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25/26プリシーズンフレンドリー初戦ACミラン。新加入選手たちがデビュー。15才ダウマンもシニアデビュー

試合について

53分のサカのゴールで1-0勝ち。アシストはキヴィオール。あれはナイスアシスト。

試合の結果に関係なく、フルタイム後に行われたペナルティシュートアウトは、5-6でミランが勝った。お互いのGKがいくつかセイヴするなど、あれもなかなかおもしろかったな。

アーセナルのファースト11

SofaScoreより。

ワネーリがオーデガードのポジションでスタート。6にはデビューのノーガード。ガブリエルが不在ということで、カラフィオーリがLCBでスタートした。

後半は6人を交代。ケパ、MLS、キヴィオール、オーデガード、ズビメンディ、トロサールがIN。

そして残り30分で、さらに4人。サーモン、ニコルズ、メリーノ、ダウマンがIN。

ラスト10分に、ネルソンIN。

サブが計11。90分プレイした選手はいなかった。

ちなみに、この日ベンチにいたシニア選手で唯一機会がなかったのがサンビ・ロコンガ。この夏明白な売却対象になっている選手たちもプレイしたなかで、彼だけが取り残されてしまった。不満げな表情が目に浮かぶようだ。そしてまたエディに怒られる。マイフレンド?

一方、ミランはRafael Leãoがキャプテン。彼も現在のフットボール世界では注目のスターWGのひとりで、ぼくもちょっと楽しみにしていたが、あまり見せ場はなかったか。サリバにめっちゃ追いつかれてしまったのは彼?

ミランで感心したのは、後半から出てきたGK。Lorenzo Torriani(20)。5セイヴを記録。SofascoreのMOTM。彼の活躍がなければ、アーセナルはもういくつかゴールが決まっていたかも。ペナルティ戦でも3つストップした。こりゃ優秀だ。近いうちにPLクラブが買ったりして。名前を覚えておくか。

試合の雑感

この試合の語りどころはいくつかある。

ひとつは、この試合でアーセナルデビューした新規加入の選手たちのプレイが観られたこと。

まずは後半から登場のズビメンディ。さすがだったなあ。彼はMr Line Breakerだけあって、前方へのパスの鋭いこと。彼のパスはつねに前に出すオプションを探している。

スルーパスや自分がボックスに侵入してパスを受けることもできる。これはいい買い物をした。

今回の彼の一連のプレイを観ていて、やはりチームで大きな恩恵を受けるのはオーデガードだろうなと。彼が右サイドのやや空いたエリアでズビからのボールを受けてハーフターン、前を向いてプレイする。攻撃に集中できる。自分が最後尾まで下がってビルドアップを組み立てる必要がない。彼が中央のタイトなエリアに入ったときも、ズビがリスクをかけてボールを預けてくれる。キャプテンにはさぞかしやりやすいに違いない。

つづいてデビュー&スタートとなったノーガード。

アルテタも云っていたように、選手たちの雰囲気がやや変わったこともあり(ワネーリはでかくなってる?)最初久しぶりのチームに目が慣れなくて「あれ?16って誰だっけ」なんて思っていたら、それはノーガードだった。

彼は、この試合の際立った選手ではなかったけれど、まずまずのパフォーマンスを見せたんじゃないだろうか。本人も云っていたように、高いポジションからゴール前にクロスボールを入れるなど攻撃への意欲も見せていた。

それと、ポジションがCBに近いアンカーというよりは、もっと8っぽく動いていたように見えた。まあ、それはああいう試合展開だったせいもあるかもしれないが。試合中継のグラフィックでは、アーセナルのフォーメイションは4-3-3ではなく4-2-3-1で、ライスとノーガードのダブルピヴォットだったので、単独で守備の責任を負うのではなくふたりの関係で背後のカヴァをしていたのかもしれない。

ケパもこれがアーセナルデビューとなった。

彼が出てきたのは後半で、試合はより一方的になってしまったこともありGKの見せ場はほとんどなかったが、試合後にはお楽しみPK合戦があったため、そこでは彼はGKとしてのクオリティを存分に示しただろう。3つのセイヴ。

印象的だったのは、そのペナルティ戦で彼が毎度つぎに蹴るチームの選手たちにボールを渡して励ましていたところ。彼の経験豊富なシニア選手としてのリーダーシップを観た。

以上3人が、この試合でアーセナルデビューとなった新加入のシニア選手たち。めでたい。

それと、この試合のもっとも大きな注目ポイントになっているのは、マックス・ダウマンとマルリ・サーモンの15才コンビであろう。試合後のアルテタも「15才がこのレヴェルであれだけやれる」と驚きを隠せない様子。

