こんにちは。
アジアツアー中のアーセナル。昨日はシンガポールでニューカッスルとフレンドリーマッチを行った。
結果は3-2でアーセナルの勝利。ズビメンディが初スタートでMOTMの活躍、そして、後半30分プレイした15才マックス・ダウマンが鮮烈なパフォーマンスを披露し、試合後の話題は彼でもちきりという感じであった。
それと、この試合が始まる前、土曜にアーセナル加入が発表されたばかりのヴィクター・ギョクレスのお披露目があった。真っ赤なホームキットを着用し、スタジアムの観客にあいさつ。これで彼はアーセナルファンの前に初めて姿を見せたことになる。ナイス。
アルテタの試合後コメント「(移籍ウィンドウ)われわれはまだオープン」
試合後のプレス会見。AFC公式サイトより。
(ギョクレスが加わったチームの攻撃オプションについて)
- 多くのオプションがありスクワッドのクオリティもデプスも増した
- ヴィクターにはスーパーハッピー。彼をここに連れてくるのはたいへんだった
- 彼がずっとここに来たがっていたのは明らかだったし、初日に話したときから彼がいかに情熱的かを感じた
(ヴィクターへの興味はいつから)
- 移籍プロセスについて話せないが、全員で決断した。とくにオーナーやボードと
- アンドレアとスカウティング部門、それにわたし自身も彼の才能は明らかだと思っている
- しかし実際はとてもとても難しかった。だからクラブとアンドレアのチームがかなりがんばったと思う
- ウィンドウのこんなにも早い時期にほしかった補強がすでにある
(彼はすぐトレイニングに合流してToTでプレイする?)
- 彼はスポルティングの最後の試合を終えてから一度もトレイニングセッションを行っていなかったはず
- だから明日チェックする
- メディカルチェックですべて問題なかったが、フィットネスレヴェルやスピードが重要
- できるだけ早く合流してほしいので彼を止めることはしないが、まずはチェック
(ギョクレスがクラブにもたらすインパクト)
- それがあるといい
- それができる選手はこのウィンドウでもあまりいなかった
- われわれはサポーターにも興奮してほしい。チームがもたらすものを信じてほしい。エミレーツでつくる特別な雰囲気。それが成功のカギになる
(あなたはまださらなるスクワッドの補強を考えている)
- どうなるか観てみよう
- 市場はまだつづいているし、われわれはスクワッドのバランスをとる必要がある。われわれはまだオープンだ
(マックス・ダウマンのパフォーマンス)
- 特別だった
- 彼があのチームに対してやったことは、15才ではさすがにふつうのことじゃない
- われわれは彼がいてくれることに極めて満足
- 彼の周囲の環境や家族、クラブとアカデミーの周囲にいる人たちのおかげ
- 彼がキャリアのなかでこんなにも早い時期にあのポジションで本物のチャンスを得て、ファーストチームで本物の存在感を出している
(なぜにモスケラはニューカッスル戦に出なかった)
- 彼はEuro U-21でプレイしていて、そのあとヴァレンシアともトレインしていない
- ここのコンディションはとてもタフで、彼も覚えることが多いし、フィジカルの要求もある
- だから、彼のことはゆっくりマネジしていくつもり
(カラフィオーリがケガで交代した件)
- 彼は少し痛みを感じると云っていた。どれほどのケガかわからない。ひどくないことを願う
(ズビメンディのパフォーマンス)
- とてもよかった
- ニューカッスルとの対戦でとくにMFには要求が多い。それに彼はインテンスに対処した。フィジカリティでも
- 彼は賢く、つねに一歩先へ踏み出している。彼は状況を読み、ハイスピードで実行できる。スペイスがあろうがなかろうが。とくにMFならそれはふつうのことじゃない
(試合のフィジカリティ)
- これはフレンドリーではないと思う。テスト。競争レヴェルを上げるための機会であり、われわれのフィジカリーには達成したいものがある
- どう競うか、どうポジションを理解するか。誰と対戦しようが持つべき勝利への意志。わたしはこのチームのメンタリティを愛す
(ギョクレスのペナルティスポットからの強い能力)
- それが許されるなら彼はやるだろう。彼はずっと安定してたくさんのゴールを決めてきた
- しかしわれわれにはほかにもペナルティテイカーはいる。とてもうまい選手も
- だから、それは彼らが自分たちで解決すること。わたしが横槍を入れないかぎりはね!
