それでもエメリは多くのポインツを稼いだしトップ6チームにも勝った!
アーセナルの今シーズンは昨シーズンよりも順位(6位→5位)もポインツ(63→70)もよかった。みんなそれを進歩の証拠だと指摘したがるが、その進歩がどこから来たのかが問題。
アーセナルは今シーズンホームで45ポインツ、昨シーズンは47ポインツ。ということは昨シーズンよりアウェイで9ポインツ多く取ったことになる。そのアウェイ9ポインツは、カーディフ、ニューカッソウ、フラムでの勝利だ。
そしてそれらは11月まで、22試合無敗をやっていたときのもので、その時期はスタッツからも明らかに出来過ぎ(over performing)な結果が出ていた時期。果たしてそれが進歩だと云えるのか?
まとめ
- エメリはヴェンゲル/ガジディスの負の遺産に云うほどとらわれていない。史上3番めに多い金を使って、新しいGK、CB、DM、バックアップのRBまで得たし、エジルとラムジーはかなり多くの時間をベンチで過ごした。ふたりのハイスペックなストライカーもいた。サンチェスのようなドレッシングルームのガンもいなかった。
- 失点数は昨シーズンと並んで83/84シーズン以来で過去最悪(※当時はシーズン42試合)
- 被シュート数はPL時代になってから最悪
- 失点につながったエラーの数も昨シーズンと同じで、総失点のほぼ40%の割合も同じ
- 被BCも過去最悪(調べ始めてから)でまるでミッドテーブルチーム
- 被xGも過去最悪(メトリックが出来てから)でまるで以下略
- エメリは攻撃を減らすと云って、それを実行した
- アーセナルはこれまでにないほど、低レヴェルのチャンスからの得点に頼っている
- ウナイ・エメリはPLの歴史上で最高にアーセナルのディフェンスを悪化させた。クラブは£73Mという大金をつかって、新しいDF、ふたりのDM、GKを買ったが、シュート数や相手に許したチャンスなどはさらに悪化、エラーや失点は改善できず
- アーセナルの攻撃についてフィリップ・オークレーはこう云った「フットボールから楽しみが奪われてしまっている。ウナイ・エメリと彼の選手たちによって無理やり排除されてしまったみたいだ」
- アーセナルにはシーズン20得点は期待できるふたりのストライカーがいて、さらにヨーロッパでトップのひとりだというプレイメイカーがいる。それでいて過去18年で最低の数のシュートしか打てず、降格を争っているチームに勝つために遠目からの確度の低いシュートに頼っている
- もしわたしがアーセナルFCのオーナーなら、このようなパフォーマンスしか出せないマネージャーの主導によってあらたに選手に投資することは躊躇する。更迭を強く検討するだろう
以上。
さいごのくだりはギクリとするものがあるよね。
だって、エメリがリクルートを主導したらバネガとエンゾンジとデニス・スアレスとムニエあたりが来るんだから。。少なくとも多くのファンは喜ばないだろう。彼は自分とこれまで接点のない選手については興味がないんだろうか。彼が獲得を望んでいるとリンクされるのはほとんどがこれまでに直接関わった選手ばかりだ。
それはともかく。
22年のヴェンゲル体制、クラブのカルチャーを引き継いだ新任マネージャーの難しさ、世界一厳しいというプレミアリーグに初挑戦という難しさはあったものの、(アーセナルにしては)十分金も使ったし、そこまで同情できるほど丸投げだったわけでもない。選手やスタッフも彼への信頼を口にしたし、サポートが十分じゃなかったとは云えないと思う。
去年よりポイントが多いとか、トップ6との対戦成績など、たしかに昨シーズンより進歩した部分もあるが、肝心なところが改善できていないばかりか悪化してしまっている。並のパフォーマンスからの悪化ではなく、最低最悪のシーズンからさらに悪化したのが痛い。
残酷だが、これがわれわれが直視せねばならないウナイ・エメリのファーストシーズンの現実だ。
更新ご苦労様です。
興味深いデータです。ご指摘の内容にも概ね同意です。少なくても絶対的な評価では今季のエメリは抜群の仕事をしたと言えないのでしょう。そしてご指摘の通りエメリの評価も来シーズンで決定的に決まります。
だからこそ今夏のアーセナルが何をするか?ですよ。どうすればこの状況を改善できるかの答えがエメリにあるかどうかです。あるのならクラブ一丸となって実行するのみ。それがどれだけ困難でも実行するのみ!です。
