ASモナコの若きストライカー、キリアン・エンバッペ(Kylian Mbappé)の獲得を切望するグーナーが日増しに増えているという。
昨夜(日本時間今朝)の、CLマンシティVSモナコでその才能を惜しみなく見せつけた18歳。ついに現れた本物のNEXTティエリ・アンリを目の当たりにして、とりあえず関係ないアーセナル・ファンも興奮を隠しきれない様子。
今季すでにリーグで2つのハットトリックを達成している神童について、モナコのコーチは、アンリとネイマールをミックスしたみたいな選手と発言。
アンリ本人もNEWティエリ・アンリについてコメントしている。
エンバッペと会ったよ。良いやつだね。礼儀正しくて物静かで。でもボールを渡したらとんでもないやつだよ! ボールを持てば、ゴールもアシストも何でもできちゃう。彼が「NEWティエリ・アンリ」っていわれてるのも知ってるよ。でもそういうのは好きじゃないな。彼は彼だからね。
アンリ談
キリアン・エンバッペのプロファイル
以下、日本語Wikipediaより。
キリアン・ムバッペ・ロタン(Kylian Mbappe Lottin, 1998年12月20日 – )は、フランス・ボンディ出身のサッカー選手。ASモナコ所属。ポジションはFW。
2013年からASモナコのユースチームに所属し、2015年12月2日、SMカーン戦でファビオ・コエントランとの交代途中出場でプロデビューを果たした。
2016年2月20日、トロワAC戦にて17歳と26日でプロ初得点を記録した。ティエリ・アンリの記録を抜いてモナコでの最年少得点記録となった。フランス代表として各年代でプレーし、2016年にUEFA U-19欧州選手権出場し、5得点を記録しチームを優勝に導いた。
フランス人、若手、NEWアンリ。すべてがアーセナル獲得への伏線にしか見えなくて怖い。
ちなみに名前の発音はカタカナならエンバッペあるいはエムバッペが近い。フランス語実況でも英語実況でも「エンバッペ」であることを確認した。Wikipediaの情報に騙されないようにしよう。
まあわれわれはいずれ彼をキリアンと呼ぶ日がくるのだからほとんど問題はないが。日本人にも親しみやすい「◯◯っぺ」という名前がもうかわいい。
キリアン・エンバッペの実績(2017/2/22)
Kylian Mbappé – player profile 16/17 | Transfermarkt より
リーグアン16/17
18試合(716時間)出場 7得点(102分ごとに1得点) 6アシスト
102分ごとに1点ということはだいたい1試合出れば1点取れるということになる。 きみがほしい。
チャンピオンズリーグ16/17
4試合(104時間)出場 1得点 0アシスト
昨日のマン・シティ戦の1得点のようだ。
フランスU17
2試合 0得点
フランスU19
11試合 7得点
なんという点取り屋。ちなみにフランスU19では、彼の真後ろでジェフ・レイネ・アデレードがプレイしている。ふたりは仲がいいのか。どうなんだ。
キリアン・エンバッペのプレイスタイル
ハイライトとはいえ、うますぎる。見た誰もがそう思うだろう。左45度からインサイドでシュートするアンリっぽさはもちろん、サイドで切り返してDFを翻弄するネイマールっぽさも確かにある。とくに得点能力、スピードに乗った突破とフェイントの切り返しの深さは特筆に値する。アシストも量産しているだけあってクロスもうまい。
昨日のマンシティ戦では、トップにファルカオがいたのでウインガーとして出場していたけれど、ワイドからのクロスや突破はかなり得意そうに見えた。こりゃアレクシス・サンチェスの後釜にちょうどいいや。
しかしいいところだけを集めたハイライト動画に騙されてもいけない。WhoScoredのキャラクタリスティクスによると、
キーパスとフィニッシュはすごいけど、オフサイドトラップに気付かないし、空中戦は弱いし、ボールも持てないし、パスも下手くそで守備をしない。そういう選手らしい。典型的な点取り屋である。
ファールをよく受ける(Gets fouled often)ことから、ファイナルサードでファールしなければ止められないタイプのプレイヤーということでもある。
TransferMarketの情報では、CFでの出場が圧倒的に多い。
アーセナルのFWとの比較
このなかでエンバッペのスコアが高いのは、得点とシュート精度(どちらも2位)。やはりこのなかでは全体的にサンチェスのスコアが突出しているが、まずはアーセナルのシニアプレイヤーたちと遜色ない成績といえるだろう。出場時間は半分程度だが、ウォルコットとの比較ではエンバッペの全勝である。
アレクシス・サンチェスを売却益をエンバッペにぶっこめ
たぶんそれほどのタレントだろう。セルティックのムサ・デンベレがすでにレアル・マドリーも目をつけるほどの高嶺の花になってしまった現在、まだギリギリ手が届くのがエンバッペではないのか。今季リーグ戦ではフル出場は少なく、才能を本格的に開花させるとしたら来季以降であろう。
2015年、やはりASモナコから19歳のマルシャルを巨額の移籍金(36Mポンド+ボーナス)で獲得したマン・ユナイテッドを、正気の沙汰ではないと批判したアーセン・ヴェンゲル。マルシャル本人はいまは調子を落としているようだが、移籍後にはちゃんと移籍金に見合う才能の片鱗を見せていた。マルシャルはいい選手だ。マンUを退団することになっても、将来的にはきっと成功を収めるに違いない。
世界の名将モウリーニョ監督が、ポグバの移籍金なんてすぐにふつうになるさと語ったのは、たぶん正しい。
もしアーセナルがヴェンゲル続投で来季も続くのなら、少しでもファンを納得させるためにも大きな投資は避けられない。
エンバッペはいずれ世界のトップフットボーラーの仲間入りをするだろう。このようなタレントを狙わずほかに誰を狙うというのか。
ギャンブルがなんだというのだ。リスクを負わない賭けをいつまでも続けられるほどプレミアリーグは甘くない。