マーティン・オーデガードの試合後コメント「ぼくらはどんどん強くなっている」
AFC公式サイトより。
MØ:難しい試合だった。この暑さはフィジカリーにもとてもタフで、あの強いチームが相手だ。フィジカルが強いチーム。いいチャレンジだった。でも、ぼくらも最後には買った。2試合で2勝。うれしいね。
前半のぼくらはとてもいいフットボールをやっていた。彼らのゴールはたしかあれが唯一のチャンスだった。そのあともぼくはいいフットボールをやり、試合をコントロールした。
後半はややオープンになったけど、なんとか勝てた。そこでもいいパフォーマンスがあった。マックスが入ってきて、違いをつくったね。ぼくらにはたくさんのポジティヴなことがあった。
(プリシーズンですでにスクワッドが強化されている)いい感じだ。ぼくらはどんどんよくなってるみたいに感じる。どんどん強くなっている。新しい選手が入ってきて、チームとグループに新しいものをもたらす。ぼくらにはまだ時間もあるし、これからもっとよくなる。いまチームの調子はいいから、これを続けていかないと。
(東南アジアのサポーター)すごい。ぼくも驚いた。ぼくらがどれほど愛されているか。ロンドンからはるばるやってきてこの愛情とサポートを感じる。これはこのクラブがいかに大きいか、いかに特別かを示している。これは素晴らしいし、すごい体験だ。
たしかオーデガードは試合が始まった直後にもう水を要求していたときがあって、シンガポールがいかに暑いかが察せられた。東京にも来ればいいのにとか思ってたけど、この時期はふつうに地獄だね。サッカーどころじゃない。
クリスチャン・ノーガードの試合後コメント「(シンガポールサポ)信じられない」
🏡 Settling in
🏋️ Pre-season preparations
❤️ Singapore supportChristian Norgaard on his time at the club so far 💬 pic.twitter.com/ccf4dsZIDq
— Arsenal (@Arsenal) July 27, 2025
ノーガードはミケルの試合前会見にも同席していて、「自分は(バックアップという)現実もわかっている」みたいなことを云っていた。泣かせるな。それでも夢のクラブでプレイしたかったし、CLにも出たかった。31才。夢をあきらめない。
試合について
メリさんがゴールを決めたときは笑ってしまった。ストライカーがここにもいたんだった。いかにもゴールへのパスという感じの彼らしいゴール。
ハヴァーツは2アシスト?
アーセナルのファースト11
SofaScoreより。
前回のミランからの変更は、6のズビメンディ、LCMでメリーノ、LWでトロサール。
今回もティンバーとガブリエルは不在だった。ちなみにこのふたりはGyoといっしょにピッチサイドに座って試合を観ていたようで、ビッグガビとGyoは、まだあんまり打ち解けていないようだけど、何度も同じポーズになっちゃってる写真ウケる。隣に座ってるひととふと同じポーズとってることあるよね。
前回は、後半開始とともに大人数を替えたのと違い、今回はタイミングをずらしていた。どういう意図かはわからないが、前半のチームをアルテタがもっと観たかったとか?
後半開始での交代はひとり。オーデガードIN、ワネーリOUT。
49分にキヴィオールIN。60分に3人。ケパ、ダウマン、マルティネリ。69分にライス。
77分に最後の交代でアカデミー選手を含む5人を変えた。Andre Annous、ニコルズ、サーモン、ジンチェンコ、ノーガード。
アンドレ・アヌース(17)は、これがシニアデビュー。9のポジションに入っていたように見えた。
そして今回もまた最後までプレイしなかったシニア選手が、サンビ・ロコンガ。それとネルソン。ネルソンはフラム行きの話が進んでたら、ケガさせられないからしょうがない。
そうそう、ニューカッスルのスクワッドにはもちろんIsakはいなかった。ここで対戦してたらおもしろかったのに。
Eddie Howeは会見で、Isakには残ってほしいと云っていた。うむ。ぜひ残ってほしいね。あと一年。NUFCでグダグダしながら過ごしてほしい。
試合の雑感
ちょっと飲みながら観てたんで、ぶっちゃけあんま覚えてなくてすまない。。
試合のざっくりした印象としては、選手たちも試合後に述べているように、まあフィジカルな試合だったなと。ニューカッスルらしくガツガツしてた。
だから、けっこう記憶に残っているのはレフリー。失礼ながらシンガポールの地元のレフリーとか全然期待できないと思っていたのだけど、彼らはとてもよかったのでは。PLに慣れている目からしても、「おや、それ流すんだ」みたいな場面がたびたびあり。感心した。多少のフィジカルコンタクトでピッピキピッピキ笛ならされちゃ興ざめだった。
最初の失点にはかなりがっかりさせられた。試合全般でアーセナルが支配的にプレイする時間が長かったと思うけれど、やられるときはワンチャンス。いつもそう。キャプテンが云うように、いまアーセナルはどんどん強くなっていると思うが、そういうところはあまり変わってないなと。
ここ1-2年、ニューカッスルはアーセナルにとって最大の難敵だと感じている。なんならシティやリヴァプールよりも。トップチームなら攻撃をしてくるので、守備が強いアーセナルはわりと対処できるが、ニューカッスルのようなチームはマジでやりにくい。
彼らはトップオブトップのチームよりは支配的にプレイしないので、逆にアーセナルは前に出ることになって、その裏を突かれるみたいな。今回の最初の失点もほとんどカウンターである。
