ジャカ問題でちょうどアーセナルのセントラル・ミッドフィールドについて考えていた流れで来ていたSquawkaのエントリ。
『カンテ vs エレーラ vs ヘンダーソン vs コクラン vs ワニヤマ 誰がEPLのベストCDMか?』がなかなか面白かった。トップ6のチームを対象としているようだが、どっかのチームが足りないような気がしないでもない。気のせいか。
プレミアリーグのベストCM/DMは誰だ?
使っているデータはこちら。Squawkaの当該エントリに貼ってあるキャプチャを一気通貫でまとめてみた。各トップ項目には★印がついている。
ディフェンスアクションでは我らがLe Coqことフランシス・コクランがかなりがんばっていた。
フランシス・コクラン(アーセナル)
ブロック、デュエル、空中戦勝率、被ファール、イエローカード(少なさ)で一位を記録。そのほか勝タックルやインターセプトなどを含め、DMとして多くの重要な項目で高ポイントを出している。
逆にポイントが低いのが、ドリブル、タックル失敗、ディフェンス・エラー、パス本数、パス成功率、チャンス・クリエイト、ロング・パスあたり。ディフェンス能力の高さに比べて、ポゼッションやオフェンスではさほど貢献できていないのは、ファンには言わずもがな、データにも現れている。
コクランがどのようなプレイをするかは、基本的にふたりで構成されるアーセナルの中盤でコンビを組む相手にもよる。基本的には、ボールを刈り取ったらすぐに近くのプレイヤーにさばくという彼のプレイスタイルもデータに出ていると思う。
エンゴロ・カンテ(チェルシー)
昨季のチャンピオンチームであるレスターが今季低迷している原因のひとつに、カンテの離脱があるのは間違いない。今季のチェルシーでも存在感を放っているが、今のところデータ上では突出した記録は残していない。
★印がついているのは、タックル失敗(少ない)のみとなっている。
僅差とはいえこの5人のなかでデュエルで一番勝てていないのがカンテである。また空中戦も弱い。守備方面の成績もデータ上は大したことがないし、攻撃方面のスコアではコクランとどっこいである。
ただしこのあたりに関しては、今季チェルシーで中盤コンビを組むのがやはり守備マインドの高いマティッチであったり、3バックでそもそも中盤の密度が高い(守備負担が軽い)という影響も考慮したほうがいいかもしれない。
ジョーダン・ヘンダーソン(リバプール)
今季リバプールの躍進の要因のひとつとして、ヘンダーソンの好調を挙げる人が多い。
★印項目は、勝タックル、ファール、ディフェンス・エラー、パス本数、パス成功率、ロング・パス。ディフェンスというよりは、ポゼッションへの貢献が大きいデータとなっている。
アンデル・エレーラ(マンU)
★印項目こそ、インターセプト、ドリブル、チャンス・クリエイトの3つしかないが、すべての項目にわたって平均的に高ポイントなのがエレーラである。
関係ないが、ミキタリアンやキャリックなど、シーズンはじめに世界の名将モウリーニョに冷遇された選手たちが、ここへ来て活躍し始めているという印象がある。エレーラもその一員だったろうか?
ヴィクター・ワニヤマ(スパーズ)
ワニヤマも絶好調スパーズの中盤でかなり存在感を放っている。が、データ上はこの5人のなかではもっとも成績が悪い。★印は空中戦のみ。
まとめ
Squawkaの記事中にはなかったトータルスコアを載せておきたい。ディフェンス、アタック、ポゼッションのスコアも入れておいた。
結果はほとんどエレーラの圧勝であった。個人的にはそんないい選手だった印象もないんだけど。まあマンテッドを観てないから何もいえない。
コクランはディフェンス・スコアではわりとぶっちぎりで1位。ワニヤマはそんなナリしてディフェンス・スコア低いとか。
こうやって見てみると、ヘンダーソンとエレーラはCM寄り、コクラン、カンテ、ワニヤマはDM寄りということで、フォーメーション上はほぼ同じポジションから始まるとはいえ、CMとDMの選手をこうやって比べるのってどうなんかなという気はしてきた。
カソルラが怪我せずに好調のままだったら、エレーラよりも高ポイントだったのか。気になる。