エヴァトンについて
この前マージーサイドダービーが延期になって、彼らは1試合消化が少ない。PLでここまで14試合で14ポインツの15位。14位のWHUとは4ポインツ離れているので、消化試合の結果でランクは変わらない。
アルテタの試合前会見でも話題になっているエヴァトンのオーナー交代について。ぼくはよく知らなかったのだが、来週早々に「Friedkin Group」という企業のクラブ買収がPLに承認されるらしい。
エヴァトンといえば、とかくオーナーがらみでトラブルがよく伝えられるチームであり、悪名高い?Farhad Moshiriの名前はぼくですらなんとなく知っている。キア・ジューラブシアンが暗躍してたり。これまでのゴタゴタが解決するなら、彼らにはよかった。
しかし、またUS系のオーナーだ。しばらく前にPLクラブに続々とアメリカ資本が参入しているというニュースを観たが、今回のこれもその一環で語られるのかもしれない。
アーセナル的にエヴァトンといえばDCLことDominic Calvert-Lewin。今シーズンここまではPLでG2 A1と数字はあまりかんばしくない。あのとき、界隈にはアーセナルが彼を獲得しそうな空気はかなりあったのだが、結局彼を取ることはなく。噂を信じちゃいけないよ(リンダ)。彼の長身のターゲットマンというプロファイルは、いまでもアーセナルには合いそうではあるのだけれど。
フォーム
PLの直近6試合は、W1 D3 L2。
冒頭にも書いたように、先週ウォルヴズに勝つ前はD3 L2の勝ちなし。そもそもここまで14試合で勝ち試合が3つしかない。それも勝ったのは、パレス、イプスウィッチ、ウォルヴズという、すべてボトムチーム。
今シーズン見るべき試合があるとすれば、ホームでニューカッスルとドロウをやっことくらい。
彼らはミッドウィークの試合がなかったので、アーセナルと違ってこの試合までのブランクが一週間ある。フィットネスはアーセナルよりも整っているはず。
チームニュース
Tim Iroegbunam、James Garnerがアウト。
Youssef Chermiti、Michael Keaneがダウト。
Head to head
PLの直近6試合で、アーセナルはエヴァトンにW4 D0 L2。
ホーム(エミレーツ)に限ると、W5 D0 L1。
アーセナルはエヴァトンにPLの32試合でたった2度しか敗けていないというので、その2敗がつい最近に集中しているということ。
ちなみに、エヴァトンとの対戦のときは毎度書いているような気がするが、われらはエヴァトンとのhead to headでこういう記録がある。
- アーセナルのリーグでのエヴァトン戦102勝は、英国リーグの単一クラブ相手の最多勝利記録
- アーセナルのPLでのエヴァトン戦124ゴールは、PLの単一クラブ相手の最多ゴール記録
最近何度か敗けていて忘れそうになるが、エヴァトンはアーセナルにとってリーグ一のお得意さまであるという事実。チームにはこれを忘れないようにしてほしい。
Sean Dycheの試合前コメント「なぜアーセナルがセットピースを利用してはいけない?」
最近もっぱらセットピースで注目されるようになったアーセナル。そして、PLのセットピース、ダイレクトプレイといえばこのひと。セットプレイには一家言ある。
SD:もう長いことフットボールの事実として、大雑把に云えば、だいたい25から30%くらいのゴールはセットピースから決まっている。だから、なぜにそれを利用しないのかということ。
なぜアーセナルがそれをやっちゃいかんのかね? アーセナルは、だいぶそれに力を入れているようだ。
いろいろなやりかたで試合に勝つことは、わたしが常々見出そうとしてきたことだ。多くの場合、それ(セットピース)はボールの運び方と意図、つまりボールを攻撃するひとの意図にかかっている。そして、それはわたしがいっしょに仕事をしてきたグループにつねに力説してきたこと。わたしはボックスで活路が開けると知っているし、それで問題ない。
彼らのセットピースのうまさについてはいろんなことが云われているが、わたしはそれはしばらく前からあったと思っている。そして、決定的な仕事ができなくなっていることが示唆されるようになっても、わたしにとっては大きな違いはない。
彼らは非常によいチームであり、もう長いあいだずっとそうだ。とても優秀な個人がいて、チームのフィールもある。彼らは間違いなくあなどれない勢力。だから、われわれもかなりいいプレイをしなければならないことはわかっている。
「どんなやりかたでも試合に勝つ道をみつけること」。奇しくもミケルがいつも云ってることと同じである。なんとミケルは、ジョゼでもあり、ピューリスでもあり、そしてショーン・ダイチでもあった(←NEW!)。
エヴァトンの戦術について by エイドリアン・クラーク
AC:エヴァトンは、どの試合も4-2-3-1でプレイするが、ボールがないときはコンパクトな5-4-1に変化する。これは、彼らの平均ポゼッションがリーグワースト2位の40%しかないため、こちらのほうが多くなる。したがって、彼らの頑固な守備を崩し、スペイスを見つけることがカギになる。
彼らは、Dominic Calvert-Lewinにロングボールを使うことが多く、リーグでの空中戦での勝率は彼がトップである。彼が、エヴァトンが試合平均で26.8のロングボールを成功させることに貢献している。また、リーグベストであるオープンプレイからのクロス成功率27%も。
エヴァトンはデュエルでもねちっこくアグレッシヴ。Dwight McNeilとIliman N’DiayeのワイドFWがトーンをセットし、相手にハードなプレスをかける。そして、James TarkowskiとJarrad Branthwaiteの支配的なCBはクロスボールをつぎつぎと退ける。彼らはセットピースでも素晴らしく、ウォルヴズでの4ゴールすべてはデッドボール状況から生まれた。
しかしオープンプレイでは、エヴァトンは望んだほどクリエイティヴになれておらず、たった6ゴールしかない。また守備も脆弱で、ToTとマンUには4失点、ブライトン、ボーンマス、ヴィラには3失点している。
「試合ごとに26.8のロングボール成功」。いちおう誤訳ではない。