ちょっとここ数日のアーセナルの状況は目が回るほど忙しい。きっとクラブの人たちもてんてこ舞いのはずである。
ルーカス・トレイラの獲得が発表間近まで来ているという一方で、デイヴィッド・オーンステインが伝えていたとおり、一息つく暇もなく次のターゲットであるゴールキーパーのベルント・レノ獲得の噂でもちきりだ。ヴェンゲルさんがリクルート業務に関わっていない効果なのか。。
さて。来る選手がいれば去る選手もあり。
そろそろこの夏にアーセナルFCを退団する選手についてもちらほらと報道が出てきている。
Arsenal eye £50m triple swoop for Torreira, Leno and Papastathopoulos
Evening Standardでは、トレイラ、レノ、ソクラティスの3人で50Mポンドを使ってしまうということで、さらなる補強予算の捻出のために、売却される選手についても触れられている。
(ちなみにこのブログで何度か言及している今夏の補強にかかるコストを複数年で按分するという「償却」の件は、いまのところは単にそうかもしれないというファンレベルの憶測に過ぎない。こういった大手メディアではいまでも「補強予算50Mポンド」をベースにアーセナルの移籍マーケットでの活動を論じていることが多い)
この夏にムスタフィを売却?
なかでも気になるのが、シュコドラン・ムスタフィで、彼が動けばそれなりの金額になるが、この記事では彼はルーカス・ペレスとともに売却対象になる可能性があると指摘している。
ムスタフィの現在の市場価格はTMによれば25Mユーロだが、さすがにたった2年前にヴァレンシアからアーセナルが大金(35Mポンドといわれる)をはたいて買った彼をその程度の金額で売ってしまうとも思えない。それでは明らかに損切りである。
それに彼はジャカなどとともに、エメリによって復調するかもしれない選手のひとりと一部ではいわれているくらいで、そこまで安売りしてまで売る必要があるとも思えない。
そもそもミズリンタットが彼を気に入っていないという説もあるようだけれど……。
いずれにせよいざ彼をファイナンスの都合上売ることになった場合でも、AFCはそれなりの移籍金を求めるに違いない。彼は2021年まで契約を残している。
ムスティはほんとはいい選手説
ちなみにムスタフィという選手について、ヴァレンシア時代に彼を見ていたファンにいわせると今よりももっといいCBだったというし(だからアーセナルは巨額を払った)、なにより、今季の彼はWhoScored.comのようなサイトでは、じつはアーセナルのベストパフォーマーだったりしている。
Shkodran Mustafi Football Statistics | WhoScored.com
WhoScoredによれば、ムスタフィの今季(17/18)のレイティングは 7.38 でリーグ全体で13位。3回のMOTM。アーセナルではトップのポイントで、彼のあとにミキタリアン(7.35)、オバメヤン (7.28)、ラムジー(7.27)、エジル(7.25)と続く。
今季はミスのほうが目立ってあまりいいパフォーマンスをしている印象はなかったけど、こういう客観的なデータを示されれば、たしかにエメリに賭けたくなる気持ちもわかろうというものだ。
どうなることやら。
ルーカス・ペレスは残留の噂もあったが
今年9月には30才になるという彼も今夏に放出されるかもしれないとのこと。契約は2020年まである。
ゲルソン・マルティンスのようなウインガーを新規に獲得するつもりなら(※マルティンスはやっぱり来ない報道もあり)、ルーカスは余剰戦力になりかねない。ウインガー枠には後ろにリース・ネルソンのような選手も控えているわけで(契約更新まだかな)、彼らの席を空けるという意味でも売却は免れないかもしれない。
ルーカス・ペレスの現在の市場価格は7.5Mユーロ。
彼もまた2年前に17Mユーロという金額を使って獲得した選手で、ほとんどまともに使うこともなくこのまま放出となれば、アーセナルにとっては大失敗な取引となる。
彼の獲得当時にはパニックバイともいわれたが、結局そのとおりの結果となってしまうのか。
これがリセールバリューのない選手を買うこと。
チェンバースにオファーあり
Fulham reignite interest in Arsenal’s Calum Chambers
来季ひさびさにPLでプレイするフラムが興味。
彼は去年に契約延長(AFCとしては単にCBの弾数がないという理由の消極的選択に見えたけど)を勝ち取ったが、適切なオファーがあれば放出するだろうと思われている。
サウサンプトンから獲得して4年、アーセナルではいまだ頭角を現したとはいえず、現状のCBの補強やチーム内のペッキングオーダーを見れば、今後のアーセナルでのキャリアは決して明るいとはいえない。
彼もまた補強予算捻出のために放出されてしまうのかもしれない。
ぼくの記憶がたしかならば、彼には昨年の夏にもレスターから20Mポンドのオファーがあったはず。昨年契約更新したばかりであと3年は契約を残しているので、実際手放されるとなってももう少し上乗せした金額になりそう。
レノを獲得しても、さらに来シーズンも新しいGKを取らねばならない?
