ボーンマスといえば、去年11月に行われたアウェイマッチでエジルを「戦術的な理由で」連れて行かなかった試合として記憶されている。
今季のエジルの起用を巡るもろもろの問題はこのあたりから一気に表面化していったきっかけとなった試合だった。さて今回は。。
アーセナルの今季EPL28試合目は(おお、あと残り10試合)ボーンマスをエミレイツに迎えるホームマッチ。
中二日で試合がつづくなか、トップ4フィニッシュを目指して取りこぼしが許されないこれもまた厳しい試合となる。
アーセナルにとってアウェイとは正反対に好調なホームで引き続き継続性を見せることもさることながら、さらに中二日でNLDを控えるため、スクワッドの疲労を考慮したチームマネジメントにも注目が集まる一戦だ。
エメリの試合前コメント
昨日のプレスカンファレンスより。
(※お知らせ:読むついでに訳しているだけとはいえ、最近のエメリのコメントを訳す作業に若干飽きてきていて意訳が増えてきている。あまりにも毎回似たようなコメントが多くてのう。。誤訳もその分増えているかもしれない。あしからずで申し訳ない)
(ローテイションするかどうか……)
エメリ:グッドアフタヌーン。パフォーマンスだ。わたしは毎試合いいパフォーマンスを求めるし、まず明日へ集中だ。日曜にはとても大きなインテンシティとエナジーで戦った。それと同じように戦うためにローテイションするだろう。フレッシュなエナジー、インテンシティとクオリティを出せる選手で。いずれにせよベストパフォーマンスを出すために選手個人のクオリティやキャパシティのバランスが重要だ。
(イウォビのパフォーマンス……)
彼にはとても満足している。成長のためによくワークしているし、彼にはエナジーがありクオリティがある。伸びしろもある。彼にはそれができると思うよ。チームも彼には要求を高くしてかなければならないし、彼自身もまたよりよくなっていくように自分にもっと高く要求していかねばならない。
とくにアタッキングサードやボックスのなかで、アシストやゴールといったラストアクションの判断のために落ち着くこと。もっとも彼は攻撃でたくさん貢献しているし、ほかの選手のためにスペイスを開けることもできる。
(デニス・スアレスは準備できているか……)
選手たちがベストパフォーマンスを出せるよう、わたしは自分自身にも大変要求を高くしている。デニス・スアレスは進歩しているし毎日適応していると思うよ。彼のクオリティならチームにたくさんのものをもたらしてくれるだろう。
現時点ではまだ90分プレイする準備はできてないと思う。なぜなら彼にはリズムが必要だから。明日になってスタートから使う可能性もあるけどね。あるいはベンチからチームを助けてもらうか。ほかの選手たちと同じ扱いだ。
(試合中にインテンシティをキープすること……)
大きなインテンシティを90分つづけることは難しいことなんだ。われわれは90分のなかでどうバランスを取っていくかを学ぶ必要がある。インテンシティはとても重要だ。
インテンシティを90分キープできないというのなら組織で戦う。それもまたバランスだ。わたしたちのメンタリティは進歩しており、わたしたちのメッセージは明日も同じだ。オーガナイズされ、クオリティとインテンシティ、アグレッシヴさを見せていくこと。
90分つづけることは簡単じゃない。もしハイプレッシングをとてもインテンシティ高くやるなら、そのときピッチではいくらかのオーガナイズを失うことにもなる。そしてオーガナイズを優先するなら、プレスのなかでいくらかのインテンシティとを失うことになる。このバランスがとても重要だ。
もしオーガナイズされているなら、力強いポジショニングができる。それにプレッシングで対抗したいのなら、個人で出ていくことになるがそこではオーガナイズが失われる。どちらも重要で、これを90分違った状況ごとに行わなければならない。
(エジル……)
まず、相手へのリスペクト。彼らにはいいコーチがいてとてもいいインテンシティを持ちつつオーガナイズもあり、クオリティの高い選手もいる。だからわれわれは彼らをリスペクトする必要がある。そしてわれわれには自分たちのクオリティで90分プッシュしつづける必要がある。そのためにも選手全員が準備できていることが重要で、ベンチにいる選手だってとても重要だ。必要とあらば、いいメンタリティといいパフォーマンスを出してほしい。
