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アーセナルがダヴィド・ラヤへ驚きの動き【移籍ウィンドウ2023夏】

このニュースはさすがに驚いたなあ。デイヴィッド・オーンステインがブレイキング。ぼくも、ちょうどこのすぐあとにtwで気づいて、ほとんどリアルタイムに騒ぎを観察できた。

ブレントフォードのDavid Raya(ダヴィド・ラヤ)といえば、アーセナルが現在のNo.1であるアーロン・ラムズデイルを獲得する以前に熱心に獲得を目指していたGKであり、彼自身もそれ以降には、PLクラブでNo.1でプレイするGKとして、さらに評判を高めていった選手。この間、スペイン代表としてもデビューしている(2022年3月)。

アーセナルとしては、たしかにセカンドGKのマット・ターナーがラムズデイルとポジションを争う競争相手として十分かどうかという議論はあったものの、しかしそれでもここでラヤのようなハイクオリティなターゲットに行くことになるとは想像もしなかった。しかも、すでにかなり散財しているこの夏に……

チームのレヴェルを上げるために「どのポジションにも競争が必要」と、最近もよく述べているアルテタ。もっとも熾烈な競争を、GKポジションでももたらそうと云うのか。ラムズデイルにも決してぬるま湯を許さない容赦のなさ。

新シーズンにかける本気度が凄まじいな!



「アーセナルがダヴィド・ラヤの獲得を模索している」by デイヴィッド・オーンステイン

『The Athletic』の記事(オーンステイン)から引用しよう。

アーセナルがブレントフォードのゴールキーパー、David Rayaの獲得を模索している。

ノースロンドンクラブは、このスペイン代表に、現在のNo.1であるアーロン・ラムズデイルとスターティングを競わせたい。

ブレントフォードはまだアーセナルからのオファーは受け取っていない。ほかのチームからも。だが、そのような関心には気づいている。

バイエルン・ミュニックもまたローンで獲得しようとRayaにプッシュしている。ブレントフォードがそれを検討するとすれば、来年夏に切れる契約を彼が延長することに同意したときだけだろう。

この27才は、長期に彼の獲得を目指してきたアーセナルへの移籍を望んでいるとみられる。そこでは、元ブレントフォードのGKコーチ、イニャキ・カーナと再会することになる。

アーセナルの現在のもうひとりのGKマット・ターナーは、ノッティンガム・フォレストがGKふたりを補強するうちのひとりとして検討されている。もっとも、この29才のUS代表の評価については、まだクラブ間で距離があり、この移籍が実現するかの保証はない。アーセナルは、フォレストのターナーへの興味をわかっており、話し合いは継続する。

昨日の時点では、まだラヤには正式なオファーはないということで、進展があるとすればこれからになる。

云うまでもないことながら、このニュースの信ぴょう性については、ほかならぬTier1のオーンステイン発の情報であるし、その後にはロマーノはじめ主要なジャーナリストたちが追随していることからもとても高いと観られる。

最近よく目にしていたバイエルンとのリンクについては、彼らがブレントフォードにオファーしていたのはローン+OPであり、これはクラブと選手から断られたとファブリツィオ・ロマーノが報じていた。

そして、もちろん重要な部分は、選手がアーセナルを望んでいるという。。

この夏のバイエルンは、ライス、ハヴァーツ、ティンバーにも興味を示していて、この全員がメガクラブのバイエルンよりアーセナルを優先したという事実に、ファンは笑いが止まらない。

バイエルンは、一度頓挫した交渉を、今度はパーマネント契約で再開する用意があるとも云われているが、この感じだとラヤがドイツに行くことはなさそうである。そうなれば……

彼らには、ここはぜひデ・ヘアをおすすめしよう!

トーマス・フランク「われわれが彼を売却したがっているのは公然の秘密である」

ブレントフォードとしては、残り契約1年で選手は契約延長の意志なしとあれば、この夏が決断のときになる。

ボスのトーマス・フランクもラヤの売却を免れないことは当然承知している。『BBC Sport』より。

トーマス・フランク:ダヴィドはまだブレントフォードの選手であり、これまでとなにか変化があるとも聞いてない。

われわれが、彼を正しい金額で売ろうとしているのは、公然の秘密だ。

彼はトレイニングもハードにこなしているし、プロフェッショナルだ。いま彼はクラブにいるが、このあとはどうするのがベストか模索していく。

いい機会があるなら、彼が移籍をしたがったとしても、それは自然なことだと思う。正しい金額でなら、それはいい考えだとみんな思ってるよ。

ダヴィド・ラヤの要求額は£40m?

この金額はフランク自身が言及している。

フランク:わたしは(オファーを)望んでいる。われわれには売る気がある。ダヴィドも移籍したがっているし、それは問題ない。もし彼を買いたいクラブがあれば、あと必要なことは金だ。だから、シンプルではあるのだが、それがとてもむずかしい!

(ラヤの評価?)ほかのことと同じように、これは交渉ごとだ。わたしは£40mはほしいね。それが彼の価値。彼は昨シーズンのPLでも4人のベストGKのうちのひとりだった。で、いくらになるのか?

