こんにちは。
昨日のブライトンのプリマッチ会見でアルテタがこんなことを云っていたようで、すこし話題になっている(※オフィシャルサイトの書き起こしにはない発言)。
Mikel Arteta says he’s expecting another busy summer in the transfer window as he plans to increase the squad size to 25. “If you ask me what I want, it’s 22 outfield players and three GKs.”
Arsenal currently have 18 outfielders, and three of them are out of contract this summer
— Sam Dean (@SamJDean) April 8, 2022
アーセナルのファーストチームは現在、アウトフィールド選手が18人(+GK3人)しか登録されていないが、アルテタはそれを全体で25人まで増やしたいと述べた。彼がこうして具体的に人数まで言及するのは、初めてかも。要するに、いまのような極小スクワッドでなく、ルールで許される最大限の人数を抱えたい。
現在の18人のなかで3人は夏に契約切れ。また、契約途中でも退団がつよく見込まれる選手もいる。ということは、この夏はかなり大きく動くのか。
まだ夏のことを考えるには時期が早いが、楽しげな話題なので、どんなことになりそうかつらつら考えてみよう。
極小スクワッド、契約切れ選手、退団が見込まれる選手。夏に大きな補強あり?
夏に契約切れの3人というのは、
- ラカゼット
- エンケティア
- エルネニー
の3人。
エルネニーは、本人はアーセナル愛ゆえにクラブにとどまりたかったようだが、最近の報道からすると夏にフリーで退団する可能性がかなり高そうである。
ラカゼットとエンケティアは、一時はアルテタがかなり積極的に慰留に努めていた様子ながら、今シーズンのチームの火力不足の原因でもある彼らを今後もチームのメインストライカーとみなすとは思えず。
もしかしたら、ラカゼットは過渡期の消極的オプションとして、噂されているように短期の延長オファーがあるのかもしれない。だが、個人的には彼の側でそれを受け入れる可能性は低いように思える。なぜなら、来シーズン以降はバックアップになるのはほとんど確実だから。フリーエイジェントになる彼にはいいオファーもあるだろうし、彼がバックアップの立場を受け入れざるを得ないほど、アーセナルがよい条件を提示するかは微妙だ。バルサのオバメヤンを観たら、彼だってやはりまだプレイはしたいだろう。
契約中に退団が見込まれる選手の筆頭は、ベルント・レノ。まだ彼の契約は残っているが、セカンドで満足できる選手ではない。夏の移籍はほとんど確実だろう。
あまりに小さなスクワッドゆえに、確実に移籍を求めるだろう選手は彼くらいだが、もうひとり可能性がありそうなのは、ニコラ・ぺぺ。彼もアーセナルでの現状に満足しているとは到底思えず。アーセナルとしても、ここまでの彼の扱いを観れば、ふさわしいオファーがあれば当然それを聴かない理由はない。夏には残り契約2年で、アルテタが彼のチームでの将来性を信じていないのなら、この夏が売り時になる。
退団が見込まれる選手といえば、現在数多くのローン選手がいて、そのメンツをみれば、ほとんど選手が戻らなさそうに思える。現在ファーストチームからは10人がローンに出ている。
- ルナーソン
- ベレリン
- サリバ
- マリー
- マヴロパノス
- トレイラ
- AMN
- ゲンドゥージ
- ネルソン
- バロガン
このなかで、来シーズンのアルテタのプランに入っていると云えるのは、ウィリアム・サリバ。
彼のフランスでの評判もあるし、本人の意向や、アーセナルとの関係、もろもろの要素がありアーセナルでの将来は若干不透明ではあるが、少なくとも来シーズンはファーストチームでプレイする可能性が高いだろう。ヨーロッパがあれば、プレイタイムも十分ある。
フロ・バロガンに関しては、来シーズンはフォワードの補強次第で、さらなるローンはありえそう。今回のミドルスブラのローンは成功していて、順調に成長も見える。アーセナルで多くの時間をベンチで過ごすよりは、プレイ時間を優先して経験値を稼ぎたいフェイズ。
これらを考慮して来シーズンのスクワッドをポジションごとに展望してみよう。
アーセナルの2022夏の補強プラン
GK
- アーロン・ラムズデイル
