こんにちは。「なにもかもアーセナル」で検索して来てくれたひともこんにちは。
先週末のPLレスター(A)がアーセナルのマッチデイ10だったということで、2021-22シーズンも38試合中の1/4を消化したことに。
今週ミドウィークは試合もなくヒマなためか、アーセナル界隈ではここまでのシーズン1/4を振り返るような話題がちらほら見られている。
当ブログもそれにあやかって、軽くここまでのシーズン振り返りたい。とくに2021夏に新加入した5人について。
この5人は、ここまで期待以上、というかそれをだいぶ上回るパフォーマンスを見せていることは、アーセナルファンのぼくらみんなが毎週目撃しているとおり。
もちろんそれぞれ苦しんだ試合もいくつかあったものの、概ね思っていたよりもずっと好印象で、そのことには誰も異論はないだろうと思う。ぼくも正直、この早い段階で彼らがここまでフィットするとは思っていなかった。しかも、貢献度には大小あれど、5人そろって印象的なパフォーマンスを見せているということが驚き。とくにトミヤスを始め、今年からイングランドに来た選手たちは、リーグのインテンシティなどへの適応もここまでとくに問題になっていない。
大金をかけて若い選手ばかり獲得し<即戦力がいない>とだいぶ懐疑的に見られていたところもあった夏の移籍戦略も、いまではかなり見直されているのではなかろうか。こうした野心的ともいえるプロジェクトがここまでは大いに報われていて、いまいちばんほっとしているのは、エドゥかもしれない。
2021-22シーズンGW10までのファクツ
シーズンを3連敗で始めたときは、ほんとうに死にたい気分になった。
しかし、4試合めのノリッチ以降の7試合でアーセナルは敗けなしで、PLでチェルシーにつぐ2位のポインツという(W5 D2 L0)。リヴァプールやシティよりも結果を出している。以下Understat.comより。
もちろんこの間、あまり納得できないパフォーマンスもそれなりにあったので手放しでは喜べないが、それでもちゃんと結果を出していることは評価できる。
GW4~の得点と失点
- 得点12:リーグ3位タイ
- 失点4:リーグ2位(少なさ)
GDは+8。これはかなり優秀では。とくに、最初の3試合は得点(0)も失点(9)もリーグワーストだったことを思えば。
一時期、得点の少なさが「降格チームのレヴェル」だと話題になっていたが、この期間の平均ゴールだとシーズン60点以上いく。それでもまだ攻撃的なチームとしては全然物足りないものの、だいぶ持ち直してきた。ちなみに去年とおととしのPLでのアーセナルのシーズンゴール数がそれぞれ56、55。
ただし、expected系の数字はそれより少し悪い。
xGが5位。xGA(被xG)が4位。xPTSは5位。それだけ内容にくらべて結果を出したということ。いわゆる若干のオーヴァーパフォーム状態。まあいまのところはこれを勝負強さと捉えておこう。この傾向が顕著になりすぎると、なぜ勝っているのかわからないというウナイ・エメリのようなことになる(笑い)。
夏の新加入5人のプレイタイムと試合結果への影響
さて。この4試合め以降のアーセナルのバウンスバックのカギを握っているのが、やはりスクワッドだろう。いま振り返ってもスタート3試合のチームは悲惨だった。
エドゥは3連敗した直後に「批判は選手が揃ってからにしてほしい」と述べていて、4試合め以降は夏に獲得した選手も揃って、いい訳できないチームになった。そして7戦無敗でリーグ2位のフォームという。
アルテタは、一時期の毎試合で実験を行っているような状況からすると、ようやくスクワッドのなかで信じられる選手を見つけたふしもあり、セレクションもだいぶ安定してきたように感じる。
昨日のマーティン・キーオン。
キーオン:チームの歯車がやっと噛み合うようになってきたと感じる。マネジャーはやっと信頼できる選手を見つけた。GKとバック4は非常にソリッド。
そのアルテタが信頼しているチームのなかで大きなパートを占めているのが、夏の新加入選手たち。レスターではスターティング11のじつに半分がこの新しい選手たちだった。
そして、彼らがチームのフォームにどのような影響を与えてきたか。オーデガードも含めた6人の2021夏の新加入選手のプレイタイムをまとめたのが以下の表である。がんばって自分でつくったんだけど、横長画像で見づらかったらごめんね。
Xは欠場(XなしのグレイセルはAFC未加入)。-はベンチ。
