こんばんは。
イングリッシュプレミヤリーグは、今日のLIVBOUでいよいよスタート。今年も楽しみだなあ。
アーセナルのシーズン初戦は日曜日のマンU@OT。注目度なら、GW1最大の試合だろうか。いきなり感ある。
さて、そのようなリーグスタート目前で、主要メディアのシーズン予想が揃いつつあるので、このタイミングでまとめておこう。
メディアはアーセナルの25/26シーズンをどう予想しているか。
25-26シーズン予想の前に……
昨シーズンの結果をおさらいしよう。2024/25のPLトップ6は以下。
アーセナルは3年連続の2位だった。トップのLIVとは10ポインツ差。3位のシティとは3ポインツ差で、リヴァプールのほとんど独走だった。
ちなみに、24/25はArne Slotのファーストシーズンだったこともあり、この年のスタート時点では彼らのタイトルを予想したものはほとんどいないくらいだったので、結果的には彼らの予想外の躍進だったことになる。多くの識者はシティ、あるいはアーセナルのタイトルを予想していたのだった。そういう意味では、シティの不調も予想外だった。
アーセナルの24/25シーズンは、ケガやレッドカードにかなり悩まされ、チームの競争力を保つのにたいそう苦労した。シーズン後半には、ストライカーがひとりもいなくなってしまい、メリーノを9に起用せねばならないほどの窮状だった。もしそういったことがなければ……という気もしないでもないが、すでにチームは危機的だったのに1月に誰も補強しないなど、楽観的なスクワッド計画が裏目に出た自業自得なところは否めない。視点を変えれば、それでも2位フィニッシュしたことはポジティヴに受け止められる。
そして、25/26シーズンに向けては、夏ウィンドウでスクワッドはだいぶ補強され、念願のストライカーも手に入れた。アルテタがアーセナルに来てからの期間でも、いまがもっともバランスよく強いスクワッドを持っているのは間違いないだろう。
アルテタとアーセナルの置かれた状況として「今年はいい訳ができない」とはよく云われていることだが、確かにここで何も達成できないのなら、失望はかなりある。もはや失望より絶望に近い。
25-26シーズンEPL、メディア予想記事まとめ(おもにアーセナル)
おもに、タイトル争いやトップ4について。コメントはアーセナルに関するものを中心に。アーセナル以外については、リンクしたオリジナルの各記事をご覧ください。
なお、これらの記事が公開された時点では夏ウィンドウも終わっていないので、だいたい8月なかば時点でのスクワッドでの評価だと考えてもらうとよいでしょう。このあと、IsakやRodrygoなどのビッグネイムに動きがあれば、この予想に影響を及ぼす可能性はある。
極論、このあとアーセナルにIsakとRodrygoが来たら、やっぱり本命になるでしょ。
BBC Sportの25-26EPLシーズン予想
まずは英国のTier1スポーツメディア、BBC Sportの予想記事から。
Premier League predictions 2025-26: BBC Sport pundits pick their top four
『MOTD』や『Radio 5 Live』などBBC Sportの番組に携わるパンディットたちのシーズン予想。元選手の名前もちらほら。
最後のふたりはAIとスーパーコンピューターだから人間じゃない。
上の予想をポイント化して集計した結果。
- Liverpool (121 points)
- Arsenal (90)
- Man City (83)
- Chelsea (46)
アーセナルに関する短評。
Martin Keown: シーズン最初の6試合がカギだ。マンU、リヴァプール、ニューカッスルとのアウェイ。マンシティのホームが含まれる。だが、わたしはアーセナルにとってネガティヴがポジティヴに転換されると思う。なぜならリヴァプールは新しい選手が適応中で、シティはリセットされ、ニューカッスルは難しい夏になっている。タイトル争いもまだとても接戦だが、もしアーセナルとヴィクター・ギョクレスがすぐに噛み合うなら、チャンピオンになるために必要なソリッドなブロックはもうある。
Thomas Hitzlsperger: 昨シーズンのトップ4クラブにはどのチームにもいいところと悪いところがある。だが、アーセナルはずっと探していたストライカーをついに手に入れた。夏にCWCもなく、マネジャーはもうだいぶ長いあいだそこにいる。だから、われわれは彼らに期待できることをわかっている。クラブにもスクワッドにも大きな変化がない。
