昨日、ついにアーセナルが「48時間のループ」をうち破って、リールから22才のCB、ガブリエル・マガリャエス(Gabriel Magalhaes)の獲得を発表した。
Gabriel is a Gunner! | Defender joins Arsenal
契約内容は5年の契約期間以外は明らかにはされていないが、信頼できるジャーナリストたちが報じているところによれば、リールに支払う移籍金は€26Mにアドオンが4Mつく総額€30Mという、クラブの期待感がにじみ出る高額契約となっている。
この案件に関してはもう各所で取引完了は伝えられていたので、いまかいまかと発表を待ち続けたものだが、それにしても長くかかったものである。
じつはこの発表の後にPSGがベレリンに本気オファーをしたというビッグニュースがあり、アーセナル界隈ではせっかくのめでたいニュースが若干上書きされた感も。もうちょっとタイミングはなんとかならなかったのかと。隔離のせいじゃないかなんて云われていたが、ここまで発表を中途半端に引っ張った理由はなんだったんかのう。
さて気を取り直して、ガブリエル獲得について、本人コメントから、選手プロファイルなど、ざっくりとカヴァしよう。
アーセナル加入を喜ぶガブリエルのコメント「このクラブをふさわしい場所に連れて行く」
おそらくは隔離中ということもあり、ヴィデオ通話によるファーストインタヴュー。
(ガブリエル、ようこそアーセナルへ。このクラブに加わってどんな気持ち?……)
ガブリエル:まずは、クラブ、ボードのディレクターたち、そしてファンたちに感謝したい。すごくたくさんのファンがぼくにアーセナルに来るようメッセイジをくれた。それがぼくがこのクラブと契約することに決めた大きな理由さ。
このクラブの歴史や伝統については知っている。だからここにいることが喜びだ。とてもうれしいし、アーセナルのシャツを着てたくさんのタイトルに貢献できればと思う。
(この夏、キミを獲得するには競争がありました。どうしてアーセナルが正しいクラブだと思った?……)
すごくシュールな経験だったよね。ほかにもいくつものクラブからのオファーがあったんだから。
家族とエイジェントとはたくさん話した。それとリールのディレクターたちの何人かとも。でも云ったようにクラブの歴史と伝統、モチヴェイションあふれるここからの数年のチームプロジェクトで、ぼくがここに来ることを決断したんだ。
だからぼくはいまここにいる。アーセナルのシャツを着て。ベストを尽くすよ。Come on you Gunnersだ!
(移籍にはエドゥが決定的な役割を果たしたとも聞いてます。彼になんと云って説得された?……)
アーセナルについてとか新しいプロジェクトについてとかで少し話したよ。いい会話だった。それで日に日にぼくのなかでワクワクしていった。そのあとコーチから電話があって、それですごく安心できた。コーチが自分から電話してきて自分のスクワッドにキミがほしいと云われれば、とてもやる気になるよね。それが大きな理由だ。
(ミケル・アルテタにはなんて云われたの? 新しいプロジェクトのこととか?……)
細かいことまでは話していなけど、彼が云ったのは、ぼくのクオリティ、キャパシティ、ぼくがこのあとどこまで行けるかわかってるということ。ぼくにもすごく要求することになるとも云っていた。彼はグレイトなコーチだと知っているし、彼の助けでぼくも成長できる。
(知っているだろうけどファンもみんなキミが来たことにとても喜んでいます。彼らに何かメッセイジを……)
ファンへのぼくのメッセイジは……、ファンがぼくに期待できることは、ぼくはピッチの中でも外でもいつだってすべてを捧げるということ。今シーズンもたくさんの素晴らしい試合ができることを望んでいるし、多くのタイトルのためにファイトする。そしてこのクラブをいるべきトップの場所に連れて行くよ。
しゃべっているところを見ると、非常に22才らしく好感。まだ大学生くらいだもんなあ。
彼がソーシャルメディアでのファンからのメッセイジにだいぶ心を動かされたというのが話題になっていたが、そんなことを云ったらこれからも移籍ターゲットにはきっと絨毯爆撃のようなメッセイジが飛んでいくに違いない(笑い)。目に浮かぶようだ。。
ジャカやムスタフィでソーシャルメディアの悪影響というものをイヤというほど認識させられたが、当然ながら今回のようにポジティヴな方向にも大きな影響力を持てる。それはいいことだね。
