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シュコドラン・ムスタフィとアーセナル学園

16/17シーズンよりお目見えのArsenalのニューボーイこと、シュコドラン・ムスタフィ。

メディアでも、ここまでに見せているローラン・コシエルニとの息の合ったコンビネーションで「コスタフィ(Kostafi)」の呼び名もすっかりおなじみとなった。

そんなおり、Arsenalレジェンドのひとりアラン・スミスがムスタフィをべた褒めするコメントを発表。ロッカールームにおいてもすでに存在感を出しつつあるという指摘もあり、チーム内での人間関係や力関係について考えれば、もしこれが本当だとしたらすごいことだ。

ところでフットボールチームにおいて、リーダー的存在になるためには、いくつかの要素があると思う。

年齢、リーダーシップ、カリスマ、コミュニケーション能力、ことば(英語はもちろん多言語)、そしてもちろんプレイヤーとしての実績や能力は当然ほしい。

ムスタフィのリーダー適正

リーダーという意味では、今シーズン開幕当初ムスタフィよりも、メンヘングラッドバックで23才という若さでキャプテンを務めていたというグラニト・ジャカが若きキャプテンとして期待されていた面が大きいと思う。が、残念なことに彼は現時点ではチームで100%のレギュラーポジションをいまだ勝ち取ることはできておらず、またインタビュー動画やインタビュー記事から察するに、チーム内の共通言語であろう英語がまだ拙いようで、現状ではコミュニケーションに難点がある。

その点、ムスタフィは英語はもちろんのこと、経歴からしてそれ以外のチーム内で流通しているいくつかの言語をすでに習得していることだろう。

また、すでに4つのヨーロッパ主要リーグでのプレイ経験があることにも注目をしておきたい。

<シュコドラン・ムスタフィの華麗なるプレイ遍歴>

ハンブルグ(独)

→ エヴァートン(英)

→ サンプドリア(伊)

→ ヴァレンシア(西)

→ アーセナル(英)

アルバニア系ドイツ人ということでドイツ語を筆頭に、英語、スペイン語、イタリア語(アルバニア人はイタリア語話者が多いらしい)に堪能と予想される。

Arsenalにおける多言語話者としては、ヴェンゲルやチェクが有名であるが、ムスタフィはそれに次ぐ人材かもしれない。



ムスタフィを「中1」としたときのアーセナルの年齢構成

キャプテンにふさわしい資質を考えたときに「年齢」は非常に重要である。なぜならば年齢は経験の証明でもあるからだ。

そしてチームの中心メンバーの年齢構成を見ると、ムスタフィは24才とまだ若い。

Arsenalにおいてはかつてファブレガスが2008年に21才でキャプテンを務めたことがある(Mr. Arsenalことトニー・アダムスに次ぐ二番目の若さでのキャプテン就任だそうだ)。そういった意味においては、24才というのはチームキャプテンとして決して早すぎる年齢ではない。

そこで、16/17シーズンのスクオッドを年齢別にしてあらためて整理をしてみた。そして、わかりやすいようにムスタフィを中学校にあがったばかりの中学1年生とし、それを基準として、チーム内の年齢構成を見てみよう。我ながらうまいことまとまったと思う。

<聖アーセナル学園 16/17シーズン>

アーセン・ヴェンゲル先生の着任以来、2000年前後は隆盛を極めたプレミア学区の名門一貫校。新校舎設立による財政難のため育成を重視した教育で一定の成功を収めるが、オイルマネーで勃興した新興成金校の後塵を拝すなど苦しい時代を過ごす。近年、当初の予定どおり学園のファイナンス事情が好転し始めると、じわじわと成績を上げてきており、ヴェンゲル先生の契約が終りを迎え文字通り進退がかかった今シーズン、もっとも注目の学園である。

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※4月入学の日本式でカウント

よく見るとわかるのが、アーセナル学園16/17シーズンでは初等部から大学までじつに幅広い年齢から偏りなくレギュラーメンバーが選定されている。風通しのよい学園である。

それにしてもイウォビとベレリンの小学生コンビには度肝を抜かされる。

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ジャカやエルネニーとともに厳しい入学試験に合格し、晴れて入学したアーセナル学園中等部には、すでにアーロン・ラムジー先輩やフランシス・コクラン先輩といったうるさ方が幅を効かせており、さらに高等部にはフットボーラーとして最盛期を過ごすアレクシス、エジルといった綺羅星の如く輝くスター生徒たちが。

※キーラン・ギブス先輩はいつまでも中学生っぽさが残るがもう高校生である。

さらにさらに大学には4年生の生ける伝説ペトル・チェク、面倒見のいい2年のメルティ先輩を筆頭に、いつも笑顔のサンチャゴ先輩や頼れるコシ先輩が。

おわかりいただけただろうか?

これだけの濃いメンツが揃いも揃いながらリーダーになる人材がいないと指摘されて久しいのだから、このメンツで中学1年のしかも学園に入りたてのキッズが、高校や大学の先輩を置いてチームのリーダーになるということの意味を。

いずれにせよ、Arsenalに関してはリーダー不在が叫ばれて久しい状況で、個人的にもここ数年のチームキャプテンが試合に必ずしも出ていないような状況は好ましくないとは感じていた。

ちなみに現在のArsenalのチームキャプテンはペア・メルテザッカーであり、彼も怪我の影響はあるがシーズンスタートより試合には出ていない。ゲームキャプテンは現在のレギュラーメンバーである、コシエルニ、カソルラ、チェクらが務めている。

ムスタフィがもし若いうちにレギュラーに固定されて、ピッチやドレッシングルームでリーダーシップを発揮できるのであれば、ぜひキャプテンになってほしい。ガブリエルのアツさとコシエルニのクールさを兼ね備えた絶対のキャプテンに。

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