メスト・エジルについては、そのときにも話したように日曜はいいチャレンジだった。ベンチからスタートしてラスト30分間チームを助けてくれた。いいスピリットのあるパフォーマンスだった。みんながああいう選手であればわれわれは強い。アタッキングサードでの彼のコンビネイションはチームに重要だ。
(現状4位は予想以上……)
いまを楽しんでる。が、試合ごとに考えていくだけだ。明日もこのポジションをキープできるかもしれないが、それは勝ったときだけだ。38試合で継続していく必要がある。明日の試合が重要なのは、3ポインツがプレイしただけで得られるものではないからだ。3ポインツ取るにはボーンマスとプレイして勝たねばならない。
(ユナイテッドを寄せ付けないメンタリティ……)
これもひとつのプロセスで、毎日のトレイニング、試合ごとに築いている。そこで得た情報は試合のために使われる。どの選手も選手の状態や、どのように対応していったかがわかるものだ。また難しい状況のときこそ選手たちがどのようにそれに対応したかがとても重要だ。どの選手にとってもバランスは重要で、それが自信を持つことにつながりチームの信頼関係になる。
PLでもELでもいまもっとも重要な時期に入ってきている。だからわたしは個人でもチームでも一貫性を求めてベストパフォーマンスを探している。継続性を得るためにはいまがとても重要で、われわれの集中がとても重要だ。
(モンチ……)
クラブがワークしている問題のひとつだ。わたしと選手、コーチたちの集中は試合にある。クラブはどうやってチームを進歩させられるかワークしている。いまと未来をどうやってよくしていくか。
(テクニカル・ディレクターの役割と重要性……)
わたしはこれまですべてのチームでスポーティング・ディレクターと仕事をしてきた。わたしがここに来たときにはミズリンタットがいて、彼とはいい仕事ができた。彼が去ったあとクラブはこのストラクチャを続けるためにワークしている。クラブが取り組んでいることのひとつだ。
わたしの職責は選手たちとの毎日のトレイニングと目標に向けてパフォーマンスを見つけていくことだ。
(ケパ事件……)
わたしにも意見はあるよ。でもそれは私的なことでそれをここで説明することはできない。それにわたしがすべての状況を理解しているかはわからないしね。
(なぜスアレスは90分プレイできないので?……)
彼は毎日ワークしているよ。進歩するため、それにチームをよく知るため。わたしのフィロソフィでは適応には時間が必要なんだ。ちょっとづつ自信を深めていき、トレイニングや試合ではチームメイトたちを知る。彼にとっては、いまの彼の時間はとても重要なんだ。
たとえば日曜の試合ではわたしは彼にいくらか時間を与えるつもりだった。しかしけが人が出ていることもあるしそれはできなかった。でも明日はまた別のチャンスがある。
(スアレスをパーマネントで獲得しそうでしょうか?……)
わたしには、まだだいぶ先の話しだ。フットボールの世界では、試合ごと、週を経てたくさんのことが変化していく。わたしたちはどの試合でも全員をテストしている。わたしにとってもコーチとしてのテストだし、それは選手も変わらない。
われわれの要求はとても高い。ハードワークすること、自分たちにも皆さんにも選手たちにもコーチたちにも見せられるよう試合に集中すること。毎日進歩できるしよくなれる。わたしには夏のことはまだまだ先のことだね。
(ほかのクラブではもうプレイしている選手もいます……)
他のクラブの事情なんてわからない。でもわれわれのチームではそういうことになる。
モンチの件、これクラブが動いているとほとんど認めているようなものじゃないか。やっぱり彼は来そうだなあ。
それとスアレス。せっかくローンで取ったのになんでいまだに大したプレイ時間が与えられていないのか。多くのファンが抱いている疑問を記者がぶつけてくれた。
エメリは要するにスアレスはまだチームに慣れてないのだと云っているのだろうが、そんなに彼の能力や才能を買っているというのなら、そろそろ出してもらいたいものだ。