エドゥとアルテタのコメンツ「競争を制して彼を獲得できたことは光栄」
エドゥ:われわれはガブリエルとサインできたことを光栄に思う。彼はわれわれがしばらくチェックしてきた選手であり、ほかの多くのクラブからも求められていた。だから、リールと間で選手の移籍に合意できたことが誇らしい。ガブリエルはハイクオリティで、ミケルとコーチたちも彼の加入に期待している。
アルテタ:アーセナルにようこそガブリエル。彼はディフェンシヴユニットとしてもチームとしてもわれわれを強化できる多くのクオリティを持つ選手だ。彼はリールでたくさんの際立つ属性を持つディフェンダーであることを証明してきており、われわれも彼がアーセナルの選手として成長していくところが観られることを期待している。
たくさんのクオリティ、アトリビュート(属性)。すばらしい。
アーセナルの新プロジェクトに惹かれたガブリエル
アーセナルがガブリエルを射止めるにあたっては、ナポリ、エヴァトン、マンUといったクラブとの競争を最終的に制したわけだが、ガブリエル本人も語っているようにエドゥやアルテタが提示したこれからのプロジェクトに、説得されたのが大きいようだ。
アーセナルのオファーは、ほかのクラブに比べて一番いいものではなかったというエピソードが興味深い。
Guilherme Miranda (agent of Gabriel Magalhaes) tells me:
“Arsenal was nowhere near the best proposal [money wise]. Gabriel chose them over more lucrative offers because Edu convinced us of the project. It’s 100% because of Edu Gaspar and Arteta.”
— Freddie Paxton (@Freddie_Paxton) August 24, 2020
『Guardian』や『The Times』といったメディアで書いているジャーナリストが、いまから一週間以上前に伝えていたことだが、彼のエイジェントによれば、金額の面でアーセナルのオファーはベストにはほど遠かった。それでも選手がアーセナルを選んだのは、プロジェクトについてエドゥの説得があったからで、この移籍は100%エドゥとアルテタのおかげであると。
かつて、ラウル・サンレヒは選手のドアに対するアーセナルのノックはほかのクラブと違うと述べたが、ノックだけじゃなく、ちゃんとなかに入って話して相手を納得させている。これはつよい。
ガブリエルも賢い選択をしたものだ。いま少しくらい我慢してもここで成長して自分の価値を高めれば将来的には得になるのだからね!
いつも更新を楽しみにしています。
ブラジルの音楽を聴かされるとは思いませんでした(笑)
でも凄くいいですね。新たな出会いを与えてくれた事に感謝します。
アーセナルに全然関係ないコメントですみません。
48時間が1週間にも感じましたよ。
なにはともあれ、ミキも決着し、セバーヨスもオバも残りそうで、ホッとしてます。
あとは余剰戦力の整理。
余剰ではないベレリンが心配です・・・
ほんの3年前には、前はスポーツカーだけど、後ろはおんぼろクラッシクカーなんて。 けれど、サリバやこの舌噛みそうな名前のブラジリアンの加入で、後ろも強力エンジンかな。
発音がまだ覚えられないですが決まって良かったです。
ブラジル代表のベテランがいる恩恵がありましたね。
あとは、コロナの影響やサンレヒがいなくなった影響か、大物買いしなくなったのかなと感じました。
再契約を匂わせていたセバージョスやオーバの朗報が早くみたいですね。
補強の考え方として面白いと思ったのは、スピードのあるガブリエルと鈍足のマリ、2人の左利きCBをほぼ同時に獲得した事。
思うに中長期的に3バックを併用するプランなんじゃないかと。
ルイスが退団しても中央マリ、マリがいなくても4バックで左CBガブリエル。ものすごく良いフィードが出てきそう。
楽しみだ!
マガリャエス、プレイ動画見てるとCBとしては勿論なんだけどDMとしても適正ありそうな。。。
DMで見てみたい何かを刺激されました。が、まぁないか。
また異質な感想をすみません。