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【マッチレビュー】25/26 カラバオカップSF チェルシー vs アーセナル(14/Jan/2026)ヨクレス活躍でアウェイのファーストレグに勝利

試合の論点

チェルシー vs アーセナルのトーキングポインツ。

Stanford Bridgeであらためて強さを示すアーセナル。貴重なアウェイ勝利でホームでのセカンドレグに向けて優位に

ぼくがアーセナルのファンになってから、わりとすぐにオリガルヒ/オイルマネーによるチェルシーの黄金時代がやってきたので、彼らのことはずっと大嫌いだし苦手だし目の上のたんこぶだった。04/05にモウリーニョが彼らのマネジャーに就任してからの10年間、実際ヴェンゲルさんのチームは彼らにたった4試合しか勝てなかったのである(W4 D7 L15 ※すべてのコンペティション)。

だから、もちろん古来よりアーセナルファンの天敵はトトナムでも、にわかファンのおれにとっては、つねにチェルシーがもっとも嫌いなクラブだった。

しかし、時は流れ、そのような関係性はいつの間にか逆転していた。

その後の10年間では、逆にチェルシーのほうがだんだんとアーセナルに勝てなくなってきていて、アルテタの最初のフルシーズンである20/21以降では、今回を含めて13回の対戦で、アーセナルは彼らにたったの一度しか敗けていない(W9 D3 L1)。

そしてSBでは、なんとPLアーセナル戦での彼らの最後の勝利は、2018年までさかのぼる必要があるという。

道理で、最近はあんまり彼らのことが憎らしくなくなってきていた。というか、どうでもよくなった? まあ、いつだって強いチームとかライバルがむかつくものか。いまなら間違いなくシティだもの。(逆にいえば、アーセナルヘイターの多さはアーセナルの強さの証明)

ということで、今回もこの大きな流れを変えることなく、よきパフォーマンスでよき結果を得たのだった。

この試合のアーセナルはすごくよかったと思う。

最初からエナジーがみなぎっていたし、ハイプレスでハメる気マンマン。ボールを持ったときのパスまわしもスピーディで、先日のPLリヴァプールのときのように、試合中に突然にチーム全体が不調に陥るみたいなことにもならなかった。逃したチャンスもあるものの、十分なゴールも奪った。もちろん残り10分で1点差にされたあとは、ややプッシュされたがアウェイならしょうがない。

チェルシーは、新しいヘッドコーチの方針か、バックからのプレイへのこだわりを見せ、アーセナルのハイプレスをかいくぐればカウンター、ワイドからそれなりにチャンスはつくっていた。さすがにビルドアップのクオリティはある。腐ってもトップチーム。

だが、そういったハイプレスのリスクも当然アーセナルには想定内であり、そういった場面でも守備であまりパニック状態になることはなかった。

あのふたつの失点もまあ、フェアに云えば、2つは出来過ぎであり、ゼロか1くらいがふさわしかったと思う。

だから、アーセナルは危なげなく勝ったのだ。

スコアだけ観れば、チェルシーもセカンドレグに希望を残したとはいえるだろうが、内容からすれば、アーセナルが勝って当然の試合であり、両者には確実に差があった。しかもつぎはエミレーツ。アーセナルはファイナル進出に向けて、間違いなくかなり有利なポジションに立っただろう。

もちろん、セカンドレグのチェルシーには今回いなかったキープレイヤーが戻って来る可能性が高い。だが、それがどうした。アーセナルが今回のようなメンタリティで試合にのぞむのなら、きっとエミレーツでも彼らを圧倒できる。そう思うファーストレグだった。

今日のヨクレスウォッチ。ついに活躍。彼の不調はパスが来ないだけ説

G1 A1。カラバオカップ公式のMOTM。

あいかわらず数字はパッとしないけれど(82分でタッチ17、ショッツ2)、とくに彼のゴールは、あれこそがまさに彼に求められていたものと強く感じた。あれはベンジャミンにアシスト記録がついていないことから、記録上はGKのエラーとされているようだが、そんなの関係ねえ。ああいう泥臭さこそが、全アーセナルファンが彼に観たかったものだろう。