3連敗以降、この新加入の5人(4人)がレギュラーでプレイするようになった。結果は見てのとおり。とくにラムズデイルとトミヤスはアーセナルでいまだ敗けしらずという。
タヴァーレスだけはこの間も基本ベンチのバックアップだったが、KT離脱後のヴィラとレスターの直近2試合(カラバオカップのリーズも含めると3試合)ではともにLBで90分プレイ。彼もまた若く優秀な新加入選手グループのひとりだということを印象づけた。
もちろん、このフォームの転換は彼らだけの貢献ではない。ESRもサカも引き続きいいプレイをつづけているし、パーティもガブリエルも4試合めのノリッチからチームに復帰した。最近ではオバメヤンやラカゼットの貢献も見逃せない。とくにラカゼットがチームにもたらしたものは、若く経験にとぼしいチームにとってかなり大きかったはず。フェアにいえば、新加入の選手だけでなく、彼らが与えたスクワッドへの影響もかなりあるとは思う。
だが、ぼくらファンが観ていても、ここまでの新加入選手の彼らのプレイ、クオリティ、存在感、チームへの溶け込みかたといったものは、ずいぶんと印象的だったんじゃないか。まさに予想外の活躍。
ラムズデイルのセイヴ、配球、司令。ベンジャミンのボールプレイングCBっぷり。タヴァーレスのプレイの予想できなさ、スタミナ。トミヤスの高さ、1 v 1での強さ、両足つかい。ロコンガもミドフィールドのバランス役としてジャカの代替をしっかり務めている。もちろんパスやポゼッションでトップクラスのジャカに遜色ないといえば、さすがに過大評価になるが、彼にはボールを持って自ら前進していくようなプレイもある。CMとしてジャカにはない次元をチームに加えている。
ボールを持って前進できるというのは、彼らに共通する特長かもしれない。深いエリアでも、スペイスがあればドリブルに躊躇しないというのは、まさに相手にとっては予測の難しいプレイだろうし、相手の意表を突いて出し抜くさまは単純に観ていて楽しい。これまでになかったチームプレイの幅の広がりを感じる。
予測可能/予測不可能というのは、アルテタのチームではずっとキーワードになっていたと思っている。彼のチームはあまりにもコーチングされていて、いつも決まりきったパターン化された動きをするために相手にとって対処がしやすかった。だから、優秀なマネジャーが相手であるほど完敗する。みたいな。ここで新加入の選手たちが揃って予測不可能性をチームプレイに追加して、フォームが上向いていることは象徴的に思える。
彼らはそれぞれに強みがあって、それを十分に生かしてプレイしている。そしてそれがうまくいって自信をつけて、またいいプレイを呼び込んで~という好循環が生まれている。そんなふうに見える。
より俯瞰で見れば、内容はどうあれ、試合で結果を出すことでも自信をつけているはず。これから結果に内容も伴うようになれば、そのときは理想的なプロセスの道のうえに乗っているということになるのだろう。
まだシーズンは1/4が終わったに過ぎず、ここであまり楽観的になりすぎてもいけないかもしれない。これから試練はつづいていくはずだし。評価を決めるにはもちろん早すぎる。
しかし、アルテタのチームではもちろん、エメリ氏の時代も含めても、いまほど未来を感じさせるスクワッドはなかったんじゃないかとも思う。なにしろいまリーグでもっとも若いチームだというのだから。荒削りながらキラリと光るものが見える。それが今シーズン現時点ここまでの率直な感想である。
というわけで、引き続き、ぼくもヤングガンズを見守ってゆこうと思いました。
最後にお聴きいただきましょう。ぼくのYouTubeのLIKE動画シリーズより“だいじょーぶ”。Doopeesの歌唱で。
おわり
PS
夏にパーマネントで獲得したマーティン・オーデガードを含めず「5人」にしたのは、彼が夏の獲得とはいえ去年後半もチームにいたため新規加入とカウントしないほうがよいと思ったのと、彼はこのグループのなかでは残念ながら、チームと一緒に波に乗れていないから。惜しい。
3連敗以降では、フルでプレイした3試合のあと、途中交代が2試合(ブライトンとパレスの議論な試合)、アーセナルがいい試合をやった直近2試合ではラカゼットにポジションを譲りベンチスタートと、現状ではチーム内でやや場所を失いつつある。去年ローンでAFCでプレイしていた時期は間違いなくベストの11人に含まれていたので、そのときから考えるとチーム内での存在感は薄まってしまっている。
彼には早く本来のフォームを取り戻してほしいものですね。
お疲れ様です!