Anita Asante: アルテタの戦術的な青写真は完全に組み込まれている。アーセナルのプレッシングトラップ、ストラクチャあるポゼッション、守備の規律。それがリーグでもベストのひとつであるGDをもたらしている。それと彼らはサカのバックアップWGであるマドゥエケを手に入れ、ゴールへの要望を満たすモダンストライカーのギョクレスも来た。創造性、安定性、一貫性のバランスがある移籍ウィンドウだった。
Matt Upson: 新ストライカーと同様、アルテタは若い選手もチームにつれてきている。MLSとワネーリはすでにフルシーズンを過ごしている。15才のダウマンも特別なタレントに見える。
シニア選手では、ライスはどんどんよくなっている。わたしはオーデガードは思うところがあるんじゃないかと思う。彼は昨シーズンはケガのあとに調子を落とし、リズムを取り戻せなかったから。彼が6-7くらいのプレイをしていたが、彼の本来のレベルである8-9を取り戻すだけでもチームに大きなインパクトになる。そして、ペイシーでフィジカルなCFギョクレスが来た。
Leon Osman: 確かなことはアーセナルは去年と同じようなケガによる危機はないだろうこと。ストライカーもいるし、彼らなら仕事をするはず。
Steve Sidwell: わたしは彼らはすごく惜しかったと思う。だが、ほんのちょっとでダメだった。ギョクレスはファン待望の選手で、彼は多くのゴールをもたらせるかもしれない。
Danny Murphy: ギョクレスはパワーハウスであり、たくさんのゴールをもたらすだろう。そこに疑いはない。だが、ズビメンディのサインのほうが重要だ。昨シーズンのパーティはとても重要な選手だったから。ジョルジーニョも去ったが、ノーガードはクレヴァーなビジネスだった。彼はじつに賢い選手。守備の仕事をとてもよくやる。彼らはまたそのあたりに入ってくるだろう。
Sue Smith: ズビメンディはMFにいろいろなものを加える。彼はボールを持てるし、ライスをB2Bにでき、オーデガードを輝かせることができる。
Glenn Murray: わたしはギョクレスが適任だと思わない。彼には大きなステップだ。わたしが彼とブライトンにいたとき、彼が£64mのストライカーになるとは思ったことは一度もなかった。ベン・ホワイトが来たときは、すぐにみんな彼の優秀さがわかった。彼にはそのスタンダードがあった。ヴィクターが来たときは彼は大丈夫だと思うくらい。彼がアーセナルのスタイルに合っているかもわからない。
Chris Waddle: アーセナルは強いし、組織もある。もしギョクレスがやりたいことをやれるなら、タイトルを勝つとてもいいチャンスがあると思う。しかし、今シーズンのアルテタには間違いなくプレッシャーがある。今年こそは彼の年でなければならない。なぜならもうアーセナルで長い時間を過ごしている。「ここにトロフィを持ってきた」と云わねばならない。
Troy Deeney: 彼らがストライカーを取ったことは知っているが、わたしは彼らがもうチャンスを逸してしまったんじゃないかと感じる。リヴァプールは力強くなっているし、シティもチェルシーも今シーズンはよくなっている。
BBC Sport footballのチーフライター、Phil McNultyのコメント。アーセナルの2位を予想。
Phil McNulty:これはアルテタにとって試金石となるシーズン。プロセスについてもプログレス(進歩)についても、もうおしゃべりはいらない。いまが5年ぶりトロフィをもたらすとき。
今回、アルテタには必要なすべての道具が与えられている。すでに才能あるスクワッドがあるのだ。マーティン・ズビメンディ。彼はついにやってきたが12ヶ月遅かった、そしてヴィクター・ギョクレス。
これは意味あるタイトルを勝つ、最大のプライズに挑戦するには十分なチーム。
今回ばかりはアルテタもアーセナルもいい訳はできない。彼らは今シーズン絶対にトロフィを勝ち取らねばならない。そして、エミレーツにはそれができるという楽観がある。
ちなみに、ぼくが知るかぎりPhil McNultyは、アーセナルにはつねに辛口なライター。だいたいいつも懐疑的な目線があるように感じる。
さて、BBC Sportの今回の予想で興味深いと思ったのは、35(33人)の予想のなかには、ウォルコットやリチャーズのようなあきらかにアーセナル寄りの人物も少なくないのだが、そういったものたちもアーセナルのタイトルを予想していないこと。アーセナルのタイトルを予想した6人のなかでは、キーオンだけ?
