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【マッチレビュー】24/25 UCL QF アーセナル vs レアル・マドリッド(8/Apr/2025)ライス、驚異のフリーキック2連発で巨人を倒す

こんにちは。

いやあ、またどえらい試合だったね。ライブで観なかったら、ファンとして一生後悔するたぐいのやつ。

結果はもちろんご存知のように、アーセナルがホームでレアル・マドリッドに3-0勝ち。ライスが連続でフリーキックを決めるという、マンガみたいな展開での勝利だった。あれはほんとにびっくり。

レアル・マドリッドといえば、現在も世界でもっとも強いチームのひとつに数えられているチームだが、ぼくにはなんだかアーセナルのほうがだいぶ強そうに観えた。ということは、アーセナルが世界最強?

来週アウェイのリターンレグをまだ残しているとはいえ、これでアーセナルはセミファイナル進出に大きく前進しただろう。まさか、ファーストレグが終わった時点でレアルのようなチームを相手に、このように楽観的な気分になれるなんて思いもしなかった。

試合を振り返ろう!

Arsenal 3-0 Real Madrid: Declan Rice scores two sensational free-kicks as Champions League holders stunned



アルテタの試合後コメント「マジックナイトだった」

試合直後のアルテタのインタヴュー。AFC公式サイトより。

アルテタ:CLという最高の舞台での美しい夜だ。しかも相手はこのコンペティションを支配しているチーム。われわれは、素晴らしい雰囲気のなかですごいパフォーマンスだった。それは、わたしがここでかつて観たことがないようなもので、われわれがマジックナイトをつくったのだ。

デクラン個人によるふたつのマジックモウメント。そして、われわれがチームとやった全体的なパフォーマンスというマジックモウメント。

これはつまり信念だ。実際にそれをやるという超確信がなければならない。それが、試合のフィーリングでありアクション。試合が始まるまでの15-20分間の観客を観ただろう。すでに歌っていて、エナジーをもたらしていた。わたしはそれを熱烈に信じるものだ。

われわれは、2021年9月以降ダイレクトフリーキックは決めていなかったし、デクランは彼はキャリアのなかでフリーキックを決めたことがない。そして、今日12分で2ゴール。そこにはエナジー、信念があり、同じことを達成しようと努力するとき、ことは起きる。

それがチームを前進させた。個人が違うレヴェルへ上がった。相手にとり非常に難しいシナリオをつくりだした。

(チームについて)選手たちは大いに勇敢で、パーソナリティがあり、困難な時間も対処した。

前半にひとつかふたつボールを失ったり、セットピースのあとにも失って、ピッチに倒れたときにはMbappeに抜け出された。だが、その後はわれわれはなにもやられなかったと思う。とても支配的だった。

いまはまだハーフタイムに過ぎない。このあとベルナベウでのすごい試合がある。あらためてレヴェルを上げて試合に勝つために準備をしていこう。

試合後の記者会見。AFC公式サイトより。

(今夜のパフォーマンスについて……)

アルテタ:とても誇らしい。とても競争力があり、チームとしてもビッグパフォーマンスだった。マドリッドに問題を起こすためには、そういう組織が必要で、やるべきことをやり、試合を支配することが必要。

今夜は、ふたつの要素に尽きる。ひとつは雰囲気。キックオフの15分も前からかつて観たことがないようなものをつくっていた。それで、エナジーとコミットメントをもってプレイできたし、観客がとても大きな違いをつくった。

そして、その後に起きたマジックモウメンツ。個人が試合を決めることになった。デクランの2ゴールが今夜のまとめになっている。

(ライスのフリーキック成功……)

彼はとても覚悟があった。なぜならわれわれは、ここ数ヶ月のあいだ、チームが2021年9月からダイレクトフリーキックを決めていないことについて話していたから。それはバーンリーでのアウェイ試合、マーティン・オーデガードだった。

それはとても長い時間だし、そして今回は12分のうちに同じ選手が2ゴール。そのクオリティのマグニチュード。キャリアのなかでもフリーキックを決めたことがない選手だ。オッズはどれほどだっただろう? 今日の彼はそれをやった。

わたしは、観客がエナジーをつくってくれるという信念を持っているし、それが試合には非常に大きな後押しになった。

(ピッチの中と外ですべてが一気にやってきた……)

わたしにはとても確信があった。なぜなら、選手たちの集中した準備のなかに感じるものがあったから。チームには、マドリッドにたくさんの問題を起こせるという信念と信頼があると。

しかし、試合のテーマとしてことを起こすということがあるのなら、実際ことを起こさねばならない。そういうマインドセットがあり、ことは起こせるという信念があり、チームは今日それをもたらした。難しかったが、とてもうれしい。

(サカとライスはなぜ交代した?……)

デクは足に問題があったのだと思う。タックルされたのかなんなのかはわからない。ブカヨは、ファウルになったタックルのあとだった。彼にはノックがあって、交代が必要だった。

(ルイス・スケリーの大舞台でのパフォーマンスについて……)