CLダイジェスツを見ててもイマイチ楽しくないミッドウィークに更新してくれてありがたいです!
新メンバーは効果的な持ち上がりが多いとのご指摘、以前は前に運ぶどころかボランチが前を向くことすら難しい時期もあったので感慨深いですよね。。今回も思ったのですが、自分がアーセナルのゲームを観て何となく感じてたけど自覚はできてないようなイメージを、本ブログでは分かりやすく(時に面白く)言語化してくれて、自分の中でのアーセナルの現状理解にとても役立っています。時に洗脳されてる気がしないでもないですが、楽しませてもらっているのでそれもまた良しです。笑
期待のシーズンになり、年末年始の過密日程も盛り上がるに違いないので、ゲームと共に本ブログも楽しみにしています!COYG!
今の選手たちは、全員いとおしいですね。
試合がおもしろい。
このままチームプレイをふかめていって、いけるとこまでいってほしい。
マーティンキーオンが嬉しそうなんだなあ。この人がアーセナルのDFに非常にソリッドなんて言うの初めて聞いたw
ラムズデール
ヤバい。リーグNo1 を争うレベルにいくよこれは。
ベンジャミン
守備もなかなか素晴らしい。
ルカクみたいなモンスターに集中的に曝されるとどうかはまたこれから。
タヴァレス
ティアニーとの争いは双方にとっていい影響与えそう。
同国/同年代/同ポジションに似たプロファイル持つタレントもパリにいることだし、過酷なポジション争いが纏わりつくね。
サンビ
もっとできるかな?と思ってたけど、、
正直ゲンドゥージのときと比べてしまって物足りない。。ゲンドゥージがかなり早くチーム内でパスの散らし、持ち運びで存在感ガンガン出してたのぐらいやって欲しいが、、まあ彼が異質/異能だったかな。。守備も強度が。
ただ本来はジャカとの緩やかな交代なはずだし、時間かかるものっていう前提だろうしね。。
富安はただ誇らしい。
ユースでもどちらかというと左サイドの攻撃的な選手がいるが、富安にチャレンジしそうな選手が見当たらない感じ。
冬に外から連れてくるだろうが予算優先は他のところが高そうなので、バックアッパーレベルな気が。とにかく怪我には気をつけて。
夏の補強で一番成功したのはうちらでしょうね、これほど楽しみなチームはリーグには無いよ
ロコンガはどうなんだろう。俺は好きなんだけどやけに評価が低いんだよな。
ウーデゴールがこの先生き残るにはトップ下として求められるより高い得点力が必要
セカンドストライカー並の
それができないならポジションを下げるかしないといけない
それは8-15くらいの得点を取れなきゃトップ下としては厳しいってことですか?