- マット・ターナー
- ハイン/オコンコ
レノの移籍が見込まれるGKは、すでにセカンドを確保済み。
サードはアカデミーから。カール・ハインとアーサー・オコンコがいい感じに競争しているように見える。
GKは問題なし。
CB
- ガブリエル
- ベンジャミン・ホワイト
- ロブ・ホールディング
- ウィリアム・サリバ
サリバが戻ってくれば、ここも大きな問題はなさそうなエリア。
トミヤスがフィットしていれば、CBのカヴァもできる。
あるいは、サリバのパフォーマンス次第では、3CBもオプションになるかもしれない。
もしサリバになにかあって、彼がチームに戻ってこないとなると、最低1人はCBの補強が必要になる。パブロ・マリーでお茶を濁すと、あとで後悔する。そんな気がする。
FB
両サイドとも、補強がやや議論になりそうなエリア。
まずLB。
- キーラン・ティアニー
- ヌーノ・タヴァーレス
KTがアーセナル加入以来、あまりにケガがちで、今回のヒザもシリアスなもの。そして、いままさにNTの信頼性が問われている。
もし今シーズン終了まで、シーズン当初のようにNTがLBのカヴァをうまくこなせば、このふたりでひきつづき安心できる。が、それができないとなれば、LBの補強プライオティは上げざるを得ない。NT次第。
RBは
- タケヒロ・トミヤス
- セドリック・ソアレス
で、トミヤスがファーストチョイスはもちろん問題なしで、セドリックのバックアップとしてのクオリティをどう観るかによる。ここの補強プライオリティは高くはなくとも、進歩するためになにができるか検討はされるべきポジション。
理想は、右も左もフルバックでプレイできて、ある程度のクオリティを担保できる選手がいれば、かなり安心できるが、そんな選手はまずいない。
フルバックでは、アカデミーのBrooke Norton-Cuffy(18)が最近かなり注目を集めている。
現在は、ローンでリーグワン(※英3部)のLincoln Cityでプレイしていて、ぼくのTLにもたまに彼のプレイクリップが流れてくるが、非常に優秀に見える。PLクラブも彼をチェックしているようだ。
TMを観ると、彼はライトバックがメインながら、左右のCBやLBでもプレイできるようで、将来に向けてはかなり興味深いオプション。長期・中期では、彼の将来性を見越して、フルバックの補強に影響を与える可能性があるかもしれない。
Norton-Cuffyがいれば、エドゥはセドリックのリプレイスメントに£25Mも払ってDjed Spenceを買わなくていんじゃないかという記事。
Brooke Norton-Cuffy can save Arsenal £25million amid Djed Spence transfer links
BROOKE NORTON-CAFU!!!! pic.twitter.com/qVpmUwyc8E
— Lincoln City FC 🇺🇦 (@LincolnCity_FC) March 5, 2022
ブルック・ノートン・カフー。
CM
CMも今後に向けて、超重要な補強エリア。ここを改善することで、アーセナルのチーム力はかなり変わってくる。まさにキーエリア。
- トーマス・パーティ
- グラニト・ジャカ
- アルバート・サンビ・ロコンガ
- マーティン・オーデガード
- NEW CM(8)
- NEW CM(6)
CM/MFの補強については、これまでブログで何度も繰り返し書いている気がするので、そのことについてくわしくは書かないが、アルテタがやりたい3MF(433)を高いレヴェルで実現するために、クオリティある選手の補強が必須になっている。
ひとつは、現在ジャカがやっている左の8。
ジャカはポジションを無難にこなしているが、そもそもあのポジションとロールは、彼にとてもマッチしたものではない。
それともうひとつは、パーティのバックアップ。
今回パーティの離脱で、チームがかなり危険な状況に陥ってしまっているのは、ジャカにパーティ役(6)を望めず、サンビ・ロコンガに頼らざるを得ないからだろう。
おそらくは、最低でも2人のシニアMFが必要。
アカデミーからのステップアップは、もっともありそうなのはチャーリー・パティーノで、彼は今シーズンすでに、ファーストチームでもデビューしている。だが、彼もCMの補強具合によっては、ローンに出てプレイしたほうが彼自身のためになるかもしれない。
