90分の内容的にもアーセナルのふさわしい勝利だったと感じているが、なかなかゴールが決まらず。結局またセットピースに頼ることになってしまった。
そして最後まで試合は1-0の最少得点差で進んだため、終盤はかなりフラムにプッシュされ、終了間際はらしくないコーナーフラッグでの時間稼ぎも。しかし、それでも3ポインツは3ポインツである。まさに醜く勝った。ベストでなくても勝つ。それが強いチーム。
今回のこの3連戦、ニューカッスル(A)、WHU(H)、フラム(A)は、昨シーズンのアーセナルが3試合あわせてたった1ポイントしか取れなかったフィクスチャであり、それがタイトル争いにも致命傷となったが、今シーズンはここで3勝とパーフェクトな9ポインツを得た。これがトップを狙うチームの本来あるべき姿。
アーセナルにとっては完璧な試合でもなかったし、わりと苦労もし、もっといい結果もありえたとは思うが、アウェイで泥臭く3ポインツを奪った。昨シーズンとは違うところを示した。
試合を振り返ろう。
Fulham 0-1 Arsenal: Arsenal top again after Leandro Trossard goal sinks Fulham
アルテタの試合後コメント「タフな場所でも勝てるマインドセット」
試合直後のアルテタのインタヴュー。AFC公式サイトより。
アルテタ:わたしはとても満足している。われわれはこの2シーズンで、ここで勝つことがいかに難しいかを経験している。そして今日もまた経験した。わたしはチームのマインドセットを愛している。
われわれのスタートは最高ではなかった。いくつか簡単にボールを相手に渡してしまうことで相手に勢いをもたらし、また守備組織も。しかし、そのあとのチームは勢いを築き始めた。試合を通して非常に支配的だった。
それは、つまり安定維持だった。あのチームと対戦するといは非常に我慢強くなければならない。彼らはとてもオーガナイズされ、ものごとをどう調整すべきかわかっている。とてもソリッドだ。われわれはいろいろなやりかたでトライし、もっと早くゴールは決められたかもしれない。しかし、最後にはセットピースを通してそれをやる道を見つけた。長い時間待った。
(トロサールのゴールでリーグ最多人数のゴールスコアラーがいるチームに)それがチームにあるのは素晴らしい。われわれはひとりやふたりの個人に頼っていない。
いろいろなやりかたでゴールできるという事実もまた、とても重要なこと。そしてまたしてもクリンシート。今日はたしか相手のSoTもなかったんじゃないか。それは試合に勝つための素晴らしい基礎になる。
もうひとつ、われわれが極めてよかったと思うことがあり、そしてそれはまだ進歩させることができる。チームがこう求める。「Ok、その差はどこにあるのか? そして自分たちはどうやってもっと強くなれるのか?」。それがわれわれ全員にある。とくにコーチたちのあいだ。そしてそれを築くための選手たちのたくさんのアシストがある。それが非常に役立つ。
(クリンシートはフロントの選手の貢献に始まる)まったくだ。われわれのフロントラインのボールの追いかけ方、プレッシャーのかけかた、ケイオス、それはすごかった。わたしは組織のレベルにとても満足している。だが、それよりもマインドセットと意志だ。
試合後の記者会見。AFC公式サイトより。
(今日の勝利……)
- 最近ではわれわれの思うようにいかなかった試合であり、それをわれわれは変えたかった。ニューカッスルやウェストハムでやったように
- そしてこれはさらなるステップ。こうした強い相手との試合でも勝てる能力とマインドセット。ここはじつに難しい場所だ
- とくに最初の10-15分。われわれは試合に入るまでに多少時間がかかってしまい、とてもらしくないボールの失いかたをして、それがトランジションになってしまった
- その後にはこちらが支配しはじめ、最後まで支配した
- われわれが話していたのは、とても強い組織されたチームに対し、ドアを叩きつづけること
- 時間がたてばたつほど、われわれはどんどんよくなっていき、なんとか試合に勝つことができた。さらなるクリンシートも