チームとして自分たちのプレイをしているとき、ああいうパフォーマンスがあるとき、個人でも最高レヴェルが必要になる。わたしは、みんなが試合を違うレヴェルにしていたと思う。あのすごいチームを倒すには、個人のレヴェルがスタンダードに達することが求められる。

だから、わたしはとてもうれしい。ここからは一貫性が必要になる。

(ミケル・メリーノがまたゴール……)

これまで適応が求められるシーズンだった。多くのことに直面し、4ヶ月もベストなDFを失った。そしてヤコブが入り、あのようなパフォーマンスをもたらした。

それは偶然ではない。われわれのトレイニング、彼ら自身のやりかた、お互いにいかに助け合うか。そうしたことがああいう時間を生み出す。

ミケルは今回も彼のコミットメントがあり、ポジションについて学ぶ熱意があり、つねにチームになにをもたらせるかを考えている。そして、チームもまた彼のクオリティに適応し、最高のものをもたらせるよう努力している。

(レアル・マドリッドのようなチームに勝つこと……)

そうだね。でも、とくにそれはわれわれのチームだけではなかった。

わたしのフィーリングとしては、チームには超確信があったし、自分たちにはそれができるという信頼があった。なぜなら、われわれはこの2年ものあいだ、最高の相手と対戦しそれをやってきたのだから。

そして、もしそれができるのなら、とくに自分たちの観客といっしょにそれができるのなら。このレヴェルでは、観客がチームのレヴェルを上げると思う。それでなんとか彼らを倒すことができた。

(レアル・マドリッドを相手にこのレヴェルに到達している……)

ステップを踏んでいくことを継続しなければならない。今夜は正しい方向に勝つことができた。そしてこれはハーフタイム。これからベルナベウへ行き、相手を倒すためにあらためてレヴェルを上げねばならない。われわれはそこまで行きたいので、試合に勝つ準備をしていく。

(今夜の勝利の広い意義……)

わたしは、今日のような夜を生きるために、このクラブでどれほどのワークがあるか、どれだけたくさんの人々の決断があるかを知っている。

わたしは彼らにありがとうと伝えた。こんなにもこの旅を楽しくしてくれて、ここに連れてきてくれて、ありがとうと。わたしには、今夜われわれがやったことには確信があった。チームはことを起こすつもりだった。これははっきりしたフィーリングで、なぜならチームはその準備をしていたから。ベルナベウでもそれをやるはず。それがさらなるステップになる。

(土曜の結果からこの試合までの準備……)

まったく違う試合。ふたつの異なるフットボール世界、相手からの要求があった。彼らがこの試合を待ち望んでいたことは観てわかっただろう。

あのドロウのとき、正しい理由でやる気になったチームもクラブもない。なぜなら、彼らがこのコンペティションの歴史を変えたし、このコンペティションでは彼らがはるかにベストチーム。そして、われわれの挑戦と機会は彼らと対戦し、倒すことだ。

(この勢いをセカンドレグに持っていく……)

われわれはこの勝利を楽しむつもりだ。なぜなら、それがふさわしいと感じるから。しかし、これがハーフタイムに過ぎないことも知っている。だから、マドリッドでは勝ち抜けのために、今回よりももっといいチームでなければならない。

(アウェイレグに向けて集中力を維持すること……)

彼らはそのことについて終わってすぐに話していた。やった、うれしい、楽しもう。そして土曜の準備をして、そのあとはマドリッドでのつぎのチャレンジの準備の時間がある。彼らもとても興奮していた。

(ヨーロッパ全体へどんなメッセージになった?……)

ノー。なぜなら、まだ途中だから。ハーフタイム。それをどんなふうに呼ぼうとも。まだやるべきことがたくさんある。

デクラン・ライスの試合後コメント「キャリアで最高のゴール」

Bend It Like Declan. レアルOBのベッカムもびっくりという圧巻のフリーキック2連発。あれは間違いなくCLの歴史に刻まれるもの。各所でMOTMも納得のパフォーマンス。アーセナル勝利の立役者の試合後コメント。AFC公式サイトより。

ライス:ことばにならない。ぼくはこれまでこんなのやったことないんだから! これはQFで、この試合がどれだけ重要かみんなわかっていた。クラブにとってもじつに歴史的な夜。とてもうれしい。

あのフリーキックはとてもよかった。正直いうと、ぼくはフリーキックでメディアに称賛されたり、みんなから褒められるのに慣れてないんだよね! さっき何度か見返してみたけど、あれは一晩中観てられる。すごいかった。自分でも信じられない。

最初のは、蹴ったらすぐ入った。「初めてフリーキックが入った!」と思った。そして、そのあとふたつめは自信があった。自分で思ったんだ。「なぜやらない? 何を失うことがある?」。ボールが壁を越えたのを観て思った「キーパーの側に蹴ったけど、うまくいった」。ぼくはあれをたくさん練習していたから。

だから、そうだね、ふたつ入って、それがマジックモウメンツになった。一生忘れないよ。

(サポーター)ファンの功績だ。今夜の彼らは信じられなかった。ぼくらがステディアムに現れたときからキックオフまで、そして90分間、彼らはすごかった。来週もベルナベウでみんなが必要になるはず。とても重要な夜になるから。

