どうも。元気ですか。
年末、近くの酒屋さんで正月に飲むお酒を買うついでに、きまぐれで酒粕を買ったらおまけでもう一袋くれて、どうして消費したものかと2ヶ月近くも冷蔵庫のはじっこに放置してしまっていたところ、おみそ汁に少量入れてみたらおいしく消費できると気づいて、それ以来ぼくのなかで「酒粕みそ汁」が流行っている。なんの工夫もない、ただ隠し味として大さじ1-2ほどの量をいつものみそ汁に入れるだけである。
それと豚汁。さっきもつくった。みそに合うんだね。多めに入れてみたが、非常にどっしりとした中低域(コク)が出る。それでいて、みそのおかげか酒粕っぽさはあまり感じないのがいい。これは酒粕入りですと云われなければ気づかないほどだろう。
豚汁の具は、里芋、大根、にんじん、ごぼう、長ネギ、しいたけ、えのき茸、豚こま肉。ありもの。あと、ありものついでにブロッコリの茎部分を入れた。切る具材はすべて乱切り。身体を温める効果を期待して、しょうがスライスも少し。顆粒のだしに、昆布も入れた。みそは、スーパーで売ってるハナマルキ的なだし入りの安いやつである。だしはいくら入っていてもいい。
酒粕は、「花垣」ブランドで知られる福井県大野市の南部酒造場のもの。いやそれは買ったほうで、もらったほうを先に使おうと、そちらはまだ手つかずであった。消費期限が3月末で、このままだと正直厳しいと思う。困った。でも、せっかくレジの女将さんがご好意でくれるというのに、そこで断る選択肢はなかった。冬キャンプで甘酒をふるまう機会でもあればよかったが、そんなものはない。
さて、昨日Sky SportsがVARに関する特集記事をアップしていた。今シーズンも変わらず数々の議論のタネになってしまっているVARの現状リポートでもあり、アーセナルの試合のVAR判定についても一部で言及があったので、紹介しよう。
VAR判定の96%が正しいとPLが主張。フットボールのテクノロジーは今後どうなる? by Sky Sports
Sky Sportsのシニアリポーター Rob Dorsettが、プレミアリーグのチーフフットボールオフィサー Tony Scholesに取材した。
以下、箇条書きにて失礼。
最新の調査によって、プレミアリーグは今シーズンここまでは20のVAR誤審があったと認めているが、彼らはサポーターの「マジョリティ」がVARを支持していると主張している。VARの正しい判定は、前回調査よりも14%も増加しているという。
VARがワークしている証拠は?
- 最新のPLスタティスティクスが示しているのは、VAR導入以前には82%だったレフリーの判定の正しさが、VAR導入後に96%に向上していること(14%増)
- Scholesいわく、VARはピッチ上のオフィシャルたちをサポートするツールとして、いまだに効果的でありつづけている
- 2年前、PLは独立した試合インシデント委員会(KMIパネル)を設置、彼らがPL試合におけるレフリーの重要な判定を評価している
- 委員会は元選手、元コーチ、元レフリーで構成され、彼らの意見が報告される。PLとPGMOLは、基準を改善することもできる
- Scholes「委員会の目的は、380試合すべてにおけるカギになる判定を観察し分析すること。分析の結果は、レフリーをコーチするために使用され、元選手や元コーチの意見が、試合のレフリーのアプローチと一致しない部分についてPGMOLマネジメントに見解を与える」
- Scholesは、VARが導入された2019/20シーズン以降、トップリーグですべてのレフリーの判定をレヴューした委員会の結論が意思決定を進歩させていると断言した
今シーズン(23/24)のスタッツは?
※2024年2月7日現在
- VARの正しい介入は57件
- VARエラーが20件。ただし、そのうちの17件はVARの介入があるべきだったのにされなかったと委員会が考えるものであるとPLは説明
- 「誤った」判定が3件ある
- そのうちのひとつは事実誤認。トトナム戦で取り消されたリヴァプールのLuiz Diazのゴール。VARは、Diazがゴールしたときにはオンサイドだったという判定を適切に伝えなかった
- あとのふたつはVAR介入の「主観的」エラーによるもの
- 9月のノッティンガム・フォレスト戦のシェフィールド・ユナイテッドのSander Bergeのゴール。それにより彼らは2-1と勝ち越すはずだったが、VARチェックによりハンドボールだとしてゴールが不正に取り消されたと委員会は考えている
- もうひとつも9月の試合アーセナルとマン・ユナイテッドで、レフのAntony Taylorはカイ・ハヴァーツへのAaron Wan-bissakaのファウルにペナルティを与えたが、ハヴァーツを倒すには十分な接触ではなかったとVARが判断し、ペナルティの判定は覆された
PLはVARの問題を受け入れているのか?
