いや、激動ですな。
ここ数日のアーセナル界隈は、連日大きなニュースがめじろ押し。何日かブログを書かなかっただけでももりだくさんのネタがある。
この週末、あるいは週明けにデクラン・ライスとジュリアン・ティンバーのアーセナル加入発表というビッグニュースが控えているらしいので、いそいでここ数日のアーセナル(移籍)ニュースをまとめておこう。
それにしても、明るいニュースばかりでファンとしてもうれしいよ。
ついにグラニト・ジャカがレヴァークーゼンへ移籍「これからもアーセナルを抱きながら生きる」
まずは、やはりこの話題から。ジャカのレヴァークーゼン移籍が決定した。
297 appearances. 23 goals. 29 assists. Two FA Cups. And one inspirational story.
Granit Xhaka: forever a part of the Arsenal family ❤️ pic.twitter.com/gbgRVicFiM
— Arsenal (@Arsenal) July 6, 2023
📺🚀#GrueziGranit #Werkself #Bayer04 pic.twitter.com/KQq7TD5vJN
— Bayer 04 Leverkusen (@bayer04fussball) July 6, 2023
AFCのえらいひとたちのコメンツ。
エドゥ:グラニトは長いあいだクラブの大きなパートをしめていた。彼は何年にもわたり、チームに素晴らしいコミットメントとクオリティをもたらし、チームの進歩と成功において、非常に重要な役割を演じてくれた。
彼は、とても大きなリスペクトと感謝をされつつクラブを去る。われわれもグラニトのこれからの活躍を祈念している。
アルテタ:われわれがさよならを云っているのは、ファンタスティックな選手であり、われわれ全員から愛された人物である。これは彼にとってもわれわれとともに過ごしたすごい旅であり、彼はクラブのために完全に尽くしてくれた。彼がこのチームで彼のチームメイトたち、クラブの仲間たちに残した影響が、彼がいかにここで人気者だったかを示している。
われわれは、彼の何年にもわたるクラブへの貢献に感謝しきれない。われわれは、グラニトの人生のつぎのステップにおいても、彼と彼の家族の幸運を祈っている。
Instagramにポストされた本人からのメッセージ。
ジャカ:ガナーズ。これはなかなかの旅だった。そして、ぼくには感謝しかない。
ぼくはアーセナルで7年間過ごした。このクラブは、ぼくの人生のなかでとても重要な一部になった。去るのも簡単じゃない。だが、いまが新しい冒険を始める正しいときだ。
ありがとうを云うべき人たちがたくさんいる。マネジャーたち、すべてのチームメイツ、舞台裏のスタッフたち。
そして、ぼくがとくに感謝したいのが、キミたちみんななんだ。ぼくらのあいだにタフなときがあったことは、誰もが知っている。でも、ぼくらはそれをともに乗り越えた。ぼくも、FAカップを取ったときや、ぼくの名前がうたわれるのを聴いたときの気持ちは、これからも絶対に忘れない。マジ鳥肌ものだった!