自分が決めたゴールについては、おそらくキャリアのなかでも最高の瞬間だったと思う。あのフリーキックが、自分が決めたベストゴール。

でも、来週勝てばその上を行くと思う。セミファイナルに進出して、クラブにとって特別なものをつくる。

メリーノとともに応じたAmzon Primeによる試合後インタビューでは、1点めのフリーキックについては、当初はチームとしてクロスで行くつもりが、壁とGKの位置を観て彼が自分で直接狙う判断をしたとのこと。サカも「蹴っちゃえば」と後押ししたという。

試合後のアーセナルファンのあいだでは、あれはニコ・ヨヴァーの指示だったと盛り上がっているが、そうではないっぽい。彼が身振りでライスの蹴ったボールの軌道のようなジェスチャをしているので、いかにもそう見えるけども。まあ、そもそもダイレクトフリーキックでセットピースコーチが関与できる部分はあまりない。

2点めは、オーデガードとボールを準備中に「100%」と云っている(ように見える)動画がシェアされている。こっちは最初から決める気マンマンマンだった。

ウィリアム・サリバの試合後コメント「今日のプレイはファンのおかげ」

ビッグガビ不在のディフェンスラインを率いるリーダーとしてクリンシートに貢献。個人としてもMbappeを抑える見せ場もあった。試合後のインタビュー。AFC公式サイトより。

サリバ:ステディアムに入る前でさえ、たくさんのファンの姿が観えた。とくにCLのようなビッグゲイムでファンがついてくれていれば、それがとても自信になる。

ぼくらがいいプレイをしたのは、彼らのおかげだ。彼らがぼくらをプッシュし、ぼくらもうまくできた。

大きな夜、大きな試合、いい雰囲気に大きな勝利。今日ファンの前でビッグチームに勝てたことはとても誇らしい。完璧な夜だった。ぼくらはこれからもこれをつづけて、つぎはあっちへ行って勝たねばならない。

クリンシートもとても誇らしい。バックライン全体が今日はいい仕事をしてうれしい。

チーム全体も誇らないと。スタートもサブもどの選手もとてもよかった。そして、この試合をつぎの試合にもっていく。

でも、まだ試合は終わったわけじゃない。もちろん勝ったから喜ぶべきだけど、来週も同じことをやらないと。そうすればもっと喜べる。

レアルのえらい人たちは、この試合を観てビッグウィリーのことがさらに欲しくなってしまったかもしれない。

Carlo Ancelottiの試合後コメント「とても難しい試合だった」

勝ったので。emojiがそのまま似顔絵になる珍しいひと🤨。今回は試合内容的にもかなりこの顔をしてたな。

CA:われわれには、とても難しい試合だった。チームは力強く試合に入っていったと思ったが。前半のわれわれは、組織立っていた。

フリーキックから2ゴールを失ったあと、チームはメンタリーにもフィジカリーにも苦しんだ。レヴェルが落ちてしまった。

難しかった。そして試合はあのように終わった。いつもなら、このチームは試合の終わりに向けては調子を上げて行くのに。失望したし、プアだった。

われわれは、ここで自分たちで決定的になる必要がある。これから回復するためにできることはなんでもやるつもりだ。

可能性はかなり低いが、われわれは100%でトライする。純粋に試合への反応を見せる機会になる。

※コメントくださるかたにお願い
プレヴューエントリでは、試合の結果がわかるようなコメントはお控えください
お互いリスペクトしあって楽しく使いましょう

5 Comments on “【マッチレビュー】24/25 UCL QF アーセナル vs レアル・マドリッド(8/Apr/2025)ライス、驚異のフリーキック2連発で巨人を倒す

  1. ライスのゴールは喜ぶのを忘れて2発とも唖然としてしまいました。
    そして事の大きさに気づき涙が溢れてきました。
    105億ポンドの元は今日だけで取れていると感じました。むしろ安い。
    仰るように確かにあのバルサ戦も同じようなカタルシスを感じましたね。
    ビクトール・バルデスのニアを抜いたファン・ペルシ。
    セスクのロンググラウンダー、ベントナーのデコイ(クロスに合わせようとしたのでしょうが)、アルシャビンの当てるだけのようなフィニッシュ。
    昨日のことのように思い出します。

    数々の軌跡を起こしてきたベルナベウなので3-0でも全く油断出来ませんが大丈夫!今シーズンのアーセナルは一度も3点取られた事はないのです。

    1. 105億ポンドはさすがに高いなぁ(笑)
      もちろん冗談ですよ
      COYG!!!

  2. あ、ほんとですね(笑)
    失礼しました〜すみません!
    1億500万ポンドでしたね。
    怪我もしなけりゃ好不調の波も少なく、6と8を高次元でこなすんですから参りました。
    MLSといい、「初」をこの大舞台で出すなんてやはりスーパースターの星のもとに生まれたんですね。

  3. 歴史的なゲームになりましたね!
    間違いなく数十年後も語り草になると思います。本当に素晴らしい夜でした

  4. North London Forever!!
    このチームを好きでよかった…
    チェンさんもありがとう…!!

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