(2試合つづけて相手にSoTがなかったのは2023年11月以来の記録……)
- 簡単ではなかった。なぜなら、ここのピッチは小さく感じるし、彼らはすぐにボックスまで入ってくるみたいだった
- 彼らに大きなチャンスをつくられたわけではないし、そうしたフィーリングがあったということ。とくに前半のボールの失いかた
- 相手にはJimenezのようなファイナルサードにたくさんのクオリティある選手がいて、とても脅威だったので、1ゴールでは十分ではなかった
(今日のように結果をひねり出すこと……)
- 相手と場所によってはベストでプレイしなければならない。それこそがわれわれがやるべきこと
- アトレチコ・マドリッドで出すベストは、今日のベストとは違うものになるし、そういう試合ができると確認することが、試合の勝率を高めてくれる
(エゼのパフォーマンスについて……)
- おそらく彼はもっとオープンな攻撃スペイスや、自分の前にあるスペイスでボールを運ぶことに慣れている
- だが、それでも彼はそれを楽にできる
- 今日も彼には彼の時間があったと思う。彼がヴィクトルに一度か二度くらいいいスペイスをもたらしたし、それがゴールになったかもしれない。そうなれば見え方は違っている
- しかし、わたしは彼がやっていることにとても満足している。われわれは彼をいろいろなポジションで起用できるし、今日もそうした。チームとして、これからも彼を進歩させつづける
(アーセナルはいまや醜く勝つチームになったので?……)
- わたしは振り返るのは好きじゃない
- だが、わたしがチームや選手についてどう語るか、あなたに問われるのなら、彼らはタフでとてもとてもやる気に満ちていると云うだろう
(またセットピースからのウィナー……)
- グレイト。われわれはたくさんのセットピースをつくり、それについて理解すべきことがたくさんあるから
- そしてああいうロウブロックに対し、われわれはべつのチャンスがある。われわれは、それを使うべきだ
- われわれは、今日いろいろなやりかたでそれを利用できたし、最後にはセットピースからのゴールも当然歓迎する
(ガブリエルはIB期間中の長距離移動のあとでも順応していた……)
- それこそがまさにわたしが愛する部分。なぜなら、選手にとり最初からすべてがうまくいけば、自信も得てフロウもあり、簡単につづけていけるから
- しかし、ガビは二度難しいときがあった。それは彼のスタンダードではなかったが、彼はそれに反応し守備の意識を高めた
- それは成熟であり、チームに必要なマインドセット
- だからあれはわれわれが模範として使うとてもよい事例になったし、わたしも間違いなくそれを利用する
(火曜にアトレチコ・マドリッドというスケジュールが心配?……)
- イエス。スケジュールはわかっている
- こちらの選手だけでなく、あちらの選手もだが、何人かケガ人もいる
- いまの負荷があり、だからこそわれわれにはそれが必要であり、試合や状況がより大きなスクワッドを求めている
- すべてのトップチームが同じだと思う。選手たちをよく観てとてもいいマネジをする必要がある。とくに彼らのベストを引き出すために
(ペナルティがVARで覆った件……)
- ペナルティに関しては、わたしも少し興奮していた
- なぜなら、それがclear and obviousかはともかく、VARが介入すべきときだったから
- とても長い時間がかかり、Anthony(Taylor)がなぜスクリーンで長い時間をかけたのか説明した
- その説明は調査のプロセスとは関係なく、スクリーンについてで、それはうまくいっていなかった
- だから、いいんだ。わたしは自分が聞いたものはおそらくペナルティではないということだったし、おそらく彼らの正しい判断なのだろう
- わたしが少し興奮していたのは、プロセスがあったから。それだけ
(トロサールがまた重要なゴールを決めた……)
- チームがそれを必要としているとき、彼にはああいうマジックモウメンツをつくるクオリティがある
