アルテタ発言のポインツ
けが人不在のジレンマ
プレスからの質問でもわかるように、いまアーセナルではけが人が少ないことによる、選手のチャンスのなさという問題がフォーカスされている。
いつだってけが人に悩まされてきたこれまでのアーセナルを思えば、なんという皮肉なのだろう。
そのなかでも割りを食っているのが、エンケティア。彼はアルテタの大の気に入りでいずれラカゼットを代替できる選手だと、以前デイヴィッド・オーンステインも話していたが、ラカゼットが復調してきていることもあって、最近はすっかり影が薄くなってしまっている。
ここしばらくは、センターフォワードはオバメヤンがプレイするようになり、競争はいっそう厳しくなった。今シーズンはけが人が出ないかぎりは、エンケティアがファーストチームでチャンスを掴むのは難しいように見える。
クラブは夏にセルティックのCFエドワールを狙っているという報道もあり(※昨日のロマーノのポッドキャスト)、夏以降に彼がどうなるかはますます不透明になりつつある。契約は2022年まで。夏には残り契約が1年となるため、クラブは決断のときだ。
それと、この件でもうひとり話題になりがちなのは、もちろんガビ・マルティネリ。彼もケガから復帰後は、なかなかプレイタイムが得られていない。
もっとも、彼の場合はケガによる長期離脱後ということもあり、トマス・パーティ同様、セットバックを起こさぬよう、起用にはかなり慎重になっているという見方もある(Dr. Rajがそんなことを云ってた)。実際彼はウォームアップ中に足首をひねるみたいなことをやっている。あれはほんとに大事に至らずに済んでよかったが、もしアレでまた長期離脱になっていた可能性を考えると背筋が凍る。そういうこともフットボーラーあるあるだし。
最近はベンチ外も話題にもならないようになってしまっているのは、リース・ネルソン。ネルソンはもうしばらくベンチにも入れていないという状況で、冬にローン移籍を断ってチームに残ることを選んだ選択が裏目に出てしまっている。いま、サカやESRの活躍をTVで観ている彼の心境を思うと、とても悲しい気分に。個人的に彼はアカデミー出身選手のなかでも、必ずアーセナルでブレイクしてほしい選手のひとり。
少しくらい遅れたって構わないのだから、夏に放出されてしまうようなことだけはやめてもらいたい。
アルテタとバルセロナとのリンク
アーセナルでとってもハッピー。そりゃそうだ。
いまアルテタがバルセロナに転職なんてことが実現したら、もはや何を信じればいいのかわからない。
電話帳でいちばん最初に見つけた宗教団体に入信するわ。電話帳ってもう家庭にないか(笑い)。
ラカゼットの去就
アルテタはなんだか濁しているが、ラカゼットの売却はかなりの確率であるように思われる。
夏に残り契約1年。£200kpwとも云われる高給で、5月には30才になる高齢。
状況としては、現在オバメヤンがCFのファーストチョイスで、バックアップにはエンケティアもマルティネリもいる。新しいFWを取るという噂もある。
全体給与削減はAFCのストラクチャ改善プランにおいてはかなりのプライオリティだろうし、アタッカーのシニア格はオバメヤンがいれば十分な状況ではある。
いまの彼のフォームや彼の献身的パーソナリティを考えれば、新契約をオファーするオプションだってまったくないとは思わないが、チームがここからさらに前進するためには思い切る必要があるように見える。
そうすればバロガンが新契約にサインするかも? 彼のサイドが£40kpwのサラリーを求めているという噂があるようだが、ほんとかね?
サリバ(とマヴロパノス)
サリバの状況チェックについて、プレスの質問はサリバだけでなく、シュツットガルトでプレイするディノス・マヴロパノスも含めて訊いていたようだ。
さすがにサリバは毎試合のようにアーセナルファンのあいだで、彼がどのようなプレイをしたかが話題になり、とても充実したときを過ごしている様子。
一方のマヴロパノスもじつはドイツでかなり活躍をしているようで、昨日にはこんな情報も。12試合で84インターセプションズ。尋常じゃない数。試合の読みがハンパない。Mr. グラディエイター。
#AFC monitoring progress of Dinos Mavropanos closely.
