Arseblogが昨日のオーンステインのトークについて、なんか漏れてたっていうエントリをアップしていたので、それもフォローしておこう。
BBC 5LIVEの実際の番組を聴いてればすぐ気づいたはずだから、おいらが聴いてなかったってバレちゃったな。まあ許してくんろ。
2019年6月26日、デイヴィッド・オーンステインがアーセナルの移籍について語ったこと。Part2
トレイラの件
もうひとつ収入源になる可能性のある物件があるね。ネットやイタリアでたくさん噂になってるアレ。ルーカス・トレイラの件だね。
彼はまだたった1年しかいない。ACミランの件でイタリアに帰るんじゃないかっていう話がある。いくつかのリポートとは逆に、彼はアンハッピーでもないしアーセナルは売る気もない。どんな選手にも値段はついているけれども。
ミランは彼らが求めているトレイラとかなりリンクされているが、彼らはトレイラに執着していないよ。なぜならほかにもターゲットが何人かいるから。
JAESON ROSENFELDの件
リクルートメントのプロセスについてわたしが言及しなかったキーパーソンがひとりいる。それはジェイソン・ローゼンフェルト。USで活動している。彼はスタティスティクスの分野では非常に大きな存在で、数々の選手たちの数字を使っており、わたしが聞いたところではザハについて、彼のフィジカルのスタッツで違う意見を持っていたようだ。
人それぞれで意見が違うことはある。だから交渉を始める前にどうやってコンセンサスを得ればいいんだろうね?
以上。
トレイラについて
トレイラの件は、まあ与太話以上のものはないでしょうな。
伝えられているミランのオファー内容からしてもアーセナルがそれを受け入れるべき要素はほぼない。
今回のミランのオファーが無茶なものだということはトレイラサイドだってわかっているだろう。
もし仮に彼が少しでもイタリア復帰についてポジティヴだったとしても、実現しそうもないオファーの尻馬に乗ってアーセナルのファンから不評を買うよりは、静観したほうが無難に決まってる。
トレイラはコパ・アメリカのプレスカンファレンスでファンやアーセナルに対して配慮するコメントをしたが、まったくもって正しい振る舞いだったと思われる。
まあトレイラがロンドンでこれから楽しみを見つけられればいいなとは思いますな。
StatDNAの功罪
それとジェイソン・ローゼンフェルト。彼については、このブログでもどこかの時点で書くべき案件だとは思っており。
彼はアーセナルが2014年に買収した「StatDNA」というUSのスタッツアナリティクス企業のトップで、今回オーンステインが彼もリクルートプロセスに深く関与していると示唆しているアーセナルFCにおける重要人物だ。
StatDNAはムスタフィ、ガブリエルやエルネニーといったアーセナルのここしばらくのリクルートの失敗を象徴する選手の獲得を勧めた元凶だとも云われており、アーセナルのファンからはすこぶる評判が悪い。あんまりみんなStatDNAのせいにするので、スケープゴートと云われることもあるくらいだ。
たとえば、ムスタフィがその典型例のように云われている。
ご存知のようにムスタフィという選手はスタッツ上ではかなり優秀な選手で、たしかにスタッツの一部分だけを見ればビッグクラブが興味を持ってもおかしくない人材に思える(実際に17-18シーズンなどはWhoScored.comでもアーセナルのトップレイテッドプレイヤーだった)。しかし実際は見てのとおりである。彼の悲惨なパフォーマンスはおれたち熱心なファンが一番よく知っている。
問題はStatDNAのスタッツデータの精度にあるのか、運用方法にあるのか、あるいはもっと根本的なところで選手をスカウトするときのスタッツデータをどれだけ重要視するのか、その扱いに問題があるのか。わからないが、とにかくStatDNAとアーセナルはうまくいっていないように見える。せっかくスタッツアナリティクスする部門を手に入れたのに、それが活かされていないばかりか、間違ったリクルートの要因となっているとか。どんだけ。
そしてアーセナルは、StatDNAというスタッツアナリティクスのスペシャリストがブレインにいるというのに、スヴェン・ミズリンタットのようなデータオリエンテッドなリクルートメソッドを得意としている人材をクラブの中核スタッフとして連れてきたこと。
それは、アーセナル内部における方針の矛盾や混乱が垣間見れるような気もする。
しかし、いずれにせよミズリンタットは解任され、ラウル・サンレヒのオールドスクールな人的コネクションをベイスにしたアプローチが現在のAFCのリクルートを主導しているということは、スタッツに頼りすぎた、あるいは間違ったスタッツ分析運用の反動と云えるのかもしれない。
データよりも誰かの眼や評判を信じるというのは個人的には認めたくない流れだが、もちろんうまくいくならどっちでも構わないとは思う。
ということで、StatDNAは今度アーセナルでどうなるのか注目したい。
以上
StatDNAについての記事、楽しみにしています。
現実のムスタフィとデータ上のムスタフィ、この評価の差がなぜ生じるのか、我々はなぜこんなにもムスタフィに不信感を抱いているのか、というのは既にどなたかが考察されていたりするのでしょうか。そのギャップの理由が分かれば、データの精度を上げたり、我々とデータの付き合い方を考えるのにとても有意義だと思うのですが。