ゆうべたまたま、シュツットガルトのライブ中継を眺めていたら、おれたちのタクマ・アサノと一緒に先週アーセナルとのリンクが話題になったシュツットガルト期待の19歳、Berkay Özcan(ベルカイ・エズジャン)も出場していたので興味深く見た。
ほとんどアーセナルの試合しか観ないもので、シュツットガルトvsフライブルクという渋いカード、しかも前半早々にフライブルクが退場者を出し一方的な展開、はあまりにも退屈すぎて前半でギブ。今朝ハイライトを観たところでは前半の2-0からもう1点を追加しシュツットガルトが3-0で勝っていた。エズジャンは前半のふたつのゴールをアシスト(記録みるとアシスト1になってるのはなぜだ)。コメンタリーによるとブンデスリーガは初スターティングだったとのことで、それを考慮しても立派なパフォーマンスだったと思う。
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さて、この件。アーセナルがエズジャンの獲得を目指しているという。これが単なるゴシップではないのは、本人がもうアーセナルとの接触を認めている点だ。エズジャン本人が「beINターキー」のインタビューに応えた。
エズジャン:エージェントと一緒にアーセナルのひとと話したよ。アーセナルはもう2年も前からぼくをスカウティングしていてまた試合を観に来てくれたんだ。
うーん、いますぐアーセナルに移籍することが正しいタイミングかどうかまだわからないんだ。ぼくにはちょっと早いかなって。まずはここ(シュツットガルト)で自分の価値を証明したいし試合に出て成長したいんだ。
もちろんアーセナルは将来絶対行きたいクラブだよ。神の思し召しってやつさ。アッハッハ。
エズジャンは同郷のエジルと友だちらしい。
エズジャン:ぼくらがドイツにいるときはよく会うよ。同じカフェの常連なんだ。一度食事もしたよ。髪型だって彼みたいにしてるんだ。
エズジャンの憧れのヒーローはエジルと、メモメモ。かわいいやつじゃねえか。よし獲ろう。
Berkay Özcan(ベルカイ・エズジャン)のプロファイル
Berkay Özcan – Player Profile 17/18
1998年、ドイツのカールスルーエ生まれ。現在19才。180cm。ドイツとトルコの二重国籍保持者。ポジションは攻撃MF、CM。ストライカーも。利き足は両足。いいね。
カールスルーエ・ユーゲントを経て、シュツットガルトユース(U17)へ。
インターナショナル経験はドイツU15からU16以降はトルコを選択。各年代の代表に選ばれている。U19ではキャプテンも務めていた模様。
現行のシュツットガルトとの契約は2019年6月までとなっている。
名前の発音について
Berkay Özcanでググると、Wikipedia日本語ページ「ベルカイ・オズジャン」が表示されるが、ÖzcanのÖはエジルのÖと同じくウムラウトのO。Özilをエジルと呼ぶ人は「エズジャン」のほうが整合性がある。ドイツ語でウムラウトのOは「オ」の口をしながら「エ」と発音すべしとドイツ語の授業で習った。オとエの中間くらいだ。
英語だと人によってはオズキャンとかいうんだろうか。
「○ず○ゃん」とかあずにゃんみたいでなんかアレ。将来注目されるようになったら日本ではオズにゃんとかエズにゃんとか絶対いわれるに3000点。
Berkay Özcan(ベルカイ・エズジャン)のプレイスタイル
YouTubeのハイライトビデオだけを観て選手のことを判断するのはやめようかなと思っている。いいとこ取りではわからないことも多い。しかしプレイスタイルを確認するソースがそれ以外ない。
ハイライトビデオをいくつか観たところドリブルやパスも上手で、一部では「New Mesut Ozil」とか「Next Ozil」なんていわれているようである。しかし昨日のブンデスリーガでの試合を観た感じではとくにテクニシャンという印象はなく、NEWエジルと呼ばれてしまうのはトルコ系ドイツ人だからというのが一番大きな理由なんじゃないだろうか。
昨日シュツットガルトでは左ウイングを務めていた。ルーキーにも関わらずコーナーやフリーキックなどのキッカーを任されていたのは立派だったが、それ以外では特別なパスを出したり、ボールを長く持ちがちという感じもなく、エジルっぽいところはとくになかったように思う(2点目をアシストしたフリーキックは見事だった)。また、まだ現時点で彼がプレイメーカーとしてチームメイトの厚い信頼を受けているようにも見えず、ぼくが観ていた前半では左サイドを頻繁にボールが経由するということもなかった。
もっとも彼のブンデス初スターティングということで、いくらか割り引いて見る必要があるかもしれない。
WhoScored.comではこんな感じだ(※今シーズンここまでの評価=108分の出場のみ)。空中戦はいいけど、パスがWeakじゃアーセナルじゃ食っていけないんだが。
バランスを見て注意深くパスをさばいていく感じは、トルコ系でいえば、どちらかというと、リヴァプールのエムレ・ジャンのほうが近いように感じた。見た目も。
アーセナルは彼をどういった役割で使いたいと考えているのだろうか。
Berkay Özcan(ベルカイ・エズジャン)はブレイクするか
今シーズンのアーセナルでは、17才のネルソンや18才のエンケティアがシニアチームで早くもブレイクのきざしを見せている。そう考えると、エズジャンの19才という年齢は、アーセナルのファーストチームにチャレンジしていくには決して若すぎるということはない。アレックス・イウォビやヘクター・ベレリンがアーセナルで台頭したのもちょうど彼らが19才の頃だ。ポジションが空くというチャンスがあったとはいえ、そういった好機を逃さないのもまた才能である。
エズジャンが今後ブレイクするか。それはまったくわからない。アーセナルが興味を持っているのは確かなようなので、今後の動向に注目していきたい。
トルコがワールドカップ出てれば代表に選ばれたかもしれず、楽しみが増えたんだが。
おまけ:浅野拓磨はブレイクするか
ここ数試合シュツットガルトではスターティングから出ているらしいけど、前半見た限りではあのプレイではちと厳しいな。スペースがない試合でだって輝けないと。ポジションを奪われても全然不思議じゃない。後ろからボールをもらってもダイレクトで戻すばかりで自分からボールを持って仕掛けようという決断力がない。あれではサイドアタッカーとしては物足りない。パスもあまり来ず、チームメイトの信頼度も60%という感じだ。あの調子ではまだまだアーセナルでプレイすることはできそうにない。