先週末、だらだらスウォンジーvsミドルスブラという渋いカードを横目で観ていたところ、なんかすんごいのがいた。
そうそうこの試合である。試合が終わるころにはすっかり彼のプレイから目が離せなくなってしまった。
上半身ががっちりしたまるでラガーマンのような体型とごぼう抜きという表現がぴったりな超絶ドリブル、そして髪型がおもしろいなあと思ってシャツを見ると「ADAMA」とある。こんなすごいプレイをする選手なのに名前も知らんかった。アダマ。いったいキミは何ものなんだね?
ちなみにこのヘアスタイルはこのスウォンジー戦で初お披露目だったらしくインターネットの評判は散々である。
Adama Traoreのプロファイル
Adama Traoreは1996年生まれの21才のサイドアタッカー。身長178cm。スペイン人。
スペインとマリの二重国籍保持者で代表チームはマリを選択(まだ選ばれていない)する意向だそう。スペインの各年代のアンダー代表には何度も選出されている。
カタルーニャ出身でバルセロナでプロデビューしている。その後プレミアリーグに活躍の場を移し、アストン・ヴィラ、ミドルスブラという経歴。
かつてリヴァプールやチェルシーの噂があったようだが、あの派手なプレイスタイルからすると現在の注目度は低いように思われる。もちろんアーセナルとのリンクもない。
Adama Traoréは同姓同名が何人かいることに注意。モナコとバーゼルにもいるようだ。ここで言及しているのは、ミドルスブラのアダマである。
Adama Traoreのプレイスタイル
WhoScored.comによれば、
ドリブルが超絶強い。
ボールキープが超絶弱い、パスと守備貢献が弱い。
ドリブル大好き、クロス大好き、ファールをよくもらう。
とにもかくにもドリブルである。ハイライトなんだから得意なドリブルばかり集めるのは当たり前だろうと思うかもしれないが、実際スウォンジー戦でも試合を通してドリブルばかりしていた。スキあらばドリブルを仕掛ける。そしてスタジアムをどよめかせていた。きっとどの試合でもこのハイライトのようにゴリゴリとドリブルしているはずだ。
ドリブルが得意ならパスもうまそうだが、ハイライトビデオを観ていてもあまりいいパスを出していない。WhoScoredのキャラクタ分析にもあるようにパスは苦手なフレンズである。シュートも下手なようだ。このポジションとプレイスタイルで今季EPLで得点もアシストもまったく記録していないのは奇妙ではある。
要するにアダマ・トラオレは、それ以外は大したことはないがドリブルだけ異様に特化しているという非常に個性的なプレイヤーである。観ていてワクワクする。
アーセナルのファンに彼のことをわかりやすく伝えるならば「ドリブルのうまさとやりたがりは絶好調時のチェンボ以上」といったところか。もしチェンボを手放すことになるなら、チェンボ枠にぴったりはまるのがアダマ・トラオレじゃなかろうか。
そうだアダマ・トラオレを獲得しよう
2016年末になるが、この記事に掲出されたEPLのドリブラーランキングでは90分あたりのドリブル成功が8.9回とぶっちぎりの成績を残している。アザールやザハの倍、サンチェスの3倍という驚異的な数字である。
1試合に9回成功ももちろんすごいが、そもそもこいつはどんだけドリブルにトライしているんだという話しである。
やはりフットボールの大きな魅力のひとつはドリブルである。もちろん技巧的なシュートや針の穴を通すようなスルーボールといったプレイにもしびれるが、ボールを奪われずに単独で前に進んでいくプレイというのはそれだけで心踊るものがある。
そんなドリブルが最大の売りであるアダマ・トラオレ。ボロとの契約は2020年まであるがもし降格すれば当然移籍を希望すると思われ、今季終了後に移籍市場で目玉選手になったとしても驚かない。
ぜひともアーセナルには来季のロマン枠として獲得を検討してもらいたい。バルセロナ産21才というベレリン並みの好物件でありながら今なら評価額8Mポンドとお買い得。パスやシュートはおいおい練習してもらえばいい。