ぼくは、いつもこころのなかにアーセナルを抱きつづけるだろう。Once a Gunner, alway a Gunnerだ。
ありがとう❤
泣いた(当ブログにおけるこれまでの悪態をすべて忘れて)。
レヴァークーゼンはジャカと驚きの5年契約。30才ごえの選手とは思えない破格の長期契約ではないだろうか。フィットネスモンスターの鉄人とはいえ、随分思い切った。期待の高さのあらわれ。彼のような選手に十分なリスペクトを示すためにも、それほどの好条件が必要だったという見方もあるのかも。
なお、全アーセナルファンが喝采を送った、両者で最終的に合意したと云われる移籍金€25m(£21.5m)。アーセナルの歴史でも、3番めとか4番めの高額売却案件になったという。
当初うわさされていた移籍金€15m(£13m)からの大幅アップで、この取り引きに不満を感じていたファンもこの金額には大満足。彼のクオリティを考えれば、適正になった? ※もっとも、The Athleticによれば、レヴァークーゼンに近い情報筋はもっと低い移籍金だと主張しているようである。
ちなみにこの案件成立が世間的にあきらかになったのは、弊ブログが7月3日に書いたエントリ「アーセナルはジャカを売る必要がない?!」の直後だった。そのようなタイミングで彼の残留の可能性について長々と書いたのは、ひさびさにやらかした感もあったが、移籍金に関しては、結局あのときに書いたようになった。バーゲンプライスでの取り引きにはならなかった。
ファブリツィオ・ロマーノは、個人条件でもクラブ間でも今年5月の時点で「移籍は合意されていた」と指摘していたのだから、土壇場でこのような大幅アップは、その後どういうマジックがあったのだろう。
しかし、いずれにせよこの夏、アーセナルが売却方面でもいい仕事をしたことはポジティヴに受け取るべきだろう。
とにかく、グラニトにはお疲れさまだ。7年間ありがとう、そしてさようなら。
なんだかんだ、さいごにはファン全員から愛された生粋のアーセナルマン。UCLを置き土産にクラブを去るグラニト・ジャカに敬礼。
デクラン・ライスとジュリアン・ティンバー。順調にメディカルへ進んでいると報じられる。すべてが完了する土曜か日曜、あるいは週明けの発表へ
ライスとティンバーは、ふたり揃って7月5日に「アーセナルとフルアグリーメント」と報じられた。
🚨 Payment structure will see West Ham receive £100m fixed fee in 3 instalments over 24 months, as @SamiMokbel81_DM reports. Clubs found compromise last night to let Declan Rice to join Arsenal subject to medical + personal terms @TheAthleticFC #WHUFC #AFC https://t.co/6oWSnM5JQd
— David Ornstein (@David_Ornstein) July 5, 2023
🚨 Arsenal have now reached full agreement with Ajax to sign Jurrien Timber. Negotiations completed on fee of €40m + €5m in largely realistic bonuses. 22yo defender granted permission to undergo medical & finalise personal terms @TheAthleticFC #AFC #Ajax https://t.co/naU6G9Yj0r
— David Ornstein (@David_Ornstein) July 5, 2023
メディカルテストを行い、正式に契約書にサイン。公式発表用のコンテンツを撮影・制作し、晴れて発表という流れと思われる。
移籍金や契約期間などの条件については、AFCから発表があったときにあらためてフォロウしよう。
それにしても、こう立て続けに大きな加入があると、クラブも発表のタイミングは考えるでしょうな。とくにこのふたりは取り引きの進捗が、ほとんど同じ時期に重なってしまっているようだ。
どう考えても、英国国内ではデクラン・ライスのほうがトップニュースになるだろうし、でもそのことでティンバーの発表が影に隠れるようなことはしたくない。こっちもアーセナルのファンにはビッグニュースだし。
どういう発表のかたちになるのか。
ティンバーを先に発表して、ライスをあとにする気がする。ライスのニュースでドカン。それでひとまずは一段落しそう。来週からはプリシーズンマッチも始まる。
リース・ネルソンとウィリアム・サリバが新契約にサイン!
こちらも本来は、移籍ニュースまとめのエントリでいっしょくたにするようなニュースじゃなかった。
まずは、RN24。7月1日からフリーエイジェントになるはずだった漢。
