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Noni MuaduekeにHere we goもアーセナルファンベイスに強い拒否反応

アーセナルがノーガードの獲得を発表したあと、アーセナル世界ではまたしてもビッグニュースがやってきた。

かねてより報道されていた、アーセナルとチェルシーのNoni Maduekeのリンク。ロマーノがhere we goした。個人条件、クラブ間、ともに問題なし。

ロマーノのスクープにつづいて、BBC Sportのモクベルやオーンステインも追随しており、この案件はほぼ決まったと思われる局面となっている。

しかし、新しい選手の獲得が決まってさぞ歓迎ムードになっているかと思いきや、まったくそうなっていないのがいまのアーセナルのファンベイスである。実際は逆に多くのファンからネガティヴ反応が示されている。

しばらく前にアーセナルと彼とのリンクが報じられた時点でも、すでにアーセナルファンのなかに拒否反応を示すものも少なくなかったが、その状況は極まった感もある。



アーセナルがNoni Maduekeを£52mで獲得へ。ブカヨ・サカのバックアップとして

ロマーノがHere we goにつづけてポストした情報によれば、移籍金はアドオンを含めた£52mパッケージ。

BBC Sportのモクベルは、「£50mをわずかに超える金額で合意」。

オーンステインは、「£52mで完全合意に近づく」。5年契約。

高額な移籍金。実際の移籍金は?

今回の案件で、ファンのあいだで間違いなく物議を醸しているのが、彼の高額な移籍金だ。総額で£52m。

興味深いのは、アドオン(ボーナス)の割合についてこのTier1三者が報じていないこと。50+2なのか45+7なのか40+12なのかがわからない。

ちなみに、チェルシーのTier1というジャーナリストによれば(※ソース失念)、45+5+2らしい。5は比較的達成が楽な条件、2は達成の難しい条件だとか。PLやCLの優勝とかかな。

印象として、移籍金£45mという字面と、移籍金£50mという字面の印象はけっこう違うっちゃ違う。

しばらく前にThe Timesが報じたように、チェルシーはUEFAの財政ルールに抵触しており、選手売却をしないかぎり新規に獲得した選手をCLスクワッドに登録できないという。そうした彼らの事情もあり、Maduekeの売却には前向きだったとも云われているし、ぼくはてっきりアーセナルは彼らの足元をみて強気に交渉を進めるものだと思っていた。市場価値(※現在の彼のMVは€40m)よりずっと低い金額とか。しかし、わりとすんなり話が進んだところを見ると、アーセナルが彼らに強いボールを投げたということはないようだ。

£50mはバックアップにかける金額としてはけっして安くない。ましてや、この夏のアーセナルはSTやWGといったメインターゲットにかなり大きな金額を使う予定であり、Ezeのような夏以前には想像していなかった補強案件も追加された。できるだけ資金は節約しなければならないと思われたにも関わらず、彼にこの金が使われることになる。

Madueke案件に対するアーセナルファンの拒否反応

ぼくは日本での状況はちとわからないのだが、redditやtwitterなどわたしの観測範囲でも、アーセナルファンのあいだでかなりのネガティヴ反応があったのはたしか。逆に彼の獲得に積極的に理解を示すようなポジティヴ反応のほうは、とんと見かけなかった。

まあ、たしかにアーセナルのファンにとって気に入らない部分があるのはわかる。

選手のクオリティとか、選手のアティチュード問題とか(守備をしない?)、なかでもとりわけ強い拒否反応が示されているのはやはり移籍金だろう。ビジネス部分。もしもっと安ければ、歓迎はされなくてもこれほどの反応はなかったと思う。同じバックアップでもケパとは好対照。

この夏のアーセナルはRMのRodrygoのようなビッグターゲットが噂になっているほどで、ただでさえ節約したい軍資金のうち、ここでバックアップにその少なくない部分をかける。FFP/PSRルールによって湯水のように金を使うことはできないので、このあとの補強予算に当然影響はあるだろう。Maduekeを買ったおかげで、Rodrygoが買えなくなりましたと云われれば、それを喜ぶファンはいまい。

