ニューカッスルについて
ニューカッスルはアーセナルに現在3連勝中で、今回は彼らにとってアーセナル戦で4連勝がかかるという試合。1シーズンでアーセナルに4勝したチームはこれまでにないそうで、最終順位のためのシーズン中の重要な試合であるだけでなく、新記録もかかる。
ニューカッスルは、PL36試合で66ポインツの3位。2位のアーセナルとは2ポインツ差。知らぬまに随分差を縮められた。
彼らは現状のトップ6のなかではもっとも敗けが多い(10)いっぽうで、勝ちも多い(20:リーグ2位)。勝ち試合の数はアーセナルが18で、こちらはトップ6のなかでは最少。
興味深いのは、現状のリーグのxPTSランクでは彼らは7位に過ぎないこと。つまりチャンス量からしてあるべきポジションよりもかなり上にいるオーバーパフォーミング状態といえる。
ニューカッスルといえば、アーセナルの明白なターゲットであるAlexander Isak、それと最近たまに名前を見かけるAnthony Gordonらがいるが(最近はさすがにBruno Gの名前は観ないか)、Eddie Howeはそのような報道について「フラストレイションである」と気に入っていない様子。
Isakはいまだに契約延長には応じていないというのだから、彼も本心ではもっとビッグクラブに行きたい気持ちはあるだろうし、そういうところが透けて見えてしまうのもクラブとしてはうれしくないだろうとは思う。これはしょうがないね。PGMOLのちからでも借りて、PLでトップを取るしかない。
トップ5フィニッシュへの現状
残り2試合で、PLのトップ5争いはかなり熾烈なものになっている。2位から6位までの5チームがたった3ポインツ差のなかに。だがしかし、もうあと2試合しかないので1試合の結果がたいへんに重い。
アーセナルはここで勝てば71ポインツ。3位ニューカッスルの加点も阻止することになり、最終日を待たずにトップ5フィニッシュが決定。2位もほぼ確保。最終的にシティとはポインツで並ぶ可能性があるが、現時点でGDが9差あり。逆転はかなり難しい。
アーセナルとしては、ここで決めたい。ホームで決めたい。そういう試合である。
いっぽうニューカッスルは、ここで勝てば69ポインツでアーセナルをかわして単独2位浮上。今週シティが勝っても68ポインツ。もちろんこれが彼らの最良のシナリオ。
彼らはここで敗けると、最終日の結果によってはトップ5陥落もありうるが、残り1試合で66ポインツで並んでいるチェルシーとヴィラのうち、ヴィラとはGDが14差もあるため、ここで敗ければそれは多少縮まるにせよ、最終的にポインツで並んでも大丈夫という有利な状況ではある。
ニューカッスルの最終日はエヴァトン(H)。チェルシーがフォレスト(A)、ヴィラがマンU(A)。シティが今週ボーンマス(H)、最終日フラム(A)。ニューカッスルは比較的イージー。アーセナルとエヴァトンで2連敗みたいなことにならないかぎり、彼らのトップ5フィニッシュは固い。
ちなみに、アーセナルもニューカッスルとセインツで2連敗すると、トップ5陥落はありえる。くわばらくわばら。
今回ドロウだった場合は、お互いに1ポイントづつ加え2位と3位をキープ。2ポインツ差は変わらずで最終日へ。
これが1位も含めて最終日までの競争だったら、EPLはやっぱりおもしろいですねっていう話になったんだが。
フォーム
PL直近6試合は、W4 D1 L1。
ちなみにこの直近6試合のうち、2試合で相手に退場者が出ている(イプスウィッチ、チェルシー)。八百長では?
ホーム・アウェイのフォームでは、アウェイのほうがかなり悪い。現在ホームのPL試合は6連勝中なのに対し、アウェイの6試合はW2 D1 L3。
チームニュース
Kieran Trippier、Matt Targett、Lewis Hall、Joelintonがアウト。
Joe Willock、Sven Botmanがダウト。
ボスの試合前会見によると、ジョー・ウィロックにはプレイできるわずかなチャンスがあるらしい。
Head to head
アーセナルは、ニューカッスルとのPL直近6試合で、W2 D1 L3。
そして今年のリーグカップ(カラバオカップSF)では、ホーム・アウェイでアーセナルはニューカッスルに2連敗した。これでアーセナルはニューカッスルに3連敗中。
興味深いのは、PLでの対戦でアーセナルは突然のようにニューカッスルに勝てなくなっていったこと。
PL直近6試合というのは2022年5月からの記録であり、この期間アーセナルはカップ戦を含めてニューカッスルに5試合敗けている。それ以前の試合は、アーセナルはニューカッスルにFAカップ1試合を含めて8連勝していた。ひとつ敗けをはさんで、その前はなんと10連勝である。
なぜにこのようになったんだろうか。関係性が変わったのは2023年11月のあのVARで大議論になったあの試合以来という説もあるが、その前から潮目は変わりつつあった。Eddie Howe(2021~)が来たから?
ただ、エミレーツとSJPでの結果はやはり違う。エミレーツではすべてのコンペティション6試合で敗けたのは、今年のリーグカップだけ。W4 D1 L1。やはりSJPが鬼門ということか。アーセナルはSJPでリーグカップ含め3連敗中。
前回の対戦について
11月の@SJP。おれはいつも似たような文句ばかり書いているな。
【マッチレビュー】24/25 EPL ニューカッスル vs アーセナル(2/Nov/2024)噛み合わない歯車 | ARSENAL CHANGE EVERYTHING
カラバオカップの敗けた2試合も。
ニューカッスルの戦術について by エイドリアン・クラーク
AFC公式サイトより。
AC:Joelintonの不在により、Howeはチェルシー戦で3-4-3でプレイし驚かせた。このシステムは残った選手にとても合っていて、とくにJacob MurphyはRWBにシームレスに入り、かなり適応できる選手ということを示した。
カラバオカップのSFでもバック3は長い時間使われていて、むしろこの試合で彼らがバック3でスタートしないなら驚きである。
マグパイズは、基本的なことをとてもうまくこなす無愛想なチーム。ピッチ上はくまなく生産的で、フィジカルで、とてもよくオーガナイズされている。対戦するにはタフな相手だ。
彼らはカウンターでも脅威になれる。彼らよりもファストブレイクからのショットが多いのは、リヴァプールとチェルシーしかいない。ペイシーなHarvey Barnes、Anthony Gordon、Alexander Isakはこのプレイスタイルが合っている。
Isakは、ここまでPLで23ゴールと輝いている。彼のクレヴァーな動き、スピード、ゴール脅威は、前回のアーセナルとの対戦でも問題を起こした。したがって、彼こそがタイトにマークすべき選手である。
2試合を残し、ニューカッスルがリーグで2位のゴール数であり、彼らよりチャンスコンヴァージョンレイトが高いのはブレントフォードのみ。彼らは18回ゴールでリードした試合のうち15試合で勝っている。最初にゴールを決めた試合では、平均2.61ポインツを取得している。
しかしながら、アウェイでは13位以上の相手とはポッシブル33ポインツ中たったの7ポインツしか得られていない。たった1勝のみ。そうした試合では早くに失点している。前半でのビハインドが11試合のうち9試合。
つまり、この試合でも彼らにとってファストスタートがカギになる。