チャンスクリエイション、リンクアッププレイ。そんなものは二の次である。ボックスで身体を使って、飛んできたボールをとにかくネットにぶちこむ。正しいタイミングで正しい場所にいる。それさえやってくれれば、タッチやシュートの数なんてどうでもいい。アルテタだってそう思ってる。いやしらんけど。

ところで、今回は彼がゴールを決めるときの一連のプレイシークエンスによって、やはり彼がまともなチャンス(クロス)を供給されていないんじゃないかという議論が盛り上がっていた。彼が結果が出せていない原因でもあると。

素早いスロウインから(スロウインコーチの成果か?)、サカがCucurellaのマークをかわしクロスの絶好のタイミングというところで、彼は躊躇。ちょうどいいタイミングでゴール前に走り込んでいたヨクレスがめずらしくフラストレイションをあらわにしたという。

たしかに、これでパスがもらえないんじゃヨクレスじゃなくても怒るわな。

オフサイドもない絶好の機会
ゴールを決めた彼がブカちゃんを無視したというのは考えすぎのような

結局このあと、オーヴァーラップしてきたベンジャミンにボールがわたり、彼のクロスからヨクレスのゴールが決まって結果オーライにはなるのだけど。いつぞやの、ジュリティンのカットバックを思い出す。あのときも彼は絶好のタイミングでポジションに入ったが、ラストパスは見送られた。

そう考えると、もっとシンプルにプレイするチームなら、彼に多くのチャンスが供給されているように思えるような場面はいくつもある。彼がつねにやっている相手のディフェンスラインと肩を並べているときも、彼はスルーボールに反応する気マンマンで待っている。だが、アーセナルではなかなかそこにパスが出ない。

だから、そこは不幸なのだよね。アーセナルはとにかくプレイが複雑だ。単純じゃない。単純にすぐクロスボールを入れないし、単純にすぐリスキーなパスを出さない。相手を押し込んでから、とにかくボールをこねくりまわしてスペイスを探す(つくる)。

彼のようなタイプの選手、アーセナルのようなチーム。どちらが悪いというのではなく、ただスタイルが合っていない。

それと、この件についてJamie Redknappの意見がわりと興味深かった。

サカやマルティネリといったアーセナルのウィンガーたちは両サイドともに逆足なので、縦に深く侵入してからのああいうクロスボールが出にくいという。これはちょっとなるほどと思ったよね。アルテタは、左には右足、右には左足のWGを置くシステムを好んでいて、単純なクロスボールをあげるだけなら、たしかにそこは弱点になってしまう。

先日のポーツマスでのジェズースのマルティネリへのクロスは素晴らしく完璧だったが、あれは左ワイドからの右足パス。いつの試合だったか、カウンター状況で左サイドをかけあがるマルティネリが、中央への左足クロスをしくじった場面があったが、ああいうのが典型的な逆足問題だろう。クロスの絶好のタイミングでも、自分の利き足のために一度走るのを止めてしまうとか。今回のサカも。

しかし、ティンバーやサカのヨクレスへラストパスを出すことの躊躇は、彼への信頼度もあるはず。だから、ヨクレスが今回のようなゴールを決めつづければ、きっと彼を信じてもっとラストパスが飛んでくるようになるんじゃないか。そういう好循環をつくりたいものだ。

ところで、先日The Telegraphがヨクレスのかなり劣悪なスタッツについて記事にしていて、ぼくは逆にそんなストライカーといっしょにタイトルを取ったチームはむしろ歴史に残るんじゃないかなどと考えていた。

そして、その後このようなデータを見かけた。

かつてリーグゴールを13以上取った選手がひとりもいないチームが、PLタイトルを勝ったことはないという。現時点でヨクレスとトロサールのリーグゴールがそれぞれ5。

こういうことがあるから、アーセナルはシーズン20ゴール以上を確実に決めてくれるストライカーを求めていたわけだが、でもゴールをみんなでシェアしていることも全然悪くない。ここまでアーセナルのリーグゴールは40で、リーグ2位。けしてゴール自体が少ないわけじゃない。試合にも勝っている。

これはもう、われらはビッグヴィクとともに歴史をつくるしかない。(いや、ゴールは決めてくれ)

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