いまのままでは何のために時間をかけて交渉して苦労しながらローンで獲得したのかよくわからない。
スタートの可能性を完全に否定しているわけでもないのでスターティング11に入る可能性はあるが、もし今回もまたベンチならエメリ自身が彼をまだ完全に信頼できていないということなのだろう。
短い出場時間、しかも難しい途中出場ながら、ここまでとてもいいプレイを見せたとは云えず、たぶんシーズン後の彼のパーマネントディールに否定的なファンもいると思う。でもこのまま自分の力を証明するチャンス自体が与えられないようではあまりにも彼が気の毒に思える。
ムスタフィのインタヴュー
公式サイトがシュコドラン・ムスタフィのインタヴューも行っていた。
ムスタフィ:スタッツというものはみんなが好きだったり語りたがるものだと思うんだ。でももしトップ4に入れないのだとしたら、そんなもの何の意味もないよね。
ぼくらにとってスタッツはおまけみたいなものだと思う。いま目の前にあるものに対して集中しようとしている。いまはまだ自分たちのなりたいものにはなっていない。だからぼくらはワークしてそこへたどり着こうとするんだ。
ぼくらはうまくやっていると思うし、いくつかの試合では他のチームよりもよかった。しかし、いまはホームでもアウェイでも同じようにプレイできる自信を得るための過渡期にいる。
いまはちょうどぼくたちはぼくたちがなりたいものを目指してがんばっているところ。ぼくたちが目指すのは、自信を持ってプレイするチームで、ポゼッションをキープできて、前へ行くことが好きで、ゴールが好きなチーム。それが進歩するためにがんばっているものだね。
今シーズン、トップ4でフィニッシュできるとすればそれはグレイトなことだ。またCLに戻りたいと熱望してる若い選手が何人もいるからね。もちろん、アーセナルのようなクラブならCLでプレイするのは当たり前だ。みんなにとってそれは大きなご褒美になるだろうね。
せやね。キミもがんばりや。
チームニュース
公式TeamNewsより。
AMNは病気から復帰。
イウォビは右アンクルの打撲。リヒトシュタイナーは背中に軽微な痛み。どちらも試合前にチェック。
ベレリン、ホールディン、ウェルブズはアウト。
AMNが戻るのは大変に心強い。
予想ファースト11
当ブログの予想スターティング。
4-2-3-1
ラカゼット
オバメヤン、エジル、ラムジー
ゲンドゥージ、ジャカ
モンレアル、ソクラティス、ムスタフィ、AMN
レノ
できればここにスアレスを入れたい衝動にかられるが、エメリがああ云ってる以上さすがに大穴すぎるか。
このあとまた中二日でToTを控えているので、キープレイヤーをどう休ませるかがポイントになるだろうが、ぼくはほとんどフルパワーで行くと見た。週末のToT(A)よりここでポイントを落とすほうがよっぽど痛いはずだし。
攻撃時はエジルとラムジーはもうフリーダムにやるという前提で、ラカゼットとPEAを2トップにした4-2-2-2的シェイプになるかもしれない。
それとセンターではエルネニーを使ってもよさそうに思うが、エメリからの信頼度を考えるとスタートから出てくることは考えにくいか。
昨日お誕生日だったモンレアルがんばれ。
¡Feliz cumpleaños, #LaCabra! 🐐
❤️ @_NachoMonreal pic.twitter.com/8QkXYXBzQ1
— Arsenal FC (@Arsenal) 26 February 2019
ボーンマスについて
現在リーグ12位(暫定)。リーグテーブル的には第4グループといったところで9位のエヴァートン(36ポインツ)から12位のボーンマスまで4チームが2ポインツ差にひしめき合っている状態だ。
勝てばそのすぐ上のワトフォード、ウォルヴズのグループに近づけるということで、彼らのモチヴェイションもまた高いだろう。
もっとも彼らも今季アウェイに相当苦しんでいるチームで、PLのアウェイマッチではなんと直近8連敗と、去年の10月から一度も勝っていない。
そしてさらに、彼らは現在アーセナルに劣らずけが人続出のようで、かなりの選手がこの試合に出場しないようだ。
