

1. フィクスチャの緩和

アーセナルのシーズンスタートはタフだったが、日曜のSBでのチェルシー戦で、もっともキツいアウェイ試合の多くを終えたことになる。アストン・ヴィラ、チェルシー、マンシティ、ニューカッスル、トトナムを済ませた。

アーセナルの眼前にはより優しいスケジュールがある。彼らは新年を迎えるまで、7つのPL試合があり、まずはホームでのノッティンガム・フォレストから始まる。

  • Arsenal vs Nottingham Forest
  • West Ham vs Arsenal
  • Arsenal vs Manchester United
  • Fulham vs Arsenal
  • Arsenal vs Everton
  • Crystal Palace vs Arsenal
  • Arsenal vs Ipswich

5位のフォレストと7位のフルハムはタフかもしれない。しかし、それ以外の5試合はすべてPLのボトム8である。エヴァトンが16位、イプスウィッチが17位、パレスが18位。

この期間、アーセナルは移動の負担も減る。すべてのコンペティションで、アーセナルがロンドンから離れるのは今月末のCLのスポルティング・リスボンしかない。

2. まだわからないリヴァプール

リヴァプールはシーズン序盤の部分はとてもよかった。だが、Arne Slotの下でそのペイスがつづくかどうかは今後を観ていく必要がある。

アーセナルは、マンシティがいつものようにリードするウィニングマシーンではないという事実に勇気づけられていることだろう。彼らとアーセナルはたった4ポインツ差しかない。これは、昨シーズンのこの時期よりたったひとつ多いに過ぎない。

シティのオーラがかすみ、タイトル争いは総じてよりオープンになっている。リヴァプールには今後タフな試合が待っており、彼らにタイトルの資格があるか真に試されるのはここからだ。

Fantasy Premier Leagueより

今週末、リヴァプールはサウサンプトンとのアウェイでPL再開となる。その後はホームでのマンシティにつづき、アウェイのニューカッスルとエヴァトン(マージーサイドダービー)が4日間のうちに行われる。また、今年最後の試合はトトナムとのアウェイ試合だ。

3. 戻って来るオーデガードの影響力

アルテタはIB中、選手たちがフィットして戻ってくれることを祈っていると述べた。彼がこれまでの状況について「まったくの悪夢」だと述べたように、ここまでのアーセナルはケガによって打撃を受けてきた。

そのひとりであるマーティン・オーデガードはチェルシー戦で復帰し、8月以来のスタートになった。これは今後のアーセナルにとり非常にポジティヴだった。

オーデガードはその試合でチームの唯一のゴールをアシスト。この試合で両チームあわせて最多の4つのチャンスをつくった。

またアーセナルはキャプテンを失っているあいだ、守備でも問題が起きていた。PLの11試合でアルテタは7つの組み合わせのバック4を起用している。

ただ、今後は選手は戻ってくる。リカルド・カラフィオーリはIB後には復帰する予定になっている。

4. アーセナルは「追われるもの」より「追うもの」が合っている

これでアーセナルは、タイトル争いにおいては追うものになった。そして、その役割のほうが彼らに合っているかもしれない。

22-23シーズン、アーセナルはシーズンのうち248日間テーブルのトップにいながら、最後にはシティにタイトルを譲ることになった。

23-24シーズンのアーセナルが追う立場で示したことは、プレッシャー下でも連勝できる能力があること。そのシーズンは新年に入ってから、PL18試合のうち16試合で勝った。

ここからのアーセナルは、それと似たようなことをやる必要がある。しかしアルテタは、選手たちのベストを引き出すには、追うものの立場であるほうがよいという事実に勇気づけられることだろう。

以上

 

この記事を書いたSimon Collingsはアーセナル担当記者で、ちょっとクラブにひいきめの楽観的なロジックのきらいはあるけれども、厳しい状況でアーセナルファンとしていまはなんでもすがりたいという気分でもあり。ありがたい記事だった。