それと、彼がチェルシーの選手だということも火に油を注いでいる。

Maduekeが来れば、この6年で、アーセナルがチェルシーから獲得した7人めの選手になるそうだ。ダヴィド・ルイス、ウィリアン、ジョルジーニョ、ハヴァーツ、スターリング、ケパ、そしてMadueke。1年にひとり以上。たしかにこの短期間でこれは多すぎる。しかも、このほとんどがチェルシーが整理したかった選手。旬を過ぎたか、あるいは単純にクオリティ不足か。ウィリアンやスターリングはローンながら、アーセナルでも大失敗だった。数が多いだけでなく、あまりいい印象もない。

結果的には、ジョルジーニョもハヴァーツもアーセナルでは成功の部類に入るだろうし、ケパもそうなることを信じている。しかし、こんなに頻繁にわざわざこちらからライバルを助けるような取り引きをしてあげる必要はあるのだろうか。そういう疑問はある。

ノーガードの記事にも書いたように、Maduekeの取り引きもわりとすんなり進んでいるように見えるのは、アーセナルのオファーが間違えた(良すぎた)可能性もある。そういうことも透けて見えるようで、それもファンにはうれしいことではないと思う。とくにこの夏のチェルシーの事情を考えれば、もっと彼らを苦ませるような交渉をするべきだった。SeskoやGyoの交渉ではあれほど慎重に見えるのに、なぜここではこんなに気前がいいのか。

おとといのサム・ディーン(The Telegraph)。

ディーン:このNoni Maduekeの状況とアーセナルファンからのオンラインでのリアクションの強さ…… 大金がかかる移籍だとしても、(オンラインかそれ以外でも)これまでサポーターからのこれほどの反応を思い出せるひとはいる? これほどのものはわたしにも思い浮かばない。

このTWには、ハヴァーツ、ジョルジーニョ、ラムズデイルのときも当初は似たような反応だったというリプライもあるが、まあ、今回はたしかにそれ以上の反応の強さを感じさせる部分はあると思う。賛否両論があるというよりは、肯定の割合が少なすぎてもうほとんど否定しか見えないみたいな。

だが、ここまであまりにもそういうネガティヴ反応が多かったこともあって、昨日(日本の今朝)のソーシャルメディアでは、そのカウンターとして「気に入らないがアーセナルに来たら応援する」という云っているインフルエンサー的なひとをたくさん見かけた。

そういった建設的な反応が可視化されることも、ソーシャルメディアのいいところだとは思うが、ソーシャルメディアといえば、こういうネガティヴすぎる反応が広くはびこるのもソーシャルメディアのせいだなと思う。悪感情を増幅している。まったくなんて世の中だ。

 

個人的には、インターネットのアーセナルファンのネガティヴ反応全部に同意はしていない。大きな移籍金などはぼくも気に入らないし、もっといいオプションがあったかもしれないと思うけど(前にも書いたようにワネーリの機会が減るのも不満)、クオリティ部分の批判はどうなんだろう。そんなに平凡な選手なんだろうか? ぼくはCHEの試合なんて観ないから、よくは知らないのだよね。

彼はサカやEzeと同じくイングランド代表でもあるし、サカのバックアップとしてタッチラインウィンガーのキャラクターも間違いはない。

彼は、これまでアーセナルのWG候補のなかでもたびたび比較対象として名前は取りざたされてきたし、チェルシーというPLでトップ4フィニッシュできるチームのひとつで少なくない時間プレイしている選手なのだから、ベストでなくとも一定のクオリティはあるだろう。というか、単純なスタッツ比較なら、むしろかなり優秀な部類だ。

