一部報道によると、BVBことドルトムントがアーセナルの19才、ゲディオン・ゼラレム(ジェディオン・ゼラレム)を獲得間近であるとのこと。
ゼラレムはドルトムントへ
ゼラレムは15/16シーズンを不本意に過ごしたグラスゴー・レンジャーズから戻されて、個人的には今シーズンこそアカデミー枠からファーストチーム入りを期待していただけに、正直ちょっとがっかりである。
15/16シーズン、レンジャーズでゼラレムになにが起きていたのか
とはいえ、試合の前日練習の写真等でファーストチームとトレーニングしている姿はちょくちょく見かけていたものの、ジャック・ウィルシャーでさえローンに出されるほどの現在のアーセナルの中盤に、本格的に割って入るにはいろいろ足りなかったのだろう。
実際、今シーズン何度かカップ戦等で途中出場したゼラレムを観た気がするが、CMFのリンク役やパサーとしてはカソルラはもちろん、エルネニーやジャカと競争できるレベルには見えなかったし、すっかり前線に定着したほぼ同年代(20才)のアレックス・イウォビと同程度のインパクトがあるとも到底思えなかった。
そういう意味では、彼にとってはタイミングのアンラッキーもあったかもしれない。
ただ直近では、やはりファーストチームに入れなかったセルジ・グナブリがヴェルダー・ブレーメンに放出された途端に大活躍という前例があり、またドルトムントというスカウティング強者チームへの移籍ということで、また移籍した途端に化けたらと思うと複雑である。
ゼラレムはこの夏に契約が切れることもあり、ドルトムントはお安く手に入れようとしているらしい。
いまのドルトムントのファーストチームにゼラレムが入れる余地があるのかどうか、ぼくはまったく知らない。が、怪我をしているわけでもない香川真司がベンチにすら入れない試合があるというくらいのことはおぼろげに知っている。つまり中盤のメンツが充実しているのだろう。
おそらくゼラレムはアタッキングMFと認識されているのだろうから、なかなかタフなドルトムントライフになるのではないかと予想されるのだ。
しかし、安価で放出した選手がまた活躍でもしようものなら、Metroあたりでは「ヴェンゲルの後悔!」みたいに喜々として取り上げそうなトピックであるな。
予想外のCM不足でジャックの移籍について各メディアがリアルに「ねえねえ後悔してる?」をやってるしな。
レンジャーズでは「プレイメイカーらしいプレイがほんとうにほんとうにできない」と評された彼であるが、彼のホームであるドイツで今後どのような成長を遂げるか。見守りたい。
ぼくは埼玉スタジアムで観たキミを忘れないだろう。がんばれゲディオン。
さて、奇しくもそのレンジャーズにローン移籍するといわれているのが、21才のジョン・トラルである。
ジョン・トラルはレンジャーズへ
バーミンガムで充実したシーズンを過ごしたのち、16/17シーズンをリーガのグラナダへ移籍していたトラルであるが、これまで期待どおりの活躍をできずにいたところだ。
若手選手に経験を積ませるためのローン移籍で、ベンチを温めているようではローン移籍の意味がない。
今回は昨シーズン活躍した英国(スコットランド)への移籍ということで、親クラブとしては、再びバーミンガムでのプレイを取り戻してほしいと願っているはずだ。
そういえば、以前ポストしたMetroの翻訳記事で、契約について残りわずかとされていたからその後どうなったんだろうか。TranferMarketによると、契約が切れるのはいまだに「2017/6/30」となっているので契約更新はされていないようだ。
バーミンガムで実績を残したトラルこそ、他クラブが獲得を要望しても良さそうなものだがまだそういったニュースは目にしていない。
ジョン・トラルに関しては、アーセナルでチャレンジするチャンスすら与えられていないことを嘆くファンもいる。たしかにアーセナルでのトラルのプレイというのは、ほとんど観たことがない気がする。
ゼラレムやチュバ・アクポンがローン先からクラブに戻されたのとは対照的に、トラルはここ数年ほとんどのシーズンをローン先のクラブで過ごしている。
どちらのやり方が期待度が高いといえるのか、あるいは選手の適性に合わせた育成戦略なのか、はっきりしたことはもちろんわからない。彼に合った育成戦略だと願うばかりだが、すでに21才である。同年代のイウォビが絶対的「No.10」であるエジル不在時のセカンドチョイスとして、着実にファーストチームで実績を残していることを考慮すれば、ローン先でも並大抵の活躍では今後もアーセナルのファーストチームに入ることはできないだろう。
ゼラレムが定位置をつかむことすらできなかったレンジャーズで、トラルがどのような活躍を見せるか。今後もウォッチしていきたい。