ニースにいるグイリが最近好きなのですが(Youtubeで見ただけではありますけど)、
最前線で間を作ったり絶妙のタイミングでパスできたりまたシュートも凄く良いものを持っているので、
ESR、B、サンビ、トーマスと彼がコンビネーションしだしたら、とんでもないことになるんじゃないかと勝手に期待しています。阿吽の呼吸がそこらじゅうに感じられるようになるんじゃないかと。
まあ現行メンバーでもスタメンが大分固定されてきてコンビネーションが成熟しはじめた(やっとかよ)ように見えるので、毎試合楽しみです。
※でもオーバよ、めっちゃ高給取りなんだからもっと、というか足つるくらいまでチェイシングしろよ、と思うのは私だけでしょうか。
彼はそういうキャラだから、といってしまうと、そこ勘案しなかったのかフロントw、ってなっちゃいますけどね。
いつも楽しみに読んでいます。ありがとうございます。
ニースにいるグイリが最近好きなのですが(Youtubeで見ただけではありますけど)、
最前線で間を作ったり絶妙のタイミングでパスできたりまたシュートも凄く良いものを持っているので、
ESR、B、サンビ、トーマスと彼がコンビネーションしだしたら、とんでもないことになるんじゃないかと勝手に期待しています。阿吽の呼吸がそこらじゅうに感じられるようになるんじゃないかと。
まあ現行メンバーでもスタメンが大分固定されてきてコンビネーションが成熟しはじめた(やっとかよ)ように見えるので、毎試合楽しみです。
※でもオーバよ、めっちゃ高給取りなんだからもっと、というか足つるくらいまでチェイシングしろよ、と思うのは私だけでしょうか。
彼はそういうキャラだから、といってしまうと、そこ勘案しなかったのかフロントw、ってなっちゃいますけどね。
いつも楽しみに読んでいます。ありがとうございます。
他の4人は本当にいい補強だった思うますが、ロコンガはブンデスの中堅でレギュラー争いしてるくらいの選手だと思います。少なくともあのレベルをアーセナルのCM3番手にしてはいけない。ほんとにCL行く気なら冬にザカリアかケシエを取って欲しい。そしてラカゼット契約延長は必須。
セットピースの改善は嬉しいけど、もっと崩してアーセナルらしい得点シーンを作ってほしい。オーデガード、ペペ、AMNはチームを進化させるぐらいのプッシュアップをして、もっとマネージャーを困らせてほしいですね。この週末は必勝、鍵はやはりトップ3との対戦、とみるので、リバプールに伍する試合できたら俄然トップ4入りが現実味を帯びてきますね。左にタバレスとティアニー同時起用させて、オーバ1トップ、オーデゴーアに鬼プレスさせるカウンター狙いがリバプールには現実的な気がしますがどうか。妄想がとまりませんな。COYG
ロコンガはオフザボールの時ぼーっとしてる時が多いのでプレスが強いチームにはやられてしまいそう。若手枠なので成長して欲しい
そしてやはりこのポジションはまだ補強ポイントかと
ベルギーのA代表に呼ばれるような選手がぼーっとしている訳無くないですか?
いやサンビけっこうやってると思うけどなあ。
シティのケースでも、ほとんどの選手が一年目は「何故こんな選手に大金を払ったのか?」って言われてる。普通に考えて連携がなきゃポゼッションサッカーはできない。しかもPLのコンタクトの強さは異常で、それを平気で流すジャッジも国際基準のルールとはだいぶ違う。
いろいろと130%くらいの事をやってるから、集中力が抜ける瞬間があるのはプロセスの一部だと思う。
サンビはだいぶ吹っ飛ばされて学習したのか、自分から身体を当てて(ファウルにならないのを承知で)メリットを得ようとしてる。吹っ飛ばされてイジケて審判に文句つけるアーセナルの選手は山ほど見てきたけど、サンビはちょっと違う。
DMFの層が薄いのは確かなんだけど、どっちかと言うと僕はAMNのほうが心配だ。ジャカがスタメンだとするとあれが2,3番目になるんだけど、ちょっとレベルが低いような気がする。
新加入選手は本当によくやっていると思います。
キープレイヤーであるジャカの怪我でどうなるかと思ったらそれでも無敗で乗り切っていることを考えればロコンガも十分な働きで将来性にも期待できますね。
まあシーズン前のラムズデールやホワイトの補強に対する批判の声の多さと今の掌返しを思えば我々ファンの目が節穴なのは間違いない(苦笑)ですから、あまり四の五の言わず長い目で応援したいです。