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19-20シーズン、アーセナルのPLトップ4フィニッシュはすでにかなり難しくなっている

今後6試合で去就を決める?

さて、このようにトップ4フィニッシュがますます難しくなっているという現状がありながら、アーセナルFCのハイエラーキにおいてはすでに今後もエメリの続投を支持するという姿勢を明らかにしているが、その一方でアーセナルボードはこのIB空けの6試合でエメリの去就を決めるつもりだ(挽回のチャンスを与える)と主張しているジェイムズ・オリーのようなジャーナリストもいる。

Emery has six key games to prove he is still man for Arsenal job

今後6試合というのはPLのマンシティ(12/15)前までということだ。PLだけでなくELの2試合も含まれている。

Southampton (H), Nov 23
Eintracht (H), Nov 28
Norwich (A), Dec 1
Brighton (H), Dec 5
West Ham (A), Dec 9
Standard Liege (A), Dec 12

シティでの勝敗は問わないが(敗けて当然で問題にもならないということか)、それまでの比較的イージーなフィクスチャでエメリが結果を出せるかどうかで今後を考えると。

この6試合に含まれるPL4試合でいい結果を出すと、トップ4フィニッシュにどれくらいよい影響があるか。

今後PLの4試合で全勝したら

セインツ(H)、ノリッチ(A)、ブライトン(H)、ウェスト・ハム(A)。この4試合に全勝したとする。その結果、

  • ホーム W5 D3 L0
  • アウェイ W3 D2 L3

となり、ポインツは現在の17から29ポインツに。アーセナルの状態はともかく、相手のクオリティを考えればこれは非現実的なことでもない。

この時点から、トップ4までに必要なポインツは(69-29=40ポインツ)となり、残りのホーム・アウェイ22試合で必要なポインツは2.0ppgから1.81ppgに下がる。仮にその後のホーム11試合で2.0ppgを維持したとすると(22ポインツ)、アウェイ11試合で必要なのは1.63ppg(18ポインツ)に下がり、現状よりは多少は楽になる。

アウェイ11試合で18ポインツが達成できるのはこんな感じだ。最低でも4勝が必要。3勝では敗けなしでも18ポインツに届かない(17ポインツ)。

  • W6 D0 L5
  • W5 D3 L3
  • W4 D6 L1
  • W3 D8 L0

まあ悪くはないが、この4試合で結果を出したとしてもこのように劇的に状況が変わるわけではない。しかもこれはホームでのフォームが前提となった楽観的シナリオだ。

つぎの6試合のなかにはELも含まれており、つぎのフランクファート(H)で勝てばグループトップが決まるのでそれがポジティヴな要素にはなりうるが、ウナイ・エメリの去就を決めるのがこの6試合であるというのは、若干根拠が薄弱のようにも感じる。

いまのPLで4連勝すればもちろん素晴らしいが、この4チームの顔ぶれを見ると、そこで評価できてしまうこと自体がアーセナルの凋落を物語っているような気がしてならない。ミッドテイボークラブと云われてしまうわけだ。



PLの歴史上、スタートの12試合で17ポインツしか取れなかったチームがトップ4フィニッシュした実績は「4チーム」あるそうで、トップ4フィニッシュがより難しくなっている直近12シーズンではわずかに「1チーム」ということ。

奇しくもそれはアーセナルの14/15シーズンで、このシーズンにアーセナルは4位でフィニッシュしている。ただし当時は12試合終わった時点でトップ4と2ポインツしか離れていなかった。現在はそこから8ポインツ離れている。

アーセナルが現在のポジションからトップ4フィニッシュするには、劇的な結果の改善が必要であるし、またライヴァルがここから成績を落とすことを期待しなければならない。

いわゆる他力本願というやつだ。こりゃ厳しい。

エメリを更迭して新しいヘッドコーチを迎えれば、それですべて問題が解決されるわけではない。そこからさらに悪化する可能性もある。シーズン中に体制を変えることはリスキーだ。