- 彼は正しいときに正しい場所にいる。それはチームにとりとても大きなクオリティ、巨大な武器
- わたしはとてもうれしい。彼は最近もとても調子がいいし、チームにはとても好調な選手がたくさんいる。とてもすばらしい
以上
ブカヨ・サカの試合後コメント「あれはペナルティ」
各所でMOTM。RWで圧倒的パフォーマンス。ベストに戻りつつあるチームのエース。試合後のインタビュー。Sky Sportsより。
BS:(最近はフラムに苦しんでいた)ぼくらは信じている。メンタリティはシンプル。「どんな状況でも勝つ」。今日はそれを示した。スタートはプアだったけど、試合にはぼくらが勝った。
これはぼくらには大きい。ほかのチームにはそうでもないかもしれないが、ここ数年のぼくらはここで結果を得られていなかった。だから、今日は更衣室でもみんな喜んでいる。
ニューカッスルのアウェイ、ウェストハムのホームでも苦しんだし、今日はフラムのアウェイ。最近取れていなかったポインツを取れている。
(MOTMパフォーマンスだった)ぼくはボールを持ちたいし、ボールを持てばことを起こす。ぼくも試合のなかでよくなっていき、いいパフォーマンスができた。
試合の最初ではいくつかダメなコーナーを蹴ってしまったけど、それをつづけて、最後には結果を得た。
(ダメなコーナーだった?)あれを観なかった? もちろん、あれはぼくらがかなり取り組んでいることで、やることははっきりしているし、ぼくらはかなり上手にそれをやる。そのうちのひとつがゴールになってとてもうれしかったよ。
(VARに取り消されたペナルティのアピール)ぼくにとってはあれはペナルティ。彼がボールに触れたのはわかるが、ぼくは右ヒザに大きく接触された。ボックスでああいう接触があれば、ペナルティだよ。
(今シーズンの自分のアウトプット)みんな、誰もが自分の意見を持っている。だから最後には自分たちでそれを示すしかない。ぼくの攻撃の数字は最近のシーズンでもすごくいい。好きなことを云えばいいと思う。ぼくらが最後にほしいのは勝利。
Bukayo Saka for Arsenal vs. Fulham:
◉ Most duels won (14)
◉ Most touches in opp. box (13)
◉ Most possessions won (10)
◉ Most chances created (6)
◉ Most take-ons completed (6)
◉ Most fouls won (5)
◉= Most tackles (2)MOTM. 🏆 pic.twitter.com/ykUIE3g24o
— Squawka (@Squawka) October 18, 2025
レアンドロ・トロサールの試合後コメント「ボールがぼくのところに来てくれてうれしい」
ここしばらくLWでのスターティングポジションをキープ。もうあまり怒っていないひと。トロサールの試合後インタビュー。AFC公式サイトより。
LT:結果にはとても満足できる。今日はタフな試合になるとわかっていた。最悪のことは、彼らがぼくらをプレスしたがらなかったこと。だから、ぼくらも解決策を見つける必要があった。とくに前半。だから、あのゴールにはとても満足だし、クリンシートも。
(11試合で8クリンシーツ)ぼくらは毎日トレイニングでとてもハードにワークしている。それは全員の功績。みんながご褒美のためにハードワークしているので、とても喜ばしい。クリンシートをキープできるなら、チームはひとつ決めるだけでも試合に勝てる。
(今シーズンのPLで初ゴール)とてもうれしい。またコーナーで、ガビが競いに行くのが見えた。彼がそれに勝ち、ぼくはバックポストでボールをタップインするだけだった。ボールがぼくのところに来てくれてとてもうれしいよ。あれがラストタッチだった。
スコアシートに名前を連ねるのはいつもナイスなこと。チームにも重要な存在になれる。フットボールでは毎試合が最高に難しい。でも、ぼくもチームといっしょにこれからもやっていく。今日は勝ててほんとうにうれしかった。