ジャカの去就については、そうとうにいいオファーでもない限りは、彼はこのチームでつづけていくように思われる。ラカゼットが退団するなら、よけいに貴重なチームのリーダーは失えない。彼はもうファンと揉めていないし、チームプレイのなかでも大きな不安要素になっていない(彼のパスへの依存度と影響力が下がったおかげ)。理想は来シーズン、徐々に新CMと立場を入れ替えていくことだろう。世代的にも、若い選手に主役を譲っていくべきとき。
WG
- ブカヨ・サカ
- ガビ・マルティネリ
- ESR
- (ニコラ・ぺぺ)
- NEW WG
来シーズンにぺぺが残るようなら、そこまでデプスに問題ないし、現状でも左右のカヴァもあり、そこまで補強プライオリティが高いエリアではないように思われる。
だが、コーディ・ガクポやエデン・アザール(笑い)のようなアーセナルと噂になっている選手を観るに、チームとしては補強対象エリアと考えているのかもしれない。もちろん、デプスは厚いほうがいい。ちなみにアザールは、昨日エドゥが彼の父親と面会していたと報じられた。いやそれはないだろ。
アカデミー選手では、マルセロ・フローレスを来シーズンどうするつもりかは興味深い。彼はすでにメキシコのシニアスクワッドでプレイしているということは(先日はゴラッソもやっていた)、シニアフットボールに準備ができていないとは云えず。どうなるか観てみよう。そういえば、彼の身長は163cmらしい。。
リース・ネルソン? 彼は最近フェイエノールトでよいプレイをしているらしいが、オランダリーグのレヴェルなら、そうとうに活躍しないと評価は難しいのではないか。
CF
- (アレックス・ラカゼット)
- (フロ・バロガン)
- NEW CF
- NEW CF/WG
ラカとバロガンは、どちらも来シーズンは不透明。
ちまたでは、ストライカーは夏に最低でも2人を獲得するはずだと云われていて、そうなるとラカゼットが残れば、バロガンはさらなるローン。ラカゼットが去れば、バロガンにもチャンスがあるみたいな感じだろうか。
補強するだろうふたりのストライカーは、先日、ヌニェスとガクポについて書いたように、ピュア9と、ウィンガー系FW(オバメヤン系)の組み合わせがチームにとってなにかと都合がよさそうである。
まとめ:予算とヨーロッパ
まとめると、アーセナルがこの夏に補強を考えているのは以下になりそう。
- LB/RB △
- CM8 ◎
- CM6 ◎
- WG ○
- FW/WG ◎
- CF9 ◎
最大6人? 大きなコストがかかるポジションもあるし、はたして予算はあるのか。。
補強の予算はともかく、この夏にチームで最高給のラカゼットが移籍するようなことがあると、オバメヤン退団で減ったスクワッドの給与総額はさらに減ることになる。給与総額に苦しんでいた数年前からすれば、ほとんどリセットみたいなもの。
したがって、そういう意味でも、これまでのような「売らないと変えない」みたいな躊躇はなく、選手を補強できそうのは非常にポジティヴ。若いスクワッドにシフトして、デプスも極薄にしてきた甲斐がある。
ただ、状況が好転しそうな雰囲気満載でありながら、最大の懸案は来シーズンのヨーロッパ。CLを逃せば、重要なターゲットを逃す可能性もある。優秀な選手はみなCLでプレイしたいのだから。
また、いまのスクワッドの危機的状況からすると、ELも含めてヨーロッパ自体を逃す可能性だって100%ないわけじゃない。そうなれば、今後のスクワッドプランには大打撃。サカやマルティネリの契約延長にすら影響を及ぼしかねない。
PLの残り8試合が、アーセナルの未来にどれだけ重要かということ。
怖すぎる。
こうして全体を観ると、アルテタが選手のヴァーサティリティを重視している理由がわかる気がする。
選手が複数ポジションでプレイできれば、戦術やフォーメイションの幅が広がるだけでなく、ケガのようなリスクにも対応しやすい。
この夏に、あらたなトミヤスやホワイトのような補強ができるのかどうか。
緊張感を持って注視してゆこう。
おっとその前にPLブライトン。今晩。
たのしみだ。
おわり
春はそうゆう時期ですね。
今のメンバーは正にteamミケルとゆうほぼ優等生ばかり。
このチームにさらに選び抜かれたミケル好みの選手が加わると思うと、ワクワク感半端ないですね。
マーケットをサイコーに楽しむためにはどうシーズンを終えるか。
本当ほ決勝戦ラッシュは今晩からだと思ってます。
やってくれミケル。COYG
ブライトンのLSBククレジャめちゃくちゃ上手いですよね
サカみたいにどこでもできそう
SB価格で買ってティアニー復帰したらWG、IHとしてプレーするの観たい
エンケティアが忘れられてる…。