フロントはエメリが全てを解決してくれると考えていたかもしれません。しかしながら各種データはそれを否定します。監督を変えただけでは何も解決しないとクラブ全体が気付いたのなら・・・意味のある失敗だったと言えるでしょう。
アーセナルの監督になるまでエメリが率いていたチームの試合を全く見たことがなかったのですが実績やフロントへのスピーチなどからもっとレパートリーを持った監督だと思っていました。でも蓋を開けてみればサイドバックとウイングバックからのグラウンダークロスしかパターンがなく、ボールは持てないカウンターもできない非常に中途半端なチームになっていました。特にウイングバックによる攻撃を対策されて以降は1試合に何回か転がってくるチャンス(のようなもの)をオーバメヤンかラカゼットが決めくれるのを祈るだけの試合展開で見ていて全くおもしろくないサッカーでした。
また気になったのが大量得点する試合がほとんどなかったことです。ベンゲルさんのころはハマった時は大量得点して勝負を決めてしまって若手を試せる試合が何試合かあったと思うんですが、レベルが上がったとはいえ本来は大差をつけてもおかしくないボトム10のチームに苦戦しギリギリで勝ち越しという試合をやりすぎたせいでエンケティアやウィロックなどにチャンスを与えられず、結局怪我人が出ても使える選手がおらずスタメンが出突っ張りになりパフォーマンスを落としてしまいました。
あまりにベンゲルに慣れすぎたアーセナルを再建するためには来季のエメリの試合内容が悪く取り返しがつかないことになるために途中解任を決断するくらいの度胸があってほしいです。もちろんエメリが納得のいく試合運びをしてくれればなんの文句もないですが
いつも楽しくblog拝見させて頂いてます。
個人的には守備のタスクや攻撃の決まり事のせいで今までのような自由なアイデアのある攻撃が出来なかったのかなと思ってます。それでもシーズン序盤はサイドからの攻撃は上手くハマってたのですがベジェリンの怪我とコラシナツの攻撃のアイデアの乏しさがばれ、そこにホールディングの怪我から守備も崩壊していった感じがします、、コシエルニーの復帰やナイルズがフィットして何とか持ち直しましたがシーズン終盤は攻撃の手詰まり感と守備の崩壊でそれこそ2TOP頼みになってしまってましたね。。
ジャカ放出は個人的には賛成です。エジルムヒタリアンのどちらかも放出してムスタフィとコラシナツかモンレアルも放出して新しいLBとCBと攻撃的なMFも獲得してほしいですね。
相手チームとしては、今のアーセナルは対策を立てやすいチームなんだなと痛感した最終戦でした。守備では、中央に人員を集めて縦パスのコースを切ってサイドに追いやれば、精度の低いクロスしか入ってこない。攻撃では、早めにクロスやロングボールを放り込めば、マークにつききれないディフェンダーしかいない。
エメリは相手への対策を怠らない監督のようですが、相手の対策をどのように打ち破るのかについては手が回っていなかった印象を受けました。皆さまのご指摘の通り、2年目はエメリの深化と進化と真価が問われるシーズンとなると思います。
こういったデータがまとまって載っているサイトを知っていらしたら教えてくださると嬉しいです。お願いします。
つ https://understat.com/
ありがとうございます
前半戦の連勝は運が良かったというのはもっともなんだけど、運と決定力だけで勝った訳でなくゴールに至るBCが1試合に2,3回は作れていたのが大きいと思います。
そのBCを作り出していたのはコラシナツとベジェリンのSBが多かったのも事実で、後半戦に勝てないどころかチャンスすら作れないのはベジェリンの離脱によるSBのクオリティ不足が原因ではないでしょうか。
シティなんてペップが来てからディフェンスライン全補強してますから、エメリにもちょっとは補強してあげないと可哀想。言い方は悪いけどリヒトシュタイナーは補強にはなってなかったので。
フロントが・・・とか、選手のクオリティが・・・とか同情する気持ちはある
ただ、「フットボールから楽しみが奪われてしまっている。ウナイ・エメリと彼の選手たちによって無理やり排除されてしまったみたいだ」
この点だけで解任していいと思う。
極端に言えばモウリーニョが来てEL優勝したとしても
満足するグーナーなんてグーナーじゃないでしょ?