これは厳しい評価。
それと、アーセナルのトップ2フィニッシュを予想しないものが、15人もいる。ほぼ半分の識者がアーセナルが2位にも入れないと予想している。じつはこれは去年の予想よりも悪化している。
さすがにアーセナルのトップ4陥落を予想したものはひとりもいないが、これは予想外に低い評価になっている。
EPL公式サイトの25-26EPLシーズン予想
2025/26 predictions: Champions, top four, best promoted team and more
PL公式サイトのライターたちのシーズン予想。ライターのなかには、おなじみのエイドリアン・クラークも入っている。
Pos. | Clarke | Kajumba | Keble | Bloom | Edwards | Barbadikar |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ARS | LIV | MCI | MCI | MCI | ARS |
2 | MCI | ARS | LIV | LIV | LIV | LIV |
3 | LIV | CHE | ARS | CHE | ARS | MCI |
4 | CHE | MCI | CHE | ARS | CHE | CHE |
5 | MUN | MUN | AVL | NEW | MUN | MUN |
6 | TOT | AVL | NEW | MUN | TOT | TOT |
7 | NFO | TOT | TOT | TOT | NEW | BHA |
8 | NEW | EVE | BHA | AVL | BHA | NEW |
9 | AVL | NEW | BOU | FUL | AVL | BOU |
10 | BHA | BHA | MUN | EVE | CRY | AVL |
11 | CRY | NFO | CRY | BHA | NFO | CRY |
12 | BOU | CRY | NFO | LEE | FUL | EVE |
13 | FUL | FUL | WHU | BOU | EVE | LEE |
14 | WOL | BOU | EVE | NFO | BOU | NFO |
15 | WHU | SUN | FUL | WOL | WOL | FUL |
16 | LEE | WHU | WOL | WHU | WHU | SUN |
17 | EVE | WOL | SUN | CRY | SUN | WHU |
18 | BRE | BRE | BRE | BUR | LEE | WOL |
19 | BUR | LEE | LEE | BRE | BRE | BRE |
20 | SUN | BUR | BUR | SUN | BUR | BUR |
シティが3人、アーセナルが2人、リヴァプールが1人というタイトル予想。
いちおうPL公式なのだが、トップ4予想を観ると、6人のうちLIVのタイトルを予想したものがひとりしかいないなど、やや独特な予想になっている。
アーセナルのタイトルを推すふたりの短評。
Adrian Clarke: 3年連続でドアをたたきつづけているアーセナルが、今回こそは自分たちの番だと燃えているだろう。この夏のスクワッドへの投資は力強く、ギョクレスの加入はゲイムチェンジャーになりうる。ガナーズには90ポインツを取る能力がある。
Ninad Barbadikar: 今シーズンはアーセナルに投票する。彼らはこの夏に本物のクオリティを加えていて、必要だったアプフロントの火力も解決している。彼らにはやっとそれが揃った年のように感じる。
The Athleticの25-26EPLシーズン予想
複数のフットボールライターたちが参加した記事。アーセナル系のいつもの人たちのコメントは含まれていないようだ。※要課金
