「サンチェスのスタッツにアーセナルの問題の兆候をみる」というSKY SPORTSの記事。CLバイエルン戦のもろもろで、アーセナルって何もかもクソだけどじつはサンチェスもクソなんじゃねえの?という記事をちらほら見かけるようになった。
なかなかパスを出さないという彼のプレイスタイルもうまくいっているときはよかったが、それがうまくいかなければただの独りよがりなプレイだからね。
サンチェスのイメージと実際の乖離
この記事を要約しよう。
- バイエルン戦でサンチェスのプレイも批判されている
- サンチェスをベンチスタートにして敗れたリバプール戦のあとにヴェンゲルはサンチェスのことを訊かれて「選手のパフォーマンスなんてわざわざわたしに訊かなくてもキミたちで調べられるだろう?」と煙に巻いた
- だったら調べてやろうじゃないのサンチェスのスタッツとやらを
- 面白いことに、サンチェスってすごい働きものってイメージあるけど、調べてみたら実際はさほどでもないのだ
- まずランニングのデータ。サンチェスは今季20回もフル出場していながら、10km以上走った試合が1試合もない
※画像は当該記事より。アーセナル選手のディスタンス・カバー(走行距離)比較。CFのジルーが全ての試合で10km以上走っていることを考えれば、サンチェスがCFだから距離が少ないという理由にはならない。
サンチェスのスタッツは落ちている
要約の続き。
- サンチェスは本当に精一杯がんばっていたのかね?
- ついこの前のハル・シティ戦でサンチェスは出場した26選手のなかで最低の平均スピード(average spped)だった
- CFならまだしも、ウインガーとしてプレイするときにはアーセナルにとって問題
- サンチェスの代名詞であるすっごいスプリント(high-intensity sprint)もこの前のチェルシー戦では彼のなかで最低を記録した
- サンチェスのスタッツは落ちてきている
※画像は当該記事より。サンチェスのシーズン中盤戦での落ち込み。12月から落ちてきている。
サンチェスに何が起こった?
要約の続き。
- いったい何が変わったというのか?
- 12月といえばチャイナやチェルシーからのオファーが取りざたされたのと、アーセナルからのオファーにがっかりしていた時期
- マンシティとエヴァートンに連敗したのも12月で、それ以来彼の悪態がヒドくなっている
- ピレスが明らかにした練習でのコシエルニとの衝突。コシエルニは練習に戻れと説得したけど無駄だったという
- サンチェスはチームメイトに厳しく当たるようになって、ヴェンゲルが嫌うような、ますます独善的なプレイをするように
- (負けた12月のマンティ戦、サンチェスはたったの8.3kmしか走っていない。これはジャカの12.15kmよりも、GKチェフの5.05kmに近い数字)
- ポゼッションスタッツにも注目。サンチェスは今季ちょうど100回ボールを失っている。もちろんチームで1番
- リスクを追って攻めた結果ともいえるが、ホームで負けたワトフォード戦ではボールを30回も相手に渡している
- サンチェスの不満がプレイに影響しているし、アーセナルにとってヤバい問題だ
- たぶんそのあたりにヴェンゲルがリバプール戦で彼をベンチスタートにした理由があるんだろう
- ヴェンゲルにとってサンチェス問題の解決はもはや数ある問題のひとつに過ぎないけど
以上要約おわり。
不可解といわれていたリバプール戦のベンチスタートはそういう理由があったんだな。もちろんクラブが選手個人のスタッツを誰よりも把握しているだろうし、それなら合点がいく。そのことについて指摘したメディアはあっただろうか。見た記憶がない。
契約のことだけじゃなく、チームメイトの戦う姿勢やクラブの野心のなさ、勝者のメンタリティを持つ選手ならではの不満もあるんだろう。たぶんそれはサンチェスにはあっても、ロブ・ホールディングにはない。そのあたりはファンだって十分に理解できるし、最初のころは彼の孤軍奮闘ぶりに同情だってしたものだ。
でもだからといって、ふてくされてやる気をなくし、プレイもおざなりにするようなタイプの選手だとは思っていなかった。そんな器が小せえやつだったのか。おれたちのアレクシスは絶対そんな選手じゃないはず。そんなふうに思っていたことがすでに昔のように感じる。
サンチェスはチームメイトやクラブ関係者だけじゃなくて、Arsenal FCというクラブすらもバカにするんだろうか? そんなクラブを死ぬほど愛しているファンをバカにするんだろうか? サンチェスのふるまいはクラブやファンを侮辱したのと同じだ。
つくりおわってから二番煎じだと気付いた。