ミッドテーブルとトップチームの違いは、選手層の厚さと、その厚さと能力がもたらす複数のバリエーションにあると思うのです。最後はコラシナツとナイルズの放り込みと、トップ2の個人技以外に代替策がなかったEL決勝がエメリの限界だとしたら、ファンペルシやサンチェスの1トップの意外性を試したり、中盤の創造性・連動性(ロシツキ、カソルラ)やファイナルサードにこだわったベンゲルの人を信じる強さ(それが仇にもなったが)がもたらす美しくも儚いフットボールが消滅し、マンC・リバプール・ToTには全く及ばない、ミッドテーブル固定化して終わる未来が濃厚な気がします。若手の将来は見ていて本当にたのしいのですけど、マンC・リバプールと伍するチームに早く戻ってほしい、願いはただそれだけです。
初めてコメントします。
再現性のないゴールが多いというのは自分もずっと思っていました。少しストライカー2人に頼りすぎてしまっているなと。この2人が調子落としてしまった時勝つのは難しいと思ってました。EL決勝も2人がいつもの活躍できなくて負けてしまいました(2人だけのせいではないと思いますが、、)。この変どうにかしないと継続して勝ち続けるのは厳しいと思いますが、どうなるんでしょうかね、、
2回目のコメントです。
ELの結果を経て、今はただただ来期の構想に思いを馳せるのみです。
4-0から4-4にされたり、青田買いと揶揄されても若手を使っていたアーセナルが好きでした。
そんな気持ちも込めて、来期のフォーメーションを。
ラカ
ネルソン スミスロウ イウォビ
トレイラ チェンバース(賭け)
新戦力 ロブ パパスタ ベジェリン
レノ
オーバメヤンは中堅以下のアウェイとEL決勝まで先発
エジルはどこかにサラリー半分負担レンタルでさようなら
ムスタフィ―はケガ少ないのでバックアッパーとしてキープ(仕方なし)
ナイルズはCMFとして使い育てる
ジャカ、君が来てから中盤にスピードと華麗さが無くなった、さようなら。
コラシナツ、エルネニー、ムヒタリアン、さようなら移籍金よろしく、コシエルニーありがとうさようなら。
両SB(右は若手)、とにかく高身長DMF、ドリブル出来るウイング(フレイザーはいらない)獲得してください。
ビエリク戻してみてください。
こうしてデータでまとめていただきますと、今シーズンってなんだったのだろうとおもってしまいます。なにぶん、流されるたちなんで。
ただ、サッカー素人でグーナー歴もうすぐ20年になりそうなあたしの個人的な意見を言わせていただけば、なんか選手や監督はやりにくい時代になったなと思ってしまいます。全部データデータって感じで。数字やグラフで視覚的に対比することってすごくわかりやすいしいいことだとも思います。ただ、ファンはほとんどの試合を見ていて、みんなそれぞれの見方や意見があって、一番大事なのは個人の印象なんじゃないかなと。データはいいのかもしれませんが、ムスタフィやジャカってすごい印象悪い。あたしとしては、ミキやオバメヤンも悪いです。ツートップはよかったかもですが、それでも勝てなかったのは、誰がラストパス出すのってことだとも思います。あたしの印象は、エメリはいい監督ですが、プレッシャーは感じてほしいですね。
オバメヤン買いたいってクラブがあるなら、売ったほうがいいと思います、この先、売値が上がることはないでしょうし。ラカゼットはキャプテンっすからね。コシも出たいのですかね、さみしいけどこれがfootball。リバプールやシティが強いのはわかりますが、ファンにはなれません、グーナーなんで。
このオフは、いろいろあってほしいですが、夢が見れる魅力的なチームになってもらいたいです。
このエントリこの時期に再度読ませてもらぃました。まさかこのスカッドで悪化するなんて…。
あの後ろからのパス回しからの失点とかもう見てられない。選手はあれしかするなと言われて路頭に迷っているようにすら見える。あんな点のとられ方ってベンゲル時代には見たような記憶はありません。
もっとシンプルなフットボールできないのだろうか。