残り契約1年の選手にふさわしい金額は? ライスは£105mでアーセナルへ行ったね。それはフェアな額だった? ケインは残り契約1年で£150mだと云われている。ラヤはベストな年齢だと思う。いずれにせよ、わたしが交渉するわけではないが。それはPhil [Giles] とMatthew [Benham]とアーセナル。わたしはコーチングを気にすればいいだけ。

(できるだけ早く片付けたい)もちろんコーチとしては、できるだけ早く選手がほしいし、売却したいなら早いほうがいい。だが、そんなことは無理なんだ。

だから移籍のデッドラインデイがあって、多くのことが起きる。いつだって難しい。つねにコインの裏表であり、つねに交渉がある。実際にどこかで会わなきゃいけないし。

マット・ターナーも移籍へ

オーンステインのリポートにもあるように、われわれがPLの初戦で対戦するノッティンガム・フォレストが、ターナーの獲得を希望している。

オーンステインは、フォレストがふたりのGKを取ると指摘しているのに対し、ロマーノはひとりしか取らないだろうと指摘している。それがターナーかDean Henderson(マンU)のどちらか。

当初は、フォレストはローン+買取OPでアーセナルと交渉をしているとも伝えられていたが、ロマーノはパーマネント取り引きだという。

もしラヤが来るなら、ターナーのプレイする機会はかなり減るだろうし、USMNTのファーストGKとして、プレイ機会のありそうなPLクラブへの移籍は本人にとっても悪い話でなし。仮にこの移籍が実現しなくても、いずれにせよシニアGKがサードとしてチームに残るようには思えない。これで、ターナーのアーセナルでの将来は終わったかもしれない。

昨日は、オーストン・トラスティにも移籍のニュースがあり(シェフUに£5m)、ここでアーセナルのチーム一気にUS成分がなくなりそうな雲行きである。いったいなんだったんだUSA。

アーセナルはなぜダヴィド・ラヤが必要だったか?

使える予算もかぎりがあるだろうし、この夏のアーセナルでGKエリアの補強プライオリティがそこまで高かったようには思えなかった。

だから、このニュースには驚いた。

しかし、こうして実際に彼のような優秀なGKがチームに来ると想像すると、それもメイクスセンスのように思えてくる。

なぜかといえば、そのひとつは、まずこれまでチームには実質的にGKに健全な競争がなかったことが挙げられる。

去年はラムズデイルが圧倒的No.1であり、ターナーはセカンドといえど、アルテタにとても信頼されているようには観えなかった。彼はFAカップの2試合でプレイしたのみで、PLでのプレイはゼロ。たった3試合で終わったELもラムズデイルがプレイした。

どのポジションでもハイレヴェルの競争がほしいアルテタからすると、チームが完成度を高めていくなかで、GKエリアは不満がある場所だったのだろう。

それと、もうひとつは、ラムズデイル自身について。

彼はもちろん去年のアーセナルの躍進を支えたGKで、AFC加入以来評価を高めているのは間違いないが、現時点でリーグのベストGKと呼ぶには抵抗があるのも否めず。

この夏のプリシーズンマッチでは、彼のロングパスの精度の低さがとても目についたが、その点はラヤのストロングポインツのひとつだったりする。

ゴールキーピングや配球のクオリティなど、スタッツ的な比較でも、ラヤがラムズデイルを凌駕しているものが多い。

つまり、ラヤが来ると、ここにかなり健全な競争が生まれる。

あるいは、ラヤをクラブに勧誘するにあたっては「No.1ポジションを競ってほしい」以上の、魅力的な誘い文句があった可能性もある。

これまで競争は歓迎だと述べてきたラムズデイルも、これには心中穏やかでないかもしれない。それが気になって、プリシーズンマッチではあんなにひどい配球だったとかだったらウケる。

ラムズデイルはもちろんすでにチームでプレイしているアドヴァンテッジがあり、ラヤは全般的にハイクオリティ。年齢もほとんど同じ。現時点では、どちらがチャレンジャーになるかわからないほど。

 

それにしても、これが実現したらアーセナルにとってはほんとうにすごい夏だ。ファーストとセカンドが入れ替わるタイミングの一年みたいな状況を除けば、このレヴェルのGKがふたり揃っているクラブもほかにないんじゃないか。

あらためてピッチ全体を俯瞰すると、ジェズースとの競争になるCF、サカとの競争になるRWが、残りの課題エリアという感じがする。もちろん、いまもオプションはあるにせよ、今回のGKの補強プランをやるくらいなら、当然そちらもと思える。あとおよそ一ヶ月で、サプライズ補強があるだろうか。

23-24のアーセナルは本気だ。



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3 Comments on “アーセナルがダヴィド・ラヤへ驚きの動き【移籍ウィンドウ2023夏】

  1. とても良い。理想的なムーブだと思います。問題は2人の立場がはっきりした後で、その状態をどのくらい維持できるか。

  2. 結局アルテタがラムズデールに満足してないって事かな
    確かに良いGKは市場に中々出てこないけど、今季そこに金使う?とは思います

  3. うーむ。ならラムズデール行かず頭からラヤを取ればよかったんでは?と思うのはなし?w
    ターナー、まだ見たかったなあ…

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