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【マッチレビュー】25/26 UCL R16 アーセナル vs バイヤー・レヴァークーゼン(17/Mar/2026)難敵を倒しQFへ進出

試合の論点

アーセナル vs レヴァークーゼンのトーキングポインツ。

強敵レヴァークーゼンに勝利。3年連続でCLクウォーターファイナル進出で週末のファイナルに向けさらに勢い

いやあ、レヴァークーゼンは強かったな。

ファーストレグでもそうだったように、とくに彼らはビルドアップがかなり優秀で、今シーズンのアーセナルの対戦相手のなかではトップレベルのプレス耐性、チームプレイのクオリティがあったと思う。

あれだけのクオリティがあるとボールポゼッションも、それなりの数字になる。今回は、後半彼らがかなり一方的にプレイする時間もあったため、全体でもアウェイチームがポゼッションで上回ることになった。

しかし、ファーストレグと違ったのは、まずアーセナルのチームのエナジーだろうか。PLエヴァトンで劇的に勝った勢いをちゃんとキープしていた。

前半アーセナルはホームチームとしてかなり積極的なアプローチで、とくにハイプレスから相手の悪いパスを誘い、高い位置でボールを奪ってつくったチャンスがいくつもあった。

相手GKの好セイヴによって、あれだけの明白なチャンスをつくってなかなかゴールが決まらなかったが、エゼのスーパーゴールによってリードに成功。あのゴールはヒンカピエ→ライス→トロサール→エゼと、そこに至るまでのワンタッチパスの連携も流れるようで、この日のアーセナルの上向きの調子がよく出ていた。

この日絶好調だったエゼとライスのほか、チームの勢いを牽引したのが、ヨクレスとズビメンディ。

ヨクレスはホールドアッププレイも冴えていたし、裏抜けのラン、それと単独でボールを持ったときにすぐに奪われなかったのもよかった。

また、彼はアーセナルに来てからああいうプレイスタイルで、チャンスをつくるほうはほとんど期待されていなかったと思うが、この日はなんとワイドエリアからDFを出し抜いて危険なクロスボールを入れることも。そのうちのひとつは結局ハンドボールで取り消されてしまったが、プリアシスト(未遂)。

これまでは観られなかったサカとの連携がかなり改善されているという指摘も(動画)。これはうれしい驚き。一時は不仲説まであったことを思うと目頭が……

それと最近はバックパスばかりで不調と云われていたズビメンディ。この試合の彼はとてもよかった! なんだか動きもシャープで、調子がよかったころの彼に戻ったよう。

アーセナルは3MFが揃ってシャープだったことが、この試合の勝利に大きく貢献しただろう。

後半に入ると、かなりレヴァークーゼンにプッシュされることになるが、ある程度はしょうがないかもしれない。アーセナルはリードしたこともあるし、あのプレスのインテンシティで90分はもたない。

ふだんのこのブログなら、ひとつリードしたくらいで守りに入ったとか、試合のなかで突然に不安定になったとか、いかにも文句を書きそうな展開なんだが、今回のレヴァークーゼンの強さを考えれば、けっこうやむを得ないと思う気持ちが強い。その時間も、完全に支配されたというわけでもなかったし。

そして63分にはライスがゴール。あれはほんとにシュートというよりは、ゴールへのパスだった。相手GKもあのタイミングでボールが飛んでくると思わず意表をついたんじゃないか。相手DFが出した足をかわすようにしたライスの技ありショット。これで2-0。

その後はまたしばらく支配される時間がつづくが、そこはアーセナルが誇る強固なディフェンスで相手のクロスやシュートを跳ね返しつづけた。ヨーロッパのベストディフェンスは伊達じゃない。これぞ今シーズンのアーセナル勝利の方程式。

87分にはラヤのビッグセイヴもあった。ティエリ・アンリも絶賛。ああいうプレイが味方、とくにDFを鼓舞する。

試合終了。みごと2-0、アグリゲイトスコア3-1でお仕事完了。QF進出を決めたのだった。めでたし。

この勝利が大きいのは、もちろん今シーズンの重要な目標であるCLで生き残ったこともあれば、5日後にはマンシティとのカラバオカップ決勝というビッグマッチが控えていることもある。

もし仮にここでお仕事をしくじっていたらと想像すると、CL敗退のショックだけでなく、日曜の試合にはネガティヴムードを持ち込むことは避けられなかった。

そして、カラバオカップはそれそのものの価値というよりは、クアドラプルを狙ううえでシーズン最初のトロフィであること。今後に向けて、それを達成することのポジティヴ効果は計り知れないだろう。ますます夢を信じられる。

ということで、アーセナルはこの試合に勝ててほんとうによかった。

エゼとチームが慣れてきた

ちょっと前のアルテタの扱いからすると、いまのエゼの扱われかたはほんとうに変わったと思う。

エゼは、これで2月末のNLDから7試合のうち6試合でスタート。

オーデガード不在でもなかなか彼をスタートさせようとしなかったのに、アルテタの彼への信頼度もずいぶん変わったものだと思う。そして彼もまた期待に応えるかのように、ますます調子を上げているように見える。

今回のエゼの活躍を「パレスのエゼ」というひとがいて、たしかにと思ってしまった。全アーセナルファンが期待していたヴァージョンのエゼ。だいぶ待たされたが、ここへ来てようやく彼が本領を発揮するようになった。

アーセナルに来てからの彼は、ずっと異物感が拭えず、実際チームのなかでちょっと浮いていただろう。そもそもボールが中央エリアで待つ彼のところまで届かず、彼もまたボールをもらいに下がらず、たまに下がってもボールを預けてもらえず。No.10を背負って基本的にはオーデガードの代替と思われているわけだから、ゲイムメイキングの鬼のようなキャプテンとのギャップはかなりあった。

だから、彼がチームにいるときは、なんだかひとり少ないみたいに感じたものだった。存在感も影響力もなく、パレスのエゼを期待していたわれらにしてみれば肩すかし。

しかし、前回のPLエヴァトンといい、今回といい、エゼはかなりチームプレイに関与するようになってきた。中央にいる彼にボールが預けられ、彼はその狭いエリアでとても活きる。

そして彼の最大の強みのひとつであるボックス周辺でのプレゼンス。今回は、それがベストなかたちで出た。彼はもともとMFとしてシュートがかなりうまいほうだが、今回のhalf volleyはとびきりだった。まさにロケット。あれは間違いなくオーデガードにはない魅力。今シーズンのCLのベストゴール候補になりそうである。美しかった。

足がむちのようにしなっているように見える。完璧なストライク。

それと、彼がチームに慣れてきたという意味で今回誰もが感じただろう、プレッシングの改善。アルテタの会見でもやりとりがあるように、これまでの彼のハイプレスからは進歩のあとがかなり観られた。

このチームだとエゼはヨクレスとともにハイプレスをリードする担当だが、それが効果的だったことで、とくに前半はアーセナルが優勢に試合を進めることに貢献した。

選手の強みとして、エゼはプレッシングではオーデガードに及ばないと思われてきたが、彼がそこを改善してきたということはオーデガードが戻ったときには、このふたりのうちどちらをチームの中心に据えるかアルテタは頭を悩ませることになるかもしれない。アルテタにはうれしい悲鳴。

シーズンのこの非常に重要なこのタイミングで、エゼのような選手がチームとようやく同調しはじめたことは、とても吉兆に思える。

 

この試合については以上

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