The Athletic’s Premier League predictions for 2025-26: Title winner, best signing and much more
タイトル予想のコメンツ。このなかではAyo Akinwolereがアーセナルファン? The Athleticのポッドキャスト番組のホスト。
Oliver Kay: もっとも議論がないのはリヴァプール。だが、さまざまな不透明もある。新加入の選手たちがどう適応するか、あるエリアが軽いのではないかなど。もちろん、Diogo Jotaの悲劇の影響もありうる。
わたしは注意深く(タイトルは)リヴァプールだと云うが、アーセナルもマンシティも軽んじているわけではない。あるいはもし彼らがもう少しやれるならチェルシーも。どのチームも強くなっている。
Adam Crafton: アーセナル。いまでしょ。夏のあれこれでもう忘れられそうになっているが、Trent Alexander-Arnoldの退団はリヴァプールには大打撃。
Tim Spiers: マンシティは悲惨は24-25シーズンを過ごしたものの、それでもリヴァプールから13ポインツしか離れていなかった。彼らは間違いなくベストマネジャーとベストストライカー、ベストスクワッドがある。わたしは、彼らがまたリヴァプールに挑戦するんじゃないかと思う。
Nick Miller: まいったね。わたしはまたやってしまうよ。アーセナルだ。アルテタが「FBでプレイできるCBがあともうひとり必要だ」と云う前に、彼らはこの夏に実際彼らの問題を解決したように見える。
Simon Hughes: リヴァプール。わたしは彼らの刮目すべき移籍市場や、すぐに見せた刮目すべきパフォーマンスについては納得しているわけではない。彼らがまとまるにはまだ時間がかかるだろうから。しかし、彼らはすでに証明されているクオリティを加えているし、ほとんどのポジションをアップグレイドさせている。
Stuart James: リヴァプールにはなんとトラウマティックな夏になったのか。彼らがそれにどう反応するか誰にもわからない。しかし、おそらくはSlotと選手たちはJotaの悲劇を乗り越えてより団結するだろうし、タイトルを維持するための際立つ補強もあった。
Ayo Akinwolere: どうしてもアーセナルだと云いたい! いやしかし…… でもやっぱりアーセナルだ。おわかりのとおり、わたしも完全に納得しているわけではない。しかし、連続2位フィニッシュのすべての痛みを信じるべきなんだ。アルテタはチームに何が必要かわかっている。
Cerys Jones: リヴァプール。昨シーズンはアーセナルとシティの問題が彼らを助けたのは事実だが、彼らはトップに立っているだけではない。Slotのスクワッドはさらに強くなっており、誰も彼らについていくことはできないと感じている。
「新シーズンに期待する選手は?」の質問に対し、WirtzやCherki、Joao Pedroのような名前が並ぶなか、何人かのライターがマックス・ダウマンの名前を挙げていた。
CBS Sportsの25-26EPLシーズン予想
おなじみのジェイムズ・ベンジによる記事。
彼らのトップ6予想は。
- リヴァプール
- アーセナル
- シティ
- チェルシー
- ヴィラ
- ニューカッスル
2位フィニッシュが予想されているアーセナルについて。
エドゥとアルテタがスクワッドの急激なオーバーホールを始めてから4年。アーセナルは、常勝チームを築くためにほぼ間違いを犯していない。
彼らは2022年からいまのポジションにいたし、9ヶ月後もそこにいるだろう。彼らはこの期間ほとんど同じシステム、同じ選手で過ごしてきたことも不思議ではない。初期の証拠として、マーティン・ズビメンディがMFの底で以前よりもいいテンポでプレイするだろうが、それは(変化ではなく)アーセナルのベストヴァージョンになるということ。
この夏の彼らのビジネスは、昨シーズンのスクワッドにあった最大の欠点を解決すること。アルテタのオプションを豊富にすることで、サカやガブリエルを休ませることもできる。
