メディアにはスリラーとかエンターテインとかっていう単語が踊っている。そりゃ中立のファンにはおもしろい試合だったと思う。しかしアーセナルのファンとしては、先制点を取ったあの流れでわずか4分後に失点とかもうやりきれんわけだ。1点めのあとは絶対ぜーったい120%追いつかれると予想したけど。当たんなよ。悪い予想ばかりがあたりすぎるんだよ。まったくもう。
でもこの試合で見せたチームのポジティブな側面も認めなければならないのもたしか。複雑な気分だ。まあ負けるよりマシか。
スターティングイレブン
せっかくだから青油も一緒に。
3CBにチェンバースとホールディング。いわゆる捨て身ですね。あとは順当。
WhoSored.comのレビューで選手のレイティングも載っている。MOMは8.1ポイントのアザール。アーセナルのトップは7.8のメイトランド・ナイルズ。
しかしMOMはモラタだろう。間違いない。
論点
アーセナルのポジティブなポイントがいくつかあった。
チェフが蘇る
EPLでのクリンシート200試合という記録がかかっていたそうだ。もちろん失点はくやしいだろうが、この試合のチェフはまるでデヘアやクロトワのようだった。近頃見せていなかったパフォーマンスで1ポイント獲得に貢献した。古巣だしやはり思うところがあったんだろうか。なんだかんだ、クロトワに押し出されたみたいなものだし。
ただ、多くのセーブはモラタを始めとするチェルシーのプアな攻撃に助けられたということも忘れてはならない。トップレベルでの経験が未熟なチェンバースとホールディングがいたおかげもあってか、いつもに増してディフェンスラインは不安定で、チェフの出番が多かった。たまにボールが飛んでくるような試合よりもセーブはしやすかったかもしれない。
AMNがヤバい
エインズリー・メイトランド・ナイルズが止まらない。ヤバくてヤバい。20才にして、このレベルで落ち着きを持ってプレイできる肝っ玉。そしてスピードと技術。チェルシーの2点目のクロスを許したのは残念だったものの、それ以外ほとんどの時間でモーゼスに仕事をさせなかった。それに攻撃では、ビルドアップにも貢献していたし、左サイドの仕掛けからチャンスをつくっていた。
AMNはしかし、このままいくとほんとうにコラシナツの出番がなくなってしまうんじゃないかと心配になってくる。本職がCMということで、一部には左サイドのAMNについてはあまり歓迎していない人もいるようだが、コラシナツとのポジション争いで勝ちつつあるという事実。これはマズイ。
エジルがビッグゲームで存在感を見せる
このところエジルはずっと調子がよくて、今回フィットしていないという戦前の情報はブラフだったのかもしれない。ボスはたまにやるよな。
エジルといえばビッグゲームで行方不明になってしまうとよく批判されるように、なぜか重要な試合で活躍することができない。しかし、この試合でのああいうプレイを見ていると、彼の場合はメンタルの問題というよりはもしかしたらフィットネスの問題のほうが大きいんじゃないかと思えてくる。それほどに走れていた。元気があれば活躍できる。メスト・エジルには試合前のカツ丼をぜひ勧めたい。
彼は先日ムスタフィとともに参加したジュニアガナーズのイヴェントで、子どもたち相手に出したコメントが残留をほのめかすものではないかといわれていた。(この動画見るとムスタフィがいかに子ども好きかわかって笑える)
子ども:なんでアーセナルに入ったの?
エジル:歴史あるし、アメイジングな選手たちがいるからかな。ぼくはここに学ぶため、成長するため、それとこのクラブにぼくの才能を見せるためにいるんだよ。アーセナルがぼくを成長させたんだ。アーセナルみたいなビッグクラブでプレイできることを誇りに思っているよ。
いやあ、最近くらいの活躍をいつもしてくれるなら全力で残留を希望したい。行かないでメスト。
やっぱり上位クラブには勝てない
これで今季トップ6相手に7試合でW1D3L3。7試合ということは21ポイントの可能性があるということ。実際に取ったポイントはたったの6ポイント。6/21ポイント。これじゃトップ4には入れない。しかし、チェルシー相手にホーム・アウェイで負けなかったというのは、まあまあポジティブかもしれない。
連続してペナルティでポイントを落とす
ボスはこの試合のペナルティでもジャッジに激おこで、WBA戦でFAからお咎めがあるにも関わらず(最終処分は未決定)、またしてもレフェリーに対して厳しいことばで非難している。「farcial」はバカらしいとか茶番という意味らしい。追加の制裁があるのだろうか。
Arsenal’s Arsène Wenger unsurprised by ‘again a farcical decision on a penalty’
でも、何度もいうけれど、WBAでのギブスのプレイはともかく、アザールのような世界最高レベルのドリブラーにあんなふうにボックスに入られている時点でもう負けなのだよ。アザールはこの試合では何度もボックス内に侵入したが、一方のサンチェスはチェルシー陣内のあんな場所でプレイを許してもらえたことが何度あっただろう。あの調子では、いつペナルティを取られたっておかしくない。
予言しておくと、今年まだマンシティとのエミレーツで戦う試合が残っているが、スターリングをボックス内でひっかけてまたペナルティを食らう。間違いない。彼らにボックスに入られたらもうその時点でアウトなのだ。そして彼らの侵入を防ぐのはいまのアーセナルには無理だし、ペナルティの笛がなったらイコール失点。チェフの不名誉な記録は継続中だ。
この試合に関しては以上。
今冬、さっそく移籍の動きあり
さて1月から移籍マーケットが始まっている。EPL的にはリヴァプールが獲ったファン・ダイク、そのリヴァプールが失う可能性が高いコウチーニョ、そのあたりが注目度が高い。
DFコンスタンティノス・マヴロパノスを獲得
いきなり全然知らない人キター。アーセナルは公式発表はまだのようだが、Konstantinos Mavropanos(コンスタンティノス・マヴロパノス?)というギリシャ人の若手ディフェンダーの獲得が決まっているらしい。
Arsene Wenger confirms Arsenal have made a January signing
なんだよやっとコスタス・マノラスやっと来んのかよと早とちりしたグーナーも多かろう。
いまいち盛り上がらないのは、獲得してすぐにローンで出すことを決めているということ。即戦力じゃないのか。でも、ミズリンタットがスカウト部長に就任してから初の獲得選手ということで期待は高まる。
マヴィディディがチャールトンへローン
一方ヤンガンたちもちらほらローンで修行する選手がでてくるころだ。まずは、CFのStephy Mavididi(ステフィ・マヴィディディ)がチャールトンへシーズン終了までローンが決定。健闘を祈る。
Stephy Mavididi joins Charlton until end of season
その他
エジル、サンチェス以外では、ウォルコットが盛り上がっている。サウサンプトン、エヴァートン、ウエストハム、ワトフォードが狙っているという。ウォルコットは今季リーグでは1試合もスタートしておらず、ローンなら十分ありえそうだ。
そして、ドビュッシーも一部では今冬の移籍がほぼ確実と見られているようだ。
移籍のニュースに関しては、また別のエントリで改めてまとめよう。ていうかジャックの契約延長まだ?
以上
つぎの試合は、日本時間日曜夜中の1:00KOノッティンガム・フォレスト(H)。FAカップ。