Xavi Hernández: “I’d never re-sign a player who left Barcelona”
おもしろニュース。元バルセロナのエース、シャビ(チャビ)・エルナンデス氏が吠えている「(バルサの若手選手は)行くなら戻ってくるな」。
雑に訳してみよう。
バルサの子どもたちはキミがいつ戻るのかって訊いてくるね
子どもたちはぼくをコーチかなにかだと思ってるんだろうね(苦笑)。バルサのコーチになるのは簡単じゃないよ。いまはカタールで選手としてすごいプロジェクトを始めたしね。いつかはコーチとしてバルサに戻りたい。それはうそじゃないよ。
いつコーチライセンスに取り掛かるつもり? 3年はかかるでしょう?
いまはまだ時間がないね。選手を引退してからだ。
キミがなりたいようなコーチのモデルみたいな存在っていうのはいる?
ぼくはどのコーチからも学んできたよ。クライフと知り合いになってからは、彼のもとでプレイできなかったことは若干の心残りではある。クライフにはいつも何かしら学んでいると感じていたんだ。フットボールだけじゃなく人生もね。バルサではクライフ前とクライフ後とがあるんだ。
キミにとってグアルディオラやルイス・アラゴネスはコーチとしての見本になる?
彼らはぼくにとってもっとも近しい存在だったコーチだよ。フットボールでも人間としても。ペップとはたった二言で完璧に分かり合えた。ぼくのキャリアにもっとも影響を与えたふたりだ。彼らには感謝している。若いときに世話になったジョアン・ヴィジャも。
ルイス・エンリケはバルサのスタイルを変えたの?
チームは同じようにプレイしている。でもそれは選手やピッチによって左右されるものだ。ルイス・エンリケのスタイルはバルサ・スタイルを少しアレンジしたものだね。
確かなことはバルサの監督になるということはキミの3年間がそれだけに費やされるということ
それでぼくが頭をライオンの口の中へって? いやいや(苦笑)。バルサで監督を務めるには十分な準備が必要だということは知られているよね。まわりの環境は整っていないし何もかもがこんがらがっていてほとんど非人間的なものだよ。まわりの環境というのはそれを勝ち取るまでは落ち着かないものだ。だって文句をいわれるということはうまくやれていないという証拠だからね。だから、バルサを率いるということはレアル・マドリーを率いるよりももっと大変なんだ。ここではただ勝つってことでは十分ではないから。
ところで、キミならベレリンとはサインする?
じつはあんまり彼のプレイを観たことがないんだ。だけどこれだけはいえるよ。ぼくにとっては、以前にバルサにいた選手をもう一度獲るというのは難しいだろうということ。
そうなんだ。でもピケやセスクと同じ状況だよね? 違う?
そう。それはうまくいったりいかなかったりした。でもぼく自身は一度去った選手と再契約することは好きじゃないんだ。なんで彼らは16か17で去ったのか? ぼくにはおかしなことに思える。理解ができないんだ。
それはエンバラやエリック・ガルシアのこと?
ぶっちゃけそうだね。彼らには驚かされたよ。彼らとは再契約はしないよ。ぼくはそうするつもり。キミはかつてここにいた。キミは退団を希望した。じゃあ戻ってきてはいけない。
ファームと妥協しない決断
理由があるのだったら理解できる。トラルみたいにね。彼はお母さんが英国人だったから。でもそれはそれ。船は出たんだ。
デウロフェウは?
それは違うな。彼は自分で出て行きたかったんじゃない。出ていくようにクラブに頼まれたのさ。
後略。以上。
バルセロナというチームはぼくがこの地球上でもっとも嫌いなチームのひとつだけれど、選手たちがクラブの一員であることに誇りをもって、クラブに忠誠を誓っているということについては素直に羨ましいと思っている。
このインタビューはおそらく、バルセロナが今夏のベレリンの獲得をほとんど諦めているという状況で発表されたものだろうから、波風は立ちにくいとは思う。だが、仮にベレリンの獲得が決まっていたとしたら、もっとも影響力の強いクラブレジェンドのひとりの発言としてもっと注目をされていたかもしれない。彼はカンテラから出場機会を求めて(バルセロナでの競争を諦めて)出ていくようなメンタリティの選手はクラブに必要ないと、ハッキリ語っているのだから。この考え方は有能な選手ならバルセロナ出身者でも構わないというクラブの方針と真っ向から対立している。
いずれにせよビッグクラブにふさわしいプライドである。立派なものだ。ぜひ、今後一切ベレリンにはちょっかいを出さずにいてほしいものである。