そして、もしヴィクター・ギョクレスがクリックすれば、このチームは23/24に記録した年間90ゴールのチームに戻れるだろう。
何より、今回は昨シーズンと同じようなレッドカードやケガの不運に見舞われることはないはず。
よりよい選手、よりよいフィットネス、よりよい運。それでも5年間のトロフィなしのシーズンを終わらせるには十分ではないかもしれないが。アーセナルにとっての不幸は、完璧に運営されているほかのふたつのハイパークラブと、CLでの挑戦と競争しなければならないことだ。
しかしながら、彼らはそのふたつともいいチャンスがあるポジションにいる。インターネットで何を云われようが、そこは素晴らしい偉業なのである。
昨シーズン、このひとはアーセナルの「運」についてしばしば言及していた。レッドカードやケガなど、今年のアーセナルがそこまで運に見放されることはないと考えているひとは少なくないようだ。
カードが「運」だったらいんですけどね……
The Independentの25-26EPLシーズン予想
5名のライターたちがシーズンを予想。
Miguel Delaney: アーセナル。アーセナルとリヴァプールではかなり迷うが、Alexander Isakで意見を変えるかもしれない。だが、タイトルに関しては、奇妙なほど不確定要素がある。同時に、アーセナルは昨シーズンの多くの問題を解決している。
Richard Jolly: リヴァプール。昨シーズン断トツのベストチームだから。アーセナルも強くなっているし、マンシティも競えるだろうけど。しかし、リヴァプールはIsakを取れなかったとしても、彼らの補強にはかなりの野心がある。
Alexander-Arnoldのクリエイティヴィティは欠くが、Florian Wirtzは別次元をもたらす。Hugo Ekitikeはスーパーブになるかもしれないし、ほとんどのエリアで強くなっているように見える。4人めのCBともうひとりアタッカーは必要だけれど。
Lawrence Ostlere: アーセナル。彼らは昨シーズンのベスト守備記録を持っている。そしてギョクレスとズビメンディの加入により、もっとも強化が必要だったエリアのレベルが上がっている。
アーセナルに必要になるのはケガを避ける運。サカ、ライス、CBのふたり。だがギョクレスが活躍するようなら、アルテタはついにタイトルをもたらすすべての道具を手に入れたことになる。
Will Castle: リヴァプール。当然。Slotはファーストシーズンでタイトルをもたらし誰もが驚いた。それを彼らは「銀河系」ポリシーでひきづつきやる。£300m近く費やしているが、それがすぐ£400mになるかもしれない。すでに最強チームなのにだ。
彼らは歴史上多くのときでアンダードッグとして過ごしてきた。それがいまや圧倒的に本命。チャンピオンになれなかったら笑われるレベル。
Alex Pattle: 昨シーズンは楽々とベストチームだった。そして今年もアーセナルとマンシティにはない強化。リヴァプールがあきらかに本命だ。それ以外を予想するのは勇気がいる。
リネカー、シアラー、リチャーズのシーズン予想
メディア予想ではないけど、YTでたまたま見つけたので。20チーム全部について3人であれこれ語っている。アーセナル部分のみ。
リネカー:……つぎはアーセナルについて。彼らはNo 9についに動いた。そこは彼らの問題だと思われていたところ。
それがすべてを物語るんだが、彼らは昨シーズンのトップスコアラーがハヴァーツの9ゴール。2桁はひとりもいなかった。サカなどキープレイヤーのケガもあった。
そしてアーセナルはまた2位。そしてそこから今年は何人か買っている。ズビメンディはわたしも大好きなすごいMF。それとギョクレス、マドゥエケを買い、ノーガードとモスケラは大して金もかかってない。ジョルジーニョ、パーティ、ティアニー、トミヤス、タヴァーレスが去って…… 彼らはタイトルを勝つために必要なもう一歩を踏めるか?