ToTへ行ったKudusよりマシという説も(笑い)。

あんまり否定的な声が多いから、つい心配になってしまうが、云うほど悪くはない。ただ50m以上という金額がちょっと似合わないだけ。

ファンは切り替えろ【意見】

しかし、ファンがいくら文句を云おうが、彼が来ることは昨日の報道でほぼ確実の情勢になっている。

あとはアルテタが彼をうまく使えるかどうかだけが問題だ。アーセナルのチームでパフォームするか。ウィンガーとして、チェルシーでのこれまでのパフォーマンスをより向上させること。どんなにファンに不人気な選手でもパフォーマンスが良ければ納得して受け入れられるのは、ハヴァーツやラムズデイルでも実証済みだ。

上のスタッツをざっと見るに、やはり彼は守備貢献に難ありのようだが、アーセナルでそれは許されない。そして、アルテタらはそれも矯正できると考えているはず。そうでなければ動かなかった。最初から見込みのない選手には行かない。

この夏はサカのバックアップは必ず必要だった。彼にベストフォームでシーズンを過ごしてもらうためにも、すべての試合でプレイすることはできないし、彼が休んでいるあいだもチームプレイのクオリティは落とせない。

高価なバックアップになりそうだが、PLもトップチームはバックアップのアタッカーにも50m程度かけるのはふつうという。いまやPLのトップチームになり、年々スクワッドを充実させているアーセナルがそれをやるようになってもおかしくはないとも云える。

ミケルを信じろ。

それと、ネットでヒートアップしているひとが忘れちゃならないのは、本人への影響だよね。とくにオンラインでやけに声がでかいひと。この時代、彼がいまアーセナルファンのあいだで自分がどんなふうに思われているか評判に気づかないはずもなく。ファンに嫌われていると思いながら、そのクラブに移籍する気まずさったらないだろう。パフォーマンスにも影響を与えかねない。ファンがマイチームの選手の足をひっぱるなんて、そんな馬鹿げた振る舞いがあるだろうか。

かつてニコラ・ぺぺも云っていた。そもそも移籍金が高いのは選手の責任じゃない。その点で彼のことを責めるのはお門違いだろう。

だから、この案件が成立する以上、たとえどんなに気に入らなくても、われらファンがクラブにやってくる彼にとれる態度はもうひとつしかない。熱烈☆歓迎。批判するのは、実際にパフォーマンスを観てからにしよう。

 

この件は、続報があればこのブログでお伝えするつもりというか、つぎは正式発表かも? 再来週からのアジアツアーに間に合わせるなら、来週には発表があるかもしれない。

ちなみに、現在彼はチェルシーの選手としてCWCに参加しているが、退団が近いだけにチェルシーの試合でもやる気のなさがありありとわかるとかで、すぐに離脱してもおかしくないらしい。ウケる。CWCのトロフィ? いらんだろ。

 

おわり



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3 Comments on “Noni MuaduekeにHere we goもアーセナルファンベイスに強い拒否反応

  1. そもそもマドゥエケを単にバックアップとしか考えてないのがおかしい。彼の能力的にも移籍金額的にも、ただの控えになるとは思えないんですよね
    アーセナル分析のブログなら、サカをRW以外で起用する可能性や、LWのファーストチョイスにマドゥエケが躍り出る可能性まで考察してほしいです!

    1. 質の高いブログなのでそう見えるのかもですが、どちらかというと分析ブログではなくファンブログなのではと…

  2. Related postsのジェイズースfromマンシティーは£45m、と思うと今回のマドゥは高い!
    ジェズスは怪我するまでの半年最高に輝いていたしあのころのジャカ、ピークマルティネッリらのアーセナルも好きだったのでいいんですが。
    マドゥもそれ以上には活躍してもらわんと叶わんですな!
    色々思わんではないです。いやむしろ、色々思っちゃいます。が、来る以上は俺たちのボーイズ。ウェルカムの動画見たら誰でも好きになっちゃうくらいチョロいのよ…それがサポーターの常。がんばれマドゥ!

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