ちなみにサーモンも15才にしてアーセナルのU-21スクワッドに入るという、ダウマンにも劣らない逸材。この試合で彼のことを知ったというひとはぜひ名前を覚えておこう(Marli Salmon)。この試合では、とくに後半のややワンサイドな展開もあり、彼のDFとしての見せ場はあまりなかったけど。

そしてなによりダウマンである。マックスボーイ。これは中学生とは思えんなあ。いや、高校一年生か。

周囲の大人にくらべれば、身体はかなり華奢には見えるし、実際フィジカルコンタクトはスタンダードに達していないだろう。しかし、あの狭いエリアでのボール扱い、瞬時の判断、ターン、身体の向きや使い方など、やはり類稀な才能を感じさせる。

興味深いのは、彼のポジションがRWだったこと。基本的に彼は8/10タイプの選手であり、ウィングは彼のメインポジションではないと思うが、アルテタは彼をRWとして使った(時間帯ではオーデガードのポジションにもいた)。これって、ワネーリと同じだなと。彼も本来は8/10の選手ながら、RWでの起用が少なくない。

この起用法は、おそらくポジションの責任の重さもあるんじゃないかと思う。ワイドエリアでWGが多少ミスしたところで攻撃の連続性が途絶える程度で致命傷は受けないが、より中央に近いエリアでMFがやらかすと攻撃が止まるだけでなく、守備が脅かされる。

チームプレイやアグレッションに慣れるために、あえてウィンガーでプレイさせる。みたいな育成プランがあるのかもと思ったり。実際それでワネーリは成長をつづけている。

この試合中、プレッシングやポジショニングについてオーデガードがかなり彼に動きの指示を出していたという指摘もある。

伸びしろは無限大。新シーズンは、どうなるか。あれほど優秀ならローンもあるかなと思ったけど、よく考えたら15才はまだ誰かに単身で預ける年齢でもないか。もう楽しみしかない。

あとは、チーム全体のなかで個人的に気になった選手はやっぱりワネーリ。見た目の雰囲気も変わったように見えた。身長ものびたんじゃね?

8として45分間プレイして、調子はとても良さそうに見えた。

今回のミランは、やや守備的でゴール前に人数をかけて厚いブロックを敷くような時間も長く、アーセナルのチームにはやや攻めあぐねの感もあった。まるでPLのミッドテーブルチームとの試合みたいに。そんななかで、ファイナルサードでmake things happenするひと。それができるひとりが、間違いなくワネーリだなと。

試合中に見せたナツメグのシーンが試合後にはよくシェアされているが、この日のハイライトはこれでしょう。入っていたらゴラッソ間違いなし。くーっ惜しい。くーっ(©川平慈英)。パスが自分に向かってきたときから、もうフィニッシュのイメージまでできてるみたいな動き。

いまのところ、新シーズンのスタートに向けて彼がアーセナルのスターティング11に含まれるという予想はあまりないだろうが、彼をベンチに置いておくのはあまりにもったいない。Ezeのような選手が来れば、さらに彼の機会が限られるとなれば、これはもうちょっとがっかりである(EzeはEzeでワクワクしているよ)。

そういえば最近の報道で、Ezeの獲得についてはワネーリの存在もクラブのなかで議論されているとかなんとか。たしかに役割的に競合はある。Ezeはこれだけ噂になりながら、まだパレスと接触もしていないというし、ワネーリの成長を見ればそういう議論があってもおかしくはないとは思う。

シーズンが始まるまでのあいだに、彼のパフォーマンスがどれほどアルテタにアピールするか。それも楽しみだ。

試合については以上だが、最後にシンガポールのことを。

この試合でちょっと残念だったのは、観客がとても少なかったこと。中継を観ていても「ガラガラやないかーい」と思わずツッコんだよね。キャパ55kのところ、どうも半分も埋まらなかったようだ。空席が目立つし、陸上トラックでスタンドとピッチが遠いというかなり残念なプレイ環境だった。

まあ平日の夜ということもあるかあと思っていたら、redditではチケットの値段の高さを指摘する声もあった。なんでももっとも安い席で£62(12,000円くらい?)で高い席だと3万円を超えるとか。いや、おれもシンガポールか香港行きたいと思ってチケット調べたときたしかにそんな値段だったかも。でかい大会ならまだしも、ただのフレンドリーでその価格設定はないか。いくらインフレでも、シンガポール民の財布の紐はかたかったという。

主催者はこの辺あてが外れてしまったな。香港も似たようにならないことを祈りたい。せっかくなら大興奮の雰囲気を少しでも感じて試合を観たい。

 

さて、アーセナルのつぎの試合は日曜のニューカッスル。同じ場所? 今度は週末だから、もっとお客さんは多いだろう。

それまでに、GyoとかMosqueraの発表があるかも。

ではまた。



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