しかし去年以来ここまでの成績や、チームの現状を見ればウナイ・エメリに少なくない問題があるのは明らかで、このように今シーズンの目標のなかでももっともプライオリティの高いPLのトップ4フィニッシュも難しくなってしまっている。それでもエメリを100%支持するというアーセナルボードは、PLのトップ4フィニッシュについて現在どのように考えているのだろうか。楽観的になれる要素がどこにあるのかほんとうにわからない。

来シーズンのCLに出場する道として現実的なのはEL優勝だが、カップ戦の一発勝負で何でも起きうるのは、われわれが去年バクーで目撃したことでもある。PLが最優先なのはそのためもあるだろう。一貫性の維持と競争力を獲得すれば、PLではかならず目標を達成できる。しかしELのようなカップ戦では最後に何が起きるか誰にもわからない。

目標を達成するために、アーセナルFCの賢明な判断が待たれる。

ミッキー・アルテタはシティの皆さんも快く送り出してくれるようです。

 

おわる

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6 Comments on “19-20シーズン、アーセナルのPLトップ4フィニッシュはすでにかなり難しくなっている

  1. やだーー絶望じゃないっすかーー。
    萬に一つ上手くやったとして、マンウとかウルブスとかToTがより上回ってきたら…それは無いか。
    エメリがガチでEL獲ります宣言したらどうなるんだろ。
    PL捨てるとは絶対言わないだろうけど、唯一来季のCLがあるとすれば、そこしか可能性が無いような。
    エメリ切ってよ〜と思う反面、そうすると来季のCLはまず消えそうなのも辛いすね。分からんけど。
    トーナメントに落ちてきそうなCL組がこの2年よりもヤバくなさそうなんで(インテルくらい?)チャンスはあると思ってます。
    てか思うしか無いです。
    COYG

  2. 後任を決めなきゃエメリは切れないと思うが、僕は新米監督でいいと思ってる。

    今の状況だったら、たぶん少し勝つだけで士気が上がる。
    何のことはない今までが勝ってないだけでただの錯覚なんだが、1勝1敗のペースに戻すだけで勢いがつくと思う。

    PLはこれから冬にかけてフィジカルにもっと激しくなる。
    その中で最後にモノを言うのはチームの士気だと思う。
    何としても5月まで士気を高く保たなければ、起きる奇跡も起きない。

    また今シーズン一番機能した戦術は、ごく古典的な4-4-2だった。
    ごく単純なコンセプトでも、明確に指示してくれる監督であれば十分だと思う。
    現場の若いコーチでも務まりそうな話だ。

  3. チーム状態からして今シーズンは8位くらいのフィニッシュかなぁ、と思ってます。
    その後2,3シーズンくらいはトップ&ボトムハーフを行ったり来たりするだろうと…
    そこからEL争いをできるようになって、たまにEL優勝したりしてCLでグループ敗退してとか色々あって、
    またそのうち上昇&常勝のサイクルがくるのではないでしょうか。

    もちろん批判も糾弾も称賛も期待も失望も応援もしますが、まあ長い目で見てます。
    もはや今後グナじゃなくなることは一生ないので笑

  4. エメリ切ってリュングベリにするだけで割と勝てそうですけどね
    2年目のエメリはチームに混乱をもたらしてるだけでなので
    タレントはそこまで悪く無いので明確なコンセプトをチームに与えられればトップ4は無理でもEL制覇の可能性はまだあると思いますが、エメリのままでは無理だと思ってます

  5. ポジティブな点は、ポゼッション、創造性を失ったことと引き換えに、怪我人がすっごく少なくなったことでしょうか。チャレンジをしない、リスクをとらないことと相当相関がありそうな気がします。状態のいい選手を使ってこの結果、なので、よりいっそう戦略・戦術ミスの業が深い、ということですが。もうこうなったら、若手にどんどん、チャンスを与えてほしいと思います。逆にこれ以上悪くならない、と開き直れるんじゃないですかね。

    1. あ、僕もそれは思います。
      エメリはケガから復帰した選手の起用に慎重だし、ローテーションも多用するのでそこは良い点だと思います。
      4-3-3はテクニックよりもフィジカル重視なので、よりコンディション重視なのかも。
      ベンゲルはフィジカル軽視;コンディション軽視のイケイケでしたから好対照ですね。

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