あらたに4年契約にサイン。8才からアーセナルの彼も、もう23才になった。チャンスがあってもなかなかブレイクできず、一時は放出候補と云われながら、とくに昨シーズンの活躍で自分のちからで契約をもぎとった。
Our Reiss. Here to stay ❤️ pic.twitter.com/hTROO5YpXB
— Arsenal (@Arsenal) July 6, 2023
えらい人たち。
エドゥ:リースはまだ23才だが、アーセナルではすでに何年もわたり大きな貢献をしている。彼はローンでもいい経験をつんで戻ってきて、チームにとりいかに価値がある存在かを示している。
われわれはリースと新契約に合意できたことがとてもうれしい。アカデミーを通してファーストチームに入ってきたさらなる若い選手を誇りに思う。
アルテタ:リースは、わたしがここへ来た初日から尊敬してきた選手。彼にはすごい能力があり、ワクワクするような攻撃のタレントだ。リースは自分のクオリティが、いかにスクワッドにとって重要かわかっている。
リースが、彼の将来をチームにコミットしてくれたことが素晴らしい。彼はこのクラブをとてもよく知っているし、ここで育った。われわれは、彼とさらによいときが楽しめることを期待している。
ネルソン:(新契約にサイン)ぶっちゃけ、ことばにならないみたいな。ぼくは8才からここにいる。いまはもう23才だ。これはヤバい旅だった。ただうれしいね。ぼくの家族はアーセナルサポーターで、だからこそよけいにうれしい。ただうれしいし、新シーズンが始まるのを待ちきれない。
(新契約の決め手)それは、昨シーズンのチームのプレイ。ぼくは何年もここにいて、いい年もあったし悪い年もあった。そして去年はとくに、アーセナルの隆盛を観たんだ。新しい高みに登り、この旅の一部になりたいという感じがした。
ぼくはつぎのレヴェルへ行くチームの一員になりたい。それは、ボス、エドゥ、バックルームスタッフと新しい選手、既存の選手、全員でつくっているもの。だから、それはぼくが絶対に乗り過ごしたくない列車なんだ。そのためにここにいたい。だから、自分が正しい決断をできたことがうれしい。
ミケルから云われたのは、ぼくに大きな変化を観たということ。彼はぼくがネクストレヴェルにあると感じたみたい。そして、ぼくはもっと違うレヴェルにも行けるとも。
それが彼との会話。ぼくのほうからすると、ぼくは彼にそれを証明したい。まわりのみんなにも証明したい。ぼくが実際どこまでのレヴェルに行けるのか。それがぼくらが話していること。
(後略)
感慨深い。
彼が新シーズンにどのような役割を与えられ、試合のなかで実際どれくらいプレイできるのかは注目したいところだ。
ネルソンがすでにネクストレヴェルに行っていると、アルテタがほんとうに考えているのなら、これはただ選手としての価値をキープするだけの契約ではない。期待してよさそうだ。
そして、ウィリアム・サリバも新契約にサイン。
アーセナルが契約更新を熱望していたサカやマルティネリも含めたヤングスターたちのなかで、もっとも難航すると思われていた案件がついに解決。一部では、この夏のアーセナルにとって最大のサインという評価もある。
On est ensemble.
Wilo stays ❤️ pic.twitter.com/XxsneBf90m
— Arsenal (@Arsenal) July 7, 2023
契約期間はネルソンと同じ2027までの4年で、2028までの1年延長オプションについては、ロマーノが「あり」、オーステインが「なし」と報じているのが興味深い。
🚨 William Saliba today signed new 4yr contract at Arsenal. 22yo defender was into final 12mnths of previous deal + fresh terms secure him until 2027 – no option to extend. Worth ~£10m per year, no release clause. Announcement on Friday @TheAthleticFC #AFC https://t.co/7Q9yHZqyUB
— David Ornstein (@David_Ornstein) July 6, 2023
年俸は最大で£10m(週給で計算すると£190kpw程度)。リリースクロウスの設定はない。
えらいふたりのコメンツ。
エドゥ:われわれは、ウィリアム・サリバとの新契約にサインできたことが非常にうれしい。ウィリアムは、将来有望な若い才能ある選手たちをキープしようという、われわれのヴィジョンの一部である。ともに成長し進歩していける。サポーターもまた、ウィリアムがチームとこれからもつづけていくことには喜んでいるだろう。
アルテタ:ウィリアムが契約を延長したことは、われわれが長いあいだ望んでいたことだった。ウィリアムは、昨シーズンに彼がどれだけ優秀か、スクワッドにとりいかに重要かを証明している。
彼が22才にして持つアビリティは、ワクワクするものだ。また、当然のことながら、キャリアでこの年齢のステイジであれば、成長の余地はかなりある。われわれは、このあと数年にわたり、ウィリアムとともにワークしていけることを楽しみにしている。
サリバ:正直、決断は簡単だった。なぜなら、ぼくは去年はとてもいいシーズンを送ったから。ケガのせいで最後までフィニッシュできなかったのは残念だったけど。だから、もっとほしい。このアメイズィングなクラブでもっとプレイしたい。まだなにも成し遂げていないから、このクラブですべてを勝ち取りたい。
(3つのクラブにローンで成長)あんなふうに学ぶこともいいものだ。ぼくは、ここへ来たときにはプレイしなかった。だから多くを学んだ。ぼくは新しい漢になった。メンタリティにとっては重要なことだった。そのあと、去年夏にぼくは強くなって戻ってきた。もしいいプレイをすれば、チャンスはあるとわかっていた。
コーチや選手みんなからの信頼もあったし、ぼくには簡単なことだった。でもそうだね、それがいい経験になったのは、つまりそれが簡単だったからで、(そうでなければ)いまのようにハッピーではなかったかもしれない。最初の2年はハードだったし、そしていまはハッピー。ハードワークして、あきらめなかったからだ。
(UELスポルティングでケガ)ぼくは、すごくすごくすごくハングリーだった。4ヶ月もプレイできず、チームを助けることもなかった。だから、今シーズンはケガをしないでいたい。シーズンを通してチームといたい。ぼくはプレイしつづけることにとてもハングリーなんだ。ピッチのうえにいるのが待ちきれない。
僕らは、すべてを達成できると思う。もちろん云うのは簡単。でもぼくらにはコーチがいて、ぼくらにはキャラクターがある。選手たちは毎年強くなっていく。ぼくらにはいい選手がいて、いいメンタリティがある。チームとしては昨シーズンからのいい経験もある。
シーズンは長い。ぼくらには自信がある。このクラブでなにかいいことができると、ぼくらにはわかっている。
サリバがアーセナルに来てからのクラブとの関係性を思うと、今回の契約更新もまた非常に感慨深い。
一時は、彼はどう観てもアーセナルでの扱われかたにハッピーではなかった。3年連続ローンも、当初彼自身がアーセナルで思い描いていたプランではなかった。説明もされていないと、クラブにネガティヴコメントをしたことすらある。
それが、クラブに戻って本格的にプレイを開始した22-23シーズンに大ブレイク(大ブレイクと云っていいだろう)。これまでのアーセナルにおけるすべての葛藤や不満が、彼にとってどうでもよくなってしまった。そのことが、この新契約の喜びコメントにもあらわれている。
アーセナル目線では、若くして有望選手を獲得&ローンで成長させ&ファーストチームでブレイク、という道筋をつけたパーフェクトな事例になっている。
これは、今後アーセナルが若いタレントをリクルートしていくうえでも大変に重要な実績だろう。せっかくアーセナルに入ったのにローンばかりという不満があるときの説得材料になる。
すべてが素晴らしい。
サリバの新シャツはNo.2
サリバの新しいナンバーも発表されている。No.2。
近年だと、AFCではベレリンやドビュッシーがつけたフルバック用のナンバーという印象。その前だとアブー・ディアビ。
TMに、スクワッドナンバーの変遷というページがあっておもしろい。こんなコンテンツまであったのか。
去年の彼は12で、その前は4だった。しかし、4を着けてプレイすることもないままに、そのナンバーは新加入のベニー・ブランコへ。あれはリスペクトを感じなかった。だが、結局「2」というレギュラー選手らしいナンバーになった。
William Saliba’s move to number 2 at Arsenal has been confirmed to coincide with his new contract.
He wore 12 last season but was given 4 when he arrived in 2020 – he’s the first Gunners player to be assigned two different single digits in the squad numbers era pic.twitter.com/VMDoF07zbx
— SquadNumbers.com (@squadnos) July 7, 2023
さあ、これでサカ、マルティネリ、サリバという、キーヤングプレイヤーズの契約問題が片付いた。ネルソンもここに加えたい。なんと素晴らしいことなんだ。
エントリ後半は、その他のニュースを。
僕は今季の最終戦、ジャカが2ゴール目を決めた時、本当に涙が溢れました。
彼は以前、ファンとの関係はガラスのようなもので壊れてしまったら完璧に元には戻すことができないと語っていた。
今はただ、我々ファンが彼の砕けたガラスをもとに戻して、彼を新しい旅路に送り出してあげることができたと信じるのみです。
ジャカで『All or Nothing XHAKA』作れそうですね。
そして、絶対泣ける。号泣。(T_T)
CL出れなかった7年間が、まるまるジャカの7年間。苦しかったね。
ありがとう!グラニト!