Bournemouth without Wilson, Brooks, Lerma, Stanislas, Cook for visit to Arsenal. May just be a good time for Emery’s side to play them
— James Benge (@jamesbenge) February 26, 2019
ウィルソン、ブルックス、レルマ(出場停止)、スタニスラス、クックはいずれもこちらに来てもいないとのこと。
彼らはほぼレギュラー選手ということで、とくにカラム・ウィルソンという攻撃のキープレイヤーを欠き、彼らにとってはかなり苦しい戦いになるだろうことが予想される。
エディ・ハウ:どの試合でも自分たちを試合にインポーズするアイディアをもって戦う。アーセナルとは何度か接戦にもなっているし、明日の夜はまたいい試合ができることを望んでいる。
前回対戦について
【マッチレビュー】18/19EPL ボーンマス vs アーセナル(25/Nov/18)セカンドハーフFC、アゲイン【マッチスタッツとボスコメント】
【マッチレビュー】18/19EPL ボーンマス vs アーセナル(25/Nov/18)セカンドハーフFC、アゲイン【試合の論点】
エメリがアーセナルに来て初めてバック3を使った試合だったのか。
アウェイながらなんとか勝っている。
試合結果予想
BBC Sports (Lawro’s prediction) 2-0
SKY Sports (Paul Merson) 3-1
WhoScored.com 3-0
わりと楽勝予想。アーセナルのホームでの、ボーンマスのアウェイでのそれぞれのフォームを思えば当然か。
マーク・ロウレンソン(BBC Sports):アーセナルは今週すでにエミレイツステディアムでサウスコーストのチームを処理している。同じような結果になると思う。
解決すべきいくつかの問題はあるが、中位・下位チームを相手にしたときのホームでのフォームはまったく問題ならない。
ポール・マーソン(Sky Sports):アーセナルは弱いものにこそ強いチームだ。そうだろう? 彼らはこういったチームには負けない。そしてボーンマスの数々のケガ人だ。アーセナルの勝利しか見えないね。トップ4レイスにはさらなるグレイトな結果となるだろう。
ユナイテッドより1ポイント先を行くことになるが、それでもわたしはアーセナルがCL出場を得られるとは思っていないんだけどね。悪い結果も出してしまうし。どうせ最後にはつかまってしまうんだ。
ほんとにこいつは毎回毎回アーセナルにネガティヴなことしか云わんな。
試合のみどころ
トップ4フィニッシュに向けては、残り10試合でなかなか難しい試合がたくさん残っていることは前回も書いたとおりで、アーセナルにとってはアウェイゲイムをどうしのぐかがポイントになってくるが、そういったことを話すときでも、当然ホームでは3ポインツ取ることが前提となっている。
前述したように、アーセナルにとってはプライドをかけた週末のNLDよりももっとポイントを落とせないのがこの試合である。
この試合では3ポインツは当然マスト。ホームできっちり仕事をやり遂げなければならない。そして、この試合の両チームの状況を見ればアーセナルは圧勝していなければならず、ギリギリで争うトップ4フィニッシュに向けて少しでも多くの得点が求められる。
今回はチェルシーとToTの直接対決もあるので、チェルシーとポイントを離すために、あるいはToTと差を詰めるためにも絶対に絶対に勝ちが必要だ。
ちなみに今日ToTがチェルシーに敗けて、週末にわれわれに連敗するようなことがあると、3位のあいつらにたった4ポインツ差に迫れるという。。
その時点でPLは残り9試合、4ポインツ差がひっくり返らないなんてことは誰にも云えないはずだ。
とにかく勝つ。そして圧勝。できるだけ得点してクリンシート。それが今夜の見どころである。
キックオフは日本時間明日2/28(木)早朝4:45。お勤めのかたはライヴで見てから出勤も間に合うのでは?
COYG
エジルが先発だったらいいねえ。。。
なんだかんだ言ってもエジルは魅力的だから、干したぐらいでプレイが改善するなら売りたくないね。
この予想スタメン僕も見たいです。
ほんとにNLDよりこっちのが重要だと思ってます。