あとこちらの記事に足すことがあるとすれば、やっぱりレッドカードか。ライス、トロサール、サリバの不可解に厳しい判定によるもの。こちらの過失ゼロ%とは云わないまでも、すくなくないケイスで見逃される程度の過失であり、どちらかといえば災難に近かった。それが今後もつづくとはさすがに考えにくい。

アーセナルはPL11試合のうち3試合でレッドカードをもらっていて、そのひとつも勝てていない(D2 L1)。もし、あれがなければいまごろもっといい成績で、シティより上にいた可能性だってある。そういう事情があるため、実際のチームクオリティがいまのポジションに反映されているとは云い難い。

ちなみに、アーセナルがここまでポインツを落としたPL6試合のうち4試合はアウェイだが、このうち2試合でレッドカードが出ている。アウェイでのチャンス不足はオーデガード不在の影響も大きいが、こういうデータはそこも考慮されるべき。いっぽうチームは、こういうデータをあまり深刻に受け取めすぎる必要はない(悪いのはたしかなので改善は必要だが)。

 

しかし、この4つの理由のなかでもっとも重要なものは、残念ながらリヴァプール理由だろう。先にポインツ計算で書いたように、現時点でタイトルを狙うには、アーセナルはもう自分たち次第ではなくなっている。

このあと年内の6試合のリヴァプールのフィクスチャがかなり厳しいので、ここで彼らがいくつかポインツを落とすことを祈るよりない。そうなれば、アーセナルも一気にポジティヴムードが漂い始めそうである。もちろんその間、自分たちが勝っている前提だが。彼らとのギャップが縮まれば縮まるほど、そのあとのノルマが軽くなっていく。9ポインツ差ということは、まるまる3試合ぶん。彼らのこれからの6試合を見るに、3試合くらい敗けねえかな?

逆にリヴァプールがここで踏ん張るようなら、そしてアーセナルがこの比較的イージーな時期にポインツを落とすようなら、もうタイトルはあきらめるべきかもしれない。アーセナルは、ここまでの11試合で6試合でポインツを落としているということは、試合の半分も勝てていないのと同じ。われらは、ここまでで取り返しがつかないくらいに悪かった。

 

この記事ではほとんど無視されているが、シティはどうだろう。最近の不調で、まるで彼らはタイトル争いから脱落したみたいな雰囲気もあるが、それでもアーセナルよりはマシなポジションだし、可能性もある。とはいえ、現時点ではリヴァプール以上に気にする必要がないといえば、たしかにそうか。でもアーセナルに可能性があるというのなら、この先まだ長い時間で、リヴァプールとシティの立場が入れ替わる可能性がないとはいえない。

グアルディオラがもう一年クラブに残るみたいなニュースを見た。やはり新契約には「PLに限る」とか追加条項があるのだろうか。

 

これはアルテタも選手もみんな云っていることだが、とにかくいまは自分たちのやれることをやるだけ。先のことを考えてもしょうがないし、まずは目の前の試合に勝つことだ。話はそこから。

とにもかくにも土曜のノッティンガム・フォレスト。フォレストは、このタイミングで当たるにはかなりやっかいな相手だが、ここで勝てないならいずれにせよタイトルの資格がないと思ったほうがいい。

ホームでフォレスト相手にどんな結果になるか。どうプレイするか。ほとんど絶好調といっていい彼らとの対戦は、アーセナルのここからを占ううえで非常に重要なものになりそう。オーデガードやカラフィオーリが戻って快勝するようなら、今後にかなり自信がもてる。それが重要。

「フットボールでは何事もすぐに変わる」とはアルテタがよく云っていることで、実際そう感じることが多い。これまで悪すぎたアーセナルは、ここから劇的に変われるか。

これからどうなるか観てみよう。

 

おわり



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One Commnet on “アーセナルファンがまだPLタイトルをあきらめないでいい理由

  1. 希望が持てました!タラレバを言ってもしょうがないですが、ここ11試合で自滅で落としたポイントが多くて悔やまれる・・・!

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