チェフとオスピナの契約はそれぞれ2019年6月まで、つまりあと1年を残すのみで来年の今頃に契約が切れる。
レノが来るならオスピナは今夏での退団が確実だし、36才でフォームも下り坂のチェフにこれから新しい契約をオファーするとも考えづらい。
そう考えると、レノはしきりにチェフの後釜といわれているが、もし彼が期待に反して今年不甲斐ないシーズンを過ごすようなら、来年にチェフが退団するときに取るだろうGKがNo.1候補である可能性が出てくる。激動ですな。
オスピナの現在の市場価格は、5Mユーロ。残り契約1年で大金は望めないが、もしワールドカップで大活躍するようなことがあればもしかしたら……。
西野監督の日本NTに鼻くそほども興味のないみんなも6/19(火)の日本vsコロンビアには注目だゾ☆
ウィルシャーがついに行ってしまう
ジャックが昨日インスタにポストした内容が物議。
ページをめくるか、本を閉じるか、決めなければならないときが来ようとしている
謎めいたメッセージでほのめかしてばかりいないではっきりしろといいたくなってしまうな。
とはいえ、今度こそほんとに退団宣言だろう。喜んで契約を延長しようという人のメッセージじゃないよね。。
結局、ジャックの去就に関してはトレイラの獲得が決定打になった。
トレイラは100%ファーストチョイスだし、CMで残りふたつのポストがあったとして、ラムジーやジャカよりも自分のペッキングオーダーが高いとは本人も信じていないだろう。
彼はフリーエージェントになるので、移籍金は入らないが、週給90kといわれるサラリーが浮くのはAFCにとって小さくない。
いまユヴェントスやウエストハムが彼の獲得に興味を持っているというが、これでユーヴェを断ってウエストハムに行ったら、ちょっとがっかりだな。子どもが生まれたばかりで外国に行きたくない理由もあるだろうが、英国人はとにかく外国に行きたがらない説がまた信憑性を帯びてしまう。
ジャックは退団ならユーヴェへ行くべき。そしてヴォイチェフと一緒にまたプカプカやればいいじゃないか。タイトルも取れるしいうことなし。
冗談はさておき。それにしてもなんというか、悲しいなこれは。決まったらまた何か書こう。
その他の動き
カソルラはまだ公式サイトには情報が載っているが、すでにAFCを退団して古巣のヴィヤレアルに加入していることはご存知のとおり。
そして、AMN(エインズリー・メイトランド・ナイルズ)はうれしいことに今回あらたに長期契約を結んだ。これはめでたい! 来季のスコッドナンバーも発表されており、チェンバレンがつけていた「15」を背負うことになった。個人的にこれはまじでうれしい。
New season, new contract, new number.
Get your @Ains_7 shirt ???? https://t.co/XRihKEbj2z pic.twitter.com/PlB3Ig8azG
— Arsenal FC (@Arsenal) 2018年6月12日
あとはローン組。
- エミ・マルティネス
- カール・ジェンキンソン
- ジェフ・レイヌ・アデレイド
- ジョエル・キャンベル
- タクマ・アサノ
- チュバ・アクポン
浅野はイングランドでのワークパーミットが得られておらず、来季もローンでドイツに残る。ハノーファー96で原口元気とともにプレイすることが決まっている。
このなかで具体的な移籍の噂があったのは、まずアクポン。先月ベルギーのAA GHENTというクラブが彼の獲得を望んでいるという報道があった。
またジョエル・キャンベルはトルコのガラタサライが興味を示しているというが、彼も今夏限りの契約を残すのみで、どこへ行くにしてもフリーエージェントでの退団となる。ワールドカップではプレイするのかな。
残りの選手たちはプレシーズンでエメリにアピールをすることになるかどうか。
個人的にはこのブログでも何度か書いたJRAにチャンスを与えてほしいと思っている。怪我がちだが、それを除けば彼はファーストチームのカップ戦スクワッドくらいのクオリティはあるはず。
ま、怪我がちなだけで失格といわれてしまえば、ぐぬぬとしか返せないんだけどね。
以上。引き続き移籍市場を注視してまいる所存。