リチャーズ:これはとても難しい。なぜならわたしは去年マンシティが勝つと云ったんだ。もし、彼らが全員フィットしているなら。少しケガ人が出るだけで違いになったりする。
アーセナルにとってヨクレスはすごくでかい。ビッグネイムFWだからではなく、彼の動き。それはわれわれみんながずっと云ってたやつだ。
ハヴァーツもとてもいいよ。わたしたちはみんなハヴァーツが好きだ。しかしNo 10ポジションはクリエイトする場所でラインをリードする場所じゃない。彼がアップトップでプレイするときもとてもいい動きをするのは知っているけど、彼にはストライカーの本能はない。
だからこそヨクレスは特別な補強になる。それが一線を超えるのに十分かどうかはわからないけどね。わからない。
わたしが思うに、ひとりかふたりケガ人が出ただけで、また昨シーズンと同じことになるんじゃないかと。だから、チャレンジはすると思うけど、チャンピオンではないかな。
シアラー:同意見だ。彼らはチャレンジはすると思う。
わたしが思うのは、彼らは今回もまた足りないかもしれないということ。わたしは彼らの契約した選手全員好きだよ。あれは、まさに彼らに必要なものだった。しかしそれでもわたしは彼らがチャンピオンになるとは思わない。
CLではうまくやると思う。だがタイトルを勝ち取るのに十分には見えない。ただ足りない。
リネカー:そういった点についてはふたりに賛成する。もしリヴァプールがあそこまで補強をしていなかったら、もしかしたらこうは云わなかったかもしれないし、みんなそうなんじゃないか。
つまり、これはアーセナルのタイミングのせいなんだ。ギョクレスがやれることに依存しすぎている。彼がプリシーズンで素晴らしいゴールを決めたことは知っているが、プリシーズンなんてたいして重要でないことは誰もが知っている。彼が、ネットにボールを入れてくれそうなストライカーであることは確かなんだが。
だから、わたしは彼次第すぎると思っている。彼らに欠けていた部分なのだから、間違いないなくいいサービスになるとしても。
アーセナルは今回もタイトルに近づいていくことはできると思う。しかし、ふたりの意見に賛成だ。
Opta Analystの25-26EPLシーズン予想
今回も、スーパーコンピューター系の予想記事は除外したなかで、Optaだけ。
Premier League Predictions 2025-26: The Opta Supercomputer Projections | Opta Analyst
トップ4予想は、リヴァプール、アーセナル、シティ、チェルシーの順。
1st: Liverpool – 73.2 average points
2nd: Arsenal – 71.9
3rd: Manchester City– 69.9
4th: Chelsea – 63.7
ポインツ予想は、1-3位までわりと拮抗している。少し離れて4位。
アーセナルに関する部分だけ。
アーセナルは直近3シーズン連続で2位フィニッシュしている。それが彼らを批判するために棒として利用され始めている。このような強いリーグでの2位フィニッシュは素晴らしいアチーブメントなのに、これはキツい。しかし、ファンは今年こそガナーズがようやくもうひとつ順位を上げることを期待している。
また、ミケル・アルテタはついにNo 9にヴィクター・ギョクレスを迎えた。この大柄なスウェーデン人がポルトガルで見せたように頻繁にゴールを決められるかどうかが、彼らのタイトルの可能性を決める大きな要素となるだろう。
The Opta supercomputerは、アーセナルのタイトルの可能性を昨シーズンの12.2%から24.3%とほぼ倍増させた。もっとも、それでももっともありそうなのは4年連続の2位フィニッシュだ。
Optaはアーセナルのシーズンプレビュー記事もある。
Arsenal 2025-26 Preview: Five Key Questions Ahead of the New Season | Opta Analyst
くわしく紹介したいおもしろ記事なのだが時間がない。読んでください。
The Guardianの25-26EPLシーズン予想
The Guardianはリーグ全体の予想記事はないが、チームごとのプレビュー記事がある。アーセナル。2位予想。
Premier League 2025-26 preview No 1: Arsenal
こちらも時間ぎれ。
シーズン予想はほかの記事を見つけたら、シーズンが始まったあとも追記するかもしれない。
わたしの雑感:アーセナルは25/26も2位?
