20-21UEL QFスラヴィア・プラーグのファーストレグ、前日の試合前プレス会見に登場したウィリアン。
今回は、現在クラブが「#StopOnlineAbuseキャンペイン」をやっているためか、そのすべてがレイシズムとアビューズの問題に関するやりとりになっている。
#StopOnlineAbuse by @lagvilava7 👨🎨
Every week we’ll share a new contribution from our online community, as we call on everyone to join forces and identify, condemn and highlight abuse when they see it.
If you’d like to contribute, share your creative using #StopOnlineAbuse pic.twitter.com/WrjwOj4jS5
— Arsenal (@Arsenal) April 6, 2021
フォロウしよう。
ウィリアンのコメント「Enough is enough」
オフィシャルサイトより。
(レイシズムの苦情に対するUEFAの対応……)
ウィリアン:それについて話すのはずっと難しかった。ぼくら選手にできることはあまりないし、できることはもうやってる。報告はできるし、キミたちとシェアもしているし、話もできる。だがほしいのはアクションだ。そういうケイスで当局からのアクションを見ることはない。彼らがそれを止めようとしなければならないのに。
ひとが、誰かや誰かの家族に対してひどいことばを投げかけるのは悪いことだ。彼らはぼくらを批判することはできる。ピッチ上でやったことについてのリアクションなら、とくに問題はない。ぼくを批判するならなんの問題もない。もしぼくがもっと良いプレイをしなければならないのなら、もしもっとトレインせねばならないというのなら、ぼくはそれを受け入れる。
だが、彼らが家族を口汚いことばで攻撃するようになれば、それはよくないことだ。だからそれを止めなきゃならない。止める方法を探さなきゃならない。
(それについて声を上げようと思ったのはなぜ?……)
それを毎日のように、毎週のように見ているから。一ヶ月前ぼくにもそんなことがあった。ぼくの電話にはたくさんのひどいことばがあって、家族にもだ。そのあとぼくは思った。「もうたくさんだ。なんとかしないと」と。レイシズムとオンラインアビューズに対して行動するときだ。
クラブがそれに取り組んでいることについて、ぼくは誇らしく思う。彼らはぼくらをとても助けようとしているし、ぼくもレイシズムとの戦いを止めるつもりはない。
(レイシズムを経験した若い選手たちにはどんなアドヴァイスを?……)
ぼくに云えるアドヴァイスは、(当局と)それを共有すること。ソーシャルメディアで意思表示して、それを話すことを恐れないこと。そういった人たちは代償を払う必要がある。
ぼくは彼らがなぜそんなことをするのかわからない。ぼくはそれについて知りたいんだ。だからそういうアドヴァイスになる。
ぼくらは声をあげる必要がある。ソーシャルメディアで共有する必要がある。
(レイシズムとアビューズはあなたの毎日のワークにどれだけ影響している?……)
とてもとても影響している。とくに家族について何か云われたときには。すでに云ったように、ぼくを批判したいのなら問題はない。ぼくはいつだってそれを受け入れる。しかし、自分と自分の家族に、ここで云えないような暴言を吐かれたら、それは傷つく。とても影響があるし、それは大きな問題なんだ。
(そうしたメッセージでどんな気分になる……)
すぐにソーシャルメディアアカウントを削除したくなる。レイシズムとアビューズのためにそうしている人たちも見てきた。ぼくも思わずそうしたくなる。しかし、よく考えて、数分後に落ち着いてからは…… しかし、最初はまず削除したくなる!
(試合後に電話を見るのが怖い?……)
ときにそうだね。正直。ぼくらだって人間さ。そうした人たちを理解したいし、どんな気持ちでわざわざぼくらにそうするのか知りたい。ぼくらはプロフェッショナルであり、ピッチではチームを助けるためにベストを尽くす。勝ちたい。敗けたいと思うことなんてあるはずもない。しかし悪い日もあり、ときには気分が優れないこともある。みんなと同じだ。
ぼくらには個人的な問題があり、家族にもたくさんの問題がある。だから、ときどきはいい日じゃないこともあるし、悪い試合をやり、そんなときに彼らがやってきて暴言で傷つける。だからぼくらはそれを止めさせたい。もううんざりなんだ。
(どうしたら変化するでしょう……)
ぼくがこう云うのは、それを変える必要があるからさ。それを変えるために行動が必要。選手として、ぼくらはできることをする。当局が行動を起こすまで、ぼくらはそれをやっていく必要がある。
以上。
以前、グラニト・ジャカもかなりシリアスな調子で、オンラインアビューズについて被害を訴えたことがあるが、今回もまたそれにつづくものだ。
この問題はほんとうにいつまでたっても終わらないし、終わりが見えない。
BLMムーヴメントやそれへの反論など、世の中で起きていたことを見ているに、人間の善意や知性に期待するのは、もう限界に近いような絶望感がある。テクノロジーのおかげで、むしろ世界は分断され、理解も寛容もなくなっていき、ひとは集団としてむしろどんどん愚かになっているんじゃなかろうか。それが可視化されただけじゃなく。ニュースなんかを観ていても、最近は進化より退化を感じることのほうが多い。
「当局」と訳したthe authoritiesは、この場合は、twitterであり、facebook/instagramなどのソーシャルメディア企業のことだろう。
オンラインアビューズについて、わりと最近PLやFAといった団体が連名で、彼らあてに状況の改善を促す公開レターを出したこともあった。
彼らはいつまでたっても行動を起こさない。まあ実際は何もやっていないわけもないのだろうが、いまのところその取り組みは評価されていない。それこそ恥ずべきことだ。
アーセナルのファンとして、アーセナルの選手にオンラインアビューズをやるやつらに云いたいことがある。
ジャカやウィリアンでもほかの選手でもいいが、とにかく彼らを煩わせないでほしい。自称グーナーの世界中のバカチンどもにそれだけは訴えたい。
ただでさえベストパフォーマンスを出すことに苦労している選手に、携帯すら見るのが怖いみたいな心境にさせるとか、おまえらはアホですかと。
いいプレイをしていない選手を罵倒したいファン心理も百歩譲ってわからんではない。だが、そんな彼らならなおのこと、さらに集中力を奪ってどうする。彼らの邪魔をすれば、一時的な腹いせはできても、結局自分が不幸になるということがなぜわからんのか。
……おっと、これを読んでくれているほとんどのひとには不要なメッセージを書いてしまった。不快だったらごめんなさい。お店に入って「万引禁止」って張り紙を見るとイヤな気持ちになるよね。
#StopOnlineAbuse #COYG
おわり
今回もご紹介ありがとうございました。
自分たちを棚にあげるつもりではないけど、英語のひどいツイートを目にすることが多い。直近ならセバージョスに対してのものなどにはガッカリしてしまいました。
ところで、あえてポジティブなことを言うなら、ピッチの外でのウィリアンの存在はすごくありがたいものに思えますね。今回のセッションしかり、PLで経験豊富でアティチュードもよいベテランと契約できたのは、若い選手にとってはプラスだろうなと思います。
分かる
戦力として少し疑問なところがあるけど
ウィリアンやダビド・ルイスは良い模範だと思う
サッカー選手として海外で大成功している上に
経営者など社会人としての経験も豊富な人材
ヤンチャ盛りな10代~20代前半の選手だけでなく
成功体験のあるベテランもチームに組み込んでほしい