- イエス。だが、Scholesが云うには、VARが前進するためにはふたつの大きな問題が解決されるべき
- Scholes「そのふたつの要素は、わたしは間違いなくVARの評価に影響を与えていると思う。ひとつは、その判定をチェックするのにかけている時間の長さ。われわれは、あまりにも多くの確認事項があり、あまりにも時間をかけすぎている。だが彼らが受けている監視からすれば、それもある程度理解できる。だが、レヴューに時間がかかりすぎて試合のフロウに影響しているし、そこは必ず改善が必要だと強く認識している。正確性を維持したスピードが必要」
- ふたつめは「ステディアム体験」。そこは単に十分じゃないとScholes
- Scholes「良いというには程遠い。そうじゃないと認識している。そこは試合におけるサポーターたちの楽しみに影響し、そこは変えるべき」
- だが、ScholesはPLの大きなフラストレイションは変化への無力だという
- Scholes「現時点で、われわれはIFAB(※フットボールのルールを決めるところ)に縛られている。VAR中のプロセスとVAR後のプロセスについて、IFABはわれわれが口出しできることについては、かなり明確にルールがある。われわれは音声を再生できない。わたしの個人的な見解として、われわれはまだ発展途上であり、いずれ判定を説明するために映像と音声をライヴで再生するところまでたどり着くはず。そこへ行くまで、われわれはまだどれくらいあるのか、わたしにもわからない。IFAB次第でわれわれができることはない。だが、VARがサポーターや関係者にとってできるだけオープンになり、透明性があり、もっと情報を与えられるようわれわれもロビーを継続していく所存」
PLとPGMOLが基準を高くしていくためにしていることは?
- Scholesは、PLとPGMOLが新プロジェクトを始めたとはじめて明かした。それは、下部リーグですでに動いている将来のVARスペシャリストを任命すること
- Scholes「PGMOLは、EFLやNational Leagueでそれを担当しているレフリーを特定しているところだ。彼らは、よきVARになるために要求される属性をすでに持っていると考えられるものたち。彼らは選出されれば、VARのスペシャリストグループを育成していく意図のもとに、トレイニングプログラムを受ける。現在すでにVARとして効果的であるグループのメンバーを交代させるものではない」
UEFAやFIFAがすでに導入している半自動オフサイドはいつPLに導入される?
- その計画はあるが、来シーズンのスタートからではないかもしれない
- 現時点で検証されているシステムがふたつある。だが、どちらにも技術的な懸念がある
- カメラとボールとのあいだの選手の数によっては、アタッカーやディフェンダーの身体の一部を特定することが難しいことがある
- Scholesによれば、その懸念が完全に解消されないかぎりは、PLはその導入は検討しないという
- Scholes「それはわれわれが云うところの“ぎりぎりのケイス”。そうしたケイスでは、たくさんのことが一度に起き、一箇所にたくさんの身体がいる可能性がある。そしてさまざまな身体のパーツ特定をシステムがやらねばならない。ほとんどのケイスでは問題にならないが、われわれはこのコンペティションでは、それを導入する前にはっきりさせたいのだ。ほかのエリアでも意図しない、あるいは予期せぬ問題を引き起こす可能性があるものとして」
- Scholesによれば、そういった問題さえ解決されれば、半自動オフサイドテクノロジー(semi-automated offside technology)は、今年の後半にはクラブで投票が行われるかもしれない
以上
自分で書いた9月のマンUのレビューエントリを読み返してしまったが、ハヴァーツのペンがVARで取り消されたあの判定が、いまさら誤審認定されているとは思わなんだ。またアーセナルの公式VAR誤審がひとつ増えてしまった。
まあ、あれは勝った試合だから、大きなダメージではない。
それよりリヴァプールのアレな。あれはリヴァプールのファンにしてみれば憤懣やるかたないよなあ。彼らはトトナムにアウェイで2-1で敗けたアレだけが、唯一先日のアーセナルに敗けるまでのPL敗け試合だった。そのゴールが正しく認められていれば2-2で敗けなしだった。先週PLで22試合無敗の状態でエミレーツに来てた可能性もあったわけだ。まあ、いずれにせよ粉砕されるんだが。
VARにお願いしたいのは、いまだにやるあり得ないような判定をなくすことである。リヴァプールといいアーセナルといい。タックルの強さがどうとか微妙なやつでなく。それを根絶するだけで、けっこう前進になると思う。それができない(難しい)理由がよくわからない。
以前にもちょっと書いたように、リヴァプールのDiazのゴールで云うなら、あれは試合がちょっとくらい進んでしまっても誤審に気づいた時点で強引に止めるべきだった。それだって騒動になったかもしれないが、総合的にはそっちのほうが傷が浅かった。あれは、一度決めた仕組みに抗えない人間の弱さみたいなものを垣間見たような事案だった。
最後のセミオートメイテッドオフサイドの件は、UEFAやFIFAの運用を観てもまだダメなのか。「その他のエリアでも問題が起きたら」ってどんなことが想定されているのか、こちらもよくわからない。
いまだってゴールに関わるような決定的な場面のオフサイドはVARが判断しているのだし、もう人間が目視で判断するというのは、あまりにも時代にそぐわないと感じる。機械がそれをやって多くの場面で正確な判定ができるようになるなら、そのほうがずっと恩恵がありそう。
いまでも試合中、微妙なオフサイド判定がそのまま流れていくなんてこともしばしばあり、それはやはりフラストレイションがたまる。ピッチに立ってるラインズマンより、TVでリプレイを見てるわれらのほうがしっかり見えていたりするのだから。
レフェリングの技術はまだかなり改善の余地があるから、今後劇的に進歩するかもしれませんな。せっかく導入されたVARはがっかり運用だが、ヒューマンエラーだってそれを起こさせない仕組みや技術はいずれ生まれるだろうし、基本的にはフットボールのこの部分の未来は明るいんじゃないかとは思う。
今後どうなるか観てみよう。
おわる
花垣の地元です。
なんか嬉しかった。
VARは、それを判断する人の技術よりも、公平さ・清廉さ・潔白さを重視すべきでは?