アーセナルについて今シーズンの予想は、概ね2位。この夏あれだけ派手に金を使っているリヴァプールがいるから2位は予想できても、3位とか4位予想もけっこうあってちょっと驚いた。
アーセナルがタイトルの本命でないことはファンとしては受け入れがたいんだが、まあしょうがないかなと思うところもある。
実戦での強さはともかく(わしはそれでもリヴァプールと対戦して敗けるとも思っていない)、前評判とか現状スクワッドと夏ウィンドウでの移籍活動に対する評価で考えれば、正直アーセナルがリヴァプールを超えているとは思えない。あそこにさらにIsakが加わる可能性が高いってんだから、それはもう銀河系だろ。銀河系だからつねに最強というわけではないだろうが、前評判で認めないわけにはいかない。戦力が強いほうが結果を出せるのは当たり前だ。高評価も自明。
それにアーセナルは、やっぱりギョクレス依存の部分は否めない。彼がほんとうにPLで爆発してくれるかどうかまだ誰にもわからんのだよね。そういうところが、予想に反映されているのは間違いない。もし彼が……なら、フロントの火力では昨シーズンからのプラスがほとんどないことになる。昨シーズンのようなDAZ~Nなゴール数なら、タイトルを語るのはちゃんちゃらおかしい。
これは彼がSeskoでもたいして違わなかっただろう。どちらもPLではまったく実績なし。でも、もしこれが去年のPLのベストプレイヤーIsakだったら違う。この予想順位にかなり影響を与えたかもしれないと思う。
はあ。
まあ、予想とか評価なんてどうだっていんですけどね! 勝てばいんだから。試合で勝つことがすべて。
ところで今年は序盤がかなりタフなのは、われらには逆にいいかもしれないと最近思っている。だって、このチームは強いチームとのほうがいい試合をするんだから。
2025/26プレミアリーグ試合日程が発表される。アーセナルにまたまたタフすぎる序盤 | ARSENAL CHANGE EVERYTHING
いっぽうでミッドテーブルにはなぜか苦しまされる。
上にリンクしたOptaのアーセナルプレビューの記事のなかに、いかに昨シーズンのわれらがミッドテーブルチームとの試合で苦しんだかのくだりがある。
それによれば、昨シーズンのアーセナルは、7位から15位でフィニッシュしたチームとの18試合で、たったの6試合しか勝てなかったという。3試合にひとつ。ひどい勝率だ。これじゃあ優勝はできない。むしろどうしてそれで2位フィニッシュできたかのほうが不思議だが、つまりトップチーム(とボトムチーム)には強かったということだろう。おかしなチームだ。
昨シーズン、アーセナルとリヴァプールは10ポインツ差でフィニッシュした。もちろんLIVは早々にタイトルが決まって終盤は油断で取りこぼしたポインツもあっただろうから、10ポインツ差はシリアスに捉えるべき数字じゃないかもだけど。
それでも仮にトップとの差が10ポインツとして、われわれは14のドロウがあったということは、2ポインツ落とした14試合のうち、5試合であと1ゴール決めていれば、ポインツではトップと並んでいた。こちらがなんとか追いついたドロウもあるけど、大半はいくら攻めても勝ちきれなかったドロウだろう。それを勝ち切るだけで、かなりのポインツが見込めると考えると、アタッカーを補強している今年は多少楽観的になれるのは確か。
アーセナルは前回3連続2位をやったとき、そのつぎのシーズンでタイトルを取っている。2001/02シーズン。
Arsenal have finished second in each of the last three seasons.
The last time they did that (1998-1999, 1999-2000 and 2000-2001), they won the league the following season (2001-02).
With the arrival of Viktor Gyokeres and over £192million spent this summer, will history repeat… pic.twitter.com/KErop0TTbk
— The Athletic | Football (@TheAthleticFC) August 11, 2025
これを再現しないと。
おわり