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【マッチレビュー】25/26 EPL アーセナル vs ブレントフォード(3/Dec/2025)ホームでなんとか勝利もまたケガ人

試合の論点

アーセナル vs ブレントフォードのトーキングポインツ。

試合に勝つことはつねに難しい。ゴールがなければ試合に勝てず、ゴールするにはチームと選手が必要

なんとなく思っていたとおり、やっぱり簡単じゃなかった。

今回はブレントフォードのセットピースに苦しまされたところはあるものの、問題は相手というよりは、やはり自分たちにあったように感じる。

あれだけのチャンスをつくって、ゴールができず。決定力というのとはちょっと違うというか、なんだろう、あと一歩のところでうまくいかない。GKが弾いたゴールをなぜか押し込めないとか。

そのため、11分という早い時間にゴールしたあとのほとんどの時間で、われらは最少得点差を相手に追われるかたちであり、チームは肉体的にも精神的にもかなり疲労しただろう。毎度のセットピースはチームのクオリティもクソもなくなるのだから、プレッシャーは当然ある。偶然だろうが奇遇だろうが、ゴールが入るときは入ってしまう。ホームチームは、「当然勝つべき相手」に、試合を通してそういうプレッシャーをつねに受けていた。

リードしたあとのアーセナルの試合運びにも疑問が残った。本来はリードを活かして試合の主導権を握るべきなのだろうが、なぜかあのようにオープンな展開にされてしまった。その結果、避けたかったセットピースの機会を繰り返しつくられた。もっともっとボールを支配して、相手を全員オウンサードに閉じ込めるくらいであるべきだった。前にひとり残しておくこともできないほどに。

どこかおかしい。

ただ、その原因は明白でもあり、今回はチームをけっこう変えたからだろう。A’チーム的なチームではあった。

ガブリエルとサリバが不在でヒンカピエとモスケラはチームに適応中。右サイドにはブランクのあるマドゥエケとホワイト。オーデガードもおひさしぶりのスタートで、以前のようにチームプレイの中心になりきれておらず。彼はきびきび動いているようで、周囲との連携にはやや戸惑いがあるようにも感じた。左のネリも、最高にノッている彼ではない。つまりチームの半分は、ベストでない状態。

ポジティヴなことは、ベンチにはサカやティンバーなどのキープレイヤーが控えていて、試合中にギアを変えることはできたこと。そして、結局こういう試合でもなんとか3ポインツ獲得できたこと。どんなチームもシーズンを通してつねにベストなチームでプレイできるわけじゃないから、結局こういうときにも結果を出せるチームが成功するのだ。

そして、問題はこのあとの12月の連戦。おそらく、こういう試合がずっとつづくのではないか。心配すべきは相手の脅威というより、自分たちがどう相手のゴールを奪うか。ゴールを決めなければ試合には勝てない。ドロウじゃダメなのだ。

万全ではないチームでも、最高の結果を出しつづけなければならない。

とくにつぎのアウェイのヴィラはキツそうだ。彼らはこの週の結果で3位に浮上しており、今月のアーセナルの対戦相手のなかではかなり強敵なうえに、試合が土曜のランチタイムということは中二日。そこは相手も同じ条件だが、こちらはアウェイの地へ向かうための移動がある。

この期間、カギになるのは、やはり非レギュラー/ケガ開けの選手たち。だから、この試合のベンジャミン・ホワイトの活躍はとてもポジティヴだった。だが、彼以外にもステップアップしてもらわねばならない。

今後もまだまだタフな戦いがつづく。ギリギリだろうが、醜かろうが、なんとしてでも勝つしかない。

ミケル・メリーノが止まらない

この試合でG1 A1。直近6試合で、G4 A3。

2025年の記録としては、NTも含めると29のゴール関与があるのだとか。

これはもはやメインストライカーでは?

アルテタも、ヨクレスのフィットネスが戻ったとしても彼をすんなり9の定位置に戻すべきかどうか考えてしまうんじゃないか。これだけ安定した生産性があるストライカーは、チームには離脱する前のハヴァーツくらいしかいなかったし、彼だってメリーノほど安定していたわけじゃない。

それに、メリーノはいまのチームにとっては理想的なフォルス9でもあるだろう。ハイプレスでは先頭に立ち、ビルドアップではMFとしてプレイ。ピッチのあちこちに顔を出して、相手もマークをつけられず。セットピースではボックスで抜群の存在感を発揮し、実際空中戦はめちゃくちゃ強い。

ボスの要求に応える戦術理解力が高いハードワーカー。アルテタもべた褒めするわけだ。賢いがんばり屋は、アルテタが大好きなタイプ。

そういえば、今回のショットで思ったのは、アレって少年サッカーで習うやつだよね? シュートはボールを地面に叩きつけるのが基本みたいな。メリーノは9の仕草をすごく学ぼうとしているというエピソードもあったし、あれも彼が学んでいることのひとつなのかもしれないと思ってしまった。少年のような好奇心を持って、謙虚に学ぶミケル・メリーノ(29)。まだまだ成長できる!

もちろん、いまはライスのケガの懸念もあるため、このあとは彼をMFで起用することが増えるだろうが、彼の9としてこのフォームを維持するとなると、アルテタのチームセレクションにも影響を与えそうだ。

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