No decision made on his future yet but Stuttgart impressed and keen to extend loan for another season.
– 84 interceptions across 12 Bundesliga games
– #VfB boss says “he is our gladiator!”https://t.co/lp7p6IffR1
— Chris Wheatley (@ChrisWheatley_) March 2, 2021
来シーズン、サリバとディノスを含めると、アーセナルはセンターバックのオプションズもかなり豊富に。ダヴィド・ルイスを含めなくてもこれだけいる。
- ホールディング
- チェンバース
- ガブリエル
- マリ
- サリバ
- マヴロパノス
2CBでプレイする以上、全員キープはさすがに現実味がない。新しいCBを取らなくても1-2人は余剰か。
おそらくはディノスはこのなかでは放出対象に含まれそうな選手ながら、いまのドイツでの活躍ぶりを見るに、ここで手放していいかどうかは難しい判断になりそうだ。もし彼がアーセナルの選手じゃなかったら、まっさきにリストアップするような選手になっている。
サカとESRがイングランドのシニアチームへ?
これ。ギャレス・サウスゲイトがこのふたりを名指しで称賛したという。
Southgate says Saka and Smith Rowe have been ‘breath of fresh air’ for Arsenal
サウスゲイト:18 年かそこらの月前には、毎週土曜日に我々 リーグの約 30 %、英語の資格を持った選手だった。
今年はそれが40%になり、それは多くのようには見えないが、おそらくエミール・スミス・ロウのような選手がアーセナルで彼の機会を得ることを考えると、私たちはそれらの子供たちがそこにあることを知っているし、才能がそこにあることを知っている。
しかし、もちろん、クラブの購買力と支出力がヨーロッパの周りの何よりも大きく、すぐに成功しなければならないというプレッシャーがあるときには、海外からの完成品を買いに行って、彼らの背後にある数シーズンのほんの一握りを持っている人を購入する方がはるかに簡単で迅速です。
だから、イングランドの若い選手が入ってくるのには常にこのような閉塞感があったんだ。今、彼らはチャンスを得て、[彼らが何ができるか]を示している。
例えば、アーセナルのサカやスミス・ロウは、チームに新鮮な空気を吹き込んでくれた。彼らがチャンスを得れば、全国にもっといるだろう。
めんどくさかったのでDeepLにぶっこんだ。ところで最近DeepLってすごく翻訳の質が悪化しているような印象がある。気の所為だろうか? まったく使い物にならないことも結構ある。有料版と差をつけているとかかな。
以上。
試合プレヴューは後日。
PS
昨日の自分のtweetsで、この会見のバロガンについて質問(バロガンがクラブと距離をとっている?)でアルテタ回答を「ノーとは云えない」と訳してしまったが、それはこのエントリに書いたように「そうとは云えない」が正しい。そのあと自分で気づいてRTで訂正したけど、そのtweetにLIKEをされたりしていて申し訳なく。
“I wouldn’t say so”を“I wouldn’t say no”に空目したという。完全に思い込み。昨日英語のことについて書いたばかりなのに、まったくお恥ずかしい。
新FWを獲得してまでラカを放出するのはナンセンスだと思うなあ。
僕は今のアーセナルの課題は「オーバのためにスペースとシュートアングルを作ること」だと思うんだけど、それには高いレベルのプレーメーカーが常時2人は必要だと思う。
しかしウーデゴーアはレンタルに過ぎず、現実はESR一人とせいぜいウィリアン。
一方でFWは大量に余っていて、そういう現実から生まれた選択肢がラカのCFでありオーバの左ウイングなんだと思う。オーバと違って誰がスペースを作ってくれなくてもラカは狭いスペースでボールを収められるし、だからこそESRもそれに絡める、という。
chanさんが嫌いなこのやり方も、プレーメーカーが1人しかいない時、しかも敵陣にスペースがない時は僕は有効だと思う。このやり方でオーバが調子を落としたのは確かだけど、それは主にESRがいなかった時だし。
そもそも夏にプレーメーカーを獲得できるか?という問題があって、仮にできたとしても3人ではシーズンは回せない。ここでたった1000万ポンドの節約のためにラカを切るのは、せめて4人目のめどが立ってからにしたほうがいいと思う。