結局アーセナルは終盤のペナルティで試合には勝ったのだが、正直ドロウがふさわしい結果だったんじゃないかと思わないでもない。3ゴールのうち、ひとつはOGでひとつはPen。まあ、ニューカッスルの2ゴールもどちらもまぐれくさかったけども。xGは相当低そう。
あとは、選手だと気になったのは、まずこの試合はワネーリがあまり元気がなかったかな。45分のプレイでタッチ12。ミラン戦のような存在感は発揮できなかった。
ただ、アルテタのこの2試合の起用法はちょっと気になっていて、どちらの試合でもオーデガードではなくワネーリを優先していること。これはどういう意味があるのか。深読みしてしまいそう。
というのは、いっぽうのオーデガードが調子は悪くなさそうなんだけど、この2試合では彼のちょっとよくないところも散見されて。
たとえば今回はこれ。r/Gunnersでシェアされて比較的多くのコメントを集めていたクリップ。オーデガードの「プレイの遅さ」によって、せっかくのカウンターのチャンスがふいになったという。
— The AFC-Chan 🇺🇦 (@NewArsenalShirt) July 27, 2025
彼はたびたびそれをやるのは、以前から指摘されていたこと。たとえばリヴァプールなんかだと、こういうシーンはほとんど観ないと。最小タッチでファイナルサードまで持っていく。
アーセナルがカウンターアタックに難ありのチームなのは、彼がこういうプレイをやりがちなことも理由かもしれない。
それと、これは指摘されているのは見かけなかったけど、ミラン戦で、オーデガードがボックス内でボールを受けて絶好のシュートチャンスというところで、右足から左足に持ち替えるという場面があり。彼のあまりにも単足なところも彼の悪い部分だろう。そのためにベストチャンスを逃している。
これまで、このチームのなかでオーデガードの存在は間違いなくアンタッチャブルだった。しかし、ワネーリ、あるいはダウマン。そして願わくばEze。彼らのような存在が、キャプテンの盤石な立場を揺るがす新シーズンになるかどうか。みたいなことを、この2試合の起用法を観て、ちょっとだけ思ったのだった。
ダウマンは……、すごいですね。恐るべき子ども。Bird氏「彼の恐れを知らないプレイは、13才のときにU-18に昇格したときと同じ」。SofaScoreのMOTM。
15-year-old Max Dowman in 30 minutes vs. Newcastle:
😈 Most fouled player in the match
👟 2/3 successful dribbles
🥊 6/8 ground duels won
⚽️ 1 penalty won
🥅 2/2 shot accuracyHale End has done it again! They can’t stop producing! pic.twitter.com/J746CyBETU
— ESPN FC (@ESPNFC) July 27, 2025
あのペナルティを得たボックス侵入も、彼のドリブルという個人技。マークが遅れたJoelintonは後ろから行くしかなく。ボックス内であれをやったらギルティなんだよなあ。
Cool as you like from the spot 😮💨 pic.twitter.com/mvU0CviAuX
— Arsenal (@Arsenal) July 27, 2025
これまでTWでシェアされていたダウマンのクリップで、これこそオーデガードにないもの、というリプライをたまに見かける。今回、彼がドリブルで独力でボックスに侵入していくようなプレイは、たしかにオーデガードにはない。彼らのプレイスタイルはそれだけでもかなり違うが、将来的にポジションは同じになるはず。
うーん、オーデガード。彼こそステップアップが必要なひとりかも。あれだけの選手でも、進歩の余地がまだある。
最後、カラフィオーリ。ケガかあ。ケガフィオーリ。彼はかなりいいプレイをしていたから、よけいに残念。本来ならLBのレギュラーでプレイさせたい選手だろう。
これはいまのチームのポジティヴムードに、とても水を指したと思う。彼が新シーズンもフィットネスで信用できないとなると、かなり揃ったように見えたDFデプスに早くも亀裂が生じる。
おそらくMLSがLBのレギュラーでシーズンを始めるだろうが、彼もまだ18才。なにがあるかわからない。とくにああいうプレイスタイルだし。そうなれば、LBで誰がプレイする? ティンバー? キヴィオールを使わねばならなくなるようなら、これまでタイトルを逃してきたシーズンとそう変わらない。LBは攻守に重要すぎるポジションなので、カラフィオーリにはフィットしていてもらわなければ困る。
大きなケガじゃなければいいのだが。
試合については以上。これでシンガポールラウンドは終わり?
さてアーセナルのつぎの試合は、木曜日のToT。NLDを外国でやるとは。韓国の皆さんも国民的英雄のために現地に駆けつけるんだろうか。ギョクレスが出てきたら盛り上がる。
最後にビッグニュースひとついいですか。
Robert Glasperがアーセナルファンだと、今朝redditで知った。いや実際はしらんけど、いまこのポーズするひとはトトナムのファンじゃないだろ。
いやあ、みんな好きだろうけど、わしも彼のファンでして。YTには2時間くらいのライブ映像がたくさんあるから、お酒をちびちびやりながらよく観ております。
では、お聴きいただきましょう。Robert Glasper feat. Q-Tip & Esperanza Spaldingで“Why We Speak”。
おわり