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Arsenal, EPL

ToTがマンシティにホームで敗け。アーセナルの20年ぶりとなるPLタイトルが絶望的に

この試合は「タイトルディサイダー」だというんで、ぼくもわざわざ朝4時に起きて観ちゃいましたよ。#TOTMCI。

年々アーセナルにしか興味がなくなっているおれがアーセナル以外のチームの試合のために、こんな時間に目をこすりながら起きるのはかなり久しぶりだ。

わしは、リヴァプールとミランのCLファイナルを前半で寝落ちして歴史的瞬間を見逃した経験があるので(いまではどうでもよろしいが)、事実上アーセナルの20年ぶりのPLタイトルがかかった試合を見逃すわけにはいかなかったのだよね。

状況・背景からしても、もしシティがポインツを落とすようなら、かなりおもしろいことになってたはずだし。フットボール史に残る地獄のような気まずさ。

それが、あの仕打ち。ああ、すこしでも期待したわたしが馬鹿でしたよ。お馬鹿でしたよ。

ということで、あの115charges FCが、残り1試合というこの土壇場でアーセナルFCをかわしてリーグテーブルでトップに。最終日に波乱が起きない限りは、115なものたちの4シーズン連続という新記録でPLタイトルが決まることになった。

そして、波乱は起きなさそうなんだよなあ。最終日にシティと戦うMoyesは、「彼らのU-14チームだって止められないよアッハッハ」とすでに白旗状態。

115件もルール違反しながらつくったチームで、こんなことが許されるなんて。まさに外道。



ToTはがんばった。と思う

試合を観ていたら、そう思った。彼らは、いちおう勝つつもりだったんじゃないの。

あきらかにこの試合の最大のチャンスだったSonがGKとの1 v 1をはずしたのは、わざとだというアーセナルファンもいる。まあたしかにああいうときにはずさないから彼はチームのエースなのだし、その疑いもなくはないが、ああいうことは誰にでも起きることでもある。彼はうしろから相手DFのプレッシャーも受けていたし、GKをかわす余裕はなかったのかもしれない。

だから、彼らが試合に敗けたのは、コンテキストというよりも純粋に相手より弱かったからだろう。

インテンシティやボールを失うことを恐れない勇気とか、敵ながら彼らのプレイにはけっこう感心させられたが、各所でボロが出る。せっかくのチャンスを簡単に無駄にする。その都度ため息を誘う。コーチの理想のチームプレイに、選手クオリティの現実が追いついていないという感じ。

ハイラインもそうだけど、あれは全般的に勇敢すぎるだろう。シティのハイプレス相手に、あれくらいバックからのプレイにこだわるには、相当の技術的優位がないと厳しいはず。アルテタの現実主義的アプローチを見慣れていると、ほとんど無謀にしか見えない。それが今シーズンの彼らだったのかもしれない。

彼らのファンも思ったより、まともだったんじゃないか。自分たちのCLの可能性より、ライヴァルの足を引っ張ることを優先すると云われていたのだから。

試合前のAngeが「ソーシャルメディアでは99%のファンがこの試合に勝たないことを望んでいる」などと述べていたが、結局スタンドでマイチームの失点を歓迎するような行動を見せたのは、一部だったみたいだ。試合中も、試合と関係ないアーセナルを罵るチャントがこだましつつ、いちおうはスタンドの大部分はホームチームをプッシュする姿勢があった。

結局、彼らはこの試合に敗けたことで来年のCLを失いショックもあるだろうが(財政的機会損失は計り知れない)、アーセナルのタイトルを阻止できたことに慰められるのだろう。チャールズ・ワッツが云うように、アーセナルを止めるのはシティであって、彼らじゃないのだが。

全力でがんばってくれてありがとうToT。

マンシティは違反のうえに築かれたチーム

それにしても、つくづく腹立たしい。彼らは、115件も違反してなお罰せられることなく、のうのうとはびこり、リーグタイトルを取ろうとしている。しかも、4年連続という前人未到の記録で。

エヴァトンやフォレストは、彼らよりももっと少ない違反で、シーズン中にポインツ剥奪という重い罰まで受けているのに、これでは不公平すぎる。フォレストが受けた罰は、4ポインツ剥奪。彼らの罰が、シティより重くていいはずなんてないはず。

この試合の前、そのことを問われたGuardiolaは「金でタイトルが決まるなら、チェルシー、マンU、アーセナルがタイトルを取っていなければおかしい」と述べた。

ここで、あらためて115FCの悪行を思い出しておこうじゃないか。今週、『BBC Sport』がまとめてくれていたよ。

Man City 115 charges explained: What is latest on PSR & FFP charges?

<マンシティの115違反の内訳>

  • 54x Failure to provide accurate financial information 2009-10 to 2017-18.(正確な財務情報を提供せず)
  • 14x Failure to provide accurate details for player and manager payments from 2009-10 to 2017-18.(選手とマネジャーへの支払い詳細を提供せず)
  • 5x Failure to comply with Uefa’s rules including Financial Fair Play (FFP) 2013-14 to 2017-18.(FFPを含むUEFAの規則を遵守せず)
  • 7x Breaching Premier League’s PSR rules 2015-16 to 2017-18.(PLのPSR規則に違反)
  • 35x Failure to co-operate with Premier League investigations December 2018 – Feb 2023.(PLの調査に協力せず)

悪行三昧とはこのこと。

エヴァトンやフォレストと違って、彼らの罰が確定するのになぜこれほど時間がかかっているかについては、基本的にエヴァトンやフォレストはPSR違反の訴えに異論を唱えたなかったのに対し、シティはこれらの訴えをまっこうから否定しているということがあるらしい。

そして、これ。

『Der Spiegel』が公表した2018年の漏洩文書によれば、CAS(スポーツ仲裁裁判所)が2020年のUEFAの訴訟を終わらせても、まだPLの解決を待っていたという。なぜPLが、この訴訟を起こすまで2年半もの時間をかけたのかは、不明である。

唯一の手がかりは違反にある。伝えられるところによると、2018から2023までのあいだ、シティはPLが要求していた文書や情報を提供しなかった。そしてそれは「最大限の誠意」に基づいて行動していないと非難されている。

いい変えるなら、シティは自分たちで自分たちの足を引っ張ったことになる。これはGuardiolaの主張とは食い違っている。

シティというクラブが悪どいだけでなく、どうもリーグも加担しているふしがある。そう思われても不思議じゃない。闇が深い。

Guardiolaは、シティをつくったのは金じゃないというが、冗談も休み休み云ってほしい。そういうことは、せめてこれらの違反の無実を証明してから主張すべきである。

アーセナルのタイトルの可能性は16%

この試合結果で、ToTのCLは完全になくなったが(ウーナイにおめでとう)、アーセナルのPLタイトルの可能性はまだ完全になくなったわけではない。

この試合のHT。Opta Analystによれば0-0の時点では、アーセナルのタイトルは45.4%も可能性が見積もられていた。

しかし、2-0で試合が終わり、アーセナルのタイトルチャンスは16%に落ちてしまった。

16%のチャンスとはいかほどだろう。大金を賭けるかと云われれば、躊躇する確率ではある。

残り1試合で、ポインツ差は2。アーセナルはドロウでも追いつけないので、最終日のエヴァトンに必ず勝って3ポインツ取る必要がある。

そのうえで、シティにはWHUに引き分けか敗け、必ずポインツを落としてもらう必要がある。

GDはついに1差にまでなってしまったが、条件的にもうGDは問題でなくなってしまった。いちおう現時点でアーセナルが上回っているので、彼らがポインツを落としたとき=GDがプラスになることはなく、ポインツで並んだときはアーセナルが必ず上回ることになる。

誰かが云っていた。「シティが万が一ポインツを落とすとしたら、アーセナルがエヴァトンにポインツを落としたときだけ」。ありそうすぎて困る。

しかし、それでも最終日にほんの少しでも望みがあるのは、ありがたいことだ。これが、まったくチャンスがなければ試合に対する興味も全然違っていた。

 

まだシーズンは終わりじゃない。フットボールの神様が奇跡を起こすかもしれない。

今週の日曜日がPLの最終日。楽しみにしておこう。

おわり



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One Commnet on “ToTがマンシティにホームで敗け。アーセナルの20年ぶりとなるPLタイトルが絶望的に

  1. Stand up if you hate Arsenal のチャントでスタンド総立ちだったの、おもしろかったですね笑

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