試合の論点
アーセナル vs ブレントフォードのトーキングポインツ。
Points shared at Emirates Stadium.
All the key moments from our 1-1 draw with Brentford 📺 pic.twitter.com/trIssZRu5V
— Arsenal (@Arsenal) April 12, 2025
CLで気もそぞろ。集中力を欠きまたしてもPLで勝ちを逃す。ケガ人の不安……
シーズン終盤。CLの超重要な試合を控え、PLはいずれにせよ望み薄という現在の状況で。
先週のPLエヴァトンと似たようなアプローチ、モチヴェイションで、われわれが望んだ結果が出なかったのは今回もやむなしという気がしている。とくに、会見でも記者から質問が出ているように、1-1になってからの残り20分は、アーセナルのチームははっきりと集中力を欠いているように観えた。そのままなら2ポインツ逃すことになるにも関わらず、すでに試合への関心を失ったというか。
もちろん試合には勝ちたかったし、サカのビッグチャンスなどもあり勝てる試合ではあったとは思う。が、僅差で勝ったり敗けたりするのがPL。すこしでも油断があれば許されないということなんだろう。ブレントフォードは、いまのアーセナルにしてみれば、レアルなんかよりよっぽどいやな相手だった。
アーセナルはWHUにホームで敗けたあと、これでPLの直近6試合のうち4試合でドロウ。7試合で2試合しか勝ってない。これはひどい。ひどいが、こういう特殊な状況もあったことは忘れないでおこうか。とくに先週と今週。CLの試合が大きすぎた。
そう考えると、このチームはいずれにせよスクワッドサイズ的にも、PLとCLの両方を目指すことはできなかったと思う。どちらかを犠牲にして、どちらかに集中しなければタイトルへの挑戦は成立しなかった。仮にいまPLでリヴァプールとタイトルを競っていてレギュラーチームをつねに休ませられない状況だったら、CLでレアルとあれだけの試合ができたかどうか。ケガのリスクもさらに高まる。二兎を追うものなんとやら。
だから、先週と今週の試合はしょうがない結果として受け入れよう。予想もできた。

まあ、それはいいよね。ケガさえなきゃ。と思ったら。え?
まずベンジャミン。この試合でプレイできないほどの状態。彼はなかなか万全になってくれない。これで4日後にプレイできるようになるのか? アルテタはティンバーもこの試合ではスタートできるフィットネスでなかったと云っていて、だとするとRMではティンバーがRBでスタートするとして、サブはどうする?
それとパーティ。スネ?を気にして下がった彼の状態はまだわからないということだが。試合後にはふつうに歩いて、エミレーツのファンにあいさつもしていたというので、そこまでひどくはないといいのだが、もしCMとRBを兼任している彼になにかあれば非常にまずいことになる。ジョルジーニョもあれだけ胸を痛そうにしていたし、しばらくの離脱などもないとはいえない。
とりあえず、スタートの11人はなんとかなったとしても、サブも含めたチームとしては、さらに薄くなってきてしまっている。大丈夫だろうか。
ほんとうにケガに悩まされるシーズンだ。
カウンターアタックが成功
この試合の大きなポジティヴポイントのひとつは、61分のカウンターアタック成功。あれは気持ちよかったなあ。
相手コーナーキックから、ラヤがボールをキャッチすると、そのまま丁寧なアンダースローでライスへ。彼がひとりを交わしてランを始めると3 v 2の状態に。左にはネリ、右にはパーティが並走し、ボックス付近までボールを運んだライスは、右でフリーになっていたパーティへ。右足でズドン。ゴール。
パーティというひとは、あのヒザから下を振り子みたいにふる足の動作が美しいよね。あまり力を入れているようには見えないが、とても威力のあるボールを蹴ることができる。しかも正確。
カウンターアタックでのゴールといえば、先週引き分けたエヴァトンでのトロサールのゴールも、スターリングと彼のカウンターアタックからだった。だから、PLでは2試合連続でカウンターアタックを成功させたことになる。これは素晴らしいサイン。
CLでのライスのダイレクトフリーキックといい、今回と先週のカウンターアタックといい、アーセナルは最近課題として注目されていたやりかたでゴールを決めている。
これが素晴らしいのは、フリーキック(セットピース)もカウンターアタックも、CLでこそ有効だからだ。PLでの大半の試合と違い、ここまでCLに残っているチームは、どのチームも当然強い。強いチームにゴールを決めるのは難しいし、相手が攻撃する時間が長いのなら、カウンターアタックでの攻撃もそれだけ相手の脅威になる。
エヴァトンもブレントフォードも結果としてもろくな試合じゃなかったが、カウンターアタック成功の感触を得られただけでもよかった。
ネリへのファウルはレッドカード?
28分。Norgaard。ノーガード。日本ではスペリング的にもしかしてノーゴールと呼ぶのか?
これはダメなやつですねえ。完全に後ろから止めようという意図で、ボールよりも足をねらったいわゆるカニバサミのタックル。ヒザや足首には、ほんとうに危険なタックルだ。もし、ここでネリが大怪我をしていれば、PLだけでなくCLも終わっていたかもしれない。つまり、アーセナルのシーズン終了。
この日のレフ、Simon Hooperはイエローカードを提示。これがまた議論になっている。
この悪質なプレイに対し、アーセナル界隈は「レッドカード」の大合唱。当然だろう。だが、いっぽうで、メディアを中心にイエローカードが妥当という意見も少なくない。
たとえば、Jamie RedknappなどはSky Sportsで(※この発言もアーセナルファンから大ひんしゅくを買っているが)、「自分もかつてまったく同じタックルでケガをしたこともあるし、オールドファッションなひどいタックルだが、それでもレッドではない」と述べている。
ちなみに、試合後のアルテタがこれについて訊かれノーコメントだった(自分のリアクションを観てくれと回答)のに対し、Thomas Frankは「レッドではなく、strong yellow」と述べていた。彼すらもこれがただのイエローではないと認めている。
個人的には、結果としてネリはケガしなかったし、まあ百歩譲ってイエローでいいとしようか。危険なタックルの懲罰としては、レッドがふさわしいけど。彼がケガを回避したのは幸運なだけだ。
でも、だったらなんでウォルヴズでのMLSは躊躇なくレッドカードが出ているのかってことでしょう。あれがSerious Foul Playなら、こっちも間違いなくSerious Foul Playだよね? 相変わらず判定に一貫性がないし、アーセナルが不利になる判定をされているように感じる。今回はレッドカード疑いでVARレビューはちゃんとやってるんだろうか。
これは、redditでシェアされていたいつぞやのジャカのストレイトレッドカード。2016年10月。
このひとたちはカード出すとき、選手